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埼玉縄文カード!スピンオフ企画?「カエルだらけのふざけた神社が実は・・・」水宮神社

富士見市水子貝塚の向かいにある「水宮(みずみや)神社」には、4年ほど前に同市内の湧水地探索をした際に立ち寄っていました。その当時の印象は、「狛カエル」のいる面白い神社!でした。最近、水子貝塚を訪問した際に4年振りに立ち寄ると、当時工事中だった参道が完成して、さらに新たなお堂「六蛙堂(むかえるどう)」が誕生していました。このお堂に祀られているものを知って、この神社の隠された価値が分かりました。

「埼玉縄文カード」スピンオフ企画

富士見市・水宮(みずみや)神社の秘密を探る
たくさんのカエルに隠された呪術師の姿を見た


撮影:2023年12月01日 Canon PowerShot 



▼水宮神社・水子貝塚アクセスマップ(Googlemapより作成)
富士見市水宮神社水子貝塚アクセスマップ


1 水宮(みずみや)神社の「社号標(しゃごうひょう)」を支えるのはもちろんカエル(^▽^;)
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2 看板横にもデカい「ヒキガエル(蝦蟇)」がドどん!
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3 さらに後ろに回ると背中にも「子ガエル」が1匹、2匹、3匹、4匹、5匹だぁ、親と合わせて6匹蛙??
( *´艸`)

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4 さらに横にもカエル。左手のカエルは何と鯛を抱えている。えびすガエルか??メデタイカエル??
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5 ン!何々?左手から回れってこと?では・・・左手から見ていくと
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6 水宮神社の1年間の行事がパネルにしてありました。この石のパネルが裏表両面になっている。なるほど、左側から見ないと、右側は12月からスタートすることになっちゃうのよね(;´・ω・)
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7 という訳で1月!
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8 2月と‥‥続くわけです(*^^*)
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9 で、こちらは拝殿へ続く参道でゴザルが、まぁここも、カエルだらけ。ここのカエルをみるだけでおなか一杯になって「帰る!」という人もいるのではないだろうか?(◎_◎;)
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10 カエルの奉納者の皆さんの名前が彫られている。こちらは、元市長だ。他にも市議会元議長や市内のそうそうたる?面々のお名前が刻まれている。
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11 極めつけの、カエルの胎内くぐり?? うひゃ~、どんなご利益があるのだろうか?カエルは体外受精?産道あるのか?
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12 胎内くぐりをくぐっていただいて出たところが、お待たせしました、いよいよ神社拝殿入口でゴザル。またここもスゴイ。極彩色の「顔ハメ看板」! 以前訪問してこれを観たときには「のけぞって」しまった。ここは、テーマパークか?(◎_◎;)
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13 そして、有名な?拝殿
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14 お正月に向けて準備万端!いやぁメデタイ目出度い(^▽^;)
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15 そして人気の「狛(こま)ガエル?!」「阿形(あぎょう)」だ、ケロ!
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※この「狛カエル」は、ミニチュアがあって希望者には有料<初穂料3,000円>でお分けいただけるようになっている。詳しくは最下段のオフィシャルサイトをご覧ください。

16 そして、「吽形(うんぎょう)」だケロ!鳴き袋が膨らんでおるぞ。
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17 調子に乗りおじさんも記念写真じゃ(*^^*)
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18 ありがたやサービス満点。拝殿に向け自撮り用カメラ台(スマホ用も!)まで設置してある
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19 そしてこの神社、やたらにあちこちカエルが散らばっている(;´Д`)
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20 こちらにも・・・・カエル
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21 そちらにも・・・カエル
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22 あちらにも・・・カエル
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23 もういないだろうと思ったら、ここにもおった!新しくできた「六蛙堂」(「むかえるどう」!) ちなみに、お堂の前に建つカエル像は「風神ガエル」と「雷神ガエル」でゴザル。ウ~ンどこまでカエルで攻めるのか・・・・(゚Д゚;)
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24 右の「さい銭箱カエル」は、何と加藤清正ゆかりの木で彫られたというビックリ仰天のカエルでゴザル。左のカエルはおみくじをくわえております。
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25 お堂の「扁額(へんがく)」が「変な額」になっていた。(;´Д`) 真ん中の蛙をカエルと読ませるのだろう!6つの蛙で「むかえる堂」でゴザル。もうここまで来るとおやじギャグの世界というか、おやじも「苦笑い」の世界観ではないか!
こういう世界は、・・・結構好きです(;^ω^)

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26 そしてこのお堂の中に収められていたものこそ、実は、一見軽薄、チャラいオヤジギャグのカエル世界を形成していた(ごめんなさいね~!)この神社の隠された真の姿なのであった!そこには、何と「役行者(えんのぎょうじゃ=修験道の開祖)」が収まっていたのだぁ!ショックΣ(゚Д゚;≡;゚д゚)

