Windows11のSSDのクローンを作成し換装した作業の記録(2024.12月版)

以前に同じエントリー名の記事を書きましたが、その後に2023年モデルのノートPCで作業を行った際の情報を加えた改訂版を書きました。大きな違いは、BitLockerで暗号化されたドライブでの作業にも対応している点です。旧エントリーも残しておきますが、なるべくこちらをご参照下さい。

 

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ノートパソコン内蔵のSSDのクローンを作成して換装(交換)した手順を記録した。

クローンの手順は主に以下のサイト(ぼくんちのTV別館)を参考にさせて頂いた。古い記事のため最近の事情から外れている部分もあるが、ハマりやすいポイントが詳しく書かれているため、クローン作業をされる際には一読をお勧めしたい。

 

・EaseUS Todo Backup の使い方: GPT Windowでクローンに失敗しない手順 -その1

・その2 - 実際にクローンする手順

・その3 - クローンした後のチェックとブート領域の再構築

・その4 - クローン後、正常に作動しない場合のチェックポイント

 

この記事は個人的な作業のメモのため、細かな部分は割愛している。

なお筆者の技量はアマチュアレベルであり、かつ親切に書いた記事ではないので、実行される場合は上記サイトやその他の情報を把握しておくことをお勧めする。

また、この記事に関する一切の責任を負わない。

 

もくじ

 1:実施した環境

 2:用意するもの

 3:事前準備

 4:クローンの作成

 5:ブート領域の再構成(修復)

 6:スタートアップの修復

 7:回復環境を認識させる

 8:復旧・確認作業

 9:謝辞と備考



1:実施した環境

・富士通製ノートPC NH77/H1

  2023年モデル・Windows11Home(23H2) ・AMD Ryzen7 7730U

  ※ この機種はすでにCドライブがBitLocker暗号化済みだった

・メーカーのリカバリ領域あり

・パーテーションは初期状態のままとする

・PC内蔵SSD(以下、旧SSDと表記)から別のSSD(新SSDと表記)へのクローン

・クローンアプリはAcronis true image (for crucial)を使用

・microsoftアカウントでログイン済み

・2024年12月に実施

 

2:用意するもの

・USBメモリ(windowsインストールメディア用とリカバリメディア用)

・クローン先となる新SSD

  ※旧SSDよりも容量が大きいものと想定

  ※まっさらの新品がベター、中古の場合は初期化作業が必要

・新SSDを入れる外付けケース

・クローンアプリ

  ※SSDメーカーが無償でクローンアプリを公開している場合があるので新旧SSDメーカーどちらも要チェック(Crucial、WesternDigital、Samsung、SanDisk、Kingstone、ADATA、Trancend等)

 

3:事前準備

・万が一のためデータのバックアップを取っておく

・マイクロソフトアカウント、パスワード、PINをメモしておく

  ※パスワードは記号などを使わず英数字のみが良いらしい

・BIOSから起動する方法を確認する(F2キー等 機種による)

・クローンアプリをPCにインストールする

・リカバリメディアを作成する(メーカー製PCの場合)

  ※クローン時にリカバリ領域がコピーされない場合が多いので実施を推奨

  ※このメディアはクローン作成時には使わない

・クローン元と同じOSバージョンのWindowsインストールメディアを用意する

・スタートメニュー右クリック→「ディスクの管理」で旧SSDがBitLockerで暗号化済みかどうかを確認し、暗号化されている場合はBitLocker回復キーをメモしておく(途中で必要となる場合有り)

  ※特にMSアカウント未設定(ローカルユーザー)かつ暗号化済みの場合は必ず作業前に行うこと。

・スタートメニュー横の検索窓→msinfo32→「システム情報」でBIOSモードが UEFIかレガシーBIOSかを確認する

  ※以下、UEFIであることを前提として進める

・「システム情報」でセキュアブートが有効または無効かを確認する

・「ディスクの管理」でドライブが暗号化されている場合は解除する(ある程度の時間がかかる/作業したPCの500GB中400GB使用済みSSDでは約40分かかった)

  ※クローンアプリによっては暗号化したまま出来るものもあるが未検証。暗号化解除はクローンアプリに任せず自分で行ったほうが作業内容を把握出来るので個人的にはこちらを選ぶ。

