車中泊旅行歴25年のクルマ旅専門家がまとめた、「道の駅 村田」の車中泊に関する記述です。
「正真正銘のプロ」がお届けする、リアル車中泊スポットガイド
この記事は車中泊関連の書籍を10冊以上執筆し、1000泊を超える車中泊を重ねてきた「クルマ旅専門家・稲垣朝則」が、現地取材を元に「車中泊旅行における宿泊場所としての好適性」という観点から作成しています。
※ただし取材から時間が経過し、当時と状況が異なる場合がありますことをご容赦ください。
~ここから本編が始まります。~
仙台市内はもちろん、蔵王にも行きやすい「道の駅 村田」は、”東京オリンピック1964”を知る世代が『懐かしい人に出会える施設』
道の駅 村田 DATA
道の駅 村田
〒989-1305
宮城県柴田郡村田町大字村田字北塩内41
☎0224-83-5505
9時~17時
年末年始以外は無休
「道の駅 村田」の登録日
※これを知ることで、施設の古さやリニューアルの有無などがわかります。
登録回/第33回
登録日/2010年4月10日
「道の駅 村田」の筆者の歴訪記録
※記録が残る2008年以降の取材日と訪問回数をご紹介。
2017.10.10
2020.07.16
※「道の駅 村田」での現地調査は2020年7月が直近で、この記事は友人知人から得た情報及び、ネット上で確認できた情報を加筆し、2024年11月に作成しています。
道の駅 村田
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「道の駅 村田」のロケーション
東北自動車道の「村田インター」から、1キロほどのところに位置する「道の駅村田」は、仙台市内にもっとも近い道の駅であると同時に、宮城県南エリア最大の観光地「蔵王」の”ゲートウェイ”を兼ねている。
だがそんな素晴らしいロケーションにある道の駅にしては、ちょっと”時代遅れ”と云うしかない(笑)。
開業からまもなく15年を迎える2024年11月現在でも、未だにリニューアルの話も聞こえてこない、この「道の駅 村田」を見れば、宮城県の”観光音痴度”がよく分かる。
マップを見れば、東北地方に土地勘のない関東以南の人間でも、「道の駅 村田」のロケーションの良さには、一目で気がつく。
にもかかわらず、何の手も打たないのは、県全体に『宮城県=仙台』のイメージが強く浸透しすぎているからだろう。
杜の都・仙台まで30分ほどで行けるのだから、これでも観光客は来る…
しかし当事者が思っているほど、特に車中泊の旅人は、クルマを持て余す仙台の街に魅力を感じているわけじゃない。
自慢の「牛たん」は、郊外に名店の支店があるので、苦労することなく食べられる。
また再建天守もない「青葉城」は、『伊達政宗の騎馬像がある広場』に過ぎない。
お高く留まっているうちに、軽視していた「蔵王」は、まもなく『宮城県の名所』というより、『山形県の名所』になってしまいかねない状況だ。
それは最寄りの道の駅を比べれば、”一目瞭然”。「道の駅村田」は「御釜」まで約34キロ・45分、いっぽう「道の駅やまがた蔵王」は約28キロ・40分のところにある。
同じように高速道路のインターに隣接していながら、このザマでは比較にならない。
山形県は分散する各観光都市に、驚くほど立派な道の駅を配備しており、我々の目には好対照な「観光先進県」映っている。
「道の駅 村田」の施設
初っ端から厳しい話をしたが、「道の駅 村田」が”時代遅れ”と感じるのは物販飲食の施設が主で、車中泊をする段においては特に支障を感じるわけではない。
まず気になる駐車場だが、「道の駅 村田」は2018年3月に「ETC2.0乗り直し料金据置き」の導入に対応すべく、❷の第2駐車場を拡張している。
❷には普通車も停められるが、大型車が主で、24時間トイレも用意されている。
いっぽうこちらが❶のメインになる駐車場で、中央に見えているのが24時間トイレ。
❶❷ともに路面はフラットで、トイレにはウォシュレットが完備しているが、洗面台は新しく作られた❷のほうがキレイ。
ゆえに普通車でも、そちらで車中泊をする人は多いが、静寂性は❶のほうが高い。
さて。
「道の駅 村田」は、産直市場として親しまれてきた「村田町物産交流センター」が前身で、2010年に『道の駅「村田」歴史と蔵とふれあいの里』としてリニューアルオープンしている。どこか古ぼけて見える理由には、それもあるのだろう。
逆に「物産館」の品揃えは、今でも農産物とその加工品が充実している。
とりわけ人気なのは特産品の「そら豆」で、収穫期を迎える6月には、毎年「そら豆まつり」が開催されている。
ちなみにその時には、「枝豆」ではなく「そら豆」で作った、宮城県のソウルフード「ずんだ餅」が売られるという。
それはちょっと食べてみたい気がした。
そしてこちらが、隣接する生涯学習施設「村田歴史みらい館」だが、申し訳ないが、旅人に『ここも見てね!といわれてもなぁ~』という、まったく心に響かないネーミングだ(笑)。
しかしここで、
冒頭に使った『「道の駅 村田」は、”東京オリンピック1964”を知る世代が、懐かしい人に出会える施設』というキャッチの意味が判明する。
注目すべきは、このお方。
「村田町」出身の銅像の人物は、重量挙げでローマオリンピックから4大会連続で代表となり、ローマで銀メダル、東京・メキシコシティで金メダルを獲得した「三宅 義信」氏だ。
1959年生まれの筆者は、東京とメキシコでの快挙の瞬間を、うっすらと覚えている。
「ジャーク」とか「スナッチ」とか、見様見真似で遊んでいた頃を思い出し、とても懐かしかった。
それから40年以上が過ぎ、日本で重量挙げという競技が忘れらかけていた2012年、今度はロンドンオリンピック重量挙げ・女子48kg級で銀メダリストが誕生する。
彼女の名前は「三宅宏実」。
そう「三宅 義信」の姪っ子だった。
おもしろいと思ったのは、ほかに「道の駅 村田」を紹介している、若い世代の”道の駅ブロガーとユーチューバー”たちが、誰一人としてこの「村田歴史みらい館」について触れていないこと。
道の駅のトイレと食べ物にしか関心がないのは前から知っているが、それよりもたぶん、「三宅 義信」のことをまったく知らないのだろう。
長生きするのも悪くはないね(笑)。
それにしても
ここはいっそオフィシャルに「ニッポン重量挙げの父、三宅義信・記念館」にしちゃってもいいんじゃないかな。少なくても、そのほうが観光客は来てくれそうに思う。
道の駅は「道路利用者の休憩施設」ってのが、設立目的の『一丁目一番地』。歩いて来れるような人ばかりがお客様じゃないのは当たり前だ。
おおがわら天然温泉いい湯
道の駅から約11キロ・15分
☎0224-51-5110
おとな800円
※17時以降500円
10時~22時(受付最終21時30分)
毎月第3水曜 定休
コンビニ
セブンイレブンまで約200メートル
スーパーマーケット
「マルホンカウボーイ村田店」まで約2キロ
「道の駅 村田」のアクセスマップ
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