空想少年通信

素人物書きのつれづれブログ。

軽率にアンソロを作る話(と来年の話)

皆さんこんにちは。添嶋です。

これは「一次創作イベント・合同誌主催や創作者に寄与する活動をしている人が1年を振り返る」アドベントカレンダーに参加している記事です。

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アンソロを作った

さて。今年は2冊合同誌を作りました。

literary-ace.hatenablog.jp

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5月に発刊した通称「ヒガクレ本」と12月の文学フリマ東京で初売りだった「2025」です。

ヒガクレ本の作成の経緯に関しては上記の記事でもちょっと触れましたが「棚主さんとの話で盛り上がって」でした。
「本を作ってみたいけれどやり方がわからない、そもそも一冊になるくらいの分量を書いたことがない、でも作ってみたい」
という声を聞きまして、じゃあ編集はこっちでやるから他の人にも聞いてみて作ってみる? とお声掛けをしたわけです。

2025もそうでした。文学フリマが東京ビッグサイトに会場を移すという話から「前だったら考えるより先に書いちゃうのにね」という話をTwitter(現X)で見つけ、ならばとお声掛けしたわけです*1。

で、3人集まれば合同誌という説を唱えているのですが*2、ヒガクレ荘関係者に声をかけてみたり、Twitter(現X)で依頼をしてみたりして、メンバーを集めてみました。わりとノリ良く乗っかってくれるかたたちばかりで良かったです。

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他のアンソロだともしかしたらもうちょっとテーマとか内容とかを練ってから依頼出すんでしょうが、自分が作るものは「書く→できる→楽しい!」が基本ですから、テーマも分量制限も何もなしです。書いてみたかったけど書けなかった題材、初めてだから勝手がわからないけどわからないなりに書いてみたもの、書いたけど発表する場がないもの、分量的に一冊にならないんじゃ……と思っているもの、なんでもありです。執筆に対する衝動ってそんなものでは?

参加へのハードルが低いほうが当然参加しやすいので、その場の勢いと思いつきで企画するのでした。

ところでお金は……?

制作費は自分は自分だけで出します。自分で企画して自分で編集して印刷屋さんに頼んじゃうからです。そのほうが参加しやすいでしょ?*3 その上で、できた本1冊献本、もっとほしい人は著者価格で販売という形を取っています。

他には参加費出してもらって一定部数を渡す*4という方法もあるそうです。制作担当者の責任がちょっと重くなるような気がするので、その辺は作る人たちとの関係次第かなあ。

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制作過程を残しておくと

ここは余談なので読み飛ばしてもらって、次のセクション(「イベントやるか」)に行ってもいいです(笑)。主に制作の話。

自分の場合、制作の基本は

  1. 作る気になる
  2. 人を集める
  3. 原稿を書いてもらう/自分で書く
  4. 編集(一冊にまとめる)して、印刷屋に出す
  5. どっかで売る

ですね。そのへん自分はとてもゆるくやります。1はその気にならないと絶対に後悔してお金の無駄なので、その気になるまで待ちます(笑)。

2は声かけしたり募集したり。最近はずっと来るもの拒まず、去る者は追わずです。参加費も取らないですし。

3だけはまあなんとかがんばってもらいます。どうしても書けない……という人には題材と内容についてヒアリングすることもあります。例えば自分が読みたいものをリクエストしたりとか。あとはひたすら励ましたりとか。

自分の原稿は4と並行して書くことが多いです。右ページから始めたほうがいいのか、左ページから始めたほうがいいのか、他の人の分量、全体の並び順などなどを勘案して「ここに1ページ(ないしは自分のしたいレイアウトになるページ数)要るな」という分を書きます。なのでヒガクレ本は1ページだけ。たぶん最少だと思う。

2025に関してはその辺ほぼ無視しました。解説をお願いしている方に早く原稿を出したかったからです。でも自分の分は毎日のようにマイナーチェンジしてたので本当に申し訳なく思いました。

装丁は……絵はどうやって頼むんだろう……(笑) 基本は自分で撮った写真にタイトル貼り付けるだけなので、まあその辺は。写真の撮り方とかタイトルロゴをいつも同じにするとか気をつけると統一感が出て良いかも。

5は……イベントに出てとか、貸し棚で売るとか、執筆者さんたちの人数分だけ印刷して終わりにするとか、お財布と相談してやるしかないでしょう*5。思ったよりは売れるけど思うほど飛ぶようには売れません。そんなもんです。でも売れたときの喜びはひとしおですね。

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イベントやるか

さて、イベント。今年はどうにも腰が重すぎてイベントを開催する気にはなれませんでした。新規のイベントが上がってきたりとか、会場や人員の問題とか、その辺はいろいろです。生活が立ち行かないとどうしようもないですしね……。

そもそも静岡文学マルシェを始めたのだって「大都市圏遠いよなー」「なんか近場でそういうイベント簡単にできないかなー、さくっとみんなで集まって簡単に店広げて終わったら打ち上げやるようなの*6」でしたから、あまり崇高な理念とかない。あるとしたら「静岡にいる人出てきてくれないかな」「高校とか大学生サークル来てくれたら嬉しいね*7」くらいかなあ*8。

で、ようやくその気になったので、ぼちぼち動き始めています。他所のイベントでやたら緩いのがあるので、ある程度ゆるくてもいいのではないか、という心持ちです。

きっかけはスタッフ希望者(!)が現れたことと、もじのイチさんから広告出せますよというお話をいただいたこと。そろそろもうやってもいいかなあとなりかかっていたところにそういう話が来ましたから「んならやるかね、よっこらせ」みたいな感じです。アンソロジーと同じで動機が軽い。

今は会場と時期の調整中で、もう少ししたら公表できるかなという感じです。ざっくり言うと6月の下旬くらい。

イベントやって、冬じゃないけどしぞーかおでん食べて、たくさん話をして、という事がしたいですね。もちろんひとがたくさん来てくれて、たくさん本が売れることが目標の一つですが「作る(やる)→できる→楽しい!」は守りたいと思っています。

ともかく、シンプルにシンプルにやろうと思います。

 

お時間がありましたら、静マルほか、いろんな場所でお会いしましょうね。

それでは! 添嶋譲でした! ありがとうございました。

*1:だってその方の書いたお話を読みたかったし

*2:二人だともうちょっと関係性が濃くなっちゃうかなあって気がするんですな。3人以上だとフェスみたいな気持ちで作れると思って。それか二人だと対バンみたいなもんかもしれない

*3:人の金で焼肉食いたい理論……とも言える

*4:渡した分は各自で判断してどう扱ってもいいことにする

*5:すごーく細かいことを書いてしまうと、自分の場合、発行部数は〜50冊くらい印刷して、献本分を除いて半分売れたらペイできるくらいの値付けにすることが多いです。最初の半分は初回販売の勢いで、残り半分はのんびり時間をかけて売るパターンになりがちなので

*6:その辺の理想的な形はトオノキョウジさんが開催していらっしゃる「HUB a Good D!」なんですが、あれは飲み屋でやる半クローズドイベントなんですよね

*7:高校はまだ実現してないな。やっぱ胡散臭すぎるからでしょうか(笑)。

*8:興味のある人にアピールしないとどうしようもないけど、そんなもんない人にはどこまでいったって興味持ってくれるわけではないですしねえ。難しいけど