・「ディスクの管理」→クローン元ドライブのプロパティ→パーテーションのスタイルでMBRかGPTかを確認する

  ※以下、GPTであることを前提として進める

・windowsの生体認証(顔・指紋等)を無効にする

・「コントロールパネル」で高速スタートアップを無効にする

・「ディスクの管理」で旧SSDのパーテーションの状況を記録する

・BIOSでFast Boot(高速起動)を無効にする

・BIOSでTPMを無効にする→有効のままでも大丈夫っぽい

・BIOSで起動デバイス優先順位をインストールメディアが最上位になるように変更する

 ※機種によっては勝手に順番を書き換えられる場合があるので要注意。作業した機種では再起動の度にWindows Boot Managerが最上位へと書き換えられた。

・BIOSでセキュアブートを無効にする

 ※今回の機種はセキュアブートを無効化した次の起動時に回復キーの入力が必要だった。ここで慌てないためにも、事前に回復キーをメモしておくことを推奨。

・セキュアブート変更後に2回windowsを再起動し、BIOSとシステム情報(msinfo32)どちらもセキュアブートが無効になっていることを確認する

・外付けケースに新SSDを入れてPCに繋ぐ。まっさらの新品SSDを使う場合は、デバイスマネージャーまたはディスクの管理で表示されるか(=クローンアプリが認識できるか)を確認する

 ※ディスクを初期化するかを聞かれるがここでは初期化しないこと

・中古のSSDを使う場合、あるいはディスクの管理でSSDが表示されない場合は以下の手順で初期化を行う

 ※インストールメディア(USBメモリ等)でPCを起動→次へ→コンピューターを修復する→トラブルシューティング→詳細オプションからコマンドプロンプトを選択し以下のコマンドを実行する

   diskpart

   list disk (リストからクローン先のディスク(新SSD)の番号を確認)

   select disk x (xの部分にクローン先のディスク番号を入れる)

   detail disk (クローン先のディスクになっているかを確認する)

   clean (SSDを初期化する)

   convert mbr (MBR形式に変換する)

    ※重要: UEFIでクローンする場合でも一度MBR形式にする

   exit  (終了)

 

4:クローンの作成

・windowsを起動しクローンアプリを実行する

  ※ソースディスク(旧SSD)とターゲットディスク(新SSD)の指定を間違えないように注意すること

  ※新旧SSDどちらのメーカーも無償クローンアプリを公開していない場合でも、公開しているメーカー製SSDが手元にある場合は、それを3台目のドライブとして接続するとアプリが使えるようだ。

・アプリのクローン作業が終わったらPCをシャットダウンする

  ※再起動はしない

  ※まだwindowsは起動しない

・デスクトップの場合はコンセントを抜く、ノートPCの場合はバッテリーを外すか無効化してから旧SSDを外し、新SSDに換装する

・念の為、上記以外のドライブが接続されている場合はなるべく外しておくと良い(光学ドライブはそのままで問題無いと思われる)

 

5:ブート領域の再構成(修復)

・BIOSで起動デバイス優先順位を確認(変更)し、インストールメディアからPCを起動する

  ※内蔵SSDから起動しないよう注意(1回やってしまったが問題は無さそう)

・コマンドプロンプトを表示し以下のコマンドを実行する

  bootrec /rebuildbcd

   ※「Windows のインストールとして認識された合計数」を確認、

    1ならば正常、0ならば以下のコマンドを実行して隠しドライブを探し、

    以下のコマンドでドライブレターを付与する
  diskpart
  diskpart>list volume
  diskpart>select volume X (Xはドライブレター)→FAT32のパーテーションを選ぶ

   ※FAT32が一つとは限らないので要注意

    参考サイトの画像とディスクの管理をメモしたものを比較し、

    理解してから行うこと

  diskpart>assign letter b: (bはドライブレターの例 未使用レターとする)
  diskpart>exit

・引き続きブート領域の再構成を実施する
  X:>cd /d b:¥EFI¥microsoft¥boot (ドライブとディレクトリを移動する)
  b:¥EFI¥microsoft¥boot>del bcd (bcdファイルを削除する)
  b:¥EFI¥microsoft¥boot>bootrec /rebuildbcd (bcdファイルを再作成する)

   ※認識された合計数が1になっていれば正常

   ※ブート一覧に追加しますか?でYes(Y)
  b:¥EFI¥microsoft¥boot> bootrec /fixboot→これは必要無さそう

  b:¥EFI¥microsoft¥boot>bcdboot c:\windows /l ja-jp (日本語に設定する)

  b:>exit

・コマンドプロンプトの終了後、再起動はせずに、「オプションの選択」からトラブルシューティング→スタートアップ修復に進む(次項6へ)

