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東京・丸の内イルミネーション「東京ミチテラス2012」(2012年12月23日取材)
公開日:2013年01月09日12:00
2013年明けましておめでとうございます。本年も当ブログをよろしくお願いいたします。
さて、新年最初の記事ですが昨年末取材分の内容が残っておりますのでそれを先に片づけてしまいたいと思います。今回は12月21日~28日の約1週間にわたり東京・丸の内周辺で開催されたイルミネーションイベント「東京ミチテラス2012」の模様をお伝えいたします。
■毎年恒例の丸の内イルミネーションイベント
2008年に開催された「光都東京・LIGHTOPIA」の模様。皇居前にある和田倉噴水広場を中心にライトアップやキャンドルなどの装飾がなされた。2008年12月23日撮影
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東京駅~有楽町駅の西側にかけて位置する丸の内・有楽町・日比谷の各地区では、毎年冬に街路樹に電飾を施したり、年ごとにデザインの異なるオブジェを展示するイルミネーションイベントが開催されています。東京駅の復原・再開発工事が始まる2008年頃までは「東京ミレナリオ」「光都東京・LIGTOPIA(ライトピア)」「HARUMONIA(ハルモニア)」などのイベント名で開催されていました。その後、東京駅赤レンガ駅舎の復原工事の本格化や東京駅前の行幸通りの地下道整備、周辺のオフィスビルの再開発活発化などの事情により徐々にイベントの規模が縮小・または休止されながら現在に至っていました。
そして2012年10月に東京駅赤レンガ駅舎の復原工事をはじめとする地区内の再開発事業が一通り完成を迎えたことから、満を持して地区全体を挙げたイルミネーションイベントが再開される運びとなりました。東京駅の復元が完成し、次の時代への一歩を踏み出したことからイベントのテーマは「歴史、未来、希望」とされ、タイトルは「東京ミチテラス2012」と命名されました。会期は天皇誕生日・クリスマスを含んだ12月21日(金)~28日(金)の約1週間でした。
▼参考
東京ミチテラス2012公式ホームページ
▼関連記事
日比谷公園イルミネーション“TOKYO FANTASIA 2007”(2007年12月31日作成)
■“STARLIGHT WALK”(行幸通り)・丸の内仲通りイルミネーション
“STARLIGHT WALK”のイルミネーションオブジェと丸の内仲通りのイルミネーション
「東京ミチテラス2012」は東京駅前から皇居に通じる行幸通りにイルミネーションオブジェを設置する“STARLIGHT WALK”と東京駅赤レンガ駅舎のプロジェクションマッピング“TOKYO HIKARIVISION”(後述する通りこれは会期途中で中止となった)の2つのイベントにより構成されています。
“STARLIGHT WALK”は行幸通り中央の歩道上に計7基のイルミネーションオブジェを設置することにより歩道全体を装飾するものです。オブジェはいずれも着色された透明な板を円筒状に組んだもので、内部には上下に動く照明が組み込まれています。これによりオブジェの周囲にはあたかも万華鏡のように刻々と変化する美しい影が出現します。これまでの丸の内のイルミネーションはいずれも街路樹に電飾を施したり、オブジェ自体に埋め込まれた電球やLEDが単純に光を放つだけのものがほとんどであり、今回のように「影を生かしたアート」が取り入れられるのは斬新な試みです。また、オブジェの1つは千代田区内にある8つの小学校の児童約500名の手により「日本を元気にする」をテーマに描かれたアクリルプレートが取り入れられており、2008年の「光都東京・LIGHTOPIA」のキャンドルアートと同様地域全体でイベントを盛り上げる試みもなされています。
左:LEDが青く点滅するオブジェ。足元は水が張ってあり、オブジェの光が反射する。
右:網目状のオブジェの内部に上下に動く照明が入っており、オブジェ周囲の影が万華鏡のように変化する。
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左上・右上:照明が上下に移動することにより足元に影が映し出される。周囲のLEDの色も刻々と変化する。
左下:オブジェのうち1つは千代田区の小学生により絵が描かれたプレートでできている。
右下:左上と似たオブジェだが、2重構造になっており内側の筒が回転することにより周囲の影が変化する。
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東京ミチテラス2012"STARLIGHT WALK" - YouTube 音量注意
丸の内仲通りのイルミネーション
