圏論の本についてのFAQ+α+β
【2018/12/24追記】
このTogetter以後も様々な圏論の入門書が和洋問わず出版されている。より新しい情報については以下のブログ記事が参考になる:
圏論の入門書(2018年版)
登場する主なテキストについて
MacLane, Categories for the Working Mathematician (通称、CWM/圏論の基礎)
Awodey, Category Theory
Leinster, Basic Category Theory
Riehl, Category Theory in Context
http://www.math.jhu.edu/~eriehl/context.pdf
ユーザー向けの圏論入門
「圏論ってなんか便利らしいし勉強しようかな」とか「圏論どこまで深入りすればいいかわからん」という数学徒はこれを読みましょう。 自分の圏論に対するスタンスを考えるいい材料になります。 infinitytopos.wordpress.com/2015/01/25/%E5… infinitytopos.wordpress.com/2015/03/21/%E5…
2015-05-03 02:42:00Awodey本についてはあまり書いてないので補足しておくと、内容的にはどの分野でも使われる圏論の最小限の知識が書かれていると思ってください。証明は丁寧かつ初等的な具体例が豊富ですが、これ一冊では圏論が使えるようにはなりません。自分の専門に合わせてさらなる勉強が必要です。
2015-11-22 20:32:45Awodey本の後に何を読むか:代数や幾何に使うならまずアーベル圏でしょう。計算機科学の人ならモナドと代数でしょうか。トポスは数論幾何やロジックの人向けですかね。ここでは「言葉として」圏論を使うライトユーザーしか想定してません。ヘビーに使う人はもっといろんな圏論を使います。
2015-11-22 20:44:07凄く正直な感想としてAwodeyは内容が少なすぎて読む必要性を感じたことがない。内容も平易だし数学の知識もあまり要らないし、真面目に読めば数週間で読めるもんじゃないんですか。
2015-11-22 21:29:56個人的にはやはりホモロジー代数とかから圏論に入るのが正統派だと思うし、そうしてればCWMとかも別に基本的にすいすい読める本だと思うんですよね。(当たり前でしょみたいな事柄をちゃんと書いただけというか。) 数学を勉強せずに圏論だけ学ぼうとするから大変なのであって。
2015-11-22 21:32:15例えば「Hom関手Hom(c,-)がexactな対象cを射影対象と呼ぶ」とか見て「ああ射影加群の事ね」くらいは流石に分からないと厳しいものがあるというか、その状態でアーベル圏の議論が「わかった」と言われても少し疑問なのは否めない。
2015-11-22 21:37:43MacLaneのCWMがよく分からないという人は、MacLaneのHomologyとか読んでみたらどうですかね。いわゆる60-70年代のホモロジー代数に由来を持つ圏論への入門としてはかなり好きな本ですね。Cartan-Eilenbergとかも。
2015-11-22 21:48:52当時はR加群のホモロジー代数的な議論が当然のベースとあって、それをアーベル圏などで公理化・一般化しようという次の試みがGabriel, Mitchell, Grothendieck辺りであった訳ですね。CWMはその更に次くらいの流れの本なので、そういう面の内容は既に薄れている。
2015-11-22 21:53:12もちろんある程度数学やってる人ならCWMでも全然入門できるし、そんなに数学知らなくてもCWMをきっかけにいろいろ勉強できるのならばなんの問題もないですよね。
2015-11-22 21:35:32要はAwodey本はまだ数学書の読み方にあまり慣れていない人向けってことです。 あと、私はAwodey本で圏論に入門したのですが、当時は普遍性の具体例に馴染みがなかったのでそこの理解には一定の時間を要しました。
2015-11-22 21:41:09小山高専助教←京大数理研ポスドク/数学基礎論/モデル理論/圏論/トポス理論/S2S/栃高112回卒/数理の翼30,34,36,37,伊計島(N)2020,2022/湧源/ピアノ/チューバ/合唱/アニメ/凪あす/さよ朝/FGO/シャニマス/ブルアカ/日本酒/ツイートの大半は趣味関連です/アイコンは #ゆる女子メーカー