 

6:スタートアップの修復

・ここで回復環境のトラブルシューティングからスタートアップ修復を行う

・「スタートアップ修復でPCを修復できませんでした」と出ても気にせず無視して「詳細オプション」から再度スタートアップ修復に入り、計3回行う。

 

7:回復環境を認識させる

・インストールメディアを外し、内蔵SSDからwindowsを起動する

・PINの再設定の指示がある場合はそれに従う(無い場合もある)

・設定→システム→回復→PCの起動をカスタマイズ→今すぐ再起動を実施

・オプションの選択→トラブルシューティング と進む

・ここで「このPCを初期状態に戻す」が表示されれば成功、後述の復旧作業に進む

  ※ほとんどの場合で表示されないので気にしなくて良い

・表示されない場合は以下の処理を行う

  ※このままで放置すると回復機能等が正常に作動しない可能性がある

・終了して新SSDからwindowsを起動する

・スタートメニュー左クリック→すべて→Windowsツール→コマンドプロンプトを右クリック→管理者として実行を選択し以下を実行する

   reagentc /info

   ※windows REの状態:Disabled と表示されるはず

   reagentc /enable

   reagentc /info

   ※windows REの状態:Enabled と表示されれば成功

・BIOSの起動デバイス順を確認(変更)してインストールメディアから起動し、スタートアップ修復を行う。これを2回繰り返す。

・内蔵SSDからwindowsを起動し、設定→システム→回復→PCの起動をカスタマイズ→今すぐ再起動を実施

・オプションの選択→トラブルシューティング と進み、

 「このPCを初期状態に戻す」が表示されればクローンの作成はひとまず成功。

 

8:復旧作業(状況に応じて必要な部分を実施)

・BIOSでセキュアブートと高速起動を有効に、起動ドライブ順位を元通りにする

  ※このあとに再起動した際は回復キーは聞かれない

・msinfo32でセキュアブートが有効になっているかを確認する

・msinfo32でBIOSモードが UEFIになっているかを確認する

・ディスクの管理でパーテーションを旧SSDと比較、確認する

  ※回復ドライブ部分は旧SSDと違う可能性あり(=コピーされていない可能性がある)

・windowsの設定で生体認証を再設定する

・BIOSでブート順を元に戻す

・Windows上でデバイスの暗号化(BitBlocker)を有効にする(設定→プライバシーとセキュリティ→デバイスの暗号化→デバイスの暗号化をオン)  ※作業した機種では約1時間かかった。なお暗号化中でも作業や再起動などが可能

・新SSDの新しい回復化キーをメモ(またはMSアカウントから確認)

・windowsの設定で高速スタートアップを有効にする(offのままがベターかも)

 

9:謝辞と備考

・参考サイトの作者さんには心より感謝申し上げます

・クローンアプリの操作についてはあえて記載していない

・ 以前の記事ではbootrec /fixbootの実施を記載していたが、未処理でも問題無さそうなので削除した

・TPMは無効化しなくても大丈夫と思われるが自信は無い(ここが原因で失敗したことは無い)

・今回はMSアカウントのパスワードを入力することは無かったが、過去にwindows10のクローン作業を行った際に必要になったことがあった

・HDDからクローンを作る場合は上記以外にも確認事項がある(参考サイト参照)。また過去の作業ではchkdskを複数回行ってもエラーが出てクローン出来ないことがあった

・無駄な工程もあるかもしれないが、失敗するよりマシなので残してある

・windowsのバージョンによってメニューの位置など細かな部分が違う可能性がある

・旧SSDをPCに戻して再起動する場合、BIOSでセキュアブート等の設定をクローン作業時と同じように変更する必要がありそう(未検証)

・メーカー製PCでこの手順を行った場合、メーカー製のリカバリ領域はコピーされないことがある。クローン作成時にセクタバイセクタ方式で行えばコピーされるはずだが、相応に時間がかかると思われる(未検証)。

・クローン後に起動しなくなったPCの修復にはこちらのサイト(クローン後に起動しないブートローダーを修復する方法)が参考になりそうだ(未検証)。

・SSDやクローンアプリメーカーのサイトで、クローンは簡単にできる的な記事を見かけるが、鵜呑みにすると痛い目にあうかもしれない。これまで何度もノートPCのクローンドライブを作っているが、ほとんどのケースで上記5から7の工程が必要だった。

