日ハム14連勝&レアードサヨナラ弾(通称🍣弾)で気分が最高すぎますこんばんは.
こちらの続編となる分析ネタやりましたので軽く紹介します.*1
おしながき
なお、今回も、
- 気軽にできるネタです.
- 機械学習とかそんな難しいテクニックは使ってません.
- ちょっと興味持った方はぜひ好きな選手で試してみて.
という感じですので気楽に読んでいただければと〜.
大谷翔平投手の2016年
個人年度別成績 【大谷翔平 (北海道日本ハムファイターズ)】 | NPB.jp 日本野球機構より引用.
※7/9現在の成績となります.
開幕して4月は1勝もできず、今年大丈夫かな?と思ったこともありましたが、初勝利から8連勝中(たしか、間違ってたらすいません)、唸るストレートを軸としてリーグ一位の132奪三振をキメるなど、投手としても無双しています.
サクッと分析してみる
前回同様、個人成績から出せる範囲の数字で大谷翔平を分析してみたいと思います.
観点
- 三振を沢山取れる
- 四球を出さない
- ホームランを浴びない
- フライよりゴロを打たせる ※ただしシチュエーションによる
上記の軸で評価を行うのが基本です.
ちなみにこれは野球統計学の分野では「DIPS (野球) - Wikipedia」と呼ばれています.
今回の分析では、太字の部分「奪三振」「与四球」「ホームラン」について触れたいと思います.
なお、
- フライかゴロか
- 球速やボールのキレ
- 捕手との相性(大野と組むのがいいのかそれとも市川サイコーなのか、なお近藤(ry、的な奴)
はデータが取れないので今回はやりません.*2
分析テーマ
奪三振と与四球をテーマに、大谷翔平が2013年のプロデビューから、投手としてどのように変わっていったのかを見てみます.
一試合あたりの奪三振・与四球
- 一試合あたりの奪三振(K/9)
- 一試合あたりの与四球(BB/9)
- 一試合あたりの被本塁打(HR/9)
- 一個フォアボールを出す度に何個三振を奪っているのか(K/BB)
- 参考値としてWHIP(投球回あたりの走者数平均)も合わせて出して比べてみる.
コードを書いてみる
これも前回と同じ環境・手順でやってみます.
ポイントは、
- 日本プロ野球機構の成績表から投手成績のみを抽出する
- 前処理として、欠損値のゼロ埋めとデータ型の変換(object to float)、イニング数が何故か別れて出ちゃうのでくっつける
- 計算してプロットしてみる.
やったことはこれだけです.
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結果と考察
グラフに書きだした後、ちょこっと考察してみます.
結果
グラフ少し見にくいかもスイマセン.
グラフ
上からK/9, BB/9, HR/9, K/BB, WHIPのグラフです.
BB/9とWHIPは右肩下がりになるとBest.
データ
pandasのデータフレームの中身です.
考察
総評!!!
- 奪三振能力はさほど変わらず、去年の高水準をキープ.
- 四球が増えている事により去年より少しだけパフォーマンスが悪化.
- 被本塁打がいい感じに減少.
- どの数字もエースたる水準をキープ、野手としてのパフォーマンスを含め日ハムの大型連勝を支えているのもよくわかる.
- 大谷翔平すげーわ.
一試合あたりの奪三振(K/9)
- キャリアハイだった去年(2015)とほぼ同水準.
- 去年の11という数字はかなりの高水準(9回投げる度に11個の三振を奪える計算)だが、今年もほぼそのペースを維持.
- なお現役人類最強左腕クレイトン・カーショウ(ドジャース)のK/9が10.8でこのレベルと同等というのは純粋にほめていいレベル.
一試合あたりの与四球(BB/9)
- (ほんの少しだけ)悪化.
- 去年が2.5、今年が3.
- そういえば負けが続いてた春先は四球をちょいちょい出してたような&本日(7/10)先頭打者へのストレート四球で崩れた辺りにストライクゾーンを支配できてない苦労が伺える.
一試合あたりの被本塁打(HR/9)
- 被本塁打が減少傾向、大変素晴らしい!!!
- 0.58→0.4→0.39→0.33と順調に減ってる.三試合投げて一発打たれる程度.
- 余談ですが今シーズンの成瀬(ヤクルト)のHR/9は1.52でした(一試合当たり1.5発被弾、二試合で3発).
一個四球を出す度に何回三振を奪うか(K/BB)
- 若干悪くなっている.
- 三振が微減、四球増で少しだけ悪くなっている.
- 人類最強左腕カーショウのK/BBは16.11、これは変態レベル.*3
WHIP(1イニングあたりの走者数)
- 毎回1人は出してる、ぐらいの認識.
- 先発投手のWHIPとしては十分エースといえる水準.
- ただし、この数字自体は投手の実力だけでは測れないので参考程度.*4
【おまけ】MLBの二刀流投手と比較してみる
ちょっと前の記事になりますが、メジャーリーグでもリアル二刀流が実現しました.
サンフランシスコ・ジャイアンツのエース左腕でシルバースラッガー賞(打撃部門のベストナイン)で投手部門で二度獲得しているマディソン・バムガーナーが、チーム事情と日本の大谷翔平に刺激されて(?)、交流戦のアスレチックス戦(DH制あり)の試合で「9番投手」で先発しました.
そんなバムガーナー投手も大谷と同じ軸で見てみました.
なお、打撃に関しては流石に差がありすぎ(バムガーナーは野手として先発出場はしていない)、比較そのものに意味が無いので割愛しました.
コード
ほとんど同じコードなので割愛、データ元がESPNに変わった程度です.
Madison Bumgarner Stats - San Francisco Giants - ESPN
気になる方はこちらのGistを参照ください.
madison-bumgarner.ipynb · GitHub
結果(グラフとデータフレーム)
総評
- 大谷とほとんど似ていない、左右の違い、投球スタイルの違いが出ているような結果に.
- 全般的に与四球をださない、三振やや多めで被本塁打がちょっと多い.
- 自慢のコントロールに陰りが見えているのか、BB/9の数字が悪化してるのが気になる.
感想など
- 大谷はやっぱ凄い.
- 投手として最高のパフォーマンス見せつつ野手でも平均以上って事がデータだけでわかる.
- 野手編として、他の選手(ヤクルト山田や広島鈴木など)もちょこっと見てみたい.
- とはいえやりたい野球Hack(主にメジャー)があるので続きはどなたかよろしくお願いします!