コロナ禍最中のジロ・デ・イタリア。大荒れもありつつ進行中。
今年の年始に飛び込んできたDAZNがサイクルロードレースの配信から撤退という衝撃的なニュース。
ここ数年、グランツールの中でもツール・ド・フランスとブエルタ・ア・エスパーニャはJSPORTSで放送されていたが、ジロ・デ・イタリアだけはDAZNでの配信だった。
そのDAZNがサイクルロードレースから撤退ということで 「日本で、今年のジロ・デ・イタリアを観る方法はあるのか?」 と、やきもきしていましたが、紆余曲折あって結局世界的な自転車専門チャンネルであるGCN(Global Cycle Network)の日本向けサービス(GCN Japan)が開始され、ここで観られるようになった。
racepass.globalcyclingnetwork.com
配信のサブスクリプションモデルとしては
900円/月 の月額課金
5500円/年 の年額課金
の2パターンから選べる。
DAZNはF1やJリーグ等の多種多様なスポーツの配信を行っているとはいえ、1,750円/月となっている。 以前はDAZN for docomoの名称でドコモユーザーであれば980円/月だったが、それも値上げとなってしまった。
確かにいろんなスポーツが観られるのは良いけど、肝心のサイクルロードレースがなくなり、しかも値上げとあっては最早DAZNに固執する必要はまるっきりないので退会。 多分二度と契約することはないでしょう。
GCNはサイクルロードレースだけしかないですが、まぁ金額だけ見ればそんなに高くはない。 ただ真面目に観るレースは決して多いわけではないので、とりあえずジロ・デ・イタリアを観るために月額のコースで試すことにしました。
例年であれば5月〜6月頃に開催されるジロ・デ・イタリアですが、今年はコロナ禍の影響で開催が延期。 一時は開催自体も危ぶまれましたが、ツール・ド・フランス終了後の10/3〜開催という異例の日程に。
例年になく9月〜10月のサイクルロードレースが過密スケジュールになっているようです。
今回は初日からITT(個人タイムトライアル)、初っ端からTTスペシャリストたちの熱い戦いが繰り広げられました。 結局初日のトップを飾ったのは、先日のUCI世界選手権のタイムトライアルでも優勝しTTのアルカンシエル(チャンピオンジャージ)を纏ったフィリッポ・ガンナ(イネオス・グレナディアーズ)。圧巻の走りで他を圧倒しました。
ただ、この日ミゲル・アンヘロ・ロペス(アスタナ)はTT中の転倒で負傷し、DNF(リタイア)。 アスタナとしてはエースのヤコブ・フルサンを支える最重要アシストの一人でもあり、場合によってはフルサンに取って代わって総合上位を狙えるほどの実力者だっただけに初日での脱落は非常に残念でした。
Giro d'Italia 2020 | Stage 1 | Highlights
総合争いとしては、過去にもグランツール制覇の実績がある
ゲラント・トーマス(イネオス・グレナディアーズ)
サイモン・イェーツ(ミッチェルトン・スコット)
等が好成績を収め、その後の活躍が期待できる・・・・と思われていたが悲劇が・・・
シチリア島の有名な火山、エトナ山を登るStage3 の序盤。スタート前のニュートラル区間(実質パレードラン)で、ゲラント・トーマスが他選手の捨てたと思われるボトルを踏んでしまい転倒。
Addio Giro d'Italia, Geraint Thomas si ritira: ecco la terribile caduta
なんとか起き上がり、レースを続けましたが、精彩を欠きこの日だけでトップから10分以上遅れる大ブレーキに。
更に翌日の検査で骨盤の骨折が判明し、無念のリタイアに。
更にもうひとりの優勝候補だったサイモン・イェーツはStage8開始前の、PCR検査でCOVID-19の陽性反応が出たためこちらもリタイア。
優勝候補選手が序盤で相次いで脱落するという、異例の事態は本当に残念。
そんな大荒れの展開の中で、Stage8終了時点での各賞ジャージは
マリア・ローザ(総合)・・・ホアン・アルメイダ (ドゥクーニンク・クイックステップ)
マリア・チクラミーノ(ポイント)・・・アルノー・デマール(グルパマFDJ)
マリア・アッズーラ(山岳)・・・フィリッポ・ガンナ(イネオス・グレナディアーズ)
連日熱い戦いと熾烈なサバイバルとなっている厳しいグランツールですが、今後どうなるかみものです。
今回初めてGCNの配信によるライブ中継を観ていますが、正直まだまだ課題はあるというか全体的なクオリティに若干の難ありという気はしますが、観られないよりはマシなので我慢してみてます。今後配信体制がより強化されることを祈念しています。