・メーカー製PC、特にデスクトップPCでドライブ構成が複雑な場合、難易度が上がる可能性がある(過去に大ハマリした経験あり)

・windows10での作業と比べると、windows11のほうがセキュリティが強力になった分、クローニングの難易度は上がったと思う

 

以上

2480円のワイヤレスイヤホン、Redmi buds 6 Lite レビュー

2480円と安価ながらノイズキャンセリング機能を備えたワイヤレスイヤホン、Redmi buds 6 Lite を購入し使ってみました。

 

今回は装着感、ノイズキャンセリング(ANC)の性能、音質(音のバランス)に絞ってレポートします。スマホはiPhone15を使用し、自宅・屋外(電車、バス、カフェ)でテストを行いました。

 

装着感はApple EarPods Proに近く、耳の穴にグリグリと押し込むのではなく、やさしく外耳にフィットさせる形状。そのため耳への固定感は弱く、カナルタイプの密閉感が強いものが好みの方には物足りなさを感じるかもしれません。

 

ノイズキャンセリングの性能は、手持ちのSONY WF-1000XM4やApple EarPods Proと比較すると全体的な効きは控えめながら、低域はしっかりとキャンセル効果を感じられました。特に空調機器の音や電車の走行ノイズなどは、イヤホンを外すと「こんなに五月蠅かったんだ」と違いを感じられ、ANCの効果をはっきりと体感することが出来ました。特に地下鉄ではANCの有難みを感じました。

それに対し人の声などの中域・高域については減衰量が少ないものの、まったく効果が無い訳ではなく、会話の多いカフェで使ってみたところANCをオフで使うよりもイヤホンの音に集中することができました。

 

音のバランスは、素の状態ではかなり低域寄りのバランス。ANCをオンにするとそれが顕著になるため、そのままで音楽を聴くにはちょっと厳しいというのが正直なところ。しかしこのイヤホンはスマホのアプリ(Xiaomi Earbudsアプリ)からイコライザーを利用することが出来るので、アプリをインストールしノイズキャンセリングをオンの状態でイコライザー(EQ)を以下のように調整したところ、おおよそ許容できるバランスになりました(素人の戯言ですので参考程度に)。

音質については、解像度など様々な点でEarPods Proなどに及びませんが、2480円という値付けを考慮すると十分に許せる範囲。特にノイズキャンセリング機能がついてこの値段というのは2024年8月の時点では破格ではないでしょうか。今回は触れませんがアプリの振る舞いなどに不満な点もありますが、レビューした点に限れば、こだわりがさほど無い方にはメインのイヤホンに、こだわりの強い方にもサブのイヤホンになりえる機種と思いました。

低価格のワイヤレスイヤホンはダイソーや3coinsなどの1000円~2000円クラスの製品をいくつか所有していますが、この価格帯のモデルを色々買って試すよりもこの機種を1個買うほうが幸せになれる気がしました。

製品リンク(アソシエイトプログラム)https://amzn.to/3AwAVYo

 

 

Windows PCで内部音声を録音する場合の注意点

Youtubeで公開されている講義音声をWindows11のノートPCで録音したところ、動画サイトで再生したものと録音したもので音が違うことに気づいた。その原因と対策のメモ。

 

実験した環境は以下の通り

 ・ノートPC:dynabook製 intel i5-10th

 ・OS:Windows11(23H2)

 ・サウンドデバイス:Realtek audio(関係ないかもしれない)

 ・アプリ:Audacity 3.4.2

 

音の変化としては、まず低音域が薄くなっていると感じた。またスピーカーの箱鳴りのような付帯音も感じた。

 

原因を探るが、まずはAudacityの設定を疑ってみた。

 

内部音声を録音するには、audacityのオーディオ設定でホストをWIndows WASAPIに設定する。ここは問題ない(はず)。

 

次に再生デバイスと録音デバイスの設定だが、ノートPCにヘッドホン(イヤホン)を接続するかしないかで選択肢が変わってくる。ヘッドホンを繋いでいない場合はスピーカー(またはスピーカーとマイク配列)が選択肢となる。ところがヘッドフォンを繋ぐと、上記に加えてヘッドフォンが選択できるようになる。ここが怪しいのではないか。

