野党党首息子の死、銀行年金
―野党保守党党首の息子が亡くなった。重度の障害でいつまで生きるとも分からない命だった。毎週水曜日議会でやっている、首相と野党党首との「クエスチョン・タイム」が中止となった。ブラウン首相のお悔やみの言葉に重みがでる。首相自身も生まれたばかりの子を亡くした経験があるからだ。・・・という一方で、BBCラジオを聞いていたら、「アフガンではいつも英兵士が死んでいる」という人がいた。4人の英兵が亡くなっていた。もう140人ほどが亡くなっている。タリバンはどれぐらい殺されたのか。病死と戦死を比較するのはあまり意味があることではないだろうが、ゆっくりと英兵が死んでゆく(タリバンがその何倍も死んでゆく)状況が続いている。(本当に英国は戦争をずーっとやっている国である。)
―政府が70-80%所有するロイヤル・バンク・オブ・スコットランドRBS銀行の元CEO(50歳で昨年秋、早期退職)が、年間65万ポンドの退職金をもらうことがいいことか、悪いことか、議論になっている。破綻を避けるために公的資金を使った経緯がある。政府は「一部放棄して欲しい」と元CEOにプレッシャーをかけているようだが、この男性は今のところ、断っているようだ。
―銀行の話になると、誰を信じていいのか分からない感じだ。今は銀行バッシングが大流行だが、特に投資銀行がお金を稼ぎすぎている状況は、ずーっと、ずーっと続いてきた感じがする。1980年以降。ついこの間まで、「いいこと」だったのだが。2001年の米エンロンショックがあって、「改心した」はずだが、また繰り返しである。また同じこと(反省、しかしすぐに元に戻る)になるのではないだろうか?「見えざる手」による市場主義信奉はおいそれとは変わらないだろう。
―がんで先が短いと言われている、ジェイド・グッディーという女性の話でここ数日もちきりだったが、「病気を売り物にしている」という批判もあったはずだ、少し前まで。マックス・クリフォードという人が、パブリシティーを担当している。亡くなった後、子供たちが十分に食べていけるように、今のうちにたくさんお金を稼ぐ必要があるそうである。それでも、プライバシーを切り売りしている感じがする。グッディの話を見ていると、英国は本当に階級制の社会だなと思う。彼女の場合は次第に神格化されているようなので悪い話は消えつつあるが、自分の子供を偽装誘拐して保険会社からお金をもらおうとした女性の場合、明らかにいわゆる労働階級の女性であったので、中・上流の人々からのバッシングがすごかったように記憶している。
―政治が好きな方は、サッチャーのドラマや関連番組が目白押しである。
http://www.bbc.co.uk/iplayer/episode/b00hy18h/Margaret/
http://news.bbc.co.uk/1/hi/magazine/7899707.stm