日銀総裁人事に関する報道をまとめてみた

といってもソースは日経のサイトだけだけど。とりあえず事実関係だけなんで日経だからっていうバイアスはかかってないはず。怪しいと思う人は自分で他ソース当たる等ウラとってみて下さい。

日経ネットに「ねじれ国会と政局」記事一覧って便利なページがあるのを見つけたので、そのうち日銀総裁人事に関係のあるものを(面倒なので3月2日分まで)まとめてピックアップしてみた。


内容を簡単に要約すると、

  • 自民党は武藤総裁案を遅くとも昨年末にはまとめていた
  • 民主党内には武藤氏昇格には反対の声が当初からあったものの、小沢氏・鳩山氏等トップの間では容認の雰囲気が少なくとも2月半ばまではあった
  • 2月後半以降、民主党の武藤総裁案否決の方向が強まり、3月2日には決定的となった

ってとこでしょうか。


以下は僕の感想。

  • 党内を纏めきれずコロッと手のひらを返した民主党はやはりロクでもないなあ
  • 一方自民党も、民主党がここまで硬化しているのを読みきれなかったようなのはちと情けないなあ
  • しかしロクでもないロジックで反対されそうだからといって案を翻せるほど日銀総裁人事ってのは軽くないはずなんで、その意味では当初案をそのまま提示したってのはまっとうに評価されてしかるべきなんじゃなかろうかとも思う
    • そもそも反対されるのがわかっていたのだから別の案を出すべき、それを知っていてなお当初案を出した自民党も悪い、というのは僕には理解不能。民主党の反対理由がまともだったらわかるけどあそこまでナンセンスなものではそれは通らない。「財金分離」や「低金利推進」が反対の理由になるんだったら太陽黒点やマイナスイオンの方がもうちょっとマシに見える
    • といっても個人的には武藤氏がホントにベストだったかといわれるとアレだけど、しかし伊藤先生は返す返すも惜しかった。バランスは悪くなかったんじゃないか。少なくとも総裁空白、白川・西村副総裁、白川総裁代行よりはよっぽど良い
  • しかしまあ政治は正論だけじゃ動かないというのもまた正論なわけで、福田総理の政治力、指導力に疑問の声があがるのもしょうがないかなあ
  • 個人的には福田さんよくやってると思うけどね。この日経の「ねじれ国会と政局」見ればわかるけど、政権発足当時から内外で足引っ張られ続きでまともに何か出来たこと殆どないんだよね。ここまで敵が多ければ持論をはっきり述べるなんて無理でしょう
  • でもマスコミや大衆(誰それ笑)は、小泉のワンフレーズポピュリズムや安倍のわけわかんない理想(「美しい国」ww)ほど福田のやってることがわかりやすいわけじゃないんで叩いてるだけのようにも見えるんだよなあ
  • まあそんな状況が続いてしまうところが政治力のなさと言ってしまえばそれまでだけど(笑)。でも福田には小泉みたいに嘘も方便勝てば官軍的なところがないから好感持てるんだよなあ。まあそれが政治力のなさ故なのかもしれないけど(以下ループ)

と本題から離れぐだぐだになったところで今日はこれまで。また事実誤認やおかしなところあればご指摘いただけると幸いです。では皆さんごきげんよう。


更新:12月30日 08:40

(12/30)日銀総裁選び、なお視界不良・政府、武藤氏軸に調整

 来年3月に任期満了を迎える福井俊彦日銀総裁(72)の後任人事が年明けから本格化する。政府は武藤敏郎副総裁(64)の昇格を軸に、与野党との調整に入る見通し。ただ参院第1党の民主党内には元財務事務次官である武藤氏の総裁就任には反対論が根強い。総裁と2人の副総裁の人事には衆参両院の同意が必要になるため、与野党の意見対立が続けば日銀総裁が当面空席となる懸念もある。

 日銀理事や副総裁を経て、2003年3月に第29代総裁に就任した福井氏は、来年3月19日に5年間の任期を終える。政府は同じく任期切れとなる2人の副総裁の後任候補も合わせて与野党に提案。福井氏の任期満了までに衆参両院の同意を得たい考えだ。

http://www.nikkei.co.jp/sp1/nt215/20071229AS3S2900T29122007.html

更新:01月19日 07:00

(1/19)日銀総裁人事・民主、官僚OB排除せず

 民主党は18日、小沢一郎代表、鳩山由紀夫幹事長らが3月19日に任期満了を迎える福井俊彦日銀総裁の後任人事について国会内で協議した。小沢氏は「官僚出身だから絶対に駄目だという姿勢はとらない」と人物本位で賛否を判断する認識を改めて表明。ほかの出席者からも異論はなかった。政府側の与野党への説明前に人事案が漏れた場合は同意しない方針も確認した。

