リリースノート Ver.004.01
IPAexフォント(Ver.003.01) 2015年10月
IPAexフォント(Ver.002.01)からの変更内容
符号実装の追加を行いましたので、メジャー番号が更新されました。
符号の追加・文字の修正
SVSの実装
IPAexフォントにおいて実装されている互換漢字93文字に対して、SVSを追加実装した。
字形修正
以下、2文字の字形を修正した。
- U+26FF8
- U+663B
テーブルの更新
IPAexゴシックVer.002.01のnameID=2の値変更
記述「Regulare」を「Regular」に変更した。
headテーブル :fontRevision
2.010を3.010に更新した。
nameテーブル :ID0、ID3、ID5
- ID0 (Copyright) :2003-2012 –> 2003-2015
- ID3(Unique Font Identifier):
IPAexMincho Version 002.01 –> IPAexMincho Version 003.01
IPAexGothic Version 002.01 –> IPAexGothic Version 003.01 - ID5(Version) :Version 002.01 –> Version 003.01
IPAexフォント(Ver.002.01):IPAex明朝フォント(Ver.001.03)、IPAexゴシック(Ver.001.02)からの変更内容 -2012年11月
文字追加・符号実装追加を行いましたので、メジャー番号が更新されました。
IPAex明朝フォントVer.002.01: Ver.001.03からの変更内容
IPAexゴシックフォントVer.002.01: Ver.001.02からの変更内容
文字の追加および修正
JIS X 0213:2000字形充実のための追加(合計6文字)
U+53A9;U+E0103 | U+6062;U+E0102 | U+7337;U+E0101 |
U+7511;U+E0103 | U+55A9;U+E0102 | U+6FF9;U+E0101 |
IDC(漢字構成記述文字, Ideographic Description Characters)の追加(合計12文字)
U+2FF0 | U+2FF1 | U+2FF2 | U+2FF3 | U+2FF4 | U+2FF5 |
U+2FF6 | U+2FF7 | U+2FF8 | U+2FF9 | U+2FFA | U+2FFB |
康熙部首の追加(1文字)
U+2F39(CJK康煕部首エリア)の文字を作成し、U+2F39とU+5F50(CJK統合漢字エリア)に同一の字形を重複して実装。
微細なデザイン修正
U+5F98;U+E0101 | U+66B5;U+E0101 | U+696F;U+E0100 |
U+696F;U+E0101 | U+8A0A;U+E0101 | U+8AB9;U+E0101 |
U+8B7F;U+E0100 | U+71B1 |
IVSの追加実装
異体字対応の符号化実装の追加を行いました。
IPAexフォントは、JIS X 0213:2000からJIS X 0213:2004に規格が更新された際に変更された新旧双方の字形を含めた異体字を、Adobe-Japan1のコレクションに則ったIVS(Ideographic Variation Sequence)により実装しています。IPAexフォントVer.002.01ではデフォルトグリフにもIVSを付与し、IVSを付与した文字数はVer.001.03から180文字増え、合計352文字(下記一覧のPDF)となりました。同一のUCS符号に複数のIVSが付与されている文字についてそのデフォルトグリフはJIS X0213:2004字形です。
なお、IPAex明朝とIPAexゴシックの統一した管理を行うために、IPAexゴシックにはIVS実装352文字の内の一部に、明朝体での字形の差をゴシック体では表現できない場合、異なるIVSでありながら字形が同一となっている場合があります。
U+5026;U+E0101 | U+50C5;U+E0101 | U+5132;U+E0101 | U+514E;U+E0101 |
U+51A4;U+E0101 | U+5307;U+E0100 | U+537F;U+E0102 | U+53A9;U+E0103 |
U+53A9;U+E0105 | U+53C9;U+E0101 | U+53DB;U+E0101 | U+53DF;U+E0101 |
U+54AC;U+E0101 | U+54E8;U+E0101 | U+55B0;U+E0101 | U+5632;U+E0101 |
U+5642;U+E0101 | U+564C;U+E0101 | U+56C0;U+E0101 | U+5835;U+E0101 |
U+5906;U+E0101 | U+5A29;U+E0101 | U+5BDB;U+E0100 | U+5C51;U+E0101 |
