雀巽の日記帳

雀巽が綴る日常の記録

(っ'ヮ'c)< どうやって発声するの♪

ミックスボイス関連の最終章。

これまで、インターネット上に転がってる色々な情報をまとめました。
何となく、これでミックスボイスというものが理解できたと思います。

ここらあたりで、最終仕上げをしておこうと思います!
これまで地声だの裏声だのミックスボイスだの書いてきました。
しかし、実際どうなってるかってよくわかんないですよね?

というわけで、少し科学的な発声法のまとめ。

科学的という言葉の意味がいまいちわかってませんが、
医学っぽい何かと物理学っぽい何かを混ぜたものです。

正直、Google先生に聞けば幾らでも詳しい情報は出てきます。
というわけで、気になる情報はGoogle先生に聞いて下さい。
ここでは、基本的なことを軽くまとめます。

ちなみにこの記事では、発声についてまとめた後、
お腹から声を出すというのは何だ?
というのを、最後に書いて締めたいと思います。

まず、声帯。2枚のひだでできています。
2枚のひだが合わさったり離れたりして振動して音が出ます。
ここのサイトが分かりやすいのでどうぞ。

簡単に説明するために、画像取り出してきました。

f:id:necojackarc:20150108080720j:plain


合わさっているところが振動して音が出ます。
その画像のファルセットだと、合わさっているところが短いです。
振動する箇所(弦)が短くなれば当然、音は高くなります。

また、声がひっくり返るというのは、合わさる力が足りなくなり、
声帯がいきなり開いてしまった状態です。
その画像の地声の状態からいきなり裏声の状態になります。

ファルセットーネはいわゆるミックスボイスの状態です。
この合わさっている部分の長さで色々な声ができます。
裏声っぽかったり地声っぽかったり。詳細は後。

ファルセットの声帯の状態は完全に開いてるという方と、
上記の様な状態という方の2説があるようです。
個人的にファルセットは開ききってる気がします。

あと、ここを見てもらえたら分かるんですが、
合わさるの強さによって声帯の厚みも変わります。
厚くなり強く合わさってるほうが倍音が多く出ます。多分。

図がわかり易かったので再び抜粋。

f:id:necojackarc:20150108080315j:plain


ファルセットがこの図だと開ききってますね。
こっちの説がしっくりくるのでこっちの説を採用しましょう。

超重要
ミックスボイスとは、大きく2種類に分類されることがあります。
1. 地声ミックスボイス(低音から高音まで全部地声っぽいミックス)
2. 裏声ミックスボイス(地声からファルセットをつないだミックス)


今まで説明したミックスボイスは恐らく2の方です。
合わさっている部分→振動部分
離れている部分→空気が漏れている部分

となっています。

では、1の方のミックスボイスの状態はどうなっているのか?
振動部分以外が閉鎖した状態になっています。
このあたりを参考にして下さい。

またまた図を抜粋。

f:id:necojackarc:20150108080824j:plain


先ほどと殆ど同じ図に見えますが、状態は大きく違います。
少し隙間がある部分が、先ほどの図で合わさっていた部分です。
そして、くっついている部分は閉鎖されて振動しない部分です。

息漏れの無い声や、声帯閉鎖された声というのはこの状態を指します。
チェストボイスでは全体が振動して、完全な閉鎖は起きませんが、
ミックスボイス(地声ミックス)になると部分閉鎖が起きます。

振動部分の減少は裏声ミックスと同じ現象ですが、
振動部分以外の状態が真逆になっています。

つまり、声帯には次の3つの状態があります。
1. 振動部分(合わさっている部分)
2. 閉鎖部分(完全に閉じている部分)
3. 開放部分(息が漏れている部分)


振動部分が音域を決定(弦楽器と一緒)して、
閉鎖部分と開放部分で息漏れの量(裏声っぽさ)を決めます。

地声ミックス: 振動部分以外はシッカリ閉鎖で息漏れが無い
裏声ミックス: 振動部分以外からある程度の息漏れが有る


ここまで分かれば、声帯と声区・声種との関係がわかります。
声区とは声帯の振動部分の量の変化です。
チェスト→ミドル→ヘッドと振動部分が短くなるわけです。

声種は、漏れる空気の量と、振動部分の厚みで決まります。
地声っぽかったり裏声ぽかったり色々あるミックスボイスは、
大雑把に閉鎖具合の調整だと考えることができます。

