日暮里駅改良工事2008年


※この記事はYahoo!ブログから移行したものです。


1年半前お伝えした日暮里駅改良工事のその後です。

新線開業に備えて


駅前ロータリー上空に出現した日暮里・舎人ライナーの駅。

日暮里駅では現在駅全体の大規模な改良工事が進んでいます。この理由は1つは「新交通日暮里・舎人ライナー」の開業、もう1つは成田高速鉄道の開業です。

1:日暮里・舎人ライナー
新交通日暮里・舎人(とねり)ライナーは日暮里駅から尾久橋通り上空を通り、足立区の見沼代親水公園を結ぶ全長9.7kmの路線で、来る3月30日の開業が予定されています。日暮里・舎人ライナーの通る荒川区中央部・足立区西部はこれまで鉄道が通っておらず、公共交通機関は渋滞の影響を受けやすいバスだけに頼る状態が続いており、日暮里・舎人ライナーは信頼性の高い交通機関として期待されています。

2:成田高速鉄道
現在成田空港への鉄道によるアクセスはJR東日本の「成田エクスプレス」と京成電鉄の「スカイライナー」の2つがありますが、いずれも所要時間は1時間前後となっています。これは海外の主要な国際空港と比べるとおよそ2倍であり、都心へのアクセス向上が喫緊の課題となっています。そこで、かつて「成田新幹線」の一部とされていた北総鉄道を成田空港まで延伸し、最高速度130km/h(今回新規に建設される区間は160km/h)運転を行い、都心~成田空港間を最速36分で結ぶ計画が現在進んでいます。この新線経由の特急は現在運行されている「スカイライナー」と同じく都心側のターミナルを京成上野・日暮里の2駅とする予定です。

これら2つの新線開業により、今後数年で日暮里駅の利用者は大幅に増加することが見込まれています。日暮里駅は常磐線が山手線と最初に接する駅でもあり、現在でも朝・夕のラッシュ時は乗り換え客で激しく混雑しており(線路を跨ぐ通路が改札口に通じる2本と乗り換え専用2本の合計4本あるのがその証拠)、現在の設備では今後増大する利用者に対応できないため、駅全体を拡張する工事が行われています。

京成:線路を3階建てに JR:改札口を大幅拡張


右端2線が京成本線。線路上空で鋼製桁の建設が進む。

京成日暮里駅は現在の駅の上空に3階建ての高架橋を建設し、下り線を高架化する予定です。2階はコンコース、3階は下り線ホーム2面となり、スカイライナー・通勤列車でホームを分ける予定です。また、1階は開いた下り線の分を拡幅して上り線専用ホームになります。現在の用地内で高架橋を建設するため、ただでさえ狭いホーム上に橋脚が立ち並び、ラッシュ時は危険といわれるほど混雑することもあるようです。また、工事の進行上やむを得ないことですが、エスカレーターの使用停止などが頻繁にあり、今後数年間は不便な状態が続きそうです。



JRの新しい駅舎。西側、谷中霊園の脇から撮影。

JR日暮里駅は日暮里・舎人ライナーとの乗り換え口となる北口駅舎の増築が行われています。日暮里駅に停車するのは山手線・京浜東北線・常磐線の3線ですが、駅の直下にはこれ以外に高崎線・宇都宮線(複々線)・新幹線の線路が存在するため、駅舎を支える橋脚の配置や工事の進め方に苦労したようです。JR側は駅舎の増築のみであり、建物自体の工事はほとんど終了し内装の仕上げを行っているといった状況です。

その他:壁面のアートの数々・・・


日暮里駅「修悦体」ギャラリー

駅構内には工事に伴い多数の仮囲いが設置されていますが、この壁面にガムテープで文字や地図が描かれ「案内図」となっているものがあります。これは日暮里駅の警備を担当していた佐藤修悦氏が考案したもので、本人の名前からそのフォントは「修悦体」と呼ばれています。独創性、判りやすさなどが次第にインターネットなどで話題となり、現在では各地から「出張制作」の依頼を受けたり、個展を開くまでになっているようです。



北口の建物に描かれている車両のCG画。

北口を出たところにあるJRの業務施設の壁面には「日暮里を駆ける」というタイトルで直下の線路を走る列車のCG画が飾られています。そっくりな絵を某有名鉄道雑誌で見たことがあるのですが、同じものなのでしょうか・・・?作成元がどこなのか気になるところです。


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日暮里駅が大きく変わる。(2006年10月20日)

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