 日銀総裁人事に関する正式協議は初めて。出席したのはこのほか菅直人代表代行、藤井裕久最高顧問ら。出席者によると、候補として取りざたされる武藤敏郎副総裁など具体名を挙げた議論はなかったという。民主は2003年、財務次官出身の武藤氏の副総裁起用に官僚OBであることなどを理由に同意しなかった。

http://www.nikkei.co.jp/sp1/nt215/20080118AS3S1801M18012008.html

更新:02月18日 07:00

(2/18)日銀総裁人事、武藤氏提示の環境整う・民主に昇格容認論広がる

 日銀の福井俊彦総裁の後任人事を巡り、政府が国会に人事案を提示する環境が整ってきた。武藤敏郎副総裁の昇格案を念頭に置く政府の意向を踏まえ、与党は国会同意のルール作りで野党に譲歩する方針を固めた。候補者からの所信聴取など一連の手続きは18日にも与野党合意に達する見通しだ。不安定な市場動向を背景に、武藤氏の起用に慎重論が強かった民主党内でも容認論が広がっている。

 3月19日に任期切れを迎える日銀総裁・副総裁人事は政府が国会に人事案を示したあと、衆参両院の同意を得て決まる。参院で与野党勢力が逆転する「ねじれ国会」では、参院第一党の民主党が同意しなければ、総裁ポストに空白が生じる公算が大きい。

http://www.nikkei.co.jp/sp1/nt215/20080217AS3S1701717022008.html

更新:02月22日 07:00

(2/22)与党、武藤氏を打診――日銀総裁で民主に

 3月19日に任期満了を迎える福井俊彦日本銀行総裁の後任人事で、与党が武藤敏郎副総裁の昇格案を民主党に打診していたことが21日、明らかになった。政府が近く与野党に正式提示する前の非公式な協議との位置付けだ。与党は武藤氏昇格に慎重論が強い民主への働きかけを強める構えで、日銀総裁人事は決着に向けて動き出す可能性が出てきた。

 日銀総裁人事を巡っては21日、衆参の議院運営委員長らが国会同意の手続きについて詰めの協議をしたが、結論を持ち越した。政府は国会同意人事のルールが正式に決まるのを待って、正副総裁の人事案を与野党に提示する。

http://www.nikkei.co.jp/sp1/nt215/20080221AS3S2102S21022008.html

更新:02月24日 14:48

(2/24)民主「武藤氏昇格案、納得の理由必要」、自民「反対なら代案を」

 民主党の山岡賢次国会対策委員長は23日、長野市で記者会見し、3月19日に任期が切れる福井俊彦日銀総裁の後任に武藤敏郎副総裁を昇格させる案について「民主は武藤氏が副総裁になる際に不同意としている。(今回は)同意するなら国民も党内も納得できる理由が明快になる必要がある」と指摘した。

 山岡氏は「武藤氏を出してくれとか、駄目だとか言ってるわけではない」と指摘。「もしそういう提示があるなら理由もハッキリとさせてほしい」と強調。財務次官経験者である武藤氏の総裁就任に反発があることに関しては「党同意人事検討小委員会で人となりや足跡を検討してもらい、国会役員連絡会で決定する仕組み通りに進めている」と語るにとどめた。

http://www.nikkei.co.jp/sp1/nt215/20080223AS3S2300P23022008.html

更新:02月27日 09:20

(2/27)日銀総裁候補の政府案提示、来週にずれ込みも

 3月19日に任期満了を迎える福井俊彦日銀総裁の後任人事で、政府案を与野党に提示する時期が来週以降にズレ込む可能性が出てきた。2008年度予算案や租税特別措置法改正案の月内衆院通過を巡って野党との対立が深まる中で人事案を示すのは得策ではないとの政府・与党の判断だ。