声帯とミックスボイスの関係はこんな感じです。
振動部分の長さと閉鎖具合で声が変わるのか。
と、知っておくとネット上の情報で混乱することはなくなります。

次に、この声帯で生まれた声がどうなるかについて書きます。
まず最初に、声量とは声の響きの強さを表します。
声の響きの強さとは?それは、共鳴の量です。

人間の声を楽器だと思って下さい。ギターが分かりやすいです。
ギターの弦の振動を穴のあいたボディが拾って大きくしますよね?
あれが簡単に言うと、共鳴です。

さて、では人間の声は何処で共鳴するのか。
これは3箇所あります。簡単に箇条書き。
ちなみに、共鳴腔とか呼ばれます。

・咽頭(声帯の真上、喉)
・鼻腔(鼻の奥あたり)
・口


要するに、空気が通るところですね。
あれ?頭や胸は?と、思うかも知れませんが、
あれは多分、出来た声が共振しているだけです。

声を増幅はしておらず、出てきた声がそこに響く音というだけです。
頭に響かす声が実際に、頭の中で共鳴して音が増幅しているのか?
多少はあるかもしれませんが、発声の根本とは関係がない気がします。

頭に響く声を「共鳴腔」やらを用いて作っているのだと思います。
さて、共鳴腔の役割ですが、ざっくり書くとこうなようです。

咽頭…声に深みを持たせる(低音部分の倍音成分増幅)
鼻腔…通る声を作る(高音部分の倍音成分増幅)
口……言葉を作ったり、響きを変えたり、最後の調整


喉仏を下げると、咽頭は広がります。
ここが狭いと、いわゆる喉声に聞こえます。
鼻腔をうまく使うと通る声になります。ハミングする理由がこれ。

声帯で作った音が、共鳴腔で増幅されたものが声。

これでもう情報に惑わされることはなくなりましたね!
このあたりで、冒頭の疑問を解決しましょう。

お腹から声を出すってなんでしょう?腹式呼吸?
でも、腹式呼吸をしても、声は声帯から上でしか作られないですよね。

腹式呼吸の効果とは一体なんでしょう。
・肺活量が増える
・息の操作がしやすい(息を安定させられる)
・脱力できる

以上の3つ辺りだと思います。
上2つは非常に分かりやすいですね。では、最後の1つは?
恐らく、この最後の1つがお腹から声を出している感覚に繋がります。

正しく腹式呼吸を行うと、首周りの力が抜けます。
すると、喉頭(喉仏)が下がっているのがわかると思います。
分かりやすいのがあくびだと思います。喉仏が下がります。

すると、咽頭での共鳴がしっかりと起きます。
この声が、いわゆるお腹から出している声です。

喉仏の位置を動かして声を出すとよく分かると思います。
下げて歌えばオペラや合唱のような声に、
上げて歌えば喉がギリギリと締まった喉声になります。

また、腹式呼吸をしても、力んでしまえば喉仏はあがります。
つまり、腹式呼吸をしていても、喉声にはなります。
お腹で声を支えたからと言って、喉が締まれば喉声です。

お腹から声を出すとは、
喉を開いて発声しろ(咽頭共鳴腔を使え)
という事だったんですね。

お腹で声を支えるというのは、安定した呼吸をする事だと思います。
声を支えているのは息であり、息を支えているのはお腹ですね。

脱力して喉を開くというのが兎に角大事なことだと思います。
その後に、声帯の部分閉鎖(ミックスボイス)や鼻腔共鳴、
ハードミックスやソフトミックス(閉鎖の調整)を活用していきます。

最後のまとめ。
・声帯は2枚のひだが合わさって振動している
・声帯の合わさり方により、声区・声種は作られる
・声帯で発生した声は3つの共鳴腔で増幅される
・声を作っているのは声帯と共鳴腔

以上です。これで混乱は消えますね(b´∀`)ネッ!