program_growth_labの日記

このブログは Python 初心者が AI 相棒と一緒に成長していくログです

Python for文入門:rangeとリストを使った「まとめて処理」の基本(制御構文 Day3)

こんにちは。いーかです。

 

Pythonを学び始めたばかりの初心者向けに、この記事では
for 文と range、そしてリストを使った「まとめて処理」の基本をやっていきます。

Day1・Day2 では、

  • 1つの score ã‚’ if 文で判定したり

  • 1つの temp(気温)でメッセージを変えたり

といった具合に、「1つの値」を if でさばく世界を見てきました。

Day3 ではいよいよ、

  • たくさんあるデータを まとめて処理 する for æ–‡

  • range() を使った「決まった回数まわす」ループ

  • リストと組み合わせた 「本棚を1冊ずつ眺める」ループ

に入っていきます。

ここで初めて、「リスト × for文」 の組み合わせが本気で生きてきます。


今日のゴール

この記事を読み終わるころには、次の3つができるようになることをゴールにします。

  • for i in range(…) の基本的な形を説明できる

  • range(é–‹å§‹, 終了) を使って 1〜10 の合計を求めるコードを書ける

  • リストを for で回して、要素を1つずつ処理する感覚がつかめる

キーワードとしては、

  • 「Python foræ–‡ 使い方」

  • 「Python range 使い方」

  • 「Python リスト ループ」

あたりを意識しながら読んでもらえると、後から検索で思い出しやすくなります。


① Pythonの for文は「決まった回数まわすループ」

まずは、いちばん基本の形から。

for 文は、ざっくりいうと

「決まった回数ぶん、同じ処理をくり返す」

ための仕組みです。

range() と組み合わせて使うのが、Python では超定番パターンです。

0〜4 を表示してみる:for × range の最小パターン

 
# for_basic.py
print("0〜4まで表示します")
for i in range(5):
    print(i)

実行すると:

 
0〜4まで表示します
0
1
2
3
4

が出てきます。

ここでのポイントは次の2つです。

  • range(5)
    → 0, 1, 2, 3, 4 を順番に出してくる 「数の列」

  • for i in range(5):
    → その列から、値を1つずつ i に入れて、
    インデントされたブロック(ここでは print(i))をぐるぐる回す

頭の中のイメージとしては、

range(5) が「0〜4のカード束」で、
for i in range(5) が「カード束の上から1枚ずつ引いて処理する」

みたいな感じです。


② 1〜10 の合計を for 文で出してみる

次に、もう少し実用っぽい例として
1〜10 の合計を計算するスクリプトを書いてみます。

 
# sum_1_to_10.py
total = 0
for i in range(1, 11): # 1〜10(終わりの11は含まれない)
    total += i
print("1〜10の合計:", total)

実行すると:

 
1〜10の合計:
55

が出てきます。

range(開始, 終了) のルール

range(1, 11) は、

  • 1, 2, 3, ..., 10

を順番に吐き出します。

ここで大事なルールは、

「終わりの数字は含まれない」

ということ。

  • range(1, 11) → 1〜10

  • range(0, 5) → 0〜4

  • range(3, 8) → 3, 4, 5, 6, 7

この「終わりは含まない」というルールは、
のちのリスト操作やスライスなどにも出てくるので、
今のうちから 「Pythonでは右側は含まれないことが多い」 と
なんとなく覚えておくと後がラクになります。


③ リストを for で回す:「本棚を1冊ずつ眺める」感じ

ここからが本番です。
数字だけでなく、リストを for で回してみましょう。

「今日読みたい記事のリスト」を、1つずつ表示するイメージです。

 
# book_list.py
books = [
    "Pythonインタプリタ編 Day1",
    "証明シリーズ 第1回",]
    "Python環境が3つ入っていた話",
]
print("今日の読みたいリスト:")
for title in books:
    print("-", title)

実行イメージ:

