人気ブログランキング | 話題のタグを見る

山あり谷あり


年の瀬を迎えて
今年一年が過ぎていったのは
とても早い気がしている。

早い一年だったけれども
それなりにいろんなことがあった。
今もあるし、これから先もあるし
懸念事項をあげると
キリがない気もする。

帰りの電車で
今年の春先から
とても
お世話になった先生と
偶然一緒になった。
先生はベージュのコートを着ていて
講義を終えた後の帰路で
先月完成した僕たちの仕事に
お褒めの言葉をいただいた。
ひとによっては涙を流しながら
立たずさむひともいるくらいですから
と教えていただいた。

昨日は
大きな会社の専務から
お褒めの言葉をいただいた。
美しいものになった
と褒めていただいた。
実際には
こちらのミスも沢山あったのだけれども
終わりよければ全て良し
ですと満面の笑みで
お茶をすすめていただいた。

今朝は
直行先近くの
東京タワーに近い場所にある
カフェ・ベーカリーで
朝食を食べた。

サニーサイドアップセットを注文して
カウンター越しに
トレイを受け取った時
コロナ対策で吊り下がっていた
透明のシートに
コーヒーカップが
引っ掛かり
床にコーヒーをこぼしてしまった。

火傷は大丈夫ですかと
言われて
すいません
と床にころがったカップを
拾っていたら
そのままで大丈夫ですので
お席についててください
と言われた。

2階のソファに座って
東京タワーを眺めていると
半熟に焼きあがった目玉焼きふたつが
ベーコンの上にのった
サニーサイドアップセットが
運ばれてきた。

目玉焼きの塩加減とトーストの甘味とが
とてもおいしくて
コーヒーの香りも香ばしかった。
ここの朝食は
半端なく美味しいのだ。

食べ終えて
一階に降り
コーヒーをこぼした失態を詫びると
大丈夫です。またお待ちしていますね。
と満面の笑顔で見送ってくれた。

青空のもと東京タワーの朱色は
誇らしく天に向かって伸びていた。

懸念事項は山ほどある。
あれもあるし
これも、それも、ある。
でも、とてもうれしい
気持ちになる時もある。

山あり谷あり。
山あり谷ありだ。

そういう毎日を過ごしている僕は
とても幸せなのだと思う。
Commented by cocomerita at 2020-12-21 19:11
Ciao koujiさん
少しコメントご無沙汰しました。
速かったのか、長かったのか、時の流れの感覚が掴めない不思議な一年もいよいよ終わりに近づいて、
それでもまだ終わってませんから、ああ、今年は大変だったねと言えないのが、残念です。

お褒めの言葉が次から次へと良かったですね
でもkoujiさんは、優秀で丁寧に手間を惜しまずお仕事をなさる方だと思うので、そう言う評価はむしろ当然だなと言う気もします。
それでもそう言う好評価を耳にする機会が何度も訪れた事を嬉しく思います。
私は私の人となりよりも仕事の出来を褒めてもらうことの方が嬉しいからかもしれません。

朝のベーカリでのひとときを、そこで居合せたかのように読ませていただきました。
コロナのせいで、皆がどこかギスギスしている中での、こうした穏やかな空気は心に嬉しいし、それだけで1日の始まりが輝かしく、ずっと嬉しい気分でいられる。
大事な事です。
美味しそうなモーニングを東京タワーを見ながら、、ああ、いいですねえ
実は私はスカイツリーが大嫌いで、東京タワーが大好きなのです。

1月に日本に行こうと画策していましたが、ヨーロッパのコロナ状況ここでまた悪化
延期せざるを得なくなり、残念です。
日本の空気に触れる機会がまた遠ざかり、だからこそ余計に今日のkouji さんの文章を堪能させていただきました。

お元気で、楽しいクリスマスと穏やかな年の暮れをお過ごしください。


Commented by kouji_kotani at 2020-12-24 01:18
過分なコメントいただきちょっと
戸惑っていますが
ありがとうございます。

山あり谷ありは、
今もまた新たな谷が訪れ
ここのところその解決に奔走して
日付変わって帰宅したところです。
会社仲間と新宿のコンコースで
こんな生活してたらまずいなあ
と言いながら分かれました。

谷川俊太郎さんの今年という詩があるのですが
テーマは山あり谷ありだと理解しています。
勝手に引用しますね。

涙があるだろう
今年も
涙ながらの歌があるだろう
固めたこぶしがあるだろう
大笑いがあるだろう今年も
あくびをするだろう
今年も
短い旅に出るだろう
そして帰ってくるだろう

農夫は野に
数学者は書斎に
眠れぬ夜があるだろう
だが愛するだろう
今年も
自分より小さなものを
自分を超えて大きなものを

くだらぬことに喜ぶだろう
今年も
ささやかな幸せがあり
それは大きな不幸を
忘れさせることはできぬだろう
けれども娘は背が伸びるだろう
そして樹も
御飯のおいしい日があるだろう
新しい靴を一足買うだろう
決心はにぶるだろう今年も
しかし去年とちがうだろう
ほんのすこし
今年は

地平は遠く果てしないだろう
宇宙へと大きなロケットはのぼり
子等はかけてゆくだろう

今年も歓びがあるだろう
生きてゆくかぎり
いなむことのできぬ希望が
Commented by kouji_kotani at 2020-12-24 01:21
来年は穏やかな年になりますように。
Commented by cocomerita at 2020-12-24 08:08
Koujiさん
素敵な詩をありがとうございました
谷川俊太郎さん、さすがですね
喜んだり悲しんだり激昂したり、なだめたり、今年もそんなことの繰り返しで時々そのシーソーを漕いでいるかのような、上がったり下がったりはするけれど、
結局自分は常にシーソーの上、その居場所が変わることはないし、私の怒りの大元である、動物虐待も樹たちを無闇に切りまくる暴挙も、そして社会で立場の弱い人たちがその人権を踏み躙られることも終わることはない、そんな現状に疲れを感じることもしばしばで、そんな私の心にこの詩は深く沁み入りました。
皆が互いを思い合い、満遍なく、普通の幸せを享受する事は、そんなに難しいことなのでしょうかね

来年は幸せの数がもっと増える年であるようにと祈ります。
Koujiさんも穏やかな年の暮れとそして健やかで幸せな新年をお迎え下さいますよう。

by kouji_kotani | 2020-12-09 22:06 | Comments(4)

ブログを書き始めてずいぶん経ちます。かき氷の氷をかいて、途中休みを長くとると、氷は溶けて、かき氷の態を成さない。氷水のようなブログです。時々思い出したように、この場所に戻ってくるのは、愛着があるし、このブログを通じて、なにがしかの経験をしたからだと思います。これからも、よろしくお願いします。


by kouji_kotani
カレンダー
S M T W T F S
1 2 3 4
5 6 7 8 9 10 11
12 13 14 15 16 17 18
19 20 21 22 23 24 25
26 27 28 29 30 31