こんにちは。1年に1回しか出て来ない後藤です。サービス品質管理部で部長をやってます。 この記事は ANDPAD Advent Calendar 2024 の 20日目の記事です。
はじめに
入社して丸2年経ち3年目に突入です。あっという間です。2022年入社当時は「引合粗利管理」のプロダクトを担当していましたが、その後「受発注」「図面」「ボード」「検査」など様々なプロダクトに関わらせてもらい、今は「施工管理」のプロダクトに携わっています。 プロダクト開発チームはもちろんのこと、組織開発部も引き続き担当させていただきつつ、サービス品質管理部の部長としてCREの領域とQAの領域も担当しています。
そんな中でこれまでテックブログでもCREに関して時々紹介させていただいていますが、断片的な話題だったりCREそのものの紹介もだいぶ過去にご紹介していたままなのでアップデートを兼ねて2024年のCREについてお話ししようかなと思います。
最近はCREという職種の募集を見かけることが増えてきました。社外イベントだったりカジュアル面談だったりで、私も他社のCREの方と会話させていただく機会があり、各社でのCREという職種の解釈の違いや組織に応じて業務をカスタマイズしていることも見受けられます。 お互い「うちではこうです」「こんなこともやるんですね」という会話になることも多いので、アンドパッドのCREを広く知ってもらえるといいなぁと考えています。
アンドパッドCREのミッション
まず、アンドパッドのCREはチーム内で以下のミッションを掲げて活動しています。
「顧客がANDPADを利用して業務を円滑に進められるように、技術的アプローチによって顧客の不安を迅速に解決する」
CREはユーザーからお問い合わせ頂いた問題を解決するというということが活動の主軸になるのですが、 このお問い合わせは大きく分けると2つの内容に分かれます。
- 仕様に関するお問い合わせ
- 不具合など動作に関するお問い合わせ
「仕様に関するお問い合わせ」に関して、頻繁にお問い合わせいただく内容は一次受けの社員がユーザーに直接お返事できるよう社内向けのFAQを整備しています。この辺りは 顧客応対の迅速化に向けて、社内向け仕様FAQの更新通知を導入した話 - ANDPAD Tech Blog でも触れていますので、興味のある方は読んでみてください。
今回は「不具合など動作に関するお問い合わせ」の部分に関してご紹介します。
私たちアンドパッドのCREは3つの視点を持って課題に取り組んでいます。
1.ユーザーが少しでも早く安心できるよう、お問合せに対して迅速に回答する
CREへの問い合せが発生しているという状況は、すでにユーザーに何かしらの問題が発生しているという状況です。特に不具合などで何かしらの操作で期待値と異なる状態になってしまった場合は、ユーザーが業務が進められていない可能性があります。
問題を少しでも早く解決することはとても大事ですが、解決に注力しすぎて無反応であってはユーザーは不安です。まずはお伺いした内容をもとに一次調査し、何か起こっているのか・何が問題か・回避策はあるのかなどを整理の上、回答します。
具体の取り組みに関しては、まず自分たちがどのぐらいのペースでお問い合わせに対して答えられているのかを計測しています。そこからプロダクトごとに目標を定め、その目標に向かって具体的な施策を考え改善しています。
2.ユーザーの問題が早く解決するように、不具合の修正について開発チームにアプローチする
ユーザー側で発生している問題を具体的なシステムの不具合かどうかの切り分けを行い、開発チームにきちんと課題の優先順位を伝え、適切に対応に入れるように旗振りをする役割です。ここで温度感を上げて対応しなければいけないのかなど、問題のグラデーションを明らかにして適切にコントロールする事が大切です。この初動の動きが修正までのリードタイムに影響します。 ここは調査の正確性や効率性、情報伝達フローを日々改善という地道な取り組みでブラッシュアップしています。
また、ユーザーからのお問い合わせ以外でも、Datadogなどでのアラートの仕組みの整備やそこから効果的な通知やアクションの整理などを行い、主体的に問題を見つけることにも取り組んでいます。
具体的な取り組みは CREがエンジニアリングで業務効率化をおこなった話 〜Datadogから異常に重いリクエスト数を自動集計〜 - ANDPAD Tech Blog で紹介しています。
3.ユーザーが同様の不具合に遭遇しないようにする
ここは中期的な取り組みです。同じ不具合や・類似の事象を今後ユーザーに遭遇させないことを目的とし、当たり前品質を上げていく、そもそも不具合を発生させないということを大切にしています。 上記の 1. 2. はそれぞれ何か起きたときの対処ですが、ここはそれがおさまった後の重要なアクションになります。 具体的にはポストモーテムを主導し、恒久対策となる再発防止策の策定をサポートし、その進捗を管理しクロージングまで持っていくことです。 多くの場合、再発防止は考えたけど、通常業務が忙しくて後回しになってしまうという事が起こり得ますが、そこを粘り強く追いかけ続けるということをしています。
ポストモーテムをチケット化し、その進捗を管理しプロダクト開発チームに状況を伺いながら、PdMと製品開発のバランスを相談しつつ解決に向けて進めています。 また、多くのプロダクトを抱えるアンドパッドはたくさんの小さなチームで開発に取り組んでいるため、問題があったものとその対策がチームの知見にとどまってしまいます。 そこで開発本部全体で「ポストモーテムから学ぶ会」という月1の時間を取り、ノウハウの共有に取り組んでいます。障害の振り返りはネガティブになりやすい話ですが、前向きにみんなの知見となるよう場の雰囲気を大切にしながら取り組んでいます。
ちょうど去年のAdvent Calendar に 障害に前向きに向き合っていきたい〜「ポストモーテムから学ぶ会」誕生秘話〜 - ANDPAD Tech Blog という記事で紹介していますので、ご覧いただけると嬉しいです。
さいごに
アンドパッドで一番最初にCREについて書かれた CRE紹介記事 を今読み直すと、QAもスコープに入っていたのかと驚きもあります。今はQA部門もあり、CREとしてやるべき事が定まってきているかなと思います。
これが2024年のアンドパッドのCREになります。変わったこともあれば、変わっていないものもありますが、今後もユーザーや社内のニーズ、役割分担の変化によって、未来のCREはまた少し違う仕事をしているかもしれません。 常に私たちも進化しながら社内外におけるコミュニケーションを軸にしながら今後もプロダクトの価値を届けていく活動を進めていきたいと思います。
もしアンドパッドのCREに興味を持って頂けたら、ぜひカジュアル面談などでお話しましょう。