 
今日の読みたいリスト:
- Pythonインタプリタ編 Day1
- 証明シリーズ 第1回
- Python環境が3つ入っていた話

ここでは、さっきまでの i ではなく、
title という変数名を使っています。

変数名は「その中身のイメージ」に合わせてつける

  • 数字を回すとき → i, n, index など

  • 本のタイトルを回すとき → title

  • ユーザー名を回すとき → user

  • 点数リストを回すとき → score

というように、
**「その中身にふさわしい名前を付ける」**と読みやすくなります。

リストと for 文の組み合わせは、

「本棚に並んだ本を1冊ずつ手に取って眺める」

ような動きだとイメージしてもらえると分かりやすいと思います。


④ for と range を組み合わせて「番号付き」で表示する

もう少しだけステップアップして、
「番号付きで表示する」パターンも体験しておきましょう。

Day10 で enumerate という便利な機能を扱う予定ですが、
その前段階として、まずは range+インデックス の書き方も経験しておきます。

 
# book_list_with_index.py
books = [
    "Pythonインタプリタ編 Day1",
    "証明シリーズ 第1回",
    "Python環境が3つ入っていた話",
]
for i in range(len(books)):
    print(i, ":", books[i])

出力イメージ:

 
0 : Pythonインタプリタ編 Day1
1 : 証明シリーズ 第1回
2 : Python環境が3つ入っていた話

ここで出てきたキーワードは3つです。

  • len(books) → 本の冊数

  • range(len(books)) → 0〜(冊数-1)までの番号

  • books[i] → i 番目の本

この書き方はちょっとゴツいので、

「あとで enumerate っていう便利なのが出てくるんだよね」

ぐらいの気持ちでいればOKです。

「とりあえず、こう書けば番号付きで回せる」
というパターンとして、一度手を動かしておくのが大事です。


まとめ:for文は「本棚を1冊ずつ眺める」動き

この記事では、

  • for i in range(5) で 0〜4 を表示する最小パターン

  • range(1, 11) を使って 1〜10 の合計を求めるコード

  • リストを for 文で回して、1つずつタイトルを表示する例

  • range(len(books)) で番号付きに表示するパターン

を通して、Python の for 文と range の基本を学びました。

特に大事なポイントはこの3つです。

  • for 文は 「決まった回数ぶん、同じ処理を繰り返す」 ための仕組み

  • range(é–‹å§‹, 終了) は 「終了は含まない」(1〜10なら range(1, 11))

  • リストと組み合わせると、**「本棚の中身を1つずつ眺める」**ような動きになる

この感覚がついてくると、

「1個だけ if で処理する世界」から、
「たくさんのデータをまとめて処理する世界」

に一歩踏み込んだ感じが出てきます。


次回の Day4 では、

  • while æ–‡

  • while True と break / continue

  • 「0が入力されたら終わる」ような入力ループ

をテーマに、

「条件を満たしている間、ずっと回り続けるループ」

の書き方を学んでいきます。
for と while の違いも、ここでしっかり整理していきましょう。


今日のひとこと(いーかの成長ログ)

「for文が、“本棚の中身を1つずつ見る”動きに見えてきた。
リストと組み合わせると、一気に“まとめ処理”っぽくなってきた。」

Python初心者 if / elif / else入門:点数ランクで学ぶ条件分岐の書き方(制御構文 Day2)

こんにちは。いーかです。

 

Pythonをこれから学び始めた初心者向けに、この記事では
if / elif / else を使った「点数ランク判定」の条件分岐をやっていきます。

Day1 では、

  • 「60点以上なら合格」

という、一番シンプルな if 文を書きました。

Day2 の今回は、その発展版として

  • if

  • elif

  • else

の 3兄弟セット を使って、

  • 「点数で評価ランクをつける」

  • 「条件の順番を変えるとどうバグるか」

  • 「気温によってメッセージを変える」

といった、現実っぽい条件分岐を体験していきます。


今日のゴール

この記事を読み終わるころには、次の3つができるようになることをゴールにします。

  • if / elif / else の基本的な形を説明できる

  • 「点数から A/B/C を判定する」ようなランク付けロジックを書ける

  • 条件の順番を変えるとバグる理由をイメージで説明できる


① Pythonの if / elif / else の形

まずは形から確認しておきます。
Python の if / elif / else は、ざっくりこんな構造です:

 
if 条件1:
    条件1のときの処理
elif 条件2:
    条件1には当てはまらないけれど、 条件2のときの処理
else:
    どれにも当てはまらなかったときの処理

挙動はこの3ステップでイメージすると分かりやすいです:

  1. 上から順番に条件がチェックされる

  2. どこか ひとつでも True になったら、そのブロックだけ実行して終了

  3. どこにも当てはまらなかったら else が実行される

ポイントは、「上から順番」と「どこか1つ当たったら終わり」。

ここを押さえておくと、後半の「順番を変えるとバグる話」がスッと入ってきます。


② 点数で評価ランクをつけてみる(A/B/C判定)

