「分ける」って英語で何て言う?日常会話で使えるフレーズを紹介します!

分ける、オンライン英会話、ネイティブキャンプ

「分ける」の英語表現

「分ける(わける)」という日本語は、私たちが日常生活で最もよく使っている言葉の一つと言ってもいいかもしれません。普段なにげなく使っている言葉ですが、あらためて考えると、実は異なる複数の意味を持っていて、私たちは無意識にそれらを使い分けていることに気づかされます。

「宝物を分ける」「二組に分ける」「男女に分ける」「髪を七三に分ける」「ケーキを分ける」「同義語を使い分ける」……。国語辞典・辞書を見ると、ほかにもいろいろな「分ける」の使い方が出ています。

「分ける」を英語にする場合は、どのような意味・ニュアンスで「分ける」という言葉が使われているのかをよく考え、それに合った英語表現を選択しなければなりません。

今回は、さまざまな「分ける」の英語表現について、多くの英語例文を交えながら解説・説明していきたいと思います。日英辞典・辞書で「分ける」を引くと実にたくさんの英単語が出てきますが、今回はその中から比較的使用頻度の高いと考えられる7つの表現に絞って、順番に見ていきます。

Divide

「divide」の読み方をあえてカタカナで書くならば「ディヴァイド」という感じです。後半の「ヴァイ」の部分にアクセントがあります。

「divide」が持つ「分ける」のニュアンスは、何かと何かを「分割する」というイメージです。ケーキやリンゴを切り分ける時、お金などの財産を分ける時、クラスの学生を数名ずつのグループに分ける時、何かを分類(カテゴリー分け)する時、などによく用いられます。

We divided the cake.

私たちはそのケーキを分けました。

分けたり分割したりした後にどのような状態になるのかを説明する場合は、次のように、前置詞の「into」を一緒に使うことが多いです。

We divided the cake into four pieces.

私たちはケーキを4つに分けました。

The teacher divided the English sentences into five categories.

先生は英語の文章を5つのカテゴリーに分けました。

The book is divided into twenty chapters.

その本は20の章に分けられています。

なお、「半分に」と言いたい場合は、「into two pieces」でもOKですが、以下のように「in half」もよく使われています。

I divided the cake in half.

私はケーキを半分に分けました。

次のように、お金・土地・仕事などを複数の人で「分配する」という意味でも「divide」がよく使われます。この際は、「between」や「among」といった前置詞が一緒に使われることが多いです。「between」は2者間での分配、「among」は3者以上の間での分配に主に用いられます。

My sister and I tried to divide our father’s property equally between us, but it was not easy.

姉と私は父の財産を平等に分けようとしましたが、それは容易なことではありませんでした。

They say that the treasure was all divided among the gangsters.

財宝はすべてギャングたちの間で分配されたと言われています。

「divide」は次のように「割り算」を表現する時にも使われます。

Ten divided by two is five.

10割る2は5。

Split

日本語でも、ボーリングで奥の両端のピンが離れて残った状態を「スプリット」と言ったりしますね。

英語で発音する場合、子音が重なっている「spl」の部分がぐっとくっついて発音されます。不規則変化をする動詞で、過去形も過去分詞も「split」です。現在分詞・動名詞は「t」が追加され「splitting」となります。

「split」は、次のように「divide」の同義語として使える場合が多いです。「divide」と同様に、「into」「between」「among」などの前置詞を伴うことも少なくありません。

ただし、「divide」が「分割する」というニュアンスなのに対し、「split」は「引き離す」「切り離す」というイメージがやや強いと言えます。

The teacher split the class into ten groups.

先生はクラスを10のグループに分けました。

We should split the profits evenly.

儲けは均等に分けるべきだ。

The problem split the residents.

その問題は住民たちを分裂させた。

Why don’t we split the bill?

割り勘にしよう。

なお、「split hairs」は「髪を分ける」ではなく、「髪をかきむしる」という意味になるので注意しましょう。「髪を分ける」は、この後に解説する「separate」や「part」などをよく使います。

Separate

同じ「分ける」でも、「分離する」といったイメージが強いのが「separate」です。

日本語にも「セパレート」という言葉がありますが、英語の場合は最初の「se」の部分にアクセントがあります。

例えば、「divide」や「split」は「ケーキを切り分ける」場合に使えますが、「separate」はあまり使いません。逆に、イチゴののったケーキがあって、イチゴだけケーキ本体から取り分ける場合には「separate」が使えます。やはり、何かと何かを「分離させる」というニュアンスです。

Would you please separate strawberries from the cake for my kids?