U+5C60;U+E0101 | U+5DF7;U+E0101 | U+5E96;U+E0101 | U+5EDF;U+E0101 |
U+5EFB;U+E0101 | U+5F98;U+E0101 | U+5FBD;U+E0101 | U+6062;U+E0101 |
U+6062;U+E0102 | U+609E;U+E0101 | U+6108;U+E0101 | U+61F2;U+E0100 |
U+6241;U+E0101 | U+633A;U+E0101 | U+633D;U+E0101 | U+6357;U+E0101 |
U+6372;U+E0101 | U+63C3;U+E0101 | U+646F;U+E0100 | U+647A;U+E0101 |
U+64B0;U+E0101 | U+64E2;U+E0101 | U+65A7;U+E0101 | U+6666;U+E0101 |
U+66B5;U+E0101 | U+6717;U+E0101 | U+6753;U+E0101 | U+6756;U+E0101 |
U+6897;U+E0101 | U+6962;U+E0101 | U+696F;U+E0101 | U+698A;U+E0101 |
U+6994;U+E0101 | U+69CC;U+E0101 | U+6A0B;U+E0101 | U+6A3D;U+E0101 |
U+6ADB;U+E0100 | U+6B4E;U+E0101 | U+6C72;U+E0101 | U+6DEB;U+E0101 |
U+6EA2;U+E0101 | U+6EBA;U+E0101 | U+6F23;U+E0100 | U+7015;U+E0101 |
U+701E;U+E0101 | U+7026;U+E0101 | U+7058;U+E0101 | U+7078;U+E0101 |
U+707C;U+E0101 | U+7149;U+E0100 | U+714E;U+E0101 | U+7152;U+E0101 |
U+717D;U+E0102 | U+723A;U+E0101 | U+724C;U+E0101 | U+7259;U+E0101 |
U+72E1;U+E0101 | U+7337;U+E0102 | U+7337;U+E0101 | U+7511;U+E0102 |
U+7511;U+E0103 | U+7515;U+E0102 | U+7526;U+E0101 | U+75BC;U+E0101 |
U+77A5;U+E0101 | U+7941;U+E0101 | U+7947;U+E0101 | U+79B0;U+E0101 |
U+79E4;U+E0101 | U+7A17;U+E0101 | U+7A7F;U+E0101 | U+7AC8;U+E0101 |
U+7B08;U+E0102 | U+7B75;U+E0101 | U+7BAD;U+E0101 | U+7BB8;U+E0101 |
U+7BC7;U+E0101 | U+7BDD;U+E0101 | U+7C3E;U+E0102 | U+7C7E;U+E0102 |
U+7C82;U+E0101 | U+7FEB;U+E0101 | U+7FF0;U+E0101 | U+8171;U+E0101 |
U+817F;U+E0101 | U+8258;U+E0101 | U+8292;U+E0101 | U+82A6;U+E0101 |
U+8328;U+E0101 | U+845B;U+E0101 | U+84EC;U+E0101 | U+8511;U+E0101 |
U+853D;U+E0101 | U+85A9;U+E0101 | U+85AF;U+E0101 | U+85F7;U+E0101 |
U+8612;U+E0100 | U+8654;U+E0101 | U+86F8;U+E0101 | U+8703;U+E0101 |
U+8755;U+E0101 | U+8805;U+E0101 | U+8956;U+E0101 | U+8A0A;U+E0101 |
U+8A1D;U+E0102 | U+8A3B;U+E0101 | U+8A6E;U+E0101 | U+8AB9;U+E0101 |
U+8AFA;U+E0101 | U+8B0E;U+E0101 | U+8B2C;U+E0101 | U+8B7F;U+E0101 |
U+8C79;U+E0101 | U+8CED;U+E0101 | U+8FBB;U+E0101 | U+8FBF;U+E0101 |
U+8FC2;U+E0101 | U+8FC4;U+E0101 | U+8FE6;U+E0101 | U+9017;U+E0101 |
U+9019;U+E0101 | U+9022;U+E0101 | U+903C;U+E0101 | U+9041;U+E0102 |
U+905C;U+E0101 | U+9061;U+E0101 | U+912D;U+E0101 | U+914B;U+E0101 |