次は、実際に点数から評価ランクをつけるスクリプトを書いてみましょう。

新しいファイルを作ってもいいし、
Day1 の hello_control.py をコピーして score_rank.py にしてもOKです。

 
# score_rank.py
score = 78
print("あなたの点数は", score, "点です")
if score >= 80:
    print("評価:A(とてもよくできました)")
elif score >= 60:
    print("評価:B(合格)")
else:
    print("評価:C(がんばろう)")

ターミナル(コマンドプロンプト)から実行してみます:

 
py score_rank.py

想定される結果のイメージ:

 
あなたの点数は 78 点です
評価:B(合格)

条件の読み方

この条件分岐は、頭の中でこう読んでいきます:

  1. まず最初に score >= 80 をチェック

  2. そこでダメ(False)なら、次に score >= 60 をチェック

  3. それでもダメなら、残り全部が else に落ちる

なのでこの and/or ではなく、

「上から順番に、狭い条件から広い条件へチェックしていく」

という意識が大事になります。


③ 条件の順番を変えるとどうなる?

ここが if / elif / else の一番の落とし穴です。

もし、こんな順番で書いてしまったらどうなるでしょう:

 
if score >= 60:
    print("評価:B(合格)") ]
elif score >= 80:
    print("評価:A(とてもよくできました)")
else:
    print("評価:C(がんばろう)")

一見、同じ条件が並んでいるように見えますが…

  • 80点の人はどうなるか?

を考えてみましょう。

score = 80 のとき、Python は上から順にチェックしていくので、

  1. 最初に score >= 60 をチェック → True

  2. そこで条件に当てはまったので、そのブロックだけ実行して後ろは見ない

  3. elif score >= 80 には、そもそもたどり着かない

結果として、

80点なのに「評価:B(合格)」になってしまう

というバグが発生します。


ポイント:厳しい条件から順番に書く

if / elif / else では、

「より厳しい条件(狭い条件)から順番に書く」

というのがとても大事なポイントです。

今回の例だと、こんな順番が“正しい並べ方”でした:

  • まず score >= 80(Aランク)

  • 次に score >= 60(Bランク)

  • それ以外は Cランク(else)

この「条件の順番を考える感覚」が育ってくると、

  • 分岐のバグをかなり減らせる

  • コードレビューするときにも「上から読んで意味が通るか」を確認できる

ようになっていきます。


④ もう一つ、身近な例:気温でメッセージを変える

点数の例だけだと味気ないので、もうひとパターン書いてみます。

今度は、

「気温によってメッセージを変える」

スクリプトです。

 
# temperature_message.py
temp = 18
print("気温:", temp, "度")
if temp >= 30:
    print("暑いですね…🥵")
elif temp >= 20:
    print("ちょうどいい気温です😄")
elif temp >= 10:
    print("ちょっと肌寒いですね🧥")
else:
    print("かなり寒いです❄")

このコードのポイントも、さっきと同じです。

条件を上から見ると:

  • 30度以上

  • 20度以上

  • 10度以上

  • それ未満(else)

というふうに、

「上から範囲をだんだん狭めていく」

感じで条件を書いています。

なぜこの順番なのか?

もし、最初に temp >= 10 を書いてしまったらどうなるか?
…というのを考えてみると、さっきの点数とまったく同じバグが起きることが分かります。

  • temp = 28 のとき

    • 最初の temp >= 10 で True になってしまい、

    • 「ちょっと肌寒いですね🧥」が表示されてしまう

→ 暑いはずの気温で、寒いメッセージが出る 😇

こういう「条件の取りこぼし」や「条件の順番ミス」は、
現場のコードでもすごくよく出てくるバグなので、
今のうちから**「厳しい順に書く」「上から範囲をしぼる」**癖をつけておくとかなり役立ちます。


まとめ:if / elif / else を“厳しい条件から並べる”目を育てる

この記事では、

  • if / elif / else の基本形

  • 点数から A/B/C をつけるランク判定

  • 条件の順番を変えたときに起きるバグ

  • 気温によってメッセージを変える例

を通して、Pythonの条件分岐を一段ステップアップして学びました。

特に大事なポイントはこの2つです:

  • if / elif / else は「上から順番にチェックして、どこかで当たったら終わり」

  • 厳しい条件(狭い条件)から順番に書くことで、バグを防げる

この感覚が身についてくると、
if / elif / else がただの「文法」ではなく、

「条件をきれいに並べてあげるパズル」

のように見えてきます。


次回の Day3 では、

  • for 文と range

  • リストを1つずつ処理するループ

をテーマに、

「何回も繰り返す処理」をきれいに書くための for 文

を学んでいきます。


今日のひとこと(いーかの成長ログ)

「if / elif / else を “厳しい条件から順に並べる” イメージで見始めたら、
分岐がパズルみたいに見えてきた。」

Python初心者向け:最初の .py ファイルと if文の基本(制御構文 Day1)

Python初心者向け:最初の .py ファイルと if文の基本(制御構文入門 Day1)

こんにちは。いーかです。

 

Pythonをこれから始めたい初心者向けに、この記事では **「はじめての .py ファイル」と「一番小さい if文」** をセットで体験していきます。

 

これまでインタプリタで `1 + 1` を試したり、`print("hello")` を打ってみたりしてきた人が、

 

- `.py` ファイルとしてプログラムを保存して実行する方法

- `if` 文で「60点以上なら合格」と判定する基本の書き方

- Pythonならではの **インデント(字下げ)ルール**

を、まとめて理解できるようになるのが今日のゴールです。

---

## 今日のゴール

- Python初心者でも `.py` ファイルを自分で作って実行できるようになる

- 「60点以上なら合格」という **シンプルな条件分岐(if文)** を書けるようになる

- インデントを間違えるとどうなるか、実際のエラーでイメージできるようになる

まずは、インタプリタで遊んでいた Python を、**「ちいさな道具」になる .py ファイル**へ一歩進めていきましょう。

## インタプリタと .pyファイルの違いをざっくり整理

ざっくり言うと:

  • インタプリタ → メモ帳に走り書きする感じ
  • .py ファイル → プログラムとして保存する感じ

です。

インタプリタは「試す」のが得意。
ファイルは「あとから何度も使う」のが得意。

だから、これからはこんな風に使い分けていきます。

  • よくわからないもの → まずはインタプリタで遊ぶ
  • 形が見えてきたもの → .py に書いて「道具」にする

## はじめてのPythonスクリプト:hello_control.py を作る

フォルダは自分の好きな場所でOKです。
(例:D:\Python\day1_control とか)

  1. エディタ(VS Code, メモ帳, なんでも)を開く
  2. 新しいファイルを作る
  3. 次のコードを書いてみる:

# hello_control.py

 

print("制御構文入門 Day1 スタート")

  1. ファイル名を hello_control.py で保存する

コマンドラインから実行する

Windows なら、コマンドプロンプトか PowerShell を開いて、

cd 作ったフォルダ

py hello_control.py

もしくは環境によっては:

python hello_control.py

と実行します。

画面に

制御構文入門 Day1 スタート

と出ればOK。
あなたの「最初の .py」が動きました。

## 「60点以上なら合格」をif文で書いてみる

新しいファイルに以下を書いてください。

# if_control.py

score = 70  # とりあえず固定の点数

print("あなたの点数は", score, "点です")

あなたの点数は 70 点です

と画面に表示されます。

if score >= 60:

    print("→ 合格です!")

もう一度、コマンドラインから:

py if_control.py

を実行してみてください。

70 点なら、こんな感じが出ます:

あなたの点数は 70 点です

→ 合格です!

## Python初心者がハマりやすいインデントの落とし穴

  • if score >= 60: の行の末尾に : がある
  • 次の行が インデント(字下げ) されている
  • 条件が True のときだけ、その中身が実行される

Python は インデントで「どこまでが if の中か」を決める言語 です。
ここだけは毎回じっくり眺めて慣れていく感じでOK。

## 「不合格パターン」を確認してみる

点数を変えてみましょう。

score = 50

にしてもう一度実行すると、

あなたの点数は 50 点です

だけが表示されて、

→ 合格です!