子供たちのためにケーキからイチゴを分けていただけますか?

Could you separate eggs?

卵を白身と黄身に分けてもらえますか?

The mother separated the two sisters who were fighting.

母親は喧嘩していた二人の姉妹を引き離した。

It’s a tragic story of a child who is separated from his parents.

それは両親と引き離された子供の悲劇的な物語です。

次のように、文脈や内容によって、「divide」や「split」と交換可能な場合もあります。

Their village was separated by a small river.

彼らの村は小さな川で2つに分けられていました。

The teacher separated students into small groups.

先生は生徒たちを小さなグループに分けた。

また、次のように「髪を分ける」という文脈でも使われます。

He separates his hair in the middle.

彼は髪を真ん中で分けている。

Part

「部分」「一部分」という意味の名詞としてよく使われる「part」は、「分ける」「分かれる」といった意味の動詞として使うこともできます。「part」には「separate」と同様に「分離する」「別れさせる」といったニュアンスがありますが、文脈に応じてより幅広く「分ける」という意味でも用いられます。

The legend says he parted the sea.

伝説によれば、彼は海を分けたという。

Parted from his dog, George couldn’t stop crying.

ジョージは愛犬と引き離されて、泣き止むことができなかった。

「part」も次のように「髪を分ける」という時にも使えます。

I part my hair in the middle.

私は髪を真ん中で分けています。

以上は他動詞としての使い方でしたが、「part」は以下のように自動詞としても使われます。

They have parted.

2人は別れたんだよ。

The curtains parted, and a small lion jumped out.

カーテンが開き、小さなライオンが飛び出してきました。

Share

同じ「分ける」でも、「共有する」「分け合う」「分担する」といったニュアンスを強く持つのが「share」です。日本語でも「シェアする」などと言いますね。文脈・内容によって、やはり「divide」など今回ご紹介している他の単語と交換可能な場合もあります。

誰と共有する、あるいは分け合うのを表現したい場合、「with」「between」「among」といった前置詞がよく一緒に使われます。

We shared the candies we got at trick or treat.

私たちは(ハロウィーンの)トリック・オア・トリートでもらったキャンディーを分け合いました。

He shared the money with his brother.

彼はそのお金を弟と分け合った。

She had to share her food with her friends.

彼女は、食べ物を友人たちに分配しなければなりませんでした。

Cut

「cut」の主な意味は、何かを「切る」「切断する」です。日本語でも「カットする」と言いますね。そして、文脈・内容によって、「切り分ける」という意味でも使われます。実際に、ナイフや包丁などで何かを切って分ける場合によく用いられます。

She cut an apple in half.

彼女はリンゴを半分に分けました。

Nancy cut the cheese into three pieces.

ナンシーはチーズを3つに切り分けました。

Could you cut me a big slice of stake?

ステーキを厚く切り分けていただけますか。

Break

英和辞典・辞書を見ても分かるように、「break」の主要な日本語訳は「壊す」「割る」「折る」「破る」などです。「break a window」だと「窓を割る」ですね。

しかし、以下の例文のように、板チョコを分ける場合など、文脈・内容によっては「分ける」と翻訳できる時もあります。「cut」はナイフなどで「切って分ける」というイメージでしたが、「break」は主に手で「割って分ける」といったイメージです。

He broke the chocolate bar into three pieces for his brothers.

彼は弟たちのために板チョコを3つに分けた。

She broke a Japanese rice cookie in half for her little sister.

彼女は妹のために日本のおせんべいを半分に分けました。

まとめ

いかがでしたか。今回は「分ける」の英語表現について、たくさんの英語例文を交えて解説・説明しました。同じ「分ける」でも、その内容に応じて英語を使い分ける必要がある場合があることがお分かりいただけたかと思います。

もっとも、この使い分けは少し難しい面もあります。どんな場面でどんな言葉が適切かは、いろいろな英文にたくさん触れていくうちにだんだんと身に付いていくものかもしれません。今回の例文に加えて、多くの英語の文章を読んで感じ取っていってください。そして、それをオンライン英会話などでアウトプットしてみましょう。

それではまた。

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