※お詫び:お堂の中の役行者像をご紹介したかったのだけれど、お堂の中が狭くてガラス越しに行者像をカメラでとらえにくく、賽銭箱のそばで「怪しい行動」をしていると誤解されるので撮影を断念しました。その代わり、東京目黒不動尊にある、役行者座像の写真を下に掲載しておきます。

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解説板にいきさつが書いてありましたが、少し丁寧にご紹介(torikeraによる解説)します。

 実はこちらの水宮神社の「水宮家」は古くから修験者(山伏)として活動してきた家で、室町時代に「摩訶山般若(まかやまはんにゃ)院」を建立し、江戸時代には「十玉(じゅうぎょく)院」(現在の難波田城公園辺りにあった大きな勢力を持つ「本山派」修験寺院)の「霞下(かか)」と呼ばれる下部寺院になります。(富士見地区には、般若院のほか万蔵院・西蔵院・胎蔵院・大仙院・万宝院などの修験寺院がありました。それくらい、当時は修験道が身近な宗教であったわけです。)

 修験道は、役行者(えんのぎょうじゃ)を開祖とされます。山岳信仰を主として、熊野など山中での修行で神がかりの能力を手にした修験者は、呪術的霊能力を持ち予言・治療・悪霊退散など人と神仏との間を取り持つことができると言われました。修験道は、加持祈祷(かじきとう)などを通じ民衆を「救済」し「現世利益」をもたらし勢力を拡大します。その後江戸幕府は修験者を人里に定住させる政策をとり、修験者は地域住民との関係を深めていくのですが(前記のように富士見地区にも多数の修験寺院ができます)、明治政府は「国家神道化」をすすめ、「神仏分離令」を出し、明治5年には「修験道廃止令」が出され、修験道は壊滅状態になります。

 こちらの「般若院」も明治3年に改宗して、神社となり「修験者」は「神主」となったのです。そして、「不要」になった本尊や護摩壇は市内の不動堂に譲られていましたが、平成19年に志木市の協力により150年振りに「水宮神社」(元「魔訶山般若院」)に里帰りできたという訳です。

 つまり、ときの支配者の政策により、修験道が葬られ、修験者は突然「神主」に変身させられ、御本尊(役行者座像)も失うという仕打ちを受け、150年間、神社という仮の姿を演じてきた。それが、150年振りに御本尊(役行者)を「迎える」事が出来、その喜びを「むかえる堂」=「六蛙堂」として表したのであります!あっぱれ修験道でございます。

 まぁ、それにしても、「六蛙(むかえる)」のダジャレは、どうなんでしょうね?役行者様? (役行者)「面白いと思うよ!」・・・失礼いたしました(^▽^;)

(参考:「富士見の修験道~十玉院と般若院~」富士見市立難波田城資料館 平成19年春季企画展資料)
※素人解説ですので、勘違いや間違いがありましたら、ご教示くださいね。


28 参考:「役行者座像」 (東京目黒不動尊のもの)
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29 「吾輩はカエルである」で始まる、水宮神社の歴史をユーモアたっぷりに解説している、秀逸な解説板でございます。少し字が小さくてスイマセンがぜひお読みください。
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30  境内の稲荷神社の周りには、キツネがゴロゴロ。おまけに恵比寿様と大黒様もゴロゴロ! どうもこの神社、ゴロゴロさせるのが大好きみたいだね。本来、日本の宗教は、神も仏も一緒にゴロゴロと身近なところに仲良く存在するものだったのかもしれませんね(笑)
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※ぜひ富士見市の「水宮神社」を参拝いただき、怒涛のカエル軍団に会って下さい。そして、役行者を祀る「六蛙堂」にも忘れずにご参拝下さいね。(*^^*) おすすめします!!
※水宮神社オフィシャルサイト

・・・ところで、縄文はどこに行ってしまったのだろうか??ガハハハッ
そろそろ本題に戻らないといけないイケナイ(◎_◎;)
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コメント

Re: 富士見 水宮神社

ytaka007さん!こんばんは!