は出てきません。

「条件を満たさなかったら、そのブロックはまるっとスキップ」

これが if のいちばん基本の動きです。

## まとめ:インタプリタで遊んでいたPythonが「ちいさな道具」になった日

今日は、

- インタプリタと `.py` ファイルの違い

- `if_control.py` という最初のスクリプトの作り方

- 「60点以上なら合格」という、一番小さい if文の書き方

- Python初心者が最初に出会うインデントのルール

を一通り体験しました。

インタプリタで遊んでいた Python が、 

`.py` ファイルになって **“ちいさな道具” の一歩目を踏み出した**、そんな日だったと思います。

---

次回の Day2 では、今回の if文を発展させて、

- `if / elif / else` を使った「成績ランク分け」

- 条件の **順番を変えると結果が変わってしまう落とし穴**

をテーマに、Pythonの条件分岐をもう一段ステップアップさせていきます。

今日のひとこと(いーかの成長ログ)

「インタプリタで遊んでいた Python が、
.py ファイルになって “ちいさな道具” の一歩目を踏み出した。」

 

【大切なこと】AI時代でもプログラミング学習は必要?私が手放したくない3つの力

こんにちは。いーかです。

 

AIがコードを書いてくれる時代になりました。  
エディタが先回りして提案してくれたり、  
「こういう機能がほしい」と伝えると、一気にコードを出してくれたり。

そんな中で、

> 「もうプログラミングを勉強する意味はない」  
> 「これからはAIが全部やってくれる」

そんな言葉も、よく目にするようになりました。

正直にいうと、そういう言葉を見て  
胸がざわっとする人も多いと思います。

> 「じゃあ、いま勉強している私は、無駄なことをしているのかな…?」

そう不安になる気持ちも、とてもよく分かります。

でも、私はこう思っています。

> **AIがどれだけ進化しても、  
>  それでも手放したくない力が、いくつかある。**

それは、派手なスキルではありません。  
資格の名前になるようなものでもありません。

ただ、

- 自分の頭で考えながら
- 静かに積み上がっていくために

必要だと感じている、3つの力です。

この文章では、私がAI時代でも大事にしたい

1. コードを読んで「ここは大丈夫かな?」と確かめられる力  
2. 問題を小さく分けて、AIにうまく相談できる力  
3. 失敗や試行錯誤をログに残して、静かに積み上げる力  

について、ゆっくり書いていきます。

誰かを責めたいわけではありません。  
ただ、不安な言葉に振り回されそうになったときでも、

> 「それでも、自分はこういう力を育てていきたい」

そう思える小さな“軸”になればうれしいです。

---

## 1. コードを読んで「ここは大丈夫かな?」と確かめられる力

AIがコードを書いてくれるようになって、  
「書く」ことの負担は、たしかに軽くなってきました。

でも、どれだけAIが書いてくれても、  
**そのコードを「読んで確かめる」人**は必要だと感じています。

- このコードは、なにをしているのか  
- どのデータを、どこで扱っているのか  
- セキュリティ的に危なくないか  
- 将来、メンテナンスしやすい形になっているか  

こういったことを、最低限チェックできる人がいないと、  
「一見動いているけど、実は危ないシステム」が増えてしまいます。

全部を完璧に理解していなくてもいい。  
でも、

> 「ここ、なんだか引っかかるな」  
> 「この書き方、あとで誰かが困りそうだな」

そうやって**違和感に気づける力**は、  
AIがどれだけ賢くなっても、きっと必要だと思うのです。

エラーメッセージやログを追いかけて  
「どのファイルのどの行が怪しいのか」を探していくのも、  
やっぱり人間の役割です。

これは、一気に手に入る力ではありません。  
少しずつコードを見て、調べて、失敗して、  
そのたびに「ああ、こういうことか」と積み重なっていくものです。

だからこそ、私はこの

> **「読んで確かめる力」**

だけは、AI時代でも手放したくないと思っています。

---

## 2. 問題を小さく分けて、AIにうまく相談できる力

AIは「コード係」としては、とても優秀です。  
でも、AIはまだ

- 何を作るべきか決める  
- どんな流れで動くアプリにするか考える  
- どの機能を優先するか選ぶ  

といった「決める部分」は、得意ではありません。

ここはやっぱり、人が担うところです。

たとえば、  
「学習ログを記録するアプリをつくりたい」と思ったとき、

- どんな画面が必要なのか  
- 入力してもらう項目は何か  
- データはどんな形で保存するのか  

こういったことを**ざっくりでいいから考える力**。

そして、それをAIに伝えやすい形にしてあげる力。

これがあると、AIは一気に「頼れる相棒」になります。  
逆にここが曖昧なまま丸投げしてしまうと、  
使えないコードがたくさん出てきて、  
あとで自分が苦しむことになります。

