イスラーム国(IS)は、ウエストファリア体制(主権国家の共存)を破壊するか?
- gryphonjapan
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同志社大学大学院教授、一橋大学名誉教授、移民研究、イスラム地域研究。専門の地域はトルコ。『となりのイスラム』ミシマ社、『イスラームからヨーロッパをみる』岩波新書。『分断を乗り越えるためのイスラム入門』幻冬舎新書、『トルコ、建国100年の自画像』岩波新書Webマガジンはfoomii.com/00235
そろそろ、イスラーム国が、既存の諸国家体制を脅かす可能性があると、欧米諸国は、ある意味で正当に評価し始めたようだ。国連安保理での英国大使の演説を聞いて、「出たな、列強の亡霊」という印象だったが。
2014-08-16 06:17:07アメリカが武器によって暴動を鎮圧しようとする姿勢は、今まさに、ミズーリの町において行われているではないか。かつてマンデラもアラファトも、みなテロリストだった。その支持者はテロ組織だった。そのことを思い出してほしい。イスラームに関しては絶対そんなことはないと言い切れるか?
2014-08-20 20:22:50中田先生のカリフ制再興が意味する「領域国民国家の廃棄」がいかにラディカルなものであるかは、良識あるほとんどの人が肯定する「パレスチナ国家独立」に反対するところにも見ることができます。twitter.com/HASSANKONAKATA…
2014-08-22 22:43:51パレスチナ独立など愚かの極み。国境を増やし邪神リヴァイアサンの偶像崇拝国家を増やすだけ。目標は単純。カリフ制の樹立と国境の廃絶。カリフ制に編入されない土地では国境の廃絶だけが目標。国境がなくなるならパレスチナもエジプトもサウジも皆イスラエルに統合されてよい。どうせ皆偶像崇拝国家。
2014-07-15 20:34:23西欧社会からみると、イスラーム国というのは、ウルトララディカルな「思想」に洗脳された中東+西欧社会からのドロップアウト青年たちの集団、に見えているだろう。だが、その理解は間違っている。アル・カイダのときも、タリバンのときも、西欧世界は同じ誤認をしたが省みていない
2014-08-23 14:23:12西欧世界の誤認に拍車をかけているのが、ムスリム知識人の発言。彼らは、あんな集団と自分たちを一緒にしないでくれと言いたがる。それは物分りがよくて平和を愛するムスリム像で西欧世界と妥協を図ろうとしているようにみえる。
2014-08-23 14:27:01重要なのは「あんなやつらと一緒にするな」と主張することではなく、なぜ、彼らが今登場したのかを冷静に考えること。あんな奴らはムスリムじゃないと罵るは愚かなこと。ムスリムかどうかは神が判断することで現世のムスリムが判断することに非ず
2014-08-23 14:30:03彼らが単なる狂信者の集団であれば自滅する。イスラームは狂信によって、世界の人口の5人に1人まで増えたわけではない。なにかメリットがなければ増えるわけないだろう。何がメリットだったかを考えれば、少なくともそれが「狂信」ではないことはすぐにわかる。
2014-08-23 14:32:33軍事ライターだったはずが、色んなモノを書くようになってたヴァーチャルネット売文業者。御用はメール [email protected] まで。Amazonのアソシエイトとしてdragonerは適格販売により収入を得ています。欲しい物リスト→ goo.gl/O1wAEI
内藤先生が「かつてアラファトもマンデラも皆テロリスト。イスラームに関してはそんな事無いと言い切れるか」と言っていた件、これはこれで正しい。というのも、内戦から和解・独立プロセスにおいて、反乱・武装集団が正規のアクターと認められる事は多々ある。アフリカは特に事例が多い(続)
2014-08-23 23:38:32続)ただ、正規のアクターとして認められるか否かは、明白に国外勢力(ぶっちゃけ欧米)の支持が決定的要因となっているものばかりで、欧米の価値観との決定的な対立を隠さない現状のISが、政治的アクターと認められる事はまず無理だろうと。分派した転向者が政党作るのはあるかもしれんけど
2014-08-23 23:42:32アフリカで反乱勢力から政治家へ生まれ変わった指導者達はそこらへんしたたかで、ほどほど欧米を意識して行動している。逆に神の抵抗軍のコニーみたいなのは、欧米からドン引きされ陽の目を見ない。
2014-08-23 23:46:33国際政治経済学、欧州統合、科学技術政策、宇宙政策、輸出管理、 グローバリゼーションなどについて勉強したり教えたりしています。 2013年12月から2015年7月まで国連安保理のイラン制裁パネルで勤務。Sorry folks, all tweets are in Japanese.