U+91DC;U+E0101 | U+9306;U+E0101 | U+9375;U+E0101 | U+939A;U+E0101 |
U+9453;U+E0101 | U+9699;U+E0101 | U+9771;U+E0101 | U+9784;U+E0101 |
U+9798;U+E0101 | U+97AD;U+E0101 | U+98F4;U+E0101 | U+9905;U+E0101 |
U+990C;U+E0103 | U+9910;U+E0101 | U+9957;U+E0101 | U+99C1;U+E0101 |
U+9A19;U+E0101 | U+9A4A;U+E0101 | U+9BAB;U+E0101 | U+9BD6;U+E0101 |
U+9C2F;U+E0101 | U+9C52;U+E0101 | U+9D09;U+E0101 | U+9D60;U+E0101 |
U+55A9;U+E0102 | U+55A9;U+E0100 | U+6FF9;U+E0101 | U+6FF9;U+E0100 |
縦横切り替え情報の追加
ハイフン(U+002D, U+2010, U+2011, U+2012)に対して、縦書き時に縦用文字に切り替える設定を行いました。
テーブルの更新
headテーブル
IPAex明朝:fontRevision:1.030 –> 【変更後】2.010
IPAexゴシック:fontRevision:1.020 –> 【変更後】2.010
nameテーブル :ID0、ID3、ID5 の更新
ID0 (Copyright)
2003-2009 –> 【変更後】2003-2012
ID3(Unique Font Identifier)
IPAex明朝:IPAexMincho Version 001.03–> 【変更後】IPAexMincho Version 002.01
IPAexゴシック:IPAexGothic Version 001.02 –> 【変更後】IPAexGothic Version 002.01
ID5(Version)
IPAex明朝:Version 001.03 –> 【変更後】Version 002.01
IPAexゴシック:Version 001.02 –> 【変更後】Version 002.01
IPAex明朝フォント(Ver.001.03):Ver.001.02からの変更内容 -2010年12月
55の漢字を常用漢字表の通用字体に変更
【対象】
U+5099 | U+5291 | U+52B1 | U+533B | U+55C5 | U+5674 | U+58B3 | U+58D3 | U+5965 | U+5967 |
U+59FF | U+5C31 | U+61A4 | U+62C9 | U+62ED | U+646F | U+6681 | U+66B4 | U+6751 | U+6795 |
U+6797 | U+68B0 | U+697C | U+6A23 | U+6B21 | U+6BBC | U+6C88 | U+6DE1 | U+6F06 | U+6F5B |
U+708E | U+713C | U+71B1 | U+7259 | U+73A9 | U+74F6 | U+7501 | U+7A31 | U+7A7A | U+7A81 |
U+7A93 | U+7A9F | U+7AAE | U+819D | U+821E | U+8511 | U+8AC7 | U+8AEE | U+8CC7 | U+8E74 |
U+91AB | U+9858 | U+990C | U+9F9C | U+FA55 |
IPAex明朝(ver.001.03)は、新しい常用漢字表(平成22年内閣告示第2号)の印刷に使用されています。
内閣告示された新しい常用漢字表
http://kokugo.bunka.go.jp/kokugo_nihongo/joho/kijun/naikaku/pdf/joyokanjihyo_20101130.pdf (約3.4MB)
「改定常用漢字表に対するJIS 漢字コード規格の対応状況について」(経済産業省)は、こちらをご覧ください。
http://www.meti.go.jp/press/20101130001/20101130001.html
IPAexフォント(Ver.001.02):Ver.001.01からの変更内容 -2010年5月
glyf, cmap :9グリフの追加・修正
ユニコード | グリフネーム | 文字 | 注釈 |
---|---|---|---|
U+5307 | aj20301 | 匇 | JIS X 0213:2004字形に変更(IPAex明朝のみ) |
U+5307 U+E0101 | aj8404 | 匇 | IVSを付与 |
U+00A7 | aj106 | § | プロポーショナル字形を収容 |
U+00B0 | aj155 | ° | プロポーショナル字形を収容 |
U+00B6 | aj118 | ¶ | 全角幅字形を収容 |