 ※ノートPCによっては上記と振る舞いが異なる場合があるようだ。手持ちの富士通製(i5-7th windows11)で試したところ、ヘッドフォンを指しても選択肢はスピーカーのみだった。そのような場合は、下記の解決策その1では意味が無いと思われ、対策案その2での対応が必要となろう(20240405追記)。

 

そこでヘッドホンを繋ぎ再生・録音デバイスをヘッドホンとした場合と、ヘッドホンを状態と繋がない状態でデバイスをスピーカーとして録音した音を比較したところ、デバイスをヘッドホンとした方はオリジナルと違和感の無い音で録れることがわかった。

 

よって、解決案その1は以下の通り。

「録音するときはヘッドホンを繋ぎ再生・録音デバイスをヘッドホンとする」

 

しかしこのままではまだ気持ちが悪い。いちいちヘッドホンを繋ぐのも面倒だし忘れることもあるだろう。他に対策があるか検証を進めた。

 

音質が変化する原因は、おそらくノートPCに内蔵されたスピーカーに合わせてドライバ(?)が音に変化を加えているのだろうと予想した。

 ※再生と録音のデバイス選択でスピーカーとヘッドホンが1行に併記されている場合はこの変化が起きる可能性は低いと思われる。

 

次に、周波数特性の比較を行った。

ざっくりした流れとしては、audacityでピンクノイズの音声ファイルを作り、それをメディアプレーヤー等で再生した音をaudacityで録音しスペクトル解析する、という作業となる。

 

まずaudacityで作ったピンクノイズのスペクトルがこちら。

ピンクノイズオリジナル

次にデバイスをスピーカーとして録音した場合のスペクトルはこちら。

ピンクノイズ 録音デバイスはスピーカー、オーディオの強化オン

一見して分かる通り、波形が変化し低音が削られている。

 

次に、windowsの設定でこの音質変化を回避できないかを試す。

結果的には可能だった。windowsの設定箇所は以下のとおり(windows11-23H2の場合)。

 

設定>システム>サウンド>すべてのサウンドデバイス>スピーカー>オーディオの強化

 

で、デバイスの規定の効果をオフにする。これで録音デバイスをスピーカーとした場合の音の変化が回避できる(と思われる)。

 

試しに上記設定でスペクトル解析したところ、オリジナルとほぼ同じになった。

 

という訳で、解決案その2は

「windowsのサウンドデバイスの設定を変更してヘッドホンとスピーカーの出力波形が同じになるようにする」

 

対策案は以上の2つ。私は2つ目の対策を取る。なおwindows10だとオーディオ設定の選択肢が異なるようなので上記のような対策は不要かもしれない。しかしどのようなPCであっても、windowsのサウンドデバイス設定から音響効果をオフにすることで録音時の音質変化の回避は可能であろう。

 

しかし付帯音を感じる件は、おそらくディレイ音を付加してるか位相をいじっているかだと思われるが、この時点では未検証。

 

最後に、筆者の技量はたいしたことがないので話半分としてほしい。もちろん何があっても責任を取ることはできない。

 

 

 

 

 

Windows11のSSDのクローンを作成し換装した作業の記録

この記事の公開後、新たにに2023年モデルのノートPCで作業を行った際の情報を加えた改訂版を書きました。大きな違いは、BitLockerで暗号化されたドライブでの作業を反映している点です。この記事も残しておきますが、新エントリーのほうを参照されることをお勧めします。特にCドライブ等がBitLockerで暗号化されている場合は新エントリーの参照を推奨します。

 

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ノートPCのSSDのクローンを作成して換装した手順を記録した。

クローンの方法は主に以下のサイトを参考にさせていただいた。

 

・EaseUS Todo Backup の使い方: GPT Windowでクローンに失敗しない手順 -その1

・その2 - 実際にクローンする手順

・その3 - クローンした後のチェックとブート領域の再構築

・その4 - クローン後、正常に作動しない場合のチェックポイント

 

この記事は個人的な作業の記録のため、細かな部分は割愛している。

なお筆者の技量は初心者に毛が生えた程度であり、かつ親切に書いた記事ではないので、実行される場合は上記サイトやその他の情報を把握しておくことをお勧めする。

また、この記事に関する一切の責任を負わない。

 

