車中泊旅行歴25年のクルマ旅専門家が、北アルプス山麓にある白馬・大町・安曇野の3つの町の見どころと車中泊事情を詳しくガイドしています。
「正真正銘のプロ」がお届けする、リアル車中泊旅行ガイド
この記事は、車中泊関連の書籍を10冊以上執筆し、1000泊を超える車中泊を重ねてきた「クルマ旅専門家・稲垣朝則」が、全国各地からセレクトした「クルマ旅にお勧めしたい100の旅先」の紹介です。
~ここから本編が始まります。~
関東からも関西からもアクセスしやすい、北アルプスの山麓で、ダイナミックな信州の自然を満喫する
北アルプス山麓(白馬・大町・安曇野)の筆者の歴訪記録
※記録が残る2001年以降の取材日と訪問回数をご紹介。
2001.05.03
2002.02.12
2009.02.06
2009.07.26
2010.07.19
2013.04.26
2003.09.27
2014.04.26
2014.09.23
2015.03.06
2015.04.27
2021.03.09
2021.05.15
2022.11.27
2024.07.24
北アルプス山麓での現地調査は2024年7月が直近になります。
北アルプス山麓(白馬・大町・安曇野) 車中泊旅行ガイド
必要なものが勢揃い! 楽天市場の「車中泊グッズ」大特集
北アルプス山麓のロケーションと旅のルートづくり
筆者は、南から「安曇野」「大町」「白馬」の3つの町を総して、「北アルプス山麓エリア」と呼んでいるのだが、このエリアは首都圏からも京阪神からも、「中央自動車道」+「長野自動車道」でアクセスできる好立地にあり、周辺に「上高地」や「黒部ダム」を抱える信州屈指の観光地だ。
しかも「白馬」は、京阪神からは「北陸自動車道」で新潟県の「糸魚川インター」まで来て、そこから国道148号1本で辿り着くことができるため、距離はあるものの、思っているより行きやすい。
また「安曇野」からは、「上高地」経由で「奥飛騨温泉郷」に抜け、高山から「東海北陸自動車道」で帰阪する周回ルートも組める。
いっぽう首都圏へは、長野オリンピック開催時に活用された「白馬」と「長野市内」を結ぶ県道31号と、その途中にある「白馬長野有料道路」を通って、「上信越自動車道」の「長野インター」に出て、藤岡ランプで「関越自動車道」に乗り換えれば戻ることができる。
いずれにしても、同じ道を往復せずに”一方通行”で進めるルートが組めるので、時間的もコスト面でもロスの少ない旅ができる。
ただ「安曇野」は、西は「乗鞍高原」「上高地」、東は「松本」に通じており、やみくもに行動範囲を広げると、収集がつかなくなる。
ドライブルートを考えると、クルマ旅では主要幹線道路となる国道147号から大きく逸れず、南からなら「安曇野」「大町」「白馬」をひとつのグループと考え、「乗鞍高原・上高地」及び「松本・諏訪湖」は別の旅先ユニットにするほうが、スムーズに行くだろう。
安曇野の概要と主な見どころ
「北アルプス山麓」の3つの町のうち、もっともその概要が把握しずらいのは、山間とは思えない開けた土地に、里山と田園地帯が広がる「安曇野」だ。
「黒部ダム」や「八方尾根」のようなインパクトの強い象徴的なところがあるわけでもなく、昔から人里として発展してきた「安曇野」は、素通りしていくような人には、簡単にその素顔を見せてはくれない。
ゆえに、異なるアプローチが必要だ。
「北アルプス山麓」をクルマで旅する人にとっては、「安曇野」と「白馬」そして「黒部ダム」が”目的地”で、「大町」は”通過点”という位置付けに近い。
ここで大事なのは、その認識だ。
例えて云うとそれは、
「黒部ダム」で”ご馳走”を食べてきた後に、お茶が飲めるどこかいいお店はないですか… と訪ねたい気持ちに似ている。
黒部ダムの概要
大町には、「立山黒部アルペンルート」の長野県側のゲートウェイにあたる「扇沢駅」があり、「黒部ダム」を目指すなら「扇沢駅」からが近くでお勧めだ。
白馬の概要と主な見どころ
信州屈指のネイチャーフィールドである「白馬村」のお勧めコンテンツは、”いい汗”がかける山歩きと温泉だ。
上質なパウダースノーに恵まれ、1998年に冬季オリンピックの開催地となった「白馬村」は、かねてから世界的にも有名なウィンター スポーツのメッカと云われてきた。
そのためかつては、「冬」に荒稼ぎする「スキータウン」のイメージが強かったが、近年はグリーンシーズンもキャンプやトレッキングが楽しめる山岳リゾートとして、脚光を浴びつつある。