おまけ
【小話】
どうも、最近ちょっとだけ萎縮していた桜田洋です。気が小さい。どうして萎縮していたかと言いますと、きっかけはたまたま目にした「子持ち様」「子連れ様」という言葉でした。記事をみると、公共機関などでマナーを外れるような子どもの行動、言動を注意しない親に向けて使われており、それがどんどん波紋を呼び、子どもの体調不良で仕事を休む親に向けられたり、SNSで子の何気ない日常の話のリプライに向けられていたりしていました。公共機関でのマナーやモラルから外れるような子どもの行動の放置に関しては、そのような言葉を使って批判されてしまうのは仕方のないことだとおれも感じましたが、仕事や日常の話題に使用されるのは少し考えるところがありました。
子どもの体調不良はいくら気をつけていても防ぎようがないのは、ヒナが保育園に行ってから痛いほどわかります。しかもゲリラ的に起きる。夏の豪雨か?ってくらいの頻度だし、もはや異常気象レベル。しかし、それがやはり、子どもを育てる前の自分には想像ができていませんでした。「経験のない人」の想像力の限界がありました。恥ずかしい限りですが、おれも実際塾講師をしている時代、一緒に働いていた先生の子どもが熱を出して休んだ際、その先生の生徒を急遽教えることになったことがありました。その日予定があったおれは、少し嫌な気持ちになってしまったのです。熱くらいなら、家で寝かせて置けるだろうと、今となっては随分自分勝手なことを考えたものだと思います。
後日、先生は「この間はごめんね。ありがとう」とお菓子をくれました。そのとき、はっとしたのです。おれは自分のことしか考えていなかったけど、この人は家族のこと、職場のこと、自分以外の人のことをたくさん考えているのだと。
「様」と呼んでしまう、呼ばれてしまう1番の原因は、関係性やコミュニケーション上の問題だったりもするかもしれません。その人のことをよく知らないから、「仕事を休んでも平気な顔をしている」と感じやすくなっているのかもしれないし、コミュニケーション不足のせいで自分の中にある「ごめんね」と「ありがとう」が伝わっていないのかもしれない。ネットだとそれが余計伝わりにくいから、とめどなく膨大に火種が大きく燃え上がってしまうのかなと感じました。
子どもを持つ方々は、必要以上に「ごめんね」と思う必要はないと思います。萎縮する必要はないです。ただ、「ありがとう」と伝えているのならば、「様」となじる人は想像力が足りないのだなと捨て置いていいです。
子どものいる人に「様」とつけて呼ぶ方々、おれからお礼を言わせてください。「ありがとうございます」あなたのおかげで、その日、子を迎えに行き、病院に連れて行って、看病をすることができました。本当に心からそう思うのです。本当に感謝しています。ただ、仕事を休んだそのご本人に、子どもを理由に理不尽な態度を取られたら、その人に直接文句言っていいです。おれには言わないでください。感謝しているので。
詰まるところ、思いやり合うって大事ってことです。誰しもが何かしらで大変なので、お互いにその大変を労って行けたらいいなと思います。
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