トム・クルーズ主演のSFアクション映画『オブリビオン』。
しっかりSF作品でありながら、「SFは小難しくて苦手…」という方でも気にせず観られるような映画です。
どんな内容かと言うと……
エイリアンとの戦争により、放射能汚染などの影響で住めなくなった地球にたった2人残された男女。
彼らは、地球に残された海水を吸い上げ核エネルギーとして再利用するための「採水プラント」の警備にあたっていました。
しかしある日突然、睡眠カプセルに入ったままの宇宙飛行士たちを乗せた古い宇宙船が地球に墜落して……。
といった感じ。
以前ブログにも書いた『マイノリティ・リポート』と言い、トム・クルーズは時々SFアクション映画にも出ています。
彼の代表作のひとつ『ミッション:インポッシブル』シリーズに比べたら、作品としての評価は可もなく不可もなくといった感じではあるものの……何だかんだでわたしは好きなんですよね。
ライトな洋画好きでも観られる“正統派SFアクション”的な感じが、取っ付きやすくていいのかもしれません。
ちなみにこの『オブリビオン』、『トロン:レガシー』のジョセフ・コジンスキー監督だったんですね。
『トロン:レガシー』も好きなので、何だか納得しました。
両作ともSF映画ですが、どちらも世界観描写が丁寧で洗練されているんですよ。
ありがちで分かりやすい「SF」的な雰囲気でありながら、かと言って退屈感はなくワクワクを楽しめる。
『オブリビオン』も『トロン:レガシー』も、設備デザイン・全体的な世界観・人物描写に至るまで、とても丁寧に作られているなと思います。
この『オブリビオン』も、荒廃した地球の描写がただただ美しい。
戦争の影響で破壊された、アメリカの有名スポットの名残が見える荒廃した土地。
海も「採水プラント」により海水が吸い上げられているので、すっかり干上がっているような場所もあります。
一見すると廃れて荒れ放題になっているかと思いきや、逆にとても自然的かつ広大。
その中でどことなく感じる寂しさがまた、世界の美しさや儚さを助長しているかのように感じられるのです。
特にこの『オブリビオン』はヘリで各地区を飛び回るシーンが多いので、より一層そのように思う気がします。
ストーリーもSFらしい壮大などんでん返しがありつつ、切ない人間ドラマも描かれています。
気になる方はぜひ一度観てみてください!
「SFは小難しくて苦手…」という方でも気にならないくらい分かりやすく作られているので、安心して観られますよ。