U+2014 | aj138 | ― | プロポーショナル字形を収容 |
U+2032 | aj9356 | ′ | プロポーショナル字形を収容 |
U+2033 | aj9357 | ″ | プロポーショナル字形を収容 |
U+22BF | aj15882 | ⊿ | 他の学術記号と同様の新デザインを収容 |
headテーブル :fontRevision の更新
fontRevision:1.000 –> 1.020
nameテーブル :ID0、ID3、ID5 の更新
ID0 (Copyright) :2003-2009 –> 2003-2010
ID3(Unique Font Identifier):
IPAexMincho –> IPAexMincho Version 001.02
IPAexGothic –> IPAexGothic Version 001.02
フォント名をフォント名+バージョンの文字列で設定しました。
ID5(Version) :Version 001.01 –> Version 001.02
prepテーブル :”dropout control”を有効化(IPAexゴシックのみ)
一部の画面上での表示環境(12pt/96dpi等)において’白’や’向’の一画目の形状がおかしくなる現象に対応しました。
GSUBテーブル :jp04 featureタグの削除、jp90 featureタグの追加
JIS X 0213:2004準拠なので、jp04 featureタグを削除し、jp90 featureタグの追加により90JIS字形置換機能を追加しました。
JIS X 0213:2004制定時に字体変更された文字の旧字体を異体字として収容
IPAexフォントは、JIS X 0213:2000からJIS X0213:2004に規格が更新された際に変更された字形について、新旧双方の字形を、IVS(Ideographic Variation Sequence)方式[1]で収容しています。IPAexフォント(Ver.001.02)での対象文字数は172文字です(Ver.001.01からは1文字追加されています)。
なお、IPAex明朝とIPAexゴシックの統一したID管理を行うために、172文字の内の一部に、字形変更されていない字形が含まれています。
IPAexフォント(Ver.001.01)リリース -2010年2月
固定幅文字とプロポーショナル幅(変動幅)文字の統合
「IPA明朝・IPA P明朝」および「IPAゴシック・IPA Pゴシック」をそれぞれ一つのフォントに統合した「IPAex明朝」、「IPAexゴシック」を新規に開発しました。和文文字(仮名、約物 、漢字)は固定幅で、欧文文字は文字幅に合せた幅(変動幅)を基本としたドキュメント用日本語フォントの標準的な実装を行いました。
一層の可読性向上を目指した、文字デザインの変更
「IPAexフォント」は「IPAフォント」の文字デザインを踏襲しつつ、以下の様なデザイン変更を行いました。
(1) IPAex明朝の仮名デザイン、IPAexゴシックの濁点のデザインを全面見直しをしました。
(2) 数学記号全般を視覚的に違和感のないようにデザイン統一しました。
(3) 一部の固定幅(全角サイズ)でデザインされた欧文グリフを変動幅に設定しました。
(4) 矢印、幾何学模様、その他の記号類などを固定幅(全角サイズ)に合せて最適化しました。
(5) U+0361(COMBINING DOUBLE INVERTED BREVE)とU+203F(UNDERTIE)の修正。この2つの字形は、標準的な和文書体と文字送り幅が異なっていたため、適切なデザインに修正しました。
一部キャラクタの仕様変更(円記号、バックスラッシュ)
「IPAフォント」では、U+005CとU+00A5の双方に重複して円記号“¥”を割り当てています。しかし、「IPAexフォント」では、多様なプラットフォームでの使用を前提とした国際的な相互運用性を重視し、Unicodeの仕様通りU+005Cにバックスラッシュ“\”、U+00A5に円記号“¥”を割り当てました。
JIS X 0213:2004制定時に字体変更された文字の旧字体を異体字として収容
IPAexフォントは、JIS X 0213:2000からJIS X 0213:2004に規格が更新された際に変更された字形について、新旧双方の字形を、IVS(Ideographic Variation Sequence)方式[1]で収録しています。対象文字数は171文字です。
使用頻度の高い記号類を新規作成して収録
UnicodeのCJK Symbols、CJK Compatibility Symbols、Enclosed CJKにおける使用頻度の高い文字(AJ1-6に存在する文字)、202文字を新規に収録しました。
注:
[1] Ideographic Variation Sequence (IVS):
異体字を、通常の文字コードと異体字識別番号との組で表現する方式です(http://unicode.org/reports/tr37/)