『HUNTERXHUNTER』全巻再読後の雑感
ブログ更新。 > 『HUNTER×HUNTER』再読;キメラアントたちを侵した本当の「毒」 http://t.co/YCkLOMbL
2011-10-10 20:40:57HUNTERXHUNTERの再読雑感。蟻編は見落とされがちだが、「異種族同士」などではない。みやもさんの指摘にあるように、むしろ遺伝子的に侵略され汚染を受けていたのは人間→蟻のベクトルであって、完全なプレデターとの戦いを描いたものでもないことに注意する必要がある
2011-10-24 03:43:39そもそも発端の女王からして「人間の遺伝子が混ざってるのかも」と自覚しているし、種の生存本能を越えて「王に世界征服させたい」なんて望みも人間と交わらなければ出てこなかったんじゃないかな
2011-10-24 03:46:16つまり、種としての起源そのものに人類のプレデターとしての本能がプログラムされているのが『寄生獣』なのに対して、キメラアントは人間を摂食しないかぎり人間の敵にはならなかったんじゃないかな
2011-10-24 03:48:57種としての本能が、人間性にハックされることによってプレデターとしてのアイデンティティが揺らいでく(種としての境界も溶けていく)パラサイトに対して、人間性にハックされることでプレデターと化していくキメラアントは、類似である以上に真逆の外敵だったといえる
2011-10-24 03:52:56付け加えると、幽白の仙水編で「お前らは勝手にバトルしてろ」という冷や水をかけてしまってから、富樫は「なぜバトル漫画を描かなきゃいけないのか?」という自問自答を突き詰めたはずで、しかしなぜか今、最高に面白いバトル漫画を描いているという現実がある。しかし好きなものを描けるであろう時に
2011-10-24 04:03:55要するに「なんでバトルを描かなきゃいかんのだ」という問いの先に、「でもゲームやコレクションは面白いし好きだ」という富樫のゲーム好き、遊び好きな一面があって、それがレベルEという「知能ゲーム」「お遊び、イタズラ」を散々楽しむことのできた作品を挟んで、ハンタに繋がっているのではと思う
2011-10-24 04:07:05ラスボスを倒したり無意味に最強を目指すような戦いにはうんざりするけど、「ゲームとしてのバトルは面白い」という「人間的な」開き直りがあって、そういう目で見るとハンタは非常に遊び心に満ちたアイディアの宝庫として眺めることができる。作者がそうだから作中の主要人物もその価値観で動いている
2011-10-24 04:10:57で、ハンタ世界にとって「人間」であることの条件、種として人と蟻を結ぶにたる要素っていうのは、「一緒にゲームを遊んでて楽しい」に尽きるのかなー、というのが、「最強」が行き着く先である戦略兵器の虚しさと、生まれた理由に足りるとされる軍儀の面白さ、という対比から感じたことではある
2011-10-24 04:15:05@izumino バトルが目的から手段になった感じですね。幽助は強いやつと戦って勝つのが目的だけど、ゴンはカイトを助けるだとか、GIをクリアするだとか、ジンを探すだとかの目的があってバトルという手段を選択するケースがあるといったところか。
2011-10-24 04:13:28@sue_owl ぼくの発想は逆でしたね。大義名分(目的)があって、手段として虚しいバトルをしていたところを、「目的としてのバトル=競争=ゲーム=コレクション=ハンティング」を存分に楽しんでいるのが今のHUNTERXHUNTER(というバトル漫画)かと
2011-10-24 04:19:26最初の方の作者コメントではっきりと「ボクはコレクションが大好きなのでこの漫画を描くことにしました」みたいなことをはっきりと言ってるのよね>富樫
2011-10-24 04:26:28で、その観点からいうと会長の後継者争いとジャイロは何のゲームの伏線として張っていたのかねえ、という。選挙は最初から考えていたのかもしれないけど総選挙とのタイムリー感が…(笑)。逆にジャイロは未知数なジョーカー
2011-10-24 04:34:49エアマスターにおけるラスボスが「根性や精神論を理解できない渺茫」であったように、ジャイロの生い立ちからは「遊び心なんて理解できない」という、富樫にとってもっとも「人間の条件」に当てはまらない「敵」としての設定を感じもする
2011-10-24 04:36:33関連まとめ
泉信行。漫画研究/アニメ/特撮/小説/NMB48/お絵描き/アナログゲーム/中華料理/中国茶/紅茶/シガーパイプ/武術/マッサージ