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“STARLIGHT WALK”が開催された行幸通りと交差する丸の内仲通りでは、毎年恒例の街路樹のイルミネーションが同時開催されました。イルミネーションの全長は新丸ビル裏手から始まり、有楽町駅前の有楽町電気ビル裏手に至る全長約500mで、使用されたLEDの数は実に101万球に上ります。高級ブランドのブティックなどが並ぶ土地柄もあって他の地域とは異なる「高級感のあるイルミネーション」という雰囲気を醸し出していました。なお、「東京ミチテラス2012」は前記した通り開催が終了していますが、この丸の内仲通りのイルミネーションは2月17日(日)まで開催される予定となっています。点灯時間は毎日17:00~23:00です。
■中止となった“TOKYO HIKARIVISION”(赤レンガ駅舎プロジェクションマッピング)
東京駅赤レンガ駅舎では復原工事の完成を記念して9月22日(土)・23日(日)の2日間にわたり、駅舎全体に3DCGで制作された映像を投影するプロジェクションマッピング「TOKYO STATION VISION」というイベントが開催されました。このイベントは初日に観客が殺到し、途中で上映が中止されるほどの人気となったことから、今回「東京ミチテラス2012」のイベントで再度実施されることになりました。上映される映像は9月のものとは異なる内容となっており、前回と同じく映像の長さは約10分、18時頃から適宜繰り返し上映されるというものでした。
開幕の21日(金)は平日であったこと、22日(土)は雨天となったことから混雑はしたものの予定通り上映が実施されました。しかし、最初の晴天・連休という条件が揃った23日(日・祝)は第1回目の上映時から激しい混雑となりました。主催者側では事前に観覧エリアや順路を指定していましたが、あまりの観客の多さにこれらもあまりうまく機能せず、周辺道路にも人があふれかえる事態となりました。このため、事故防止を目的として23日は2回目以降の上映が中止となり、その後残る会期中の全上映が中止されることが決定しました。主催者では代替措置として初日に収録した上映の模様をYouTubeで公開しました。今回、筆者もこのような事態は想定しておらず、このイベントに関しては一切見ることができませんでした。公式動画は著作権等の関係で外部サイトの埋め込みが無効化されているため、以下のリンクよりご覧ください。
“TOKYO HIKARIVISION”公式動画(YouTube)
映像の制作は全編に渡り映画監督の村松亮太郎氏が担当しています。前半は地球、生命の創成や文明の誕生をイメージした内容となっており、動植物や近代文明の象徴である電球などが登場します。後半は祭典や未来の東京の様子などが描かれており、全体的にイベントのテーマである「歴史、未来、希望」を象徴する映像となっています。
このように中止に関して一応のフォローはなされたものの、公式Facebookページには中止以後批判コメントが殺到し「炎上」状態となってしまいました。この“TOKYO HIKARIVISON”に関しては、クリスマス間近の連休という時期に、日本屈指の集客力を誇る東京駅でこのようなイベントを開催しようというコンセプト自体にかなりの無理があったように見えました。イベントの開催時期やPR方法にもよりますが、現地の様子を見る限りでは今後東京駅ではこのようなイベントの開催は難しいのではなかと思われます。
▼関連記事
東京駅復原まもなく完成!(その2:TOKYO STATION VISION・今後の予定)(2012年9月28日作成)
■皇居二重橋ライトアップ
ライトアップされた二重橋(正門石橋)・伏見櫓
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丸の内地区に隣接する皇居ではこれまでライトアップやイルミネーションなどのイベントは特に行われていませんでした。2011(平成23)年3月に皇居外苑にLED照明が新設されたことから、今回上記の「東京ミチテラス」の開催に合わせる形で12月23日(日)~1月6日(日)までの約2週間にわたり、試験的に皇居外苑内のライトアップが実施されることになりました。今回ライトアップされたのは皇居のシンボルである二重橋周辺(石橋・鉄橋・伏見櫓・伏見多聞)と皇居東御苑内にある富士見櫓で、石橋・鉄橋は欄干に設置されている照明の点灯、伏見櫓・伏見多聞・富士見櫓は投光器によるライトアップが実施されました。正門周辺がライトアップされるのは史上初のことです。
このイベントは開催の告知が12月17日とかなり遅かったため、「東京ミチテラス2012」ほどの混雑は見られず、存在自体を知らない方も多かったように思われました。イベント自体は欄干の照明の点灯と奥にある櫓のライトアップのみの地味なものですが、堀の水面に反射する光は皇居に相応しい落ち着いた風景を演出しており、継続すれば新しい名物として定着しそうです。
▼参考
皇居二重橋等のライトアップについて - 宮内庁(イベント終了に伴いページ消去)
皇居ライトアップへ 宮内庁、年末年始に - MSN産経ニュース
▼関連記事
皇居外苑(日比谷~和田倉橋)(2007年12月1日作成)
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テーマ:夜景・イルミネーション ジャンル:写真
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