問題を小さく分けて、

- まずは画面の骨組み  
- 次に保存の仕組み  
- 最後に細かい見た目…  

というように、**段階に分けて依頼できる人**は、  
これからますます価値が上がっていくと思います。

私はこの力を、

> **「問題を分解して、AIに渡していく力」**

として、大事に育てていきたいと感じています。

---

## 3. 失敗や試行錯誤をログに残して、静かに積み上げる力

そして、最後の1つは  
ちょっと地味だけど、私が一番大事だと思っている力です。

それは、

> **「ログを残して、自分の成長を見えるようにする力」**  
です。

- 今日はどんなエラーに出会ったか  
- どうやって原因を見つけたか  
- 次に同じことが起きたら、どう対処するか  

これを書き残しておくだけで、  
未来の自分が助かります。

さらに、そのログをブログや本としてまとめれば、  
**同じところでつまずいている誰かの助け**にもなるかもしれません。

AI時代の学びは、  
「一瞬で覚えて終わり」ではなく、

> 「少しずつ積もっていく雪のように、  
>  じわじわ厚みを増していくもの」

だと思っています。

その積もっていく過程を見えるようにしてくれるのが、  
ログです。

私は、不安をあおるような言葉ではなく、  
ログを通して

> 「あ、ちゃんと前に進んでるな」  

と自分で感じられる道を歩きたい。  
だからこの力も、手放したくないのです。

---

## おわりに:AI時代でも、自分のペースで積み上げていい

AIは、たしかにすごいです。  
人間一人では到底追いつけないスピードで、  
コードを書いてくれます。

でも、だからといって

> 「人間の学びが、全部ムダになった」

わけではありません。

私はむしろ、  
**学び方が変わってきているだけ**だと思っています。

- コードを読んで、確かめる力  
- 問題を分解して、AIに渡す力  
- ログを残して、自分の成長を積み上げる力  

こういった「静かな力」は、  
これからの時代ほど、価値が上がっていくはずです。

もし今、  
不安になるような言葉を見て、心がぐらつきそうになっているなら、  
どうか自分を責めないでください。

一気に答えを出さなくて大丈夫です。  
今日できる、小さな一歩だけでいい。

- 1行だけでもコードを読む  
- 1つだけでも問題を分けてみる  
- 1行だけでもログを書く  

その積み重ねが、AI時代の**「静かな強さ」**になっていくと、私は信じています。

【プログラミング準備:10回目(最終回)】「ワープロを卒業して、テキストの世界へ」 ― ここから“Pythonテキスト実習編”へ

こんにちは。いーかです。

 

この連載のゴールは、
「テキストの世界に慣れること」でした。

いきなり難しいコードを書くのではなく、

といった、土台となる考え方を先に固めてきました。

■ この10回でインストールされた「テキストOS」

ざっくり振り返ると、以下のOSがインストールされました。

  1. プログラムは飾りのないプレーンテキストである
  2. ワープロとテキストエディタは、目的も中身も違う
  3. コンピュータは“見た目”ではなく“文字コード”で世界を見ている
  4. Python はインデントが文法の一部になる言語である
  5. VS Code のようなIDEは、「テキストエディタ+便利機能」である
  6. .py と .docx は、ファイル形式からして別世界
  7. ログやCSVも、広い意味での「テキスト文化」の仲間である

この土台があるかどうかで、
この先の学びのスムーズさが大きく変わってきます。

■ ここから先は「Pythonテキスト実習編」

テキストの世界に慣れてきたら、
いよいよ次は、実際にコードを書いて動かしていくフェーズに入ります。

  • print() を使った最初のスクリプト
  • 変数や if 文、for æ–‡
  • 簡単なテキスト処理ツール
  • CSV を読み書きする小さなプログラム

などを、すべてテキストとしての .py ファイルで書いていきます。

このとき、

  • どのエディタで
  • どんな形式で
  • どうやって保存しているか

がすでに理解できていると、
「わけのわからないエラー」に悩まされる時間がだいぶ減ります。

■ 終わりではなく、「実習開始の合図」

この10回は、言ってみれば
**「テキスト世界へのオリエンテーション」**でした。

ここまで読み終えた時点で、

「Python のコードをテキストで書いていく準備は整った」

と胸を張っていい状態です。

次のシリーズでは、いよいよ
**「Pythonテキスト実習 Day1」**として、
実際のコードと対話しながら進めていきます。

◆いーかの成長ログ

  • 「テキストOS」が自分の中でかなり固まってきた感覚がある。
  • いきなり難しいコードではなく、“土台の感覚”を先に整理しておくスタイルが、自分にはすごく合っていると感じた。
  • 次の「Pythonテキスト実習編」では、このOSをフル活用しながら、1本1本の .py を自分の成長ログとして積み上げていきたい。

