平日昼間の内定式で人事担当者が「ちゃんと卒業して」と発言「月曜に学生集めてる人がそれ言う?」Xで物議
10月1日は多くの企業で内定式が行われる時期。例年通り10月1日に実施された企業の内定式で、人事担当者が繰り返し行ったという発言についてX(Twitter)で拡散され、物議を醸している。
発端となった投稿によると「学生が月曜の昼間に授業を休んで参加した」という内定式で、人事担当者が「まずは皆さん、ちゃんと卒業してください」と繰り返し発言していたという。投稿者は「それ月曜に学生集めてる人が言うか」と続けた。
この投稿に対し、ジャーナリストの江川紹子さんも「企業の採用担当の方は平日、学生を呼び出さないでください」と反応。
その他のXユーザーも「入社前研修とかも。都合よく学生を呼び出すな」「10/1だからと言って内定式をわざわざ平日の昼間にやらないで欲しい」と同意する声が続いた。
いっぽう、平日に内定式を行うことにポジティブな解釈をしているXユーザーの発言もある。「土日に内定式をしたらその会社は休日出勤させられる会社ってことだぞ」「土日にそういう(内定式)のをやる会社はブラックだぞと教わった」というように、土日に開催した場合、企業側に問題があると理解している人もいるようだ。
大学の先生はどう考えているのか。2017年には、とある大学の教授が困惑している思いを打ち明けた投稿が注目されたことがある。
「何の権利があって講義をサボらせるのか。平気でゼミを休みますという学生が多くて本当に困っている」「卒論大詰めの時期に入社前研修で休めとか言い出す企業もあるんだよな、信じられない」と、企業の対応を疑問視している。
現在、学生の就職・採用活動のルールに関しては政府が主導している。正式な内定日は「卒業・修了年度の10月1日以降」とされており、慣習的に10月1日に内定式を行う企業が多いのはそのためだ。
学生の学修時間を確保するため、就職活動の期間が長期化しないよう学生への配慮を求めた文書が内閣官房から公表されている。だがその内容には今のところ、内定式の実施や研修などを平日に実施することに関しては特に言及がない。
平日に実施することで大きな問題が発生するか、企業側が問題と考えない限り、ルールが定められることはないのかもしれない。