山メシの極意『もっと登れる山の食料計画 山登りABC』
食べる物の種類とタイミングによって、こんなにパフォーマンスが違ってくる!
さまざまなホルモンの働きから、運動は食欲を抑える作用があるので、運動を行なうことはダイエッ卜にとてもよいと考えられますが、登山において食欲不振はエネルギー不足を招く大問題です。
棒ラーメンは昔も今も、山ごはんのスタンダードです。日持ちもよく軽量なため、食料計画では最終日に使うことも多く、停滞時には食い伸ばしアイテムとしても重宝します。登山者の中にはすべての食事を棒ラーメンだけで過ごす人もいます。
【生卵】1度冷蔵庫に入れたものを常温に戻すと結露して、サルモネラ菌が繁殖しやすくなります。付いた水滴を拭くと、殻の保護成分が弱まります。山行前日に購入するなどし、必ずスーパーで買った常温のままで、持っていきましょう。
一般的な成人男性(体重60kg・体脂肪率15%)が4.5〜9.0kgの荷物を背負って登山した場合を例に挙げると、筋肉や肝臓に貯蔵されている糖質は合計で約450gなので、約4時間の登山を行なうことができます。
一方、脂質は体脂肪(体脂肪は脂質以外の成分も含んでいるので1gあたり約7kcalになります)として約9000g貯蔵されていますので、約144時間(6日間)もの登山を行なうことができます。エネルギー消費量の激しい登山では、効率よく体脂肪を燃焼させることが大切です。
シャリバテとは糖質エネルギーの供給不足が原因で起こるバテの一種です。糖質が枯渇すると、突然体が動かなくなるといった症状が起こることもあります。「ハンガーノック」や「ひだる神に憑りつかれた」と呼ばれることもあります。
ドンファンの妖怪図鑑
— ドンファン (@foxshun) 2019年5月25日
〈ひだる神〉
ヒダル神は、人間に空腹感をもたらす憑き物で、行逢神または餓鬼憑きの一種。主に西日本に伝わっている。北九州一帯ではダラシと呼ばれ、三重県宇治山田や和歌山県日高や高知県ではダリ、徳島県那賀郡や奈良県十津川地方ではダルなどと呼ばれる。 pic.twitter.com/1HP9Ig7Lx6
水木しげる…「ひだる神」これに憑かれると空腹感を覚え、身体の自由を奪われて動けなくなる。巨匠は小学6年の時に同現象を体験。 pic.twitter.com/K2swWqEIMd
— BON (@1632bdkrst) 2016年12月26日
ヤマケイ文庫のもっと登れる山の食料計画では糖質と脂肪は1:1の割合で消費されるのが最も効率が良いそうな。糖質がなければ脂肪は燃焼してエネルギーにできないとも。
— yamadagawa (@hkhg_y) 2021年10月14日
よって登山中は1時間ごとに消費カロリーの半分を行動食で取れば残りの半分は脂肪が燃焼し、エネルギーを得ることができる。
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芳須勲
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