 

【プログラミング準備:9回目】「コードだけじゃない、“テキスト文化”への入口」 ― ログやCSVもぜんぶテキスト

こんにちは。いーかです。

 

ここまで「コードはテキスト」という話をしてきましたが、
実はテキストが活躍するのはコードだけではありません。

ソフトウェア開発やデータ分析の現場では、

  • ログファイル
  • 設定ファイル
  • CSV
  • JSON

など、テキストで表現された情報がたくさん登場します。

■ ログファイル:動作の“日記”

ログファイルは、プログラムの動作を記録するためのテキストです。

  • いつ
  • どの処理が動いたか
  • エラーは起きたか

などが、行ごとに追記されていきます。

ログが読めるようになると、

  • 問題がどこで起きたか
  • どんな入力で失敗したか

をテキストから辿れるようになります。
これは、デバッグ能力に直結する力です。

■ CSV:表データをテキストで持つ形式

CSV(Comma-Separated Values)は、
カンマ区切りのテキストで表データを保存する形式です。

id,name,score

1,Alice,90

2,Bob,75

一見地味な形式ですが、

  • Python で簡単に読み書きできる
  • 表計算ソフトでも開ける
  • バージョン管理とも相性が良い

といった理由で、
現場で非常によく使われます。

■ テキストに強い = いろんな仕事に強い

テキストに慣れてくると、

  • コードが読める
  • ログが読める
  • 設定ファイルが読める
  • データ(CSV / JSONなど)が読める

という状態に近づいていきます。

これは、単に「プログラムが書ける」というだけでなく、

「システム全体の情報の流れをテキストとして追える人」

になる、ということでもあります。

◆いーかの成長ログ

  • 「テキスト = コード」だけではなく、「ログ・設定・CSV も含めた世界」だと視野が広がった。
  • CSV を“ただのファイル形式”ではなく、“テキストで表現された表データ”として捉え直せた。
  • これから Python を学ぶとき、「コードを書く」だけでなく「テキストを扱う力を育てる」という意識で進めていきたいと思った。

【プログラミング準備:8回目】「はじめての開発環境づくり」 ― テキストエディタを選んで、hello.py を保存しよう

こんにちは。いーかです。

 

ここから少しずつ、実際の手を動かす方向に近づけていきます。
この回のゴールはシンプルです。

  1. コードを書く場所(エディタ)を1つ決める
  2. hello.py を作って保存する

「環境構築」というと難しそうに聞こえますが、
最初の一歩はこのくらいで十分です。

■ ステップ1:コードを書く場所を決める

候補はいくつかあります。

この連載では、例として VS Code を想定しますが、
大事なのは「これはコードを書くための道具だ」と意識して選ぶことです。

■ ステップ2:新しいファイルにコードを書く

  1. エディタを起動する
  2. 新規ファイルを作る
  3. 次の1行を書いてみる

print("Hello, world!")

  1. hello.py という名前で保存する

この瞬間、

「Pythonコードとして動かせるテキストファイル」

が1つ、世界に生まれます。

■ ステップ3:保存形式を軽く確認する

保存後に、次のポイントを軽くチェックしてみましょう。

  • ファイル名の末尾が .py になっているか
  • エディタのステータスバーなどで、文字コードが UTF-8 になっているか

ここを一度でも確認しておくと、
あとでトラブルが起きたときに

「あ、保存形式はちゃんとしてるから、原因は別にありそうだな」

と切り分けがしやすくなります。

■ 「自分専用のコード置き場」ができるだけでも大きな一歩

さらに余裕があれば、

  • code フォルダ
  • python_playground フォルダ

のようなディレクトリを作って、
hello.py をそこに置いておくと、

「自分だけのコード置き場」

ができます。

これは、後から見返したときに
自分の成長ログそのものになります。

◆いーかの成長ログ

  • 「環境構築」が、いきなり巨大な作業ではなく、「エディタを決めて hello.py を保存する」くらいの小さな一歩でいいと整理できた。
  • 自分専用フォルダを決めるだけでも、「ここから成長が始まる」という実感が湧いてくる。
  • これから書く Python コードを、ひとつの“テキスト資産”として育てていきたい気持ちが強くなった。