もくじ

 1:実施した環境

 2:用意するもの

 3:事前準備

 4:クローンの作成

 5:ブート領域の再構成

 6:スタートアップの修復

 7:回復環境を認識させる

 8:復旧・確認作業

 9:謝辞と備考



1:実施した環境

・windows11home(23H2)のノートPC(intel i5第10世代 オリジナルOSはwindows10)

  ※Home版はBitLocker機能がないので未設定

・メーカーのリカバリ領域あり

・パーテーションは初期状態のまま

・SSDからSSDへのクローン

・クローンアプリはAcronis true image for crucialを使用

・microsoftアカウントは設定済み

・2024年3月に実施

 

2:用意するもの

・クローン先のSSD

・USBメモリ2個(windowsインストールメディア用とリカバリメディア用)

 

3:事前準備

・BIOSから起動する場合のキーを確認する(F2等)

・クローンアプリをダウンロードしPCにインストールする

・リカバリメディアを作成する(メーカー製PCの場合)

・クローン元と同じOSバージョンのインストールメディアを作成する

・マイクロソフトアカウント、パスワード、PINをメモしておく

  ※パスワードは記号を使わず英数字のみがベター

・システム情報(msinfo32)でBIOSモードが UEFIかレガシーBIOSかを確認する

  ※以下、UEFIであることを前提として進める

・システム情報でセキュアブートが有効または無効かを確認する

・ディスクの管理→クローン元ドライブのプロパティ→パーテーションのスタイルでMBRかGPTかを確認する

  ※以下、GPTであることを前提として進める

・windowsの生体認証を無効にする

・windowsの高速スタートアップを無効にする

・windowsのディスクの管理でクローン元のパーテーションの状況を記録する

・BIOSでセキュアブートを無効にする

・BIOSでFast Bootを無効にする→当該機に設定項目無し

・BIOSでTPMを無効にする→今回ここは無視し、初期状態のままとした

・BIOSでブート順をUSBが優先するように変更する

・セキュアブート変更後に2回再起動し、BIOSとmsinfo32どちらもセキュアブートが無効になっていることを確認する

・クローン先SSDを外付けケースに入れて繋ぎ初期化する

 ※OSの入った中古SSDを使う場合はwindows上でかまわないので

  システム領域をフォーマットしてこのドライブから起動できないようにしておく

 ※インストールメディアでPCを起動→次へ→コンピューターを修復する→トラブルシューティング→詳細オプションからコマンドプロンプトを選択し以下のコマンドを実行する

   diskpart

   list disk (リストからクローン先のディスクの番号を確認)

   select disk x (xの部分にクローン先のディスク番号を入れる)

   detail disk (クローン先のディスクになっているかを確認する)

   clean (SSDを初期化する)

   convert mbr (MBR形式に変換する)

    ※重要: UEFIでクローンする場合でも一度MBR形式にする

   exit  (終了)

 

4:クローンの作成

・windowsを起動しクローンアプリを実行する

・アプリのクローン作業が終わったらPCをシャットダウンする

  ※再起動はしない

  ※まだwindowsは起動しない

・クローン元SSDを外し、クローン先SSDに換装する

・上記以外のドライブが接続されていれば外す

 

5:ブート領域の再構成

・インストールメディアからPCを起動する

  ※内蔵SSDから起動しないよう注意すること

・コマンドプロンプトを表示し以下のコマンドを実行する

  bootrec /rebuildbcd

   ※「Windows のインストールとして認識された合計数」を確認、

    1ならば正常、0ならば以下のコマンドを実行して隠しドライブを探し、

    以下のコマンドでドライブレターを付与する
  diskpart
  diskpart> list volume
  diskpart> select volume X (Xはドライブレター)→FAT32のパーテーションを選ぶ

   ※FAT32が一つとは限らないので要注意

    参考サイトの画像とディスクの管理をメモしたものを比較し、理解してから行うこと

  diskpart> assign letter b: (bはドライブレターの例 未使用レターとする)
  diskpart> exit

・引き続きブート領域の再構成を実施する

  X:> cd /d b:¥EFI¥microsoft¥boot (ドライブとディレクトリを移動する)
  b:¥EFI¥microsoft¥boot> del bcd (bcdファイルを削除する)
  b:¥EFI¥microsoft¥boot> bootrec /rebuildbcd (bcdファイルを再作成する)

   ※認識された合計数が1になっていれば正常

   ※ブート一覧に追加しますか?でYes(Y)
  b:¥EFI¥microsoft¥boot> bootrec /fixboot→これは必要無さそう

  b:¥EFI¥microsoft¥boot> bcdboot c:\windows /l ja-jp (日本語に設定する)

  b:>exit

 

