「あらゆるアメリカ文学がこれに由来する」とまで言われた名作「ハックルベリー・フィンの冒険」は、実は何度も閲覧制限になったり、禁書にされたりしていた

●『アフリカの緑の丘』において、アメリカの作家アーネスト・ヘミングウェイは本書を歴史的な文脈に位置づけた。  あらゆる現代アメリカ文学は、マーク・トウェインの『ハックルベリー・フィン』と呼ばれる一冊に由来する。……すべてのアメリカの作家が、この作品に由来する。この作品以前に、アメリカ文学とアメリカの作家は存在しなかった。この作品以降に、これに匹敵する作品は存在しない。 ●物語の内容 この物語はアメリカ南北戦争以前の、おそらく1830年代か1840年代頃を舞台としている。 『トム・ソーヤー』で知られているように、ハックはアルコール中毒の父親と暮らす、母親のいない怠惰な幼い放浪者である。ハックは、妻や子供との生き別れを意味する川下への売却を恐れて逃亡した黒人奴隷のジムと出会い、二人は自由を求めて、オハイオ川の北を横断する事を試みる。本書はその二人の冒険を伝えている。 続きを読む
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ベーテ・有理・黒崎/サンタ修行中 @YKBethe

グループSNEでTRPG関連の執筆や翻訳をしています

ベーテ・有理・黒崎/5/17『異端者たちの蛮歌』発売 @YKBethe

昨今の「はだしのゲン」の閲覧制限問題について色々見るたびに、俺は「ハックルベリー・フィンの冒険」を思い出す。「あらゆるアメリカ文学がこれに由来する」とまで言われた名作である。 この名作、実は何度も閲覧制限になったり、禁書にされたりしているのである。

2013-08-22 02:26:53
ベーテ・有理・黒崎/5/17『異端者たちの蛮歌』発売 @YKBethe

一番最初は、恐らく、その文体が問題になったのだろう。無教養な少年の一人称で書かれており、文法上の誤りや間違った綴りに満ち溢れている。これを、「子供の教育上よくない」としたのだ。 子供が間違った英語を覚える、という論理なわけだが、まあ、わからないでもない。

2013-08-22 02:30:16
ベーテ・有理・黒崎/5/17『異端者たちの蛮歌』発売 @YKBethe

しかし、昨今においては事情が違う。『ハックルベリー・フィンの冒険』は人種差別的だ、というのである。というのも、「二ガー」という単語が凡そ215回でてくるからである。

2013-08-22 02:33:19
ベーテ・有理・黒崎/5/17『異端者たちの蛮歌』発売 @YKBethe

「当時の南部の人が黒人を指す単語にそれ以外のものを使ったわけがない」「内容そのものは痛烈なまでの黒人差別への批判である」 という事実はどうでもいい。差別用語を使っている。だから、人種差別的であり、子供の目に見せてはいけないのだ。

2013-08-22 02:36:25
ベーテ・有理・黒崎/5/17『異端者たちの蛮歌』発売 @YKBethe

おかげで『ハックルベリー・フィンの冒険』は「全米で最も閲覧制限/禁書の要請を受けた本」の、90年代5位、2000年代14位となったわけである。

2013-08-22 02:39:33
ベーテ・有理・黒崎/5/17『異端者たちの蛮歌』発売 @YKBethe

まあ、なにが言いたいかというと、「名作だから規制されない」っていうのは、まったくの大嘘だってことですね。「善意の人」というのは、なんだかんだ理由をつけて本を燃やすのですよ。そこに、名作だなんだというのは関係ありません。

2013-08-22 02:45:01
ベーテ・有理・黒崎/5/17『異端者たちの蛮歌』発売 @YKBethe

因みに、俺は小学生の頃に「はだしのゲン」を読んだんですが、ムスビがヒロポンにはまって身を持ち崩していく描写がトラウマで、アメリカで何度か薦められたのですがドラッグに手を出せませんでした。 小学生の頃、「はだしのゲン」を読んでてよかった!!

2013-08-22 02:52:33
小太刀右京/Ukyou Kodachi @u_kodachi

@YKBethe 自分もオランダで勧められた時にまったく同じ事を考えて逃げました!

2013-08-22 03:10:53
にんにくたっぷり @maboroshiitake

@YKBethe そのうちホビット、ハーフリングやグラスランナーが低身長の人間に対する~ってんで叩かれる日も来そうですなぁ・・・

2013-08-22 03:11:47
ベーテ・有理・黒崎/5/17『異端者たちの蛮歌』発売 @YKBethe

@maboroshiitake そういう批判もないわけじゃあないんでしょうけど。因みに、映画LoTRには下手したら人種差別と取られかねないジョークがさりげなく混ざってます。

2013-08-22 03:18:53
ひろし・カーミット @misterhiropon

@YKBethe …『ハックルベリー…』の時代設定に、“ニガー”等、“政治的に正しからざる”表現を白人が多用していたのは事実なのに、規制とやらを完全に履き違えてますよね。押しつけがましく、方向のズレて歪んだ“善意”とやらは、悪意と紙一重…というか、悪意よりタチが悪いと思います。

2013-08-22 04:44:06
ベーテ・有理・黒崎/5/17『異端者たちの蛮歌』発売 @YKBethe

@misterhiropon 他人の持ち物である奴隷を逃がすのは、当時の南部の常識では明確に窃盗罪であり、逃亡奴隷のジムと一緒に行動しているハックは常に「これで地獄に落ちるかもしれない」と懊悩しています。その上で、「おいらは地獄にいったっていい」と、ジムを庇うんですよ。差別的?

2013-08-22 04:58:46
おりた @toronei

@YKBethe むしろ今回「名作でもそうじゃなくても規制させるべきではない」ってこれまでいってた人が、「名作だから規制するな」っていってるのが残念なんですよねえ。

2013-08-22 02:50:00
ベーテ・有理・黒崎/5/17『異端者たちの蛮歌』発売 @YKBethe

@toronei 本はどんな駄作も、どんなに虫唾が走る内容でも、燃やすべきではない(これは比喩として言っています。念の為)というのが俺の一貫しての想いです。ゾーニング自体には反対していないのですが・・・ その際に「込められた意図」というのはある程度考慮に入るべきだとは思います。

2013-08-22 03:12:41
おりた @toronei

@YKBethe 以下ネタ噺ですが、小学校の図書委員時代の仕事は、ボロボロになってテープ補強も効かなくなった廃棄本を、当時はまだどこの日本の小学校になった焼却炉にいれるというものでしたw

2013-08-22 03:14:56
ベーテ・有理・黒崎/5/17『異端者たちの蛮歌』発売 @YKBethe

@toronei 子供が扱う本はどうしてもぼろぼろになりますからねえ。その場合は焚書ではなく火葬だと思って例外としますw

2013-08-22 03:20:46
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