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はい

低温調理器を使った

こんにちは。どうですか?

さて、よく低温調理器なんて言いますが、色んなのがあって、今回採り上げるものは何なのかというと「容器にセットすることで長時間水温を一定に保つ装置」です。実験室に恒温槽とかあって、あれは恒温槽というひとかたまりの設備ですが、これは鍋とか箱と合体して恒温槽になるみたいな感じです。湯を吸って電熱で温めて吐き出すんですね。

 

これは Anova Precision Cooker です。ていうか Nomiku2 って別の低温調理器が本命だったんですが、クラウドがファンドってる製品なので開発が超絶遅れててこれはワンチャンポシャるまであるな、と思ったので急遽導入しました。これは120Vのやつで、もろもろ込みで28000円くらいです。普段から低温調理やりまくっている僕からすると神製品なので値段とかどうでもいい(よくない)ですが、そうでない人には全く必要のない物体です。温泉卵を大量生産できても2日くらいで飽きると思います。

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ということで使ってみましょう。肉の原点、豚肩ロースブロックです。

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Anovaがどのくらいの湯量で恒温環境を維持できるのか、スペック的には19リットルくらいまでです。僕が普段使っているこの箱は測ってみたらこれで14リットルだったのでいい感じです。出力的には充分だと思います。風呂レベルになると複数本挿しが必要になりますが、極めて特殊な事例なので考慮する必要ないです。

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肉は普通にジップロックへ

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で、まず万力みたいな固定用パーツを取り付けます。

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そんで穴に本体を挿して固定。結構でかくて重いです。

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適正水位のMAX / MIN表示があります。

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ゴー

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パックした肉が湯に沈んだ様子です。水底に肉が接触した状態では加熱ムラが起こるのでなんか下に置いてみたんですが、肉塊が脂で浮いたり水流で流れたりと動きまくって意味なかったので今後の課題とします。

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コンセント刺すといきなり点灯します。青く光ってるホイールで水温や調理時間の設定をして開始ボタンをオン。摂氏と華氏の切り替えも可能。設定水温到達は結構はやいです。

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Bluetooth対応で専用アプリがあり、遠隔で現在水温や残り調理時間がわかります。これが地味に便利です。

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ようするに水を吸って吐く機械なので、水流が起こりますから肉が露骨に動きます。機械に接触すると設定より高温に晒されるので気にする人は注意が必要です。僕は気にするタイプです。また、容器全体の水温のムラは、今回一番低い場所で設定の-0.5℃くらいでした。その程度ならよっぽどきわどい調理をしなければ平気だと思います。

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そんなわけで63℃・7時間でやっています。63℃は合法。そして日が暮れました。いままでなら何度も水温をチェックしては湯を入れ替える作業を行ってとにかくクソだるいのですが、これは寝てても平気です。別の作業をしていてもスマホで進捗を確認できますし、僕的には「バカじゃねえの?」ってくらい便利になりました。

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せっかくなのでポテトピュレを作りましょう。ジャガイモを茹でます。

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いつものやつなので詳細は割愛します。本当はこれしか撮っていません。

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そんで低温調理が終わりました。

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外側の土っぽい色のは、アクがへばりついてるとか、熱変性とか、そういうのです。

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中はこんなです。機械に触れてた箇所(一番上側)がちょっと固くなってます。肉は加熱することで加水分解により繊維がほぐれたり脂身が柔らかくなります(角煮とかそういう性質をフル活用しています)が、長時間の低温調理により「煮え煮えではないのに肉がほぐれるように柔らかい」という一見矛盾のように見える状態を作り出すことが可能です。これは手動だと水温が常に下がるので超絶だるく、機械を使うことで簡単に実現できてすばらしいですね。これは7時間ですが12時間とかやったらもっと柔らかくなり、最終的には原型を留めなくなります。いま少し雑なことを言いました。

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ポテトピュレを敷いて切った肉を並べましょう。ドリップは少ないです。

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塩、胡椒、バルサミコ、粉チーズにしました。重たい料理なので酸味重要です。

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たべましょう

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ウワー

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味はスーパーうまいです。もっと早く買えばよかった。今後もどしどし活用エントリをアップしていきましょう。よかったですね。

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