前3RT: 何をもって「テロリスト」と呼ぶか、「自由の闘士」と呼ぶかは政治的な状況で規定されるが、大事なポイントはその組織や個人がどのような「正義」を掲げているかだろう。アラファトもマンデラも「不当な占拠」や「人種隔離政策」と戦うという正義があった。ISISにはその正義はない。
2014-08-24 10:08:55社会学は大好きな学問ですが、社会学者ではありません(正規のトレーニングを受けてないので)。何の研究者かと言われると困るのですが、いまはプロパガンダの研究をしています。 researchmap.jp/read0147163
イスラム国の行動こそが真にイスラム教を体現しているということになれば、ムスリムと他宗教の信者は共存不可能だという話にしかならない。それは世界中で暮らす穏健なムスリムにとってきわめて迷惑な話だろう。しかし、
2014-08-24 05:41:59そのような共存不可能性を説く言説は、結果的にイスラム国にとってプラスになる。なぜなら、そうした言説が広がり、ムスリムの排斥が行われるほどに「ムスリムが真の安寧を得ることができるのはイスラム国の庇護のもとだけだ」という主張に説得力を与えてしまうからだ。
2014-08-24 05:44:51だから、たとえイスラム国に批判的な文脈であっても、「ムスリムとの共存不可能性」を世界中の人たちが説くようになるほどにイスラム国の求心力を結果的に高めてしまう。
2014-08-24 05:48:46そう考えれば、イスラム国が残酷画像をネットにアップするのは理にかなっているわけか。「ムスリムの脅威」を知らしめることで、世界中でムスリム排斥の気運を高め、それによって自分たちの求心力を高める。はた迷惑な戦略だなあ、それは。
2014-08-24 05:56:57イスラム国に関して、ツイッターで原理主義と相対主義との対立が論じられているのを見たが、少しミスリーディングなのではないかと思うこともある。
2014-08-24 07:09:25イスラム国にはイギリスからも何百人かのムスリムが加わっていると報じられているが、少なくとも彼らについては「相対主義の洗礼を受けたうえでの原理主義」だと思う。
2014-08-24 07:10:23もともと原理主義にはそういう側面があるわけだけど、イギリス生まれの原理主義者にはそういった傾向が殊更に強いはずだ。さまざまな「雑音」をはねのけることが強く宿命づけられている。
2014-08-24 07:11:14彼らがこれまで生きてきた環境と、原理主義が教える思想との間には途轍もない距離がある。彼らの多くは一夫多妻や石打ちなど、想像すら難いような環境で育ってきたはずだ。ネットで初めて原理主義に接した者も少なくないだろう。
2014-08-24 07:12:05このように生まれた環境と思想との距離が大きい場合、かつての連合赤軍がそうだったように、「どれだけ過激なことをできるか」で思想への信奉度が測られるようになることがある。
2014-08-24 07:13:01Writing about crypto since 2018, liquidity provider from Japan. Head of Research & Journalism @CoinMarketCap ✍️ DM for PR/Content inquiries
主なブログは http://d.hatena.ne.jp/gryphon/ そちらと連動したり、関連する過去記事を紹介することも多いですが、まあ多めに見てください。(長く続けており、興味を持ったまとめは大体、過去の関連ブログ記事があるので…) 時事 政治 歴史 漫画 SF 創作論 格闘技 特撮 元祖・初出探しなどが主なまとめテーマ。 あと、ほとんどは「誰でも編集可能」にしているので当事者はじめ、他の方も編集できます。