 与党は福井氏の後任に武藤敏郎副総裁の昇格案を非公式に民主党に打診したが、民主党内には反対論も根強い。政府・与党が人事案提示のタイミングに苦慮しているのは、民主の対応が読み切れない事情もある。政府高官は26日、記者団に「来週と思っていいのではないか」と明言した。

http://www.nikkei.co.jp/sp1/nt215/20080226AS3S2602O26022008.html

更新:03月01日 14:54

(3/1)「信頼関係、失われた」日銀総裁人事で小沢代表

 民主党の小沢一郎代表は1日昼、盛岡市内で記者会見し、福井俊彦日銀総裁の後任人事を巡って、政府が元財務次官の武藤敏郎副総裁を起用する人事案を示した場合、不同意もあり得るとの認識を示した。小沢氏は「(来年度予算案の採決を強行した)昨晩のようなことや防衛省の事故や不祥事、すべて含めて政府・与党に対する信頼関係が現時点では完全に失われた状況にあると認識している」と述べた。

 民主党が政府の人事案に同意しなかった場合、総裁ポストが空席になり、市場に混乱を招く恐れがあるとの指摘があることに関しては「制度的には空席になったときに支障をきたさないようになっている。内外の信用や評価があまり芳しくなくなることはあるかもしれないが、それはひとえに政府・与党の責任だ」と語った。

 これに関連して、民主党幹部は1日、「武藤氏の昇格を受けられる環境では100%なくなった」との認識を示した。

http://www.nikkei.co.jp/sp1/nt215/20080301AS3S0100B01032008.html

更新:03月02日 17:59

(3/2)民主国対委員長、1週間は審議拒否・日銀人事案提示も受けず

 民主党の山岡賢次国対委員長は2日、2008年度予算案や税制改正法案の参院審議について「与党は一方的にルールを無視し、議長あっせんを崩壊させたため、少なくとも1週間は審議できる状態ではない」と述べ、衆院での採決強行に抗議し当面、審議を拒否する考えを表明した。

 福井俊彦日銀総裁の後任人事に関しても「しばらく冷却期間が必要だ。国会審議ができない中で優先して日銀人事を進めることはあり得ない」と指摘し、国会が正常化するまで人事案の提示を受けない姿勢を示した。都内で記者団の質問に答えた。

 福山哲郎政調会長代理もテレビ番組で「ほおをたたいた後に『仲良く審議してください』とは失礼な話だ」と強調。「例えば首相出席の審議を5日間行うというなら応じる」と述べ、首相出席の基本的質疑を衆院(3日間)以上に行うことなどが審議再開の条件になるとの認識を示した。〔共同〕

http://www.nikkei.co.jp/sp1/nt215/20080302STXKA009802032008.html

更新:03月02日 17:59

(3/2)日銀総裁人事、不同意は国際地位に影響・伊吹氏、民主けん制
 自民党の伊吹文明幹事長は2日、金沢市で講演し、日銀総裁人事に関し「参院の『ノー』というひと言が、日本の国際的地位に大変な影響を与える。民主党は参院で多数を握り、安心して暴れられない立場になった」と述べ、有力視される武藤敏郎副総裁の昇格案に不同意方針を固めた民主党をけん制した。

 民主党が不同意の理由として、野党の反対を押し切り与党が2008年度予算案と税制改正法案を衆院通過させたことを挙げていることにも「一晩で候補者と言われる人の人格や見識がコロッと変わったと言うのか。そうでなければ党利党略のために日銀総裁を利用していることになる」と重ねて批判した。〔共同〕

http://www.nikkei.co.jp/sp1/nt215/20080302STXKA015402032008.html

更新:03月03日 01:28

(3/2)日銀総裁人事「冷却期間が必要」・民主国対委員長

 民主党の山岡賢次国会対策委員長は2日、19日に任期満了となる福井俊彦日銀総裁の後任人事への対応について「しばらく冷却期間が必要だ。国会審議に優先して日銀人事を進めることはあり得ない」と述べ、国会の審議が正常化するまで人事案の提示は受け付けられないとの考えを示した。都内で記者団の質問に答えた。

 政府が念頭に置く元財務次官の武藤敏郎副総裁の昇格案に関しては「副総裁になる時に1度不同意にしたから永遠に不同意ということにはならないが、論理的な理由がきちんとないとできない」と指摘。「客観的な材料が提示されれば一緒に検討するのはやぶさかではない」と語った。

http://www.nikkei.co.jp/sp1/nt215/20080302AT3S0200O02032008.html