浦和駅高架化工事(2010年2月6日取材)




東北線浦和駅では現在高架化工事が進められています。Yahoo!ブログで2008年にこの様子をレポートしましたが、それから2年程が経過したため、今月はじめ再度取材してまいりました。

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浦和駅高架化工事 (2008年3月5日作成)

■事業の概要
浦和駅の地図

浦和駅高架化工事は同駅南側で交差する都市計画道路田島大牧線(県道さいたま草加線)を2車線から4車線に拡幅するのにあわせて、現在地上を走っている京浜東北線と東北(宇都宮)・高崎線を高架化するものです。この工事では両線の2面4線のホームが高架化されるほか、東北貨物線の用地を拡幅してホームを新設し、現在は通過となっている湘南新宿ラインが停車可能となります。また、この工事にあわせて高架下には幅25mの東西自由通路が整備され、駅前の再開発と合わせて駅周辺の均衡ある発展が見込まれています。
(事業の詳しい経緯については冒頭にリンクを示した2008年作成の記事も合わせてご覧ください。)


高架化工事着工前の配置

高架線への切り替えの手順は以下の通りです。


1、京浜東北線南行の東側に1線分の高架橋を建設し、京浜東北線南行を高架に切り替える。
2007年1月完了


2、空いたスペースにもう1線分の高架橋を建設し、京浜東北線北行を高架に切り替える。
2008年5月完了


3、同様の手順で、東北線上りを高架に切り替える。
2009年12月完了


4、同様の手順で、東北線下りを高架に切り替える。
(2010年内に完了予定)


5、さらに空いたスペースに東北貨物線(湘南新宿ライン)用の高架橋を1線分建設し、同上り線をそこに移設する。


6、東北貨物線下りと上りの間にホームを建設して完成。
(2012年完了予定)

なお、東北貨物線の高架橋は一部に複線分の鋼製桁を使用していますが、この部分の回収方法については今のところ不明です。(桁を1線分だけ解体することは不可能なのでそのまま残すか全面的に架け替える必要がある。)

■2010年2月6日の状況

左:片面のみの使用になった地上の東北線ホーム
右:地上線下の改札内通路

※クリックで拡大

去る2009年12月20日に東北線上りの高架切り替えが行われました。2010年2月6日の訪問時にはすでに地上線の軌道はすべて撤去されており、跡地では新しい高架橋の建設が開始されていました。片面だけの使用となった地上の東北線ホームは半分を工事用の仮設柵で仕切っており、特に上野方は非常に狭くなっています。
高架化対象の4線のうちすでに3線が高架化されましたが、線路下に2本ある地下通路(改札内)は現在も着工前のままの状態となっています。この通路は2本とも幅が狭く、高架化以前は乗り換え客で常時混雑していましたが、3線の高架化が完了した現在ではご覧の通り電車の発着時以外は閑散としています。この通路は東北線下り線が高架化された後着工する東西自由通路に代替される形で廃止される予定です。


左:高架の新ホームに停車中の京浜東北線E233系。209系は今回訪問2週間前の1月24日に引退した。
右:高架下は全面的に通路として利用されている。

※クリックで拡大

2009年12月に高架化された東北線ホームはすでに上下線分の幅で完成しており、下り線側を工事用の仮設柵で仕切って使用しています。京浜東北線ホームと同様エスカレータ(上下1基ずつ)とエレベータが完備されておりバリアフリーに関しては文句なしの設備です。
高架化されたホームの下は前述の2本の地下通路との連絡のため現在のところすべて通路に当てられています。東北線下りが高架化された後は駅の中央に東西自由通路が整備されるため、また利用形態が変わるものと思われます。

この浦和駅高架化は2年後の2012年に完成予定となっています。完成した暁には湘南新宿ラインが停車し、東京方面へのアクセスが大きく向上することとなります。また、駅周辺が再整備され回遊性が向上し、安全で快適に過ごせる街になる予定です。

▼参考
JR東日本:進行中の建設プロジェクト
さいたま市Webページ - まちづくり・交通 - まちづくり(区画整理・再開発等) - 浦和区内
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