・コマンドプロンプトの終了後、再起動はせずに、「オプションの選択」からトラブルシューティング→スタートアップ修復に進む(次項)

 

6:スタートアップの修復

・ここで回復環境のトラブルシューティングからスタートアップ修復を行う

・「スタートアップ修復でPCを修復できませんでした」と出ても気にせず無視して「詳細オプション」から再度スタートアップ修復に入り、計3回行う。

 

7:回復環境を認識させる

・インストールメディアを外し、内蔵SSDからwindowsを起動する

・PINの再設定の指示に従う

  ※どこかの時点でTPMがクリアされた?

・設定→システム→回復→PCの起動をカスタマイズ→今すぐ再起動を実施

・オプションの選択→トラブルシューティング と進む

・ここで「このPCを初期状態に戻す」が表示されれば成功、後述の復旧確認作業に進む

  ※ほとんどの場合で表示されないので気にしないこと

 表示されない場合は次に進む

  ※このままだと回復機能が正常に作動しない可能性が高い

・終了してwindowsを起動する

・windowsのコマンドプロンプト(管理者)を起動し以下を実行する。

  reagentc /info

  ※windows REの状態:Disabledと表示されるはず

  reagentc /enable

  reagentc /info

  ※windows REの状態:Enabledと表示されれば成功

・再びインストールメディアから起動し、スタートアップ修復を2回行う

・windowsを起動し、設定→システム→回復→PCの起動をカスタマイズ→今すぐ再起動を実施

・オプションの選択→トラブルシューティング と進み、

 「このPCを初期状態に戻す」が表示されればクローンの作成はひとまず成功。

 

8:復旧・確認作業(状況に応じて必要な部分を実施)

・BIOSでセキュアブートを有効にする

・msinfo32でセキュアブートが有効になっているかを確認する

・msinfo32でBIOSモードが UEFIになっているかを確認する

・ディスクの管理でパーテーションを旧SSDと比較、確認する

・windowsの設定で生体認証を再設定する

・リカバリディスクを作成し機能するかを確認する

・BIOSでブート順を変更する

・windowsの設定で高速スタートアップを有効にする

 

9:謝辞と備考

・参考サイトの作者さんには心より感謝申し上げます

・クローンアプリの操作については記載していない

・ bootrec /fixbootで「アクセスが拒否されました」と表示される件は、このままでも問題なさそうなので放置している。参考サイトでも別記事で言及されている。

・TPMは無効化しなくても大丈夫かもしれない(よくわからない)

・windows がpro版だとセキュリティの設定によっては別途操作が必要になるかも(BitLockerの処理など)

・今回はMSアカウントのパスワードを入力することは無かったが、過去にwindows10のクローン作業を行った際は必要だったことがあった

・HDDからのクローンを作る場合は上記以外にも確認事項がある。また過去の作業ではエラーが出てクローン出来ないことがあった

・無駄な工程もあるかもしれないが、失敗するよりマシなので残してある

・windowsのバージョンによってメニューの位置など細かな部分が違う可能性はあるが、大筋は記載した流れでいけると思われる

・SSDやクローンアプリメーカーのサイトで、クローンは簡単にできる的な記事を見かけるが、鵜呑みにすると痛い目にあうかもしれない

・メーカー製PC、特にデスクトップPCでドライブ構成が複雑な場合、難易度が上がる可能性がある(過去に大ハマリした経験あり)

 

以上

Apple Watchの中古を購入した

秋葉原のワールドモバイルでApple Watchの中古セールが実施されており、ひとつ買ってきました。現在初代SEを使用しており、これが2個目になります。1本での運用だと毎日の充電がけっこう面倒で、2本持ちでその問題を解消したいと思っていました。
 
買ったのはシリーズ6のGPS版本体のみ、ランクCで1か月の作動保障付き、価格は税込み17,000円でした。
 
シリーズ6のセール対象品は22,000円のものと17,000円の2プライス設定で、GPS版もセルラー版も同価格。セルラー版の在庫はごく少量でした。
 
ワールドモバイル秋葉原店のセール品はカウンター内の箱かガラスケースに入っていることが多く、希望の品を店員に伝えて箱を出してもらうスタイル。今回はジャンクではなく動作保障があるため、チェックは外装と通電まで、という感じでした。
 
