2016-02-01から1ヶ月間の記事一覧

『河上肇記念会会報』113号

河上肇記念会から献本いただく。ありがたいことです。本号では、河上肇と中国や漢詩、遺墨研究などで重要な足跡を残した一海知義先生の追悼特集にもなっています。河上賞では何年もお世話いただき改めて感謝いたします。特集は先生の人柄がよくわかる寄稿が…

「青年よ寂しさに屈するな」&「なぜ?若者は恋愛をしなくなったのか」西部邁ゼミナール(中森明夫との対談編)

西部邁氏と中森明夫さんとの対談番組。MCで今村有希氏が参加。前篇はあまり印象の残らなかったが、後編の恋愛論が若者の自己承認論とからめて、そこに両氏の放言たっぷりのスパイスで面白く仕上がっている。 動画リンク先https://www.youtube.com/watch?v=WJ…

備忘録:大見崇晴『イメージの世界へ 村上春樹と三島由紀夫』

PLANETSでいま最も注目している記事のひとつがこの大見さんの連載。PLANETSには珍しいといってはなんだが、王道の教養を養う上ではとてもいい考察。ここでは備忘録をかねて連載分のリンク先を掲示。序章 http://ch.nicovideo.jp/wakusei2nd/blomaga/ar912113…

高橋洋一『数字・データ・統計的に正しい日本の針路』

高橋さんがネット記事「現代ビジネス」に寄稿した論説の中から注目を浴びたものを選び出し、そこに加筆した著作である。端的にいうと、現代の重要な経済・社会問題を考えるうえで欠かせないツールや分析的な視点が網羅されていて、その主張にどう対するので…

山形浩生vs増田悦佐

どうも体調がよくないのだが、それでも書くことぐらいはできるという一番中途半端な感じ。さて掲題の話だけど、山形浩生さんのジェイコブス『アメリカ大都市の死と生』の翻訳について、増田悦佐氏が的外れな批判をして訂正したという話を読んだ。増田のジェ…

浜田宏一作品集『平和の鳩』

浜田宏一先生の作曲作品集の簡単な紹介と感想。 1 メヌエット 浜田先生がネイバーフッド音楽学校の作曲コンテストにて入賞した作品(1988年)。三分の曲。2 童謡集「平和の鳩」。昭和20年の教科書に収録されていた詩(積極的平和主義の内容)に作曲したも…

中川右介『角川映画 1976-1986[増補版]』

中川さんの名著の角川文庫入りです。表題の70年代から80年代にかけての角川映画は、著者もそうでしょうし、僕ももちろんそうですが、自分の精神史でかなりの影響をうけた文化的出来事でした。中川さんの著作はその同時代的な意義と、今日からの再評価を加え…

内藤陽介『アウシュヴィッツの手紙』

“フィラテリー”の知的側面を強調するものとしての「郵便学」に内藤陽介さんはずっと取り組んでいて、この20年ほど優れた業績を次々と刊行しています。内藤さんの単行本を読んでいくと、日本や世界の近現代史のバランスのとれた知見を得ることができるので、…

記録:『ご当地アイドルの経済学』(イースト新書)刊行記念トークイベント(2月18日開催:出演 田中秀臣、まなみのりさ、北村洋平)

本日のトークイベント。ご参集いただきましたお客様に感謝申し上げます。ありがとうございました!。出演頂いたまなみのりさのお三方、北村洋平さんお疲れ様でした!ベルサン、スタッフの皆様お世話になりました。今日は個人的に「まなみのりさの歴史」を北…

月刊『DIME』4月号「SMAP「200億円 経済効果」のその後」にコメント掲載

掲題の通りですが、昨日発売の月刊『DIME』の最新号に、SMAPの経済的側面についてかなり分量多くコメント寄せました。200億円の経済効果というのは僕の試算によります。ご一読ください。DIME(ダイム) 2016年 04 月号 [雑誌]出版社/メーカー: 小学館発売日: 2…

杉田菜穂『杉田菜穂句集 砂の輝き』『<優生>・<優境>と社会政策 人口問題の日本的展開』

句作と社会政策の研究を同時に行っている独特の学者である杉田菜穂さんに、福田徳三研究会でお会いしたときにおねだり(?)して頂戴しました。ありがとうございます。前作の句集『夏帽子』は傑作で、その若い感性と日常の光景を短い日本語で鮮やかに描いて…

「NGT48の経済学」後編掲載『電気と工事』2016年3月号

長期連載(54回に到達)のコラムですが、10年目指して頑張りますw。その最新号は前回に続いてNGT48の経済学です。どうぞご一読ください。電気と工事 2016年 03月号 [雑誌]出版社/メーカー: オーム社発売日: 2016/02/15メディア: 雑誌この商品を含むブログを…

「地方 経済の再生とご当地アイドルの関係」(J-WAVE、JAM THE WORLO:BREAKTHROUGH)

J-WAVEのJAM THE WORLDの中のBREAKTHROUGHで25分ほど『ご当地アイドルの経済学』の発刊に合わせて、ご当地アイドルについて話しました。たまたま持っていたWHY@DOLLのアルバム「GEMINI」から「曖昧MOON」をごり推し(笑)でかけていただきながら、萱野稔人さ…

『ご当地アイドルの経済学』(イースト新書)で登場している主なアイドルの方々

『ご当地アイドルの経済学』で言及した主なアイドルの方々を以下にご紹介。登場順。敬称略。NGT48 動画の制限が厳しく公式にはPR系が中心だけど以下の動画は必見のシリーズ。 RYUTist 最新のライブからチョイス。彼女たちのライブは死ぬまでに一度はみとくべ…

「性のファッション化と経済発展」についてコメントin『FLASH』

今日発売の光文社から出ている週刊誌『FLASH』で性のファッション化と経済発展をからめて、刺激的なページの中でコメントしています。取り急ぎお知らせまで。 ちなみに同号の乃木坂の生田さんが上品な美しさをもってますね。深窓の令嬢みたいです。 2018年7…

ポール・クルーグマン&浜田宏一『2020年世界経済の勝者と敗者』

クルーグマン氏と浜田先生とが米国、日本、ヨーロッパ、そして中国の経済を話題に意見交換した記録。いろいろ未解決問題も提示してあったり、また両者の見解の違いもわかり面白い。本書は学生や研究者、政策に興味を持つ人たちが自分で見解を深めていくきっ…

福田徳三研究会で気になった文献メモ(自分で思いついたものも含む)

杉田菜穂「 河上肇と高田保馬 : 詩における交錯」 http://dlisv03.media.osaka-cu.ac.jp/infolib/user_contents/kiyo/DBh0360102.pdf上田貞次郎日記の率直さ『吉野作造政治史講義――矢内原忠雄・赤松克麿・岡義武ノート』 吉野作造講義録研究会 奈良常五郎 『…

田中秀臣「アベノミクスをめぐる論争ー日本は復活したか、それともまだ罠にはまったままか?」in『経済学史研究』57巻2号

経済学史学会の専門雑誌『経済学史研究』の最新号に、学会から依頼されてNotes and Communications のコーナーに寄稿しました。内容は、若田部昌澄『解剖 アベノミクス』、伊東光晴『アベノミクス批判』、西部忠『貨幣という謎』、服部茂幸『アベノミクスの…

松尾匡『この経済政策が民主主義を救う』

特定の政治イデオロギーや党派支持にこだわる、いわゆる「党派根性」の強い人たちをいかにまっとうな経済政策にめざめさせるか、本書の試みはこの一点にかかっている。特に安倍政権に批判的な「党派根性」の人たち、たとえばどんな社会事件でも安倍政権の責…