こんにちは、パオロ・マッツァリーノです。戦争でシマを取り戻すなんて話が聞こえてきたから、ヤクザの抗争かと思ったら、国会議員の発言でした。テレビで丸山議員の発言を放送するときは、『仁義なき戦い』のテーマをバックに流してほしいですね。ヒャララ~。もしそれを名誉毀損だと丸山議員が訴えてきたら、これもあなたが大事にしてる言論の自由ですよ、と突っぱねればいいだけです。
戦争を容認できるのは、ことが起きたらまっ先に鉄砲担いで最前線に立てる覚悟のある人間だけです。丸山議員にその覚悟があるんですかね。議員を辞めて無職・無収入になる勇気すらないビビリなヤツに、そんな覚悟があるわけないか。つまるところ彼の真意は、さあ、自衛隊よ、戦争して島を取り戻してこい。ボクは選ばれた政治家だから安全なところにいて、SNSで応援メッセージを送るよ! なんてところじゃないですか。
戦争というのは、ひとを殺し、殺される行為だというあたりまえのことが忘れられちゃってるのが恐ろしい。他人に人殺しをさせることをなんとも思わない鈍感なひとたちが大勢いるんです。自分がカラダ張って戦争するならまだしも、自分や家族は安全圏にいて、赤の他人に戦争やらせようって卑怯な考えの人間が一番ムカつくんです。
私は基本的にすべての暴力を否定するので戦争にも否定的ですが、そんなことをいってると、極論バカがすぐに噛みついてきます。戦争反対とかいってるが、万が一、敵が攻めてきたらどうするんだ、自衛隊は必要ないのか、とかね。
私は自衛隊の存在を否定したことなどないし、必要性も認めてます。ただ、これだけはいっておきます。万が一に備えて最善を尽くすのが自衛隊の役目なら、戦争という万が一の事態が起きないよう、全力を尽くすのが政治家と国民の役目です。
戦争という万が一の事態を起こさぬように、多くの政治家や官僚、外交・通商に関わる民間人が努力してるんです。そんななかで戦争を煽るような丸山議員の発言は、彼らのすべての努力を無にしかねません。あまりにも愚かです。丸山議員が政治家失格であることは、この点だけでもあきらかです。
[ 2019/05/17 08:53 ]
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