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科学な本のご紹介: ミニ特集:サブカルとヒトの社会を考える本 その2

科学に佇む書斎

都市の舞台俳優たち 
『都市の舞台俳優たち アーバニズムの下位文化理論の検証に向かって』
『世にも奇妙なニッポンのお笑い』
『抵抗の快楽 ポピュラーカルチャーの記号論』
『震災ゴジラ! 戦後は破局へと回帰する』
『マンガのなかの〈他者〉』


都市の舞台俳優たち:アーバニズムの下位文化理論の検証に向かって (リベラ・シリーズ11)


『都市の舞台俳優たち アーバニズムの下位文化理論の検証に向かって』
 田村公人 リベラ・シリーズ ハーベスト社

●得られた結論が衝撃的! 業界やファンの間でどよめかれて話題になった、都市部の演劇業界フィールドワーク本。
 冒頭の章がほぼすべてを物語ってしまっているという構成になってたりして、冒頭オススメ。

科学の本客層についていくつかの公演をサンプルにその実態を探っていくと、出演者である舞台俳優個人が自らの人脈(=パーソナル・ネットワーク)を通じて集客に至った相手(=観客)が客席全体の9割、あるいはそれ以上を占めている現実が見えてくる。

科学の本東京が日本の他地域には見出しがたい特徴を有するのは、自ら客となって支える舞台俳優人口が桁外れに多いという事実に他ならず、一見「熱心なファン」と観察者の目に映ずる客の中に、いずれかの劇団に所属し公演への参加を続ける舞台俳優が相当の割合で含まれている点には注意を喚起したい。

科学の本何人かの舞台俳優、ならびにその恋人から得られた証言によるならば、舞台俳優の中には定職に就く恋人が支援を行うケースも確認される。





『世にも奇妙なニッポンのお笑い』
 チャド・マレーン NHK出版

●ヨシモト初の押しかけ異国人芸人、その彼が惚れ込んだ「ニッポンのお笑い」の世界。
 なにより真剣に困惑するほどの秀才頭脳チャドが語る異文化考察ネタは、たいへんたいへん傾聴に値する。

こちらで紹介
→『世にも奇妙なニッポンのお笑い』


抵抗の快楽―ポピュラーカルチャーの記号論 (SEKAISHISO SEMINAR)


『抵抗の快楽 ポピュラーカルチャーの記号論』
 ジョン・フィスク 世界思想社

こちらで紹介
→『抵抗の快楽 ポピュラーカルチャーの記号論』



震災ゴジラ! 戦後は破局へと回帰する


『震災ゴジラ! 戦後は破局へと回帰する』
 佐藤健志 VNC

●震災の2年半後に、この本で語られる表象ゴジラ。
 そして、震災の5年後に公開された『シン・ゴジラ』。

こちらで紹介
→●本『震災ゴジラ! 戦後は破局へと回帰する』


マンガのなかの「他者」 (ビジュアル文化シリーズ)


『マンガのなかの〈他者〉』 
 伊藤公雄 編 ビジュアル文化シリーズ 臨川書店

● 現代日本のマンガにおける表象分析(モブの扱いとか)かと思いきや、大半は、戦前戦後を含めた広範な歴史的表象(敵国や異国人の描かれ方)論考。

 なぜ、中国人は「〜〜アルネ」を語尾に用いると想定されたのか??? 冒頭に収録されている金水敏「日本マンガにおける異人ことば」が鋭いぞっ



→『ミニ特集:サブカルとヒトの社会を考える本 その2』
→『ミニ特集:サブカルとヒトの社会を考える本 その1』
→『ミニ特集:サブカル オカルト』
→『ミニ特集:サブカル アニメ その1』
→『ミニ特集:物語論 シナリオと映画』
→『ミニ特集:メディアと社会と心理学』
 




 No.2016,1118
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