干ばつに大型タンク 県、本島に移動式複数配置へ


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 県農林水産部は、干ばつへの対策として沖縄本島地域に大型かん水タンクを複数台整備する。本年度予算に1千万円を計上した。JAおきなわなどに県が補助金を出してタンクを整備する。

昨年の記録的干ばつを受けて、導入を検討していた。先島地域での導入事例を参考に、移動式の10トンタンクを沖縄本島の北部と中部、南部の各地域ごとに配置し、干ばつの被害が発生した地域に集中投下できるようにする。
 タンクは1基数百万円で、導入は10基近くになる見込み。農水部の担当者は「宮古ではJAや自治体が大型タンクを持って干ばつ時に出動させている。宮古のケースをモデルに、沖縄本島でも適用できないか仕組みづくりを考えたい」と説明した。
 一方で昨年の干ばつで対応が求められた大東島地域については「使える水をどう確保するかという問題があり、貯水池の整備も進めている。水をかける対策だけでなく、ためる対策も並行してやっていかなければならない」と話した。
 昨年の干ばつでは、伊平屋島や伊江島などでサトウキビの生産量が減少、大東島地域や宮古地域などで10アール当たりの収量(単収)が減少する事態も起きた。沖縄本島では苗不足も発生し、植え付け面積も減少した。
 昨年は梅雨明け以降、各地域で長期的な干ばつに見舞われた。6~9月の降水量は各地域で軒並み平年値を下回った。那覇では平年値の半分近く、名護は平年の4割にとどまった。南大東では約4分の1だった。