私が行ったときには箱の中の9割は22,000円という中で、残り1割の中から程度の良さそうなものを選びました。レジを打つ際に一瞬ですが26,800円と表示されましたが、これが通常販売時の価格と思われます。
 
ひとつひとつがプチプチの袋に入っており、貼ってあるシールには仕様やランク、電池残量、不備内容などが記載されており、品定めの参考になります。今回はバッテリー残量が多いものから選びました。
 
最終的に選んだものは画面に薄い傷、フレームにはかなり目立つダメージはあるもののケースに入れてしまえば気になりません。またバッテリー残量は88%で、1本目として新品で買ったSEよりも残量がありました。ちなみに22,000円のものは傷も少なくバッテリー残量は90%以上のものもありました。
ちなみに普段から使用しているケースはこちら。このようなケースは画面タッチが不完全なものもありますが、これについては使用上の不満はありません。

これで2本持ちとなったわけですが、想像よりも便利に使えています。これについては別に記事を書きます。

タッチパッド付き有線キーボードを安価で作った

以前から小型軽量のタッチパッド付きキーボードを探していたのだが、秋葉原のgeno-qcpassで東芝製WindowsタブレットDynabook Tab  S80/A用USBキーボードPAUKAB001が500円だったので購入。専用設計のためカバーと一体型となっており、ケーブルはmicro-Bが短く飛び出している仕様。このままでは使えないので配線についてはmicro-Bからusb-Aへの変換アダプターとusb延長ケーブルを付けて一般的なキーボードと同じように繋げられる形にした。またカバー部分はバッサリとカッターでカットし、使いやすいスタイルに仕上げた。試しにwindows11のノートPCに繋ぐとキーボードもタッチパッドもあっさりと使え、ドライバを当てる必要は無かった。

ちなみにgenoの店頭ではサンプルにビニールのカバーが掛けてあったので気づかなかったが、入手した個体は茶色のカバー部分は加水分解がかなり進んでおりベタベタするのでカバー部分をそのまま利用するのは厳しいだろう。キーボードの裏側の部分も同様なのだが、とりあえずそのままとして劣化が進行したら何かシートを貼ってごまかす予定。

 

ヘッドホンのイヤーパッドを交換した話

中古でSONYのモニターヘッドホン、MDR-1Rを入手した。
2012年に発売され、後継機種がいくつも出ているので中古品は4000円前後で入手できるのだが、もともとの定価は約3万円。古くなったとは言えども音質は新品の同価格帯と比べてがっかりすることは少ないだろう(好みは別にして)。ケーブルの交換(リケーブル)にも対応しているので、遊べる余地も多い。
 
程度の良かった中古を選んだものの、イヤーパッドは加水分解が進み表面の合皮の一部ははがれている。純正のイヤーパッドは既に流通していないがAmazonやAliExpressで互換品を入手できる。今回はアリエクで発注したところ、約一週間で到着した。
交換作業はスマホの分解によく使われるブルーのプラスチック工具があれば比較的簡単に古いパッドを外すことができる。工具の先端を隙間に差し込み、てこの原理で爪を外していく。
 
全体を外したら、古いパッドに装着されたプラスチックのフレームを外し、新しいパッドに移植して再利用する。左右、上下は外した段階で確認しておくのがベター。
フレームを移植したら本体とフレームの爪を合わせてパチパチとはめ込めば完了。
 
MDR-1Rの後継機種はMDR-1Aになるのだが、今回購入したイヤーパッドは両方に使える表記になっている。フレームは共通だが、パッドの厚みはMDR-1RよりもMDR-1Aのほうが厚くなっている。今回購入したイヤーパッドは1A相当の厚みのものだが、オリジナルより厚くなることを承知のうえで交換した。音質は多少変わると思われるが、装着感の良さを優先した。
 
ソニーのモニターヘッドホンといてはレコーディング業界の標準と言われるMDR-CD900STが有名だが、イヤーパッドはかなり薄く、ドライバーユニットと耳が非常に近い。ドライバーユニットの外周にはウレタンのリングがあり、なるべく耳に近い位置で、音をダイレクトに届かせたい意図が伺える。そこから1R→1Aと後発機種ほどイヤーパッドが徐々に厚くなりドライバーユニットと耳の距離が離れていくのは興味深いところ。
 
試聴したところ、音質に変なところは感じられず装着感は向上したので、満足のいく交換となった。