今でもお寺の境内に鳥居があったりする寺院はあちらこちらにあるのではないでしょうか?立正同親会の鳥居はgoogleマップでも見る事が出来ました。塀越しの画像ですが稲荷神社のようですね。

ご指摘の通り、修験道でもより所になる経典は、法華経や般若心経で、修験者の修行中も般若心経を唱えるそうです。神道でも「心経奉讃文」などというものを付けて唱えたりすることもあるのだそうですね。(^▽^;)

富士見の水宮神社の前身の「般若院」も神仏が自然に共存していた、明治以前の日本の宗教の姿だったわけですから、役行者様が里帰りして、やっと本来の姿を取り戻したともいえるのではないでしょうか?(*^^*)




富士見 水宮神社

こんばんは、とりさん
神仏の一体、仏教と神道、お寺と神社の共存に私は関心高いんです。それほど不自然には感じないんですが現在はほとんど見られません。
最近気がついたんですが、見かけはお寺のたたずまい、宗教法人立正同親会(南区辻)の庭になんと鳥居があるんです。共存しているんですよ。
多分昔から鳥居がここにあったんでしょう。
とりさんの写真には般若の文字がありますので般若心経を重視していたことがうかがえます。
神社の中には心経を尊重している社もあるようです。
般若心経に高い関心を持っている者として、興味深い写真です。
お疲れ様です。





Re: コメントありがとうございます

ぶらっと遡上探索さん!こんにちは!

今日の風は半端ないですね。自転車もすっ飛ばされそうです(゚Д゚;)

記事のストックは山ほどあるでしょう?!「余裕のよっちゃん」で何よりです。
私など、ちょっと前の訪問記事(写真)のストックがたまりに溜まり(「たまり漬け」にして日光辺りで売り出したいくらいです)、記事にするのを忘れていしまうので始末に負えません(^▽^;)

小さな河川でも、流域には実に様々な歴史や文化があるもんですね。行ってみて、掘り出す楽しみがあるというものでしょうか!
(*^^*)

コメントありがとうございます

今日は、トリケラさん、拍手コメントありがとうございます。
本日、好天なので出掛けようとしましたが、風が強くてNGでした。無風晴天日待ちですが、3月中旬までの記事はストック済なので余裕のヨッチャンです(笑)。
富士見市の水宮神社、2年前に寄った時に比べてケロケロが大増殖していて、凄いですね。

山田川は小さな河川で、橋もPC桁ばかりで遡上を躊躇していましたが、河川沿いに結構古い寺社が在ったので遡上しました。古刹や古社、見処が多くて嬉しくなりますね。

Re: カエルがいっぱい

BUSYBEE-GAEI さん!こんばんは!

実際、このキラキラと「可愛い」カエルに魅かれてたくさんの若い方が訪問しているようです。それはそれ、神社の戦略としては間違っていないでしょう。ところがどっこい、この神社、本当の姿は、なかなか由緒正しき修験寺院だったわけです。

お賽銭も、何倍にもなって返ってくること間違いなしです!多分、きっと、ひょっとしたら、まぁそんなもんです。

目黒不動で役行者様を撮っておいて良かった!目黒不動の役行者様は、撫でられて黒光りしておりました。(◎_◎;)

カエルがいっぱい

若い人向けのキャラ満載の「テーマパーク」だと思ったら、狛カエルまで登場してびっくり。お賽銭箱に入れると、“お金が返る”のかな??と思ってしまいましたm(__)m。しかし、立派な修験者様に由来する神社だったのですね。そして、目黒不動尊のえんのぎょうじゃ様をご紹介くださいましてありがとうございます。品川神社にも蛙さんがいますが、これは“旅から無事に帰るお守り”なんですよね。

Re: No title

たいやきさん!こんにちは!

やはり気になるところが、似ていらっしゃる(笑)

私もカエル大好きです。たいやきさんなら、カエルの数を数えだしそうですね。数値が出てきたら面白いと思います。

ぜひ、チャレンジしてください。(*^^*)

Re: タイトルなし

大原かずのりさん!こんにちは!

みごとでしょう?どこもかしこもカエルです。カエルをとっちゃうと何もなくなってしまいそうです(笑)

ここと張り合えるのは、蝦蟇の油で有名な茨城県の筑波山くらいかもしれませんね。(^▽^;)

おっしゃる通り、十二支に加えてあげたいくらいです。

役行者を迎えるために「カエル」にこだわったのかなぁ??今度関係者に聞いてみたいと思います!

No title

ここはかなり気になっているんですよ。
埼玉県内の御朱印を紹介する本を買ったときに、カエルの神社の存在をしりました。
カエルは小学校の遠足で筑波山に行った時以来お気に入りです。
お土産にカエルをたくさん買ってきました。
しかし、埼玉にはなかなかカエルがない。
本を見たときには喜びました。
コロナになり、ペンディングにしたままですが、今年は行ってみたいです。
カエルを全部見つけるつもりでうろうろしたいですね。

うお〜見事なカエル🐸の嵐ですね!
(^o^;)
阿形吽形には惚れます笑。日本唯一?でしょうか。
これは干支に蛙年があれば凄く賑わうこと間違いなしでしょうけど(;^ω^)

むかえるだけで六蛙になってここまでになるとは、執念を感じました!
素晴らしい笑

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