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自己啓発本は読むな!人間を本当に成長させる本おすすめ20冊!

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おはようございます。最近、書店でもネット書評などでも「自己啓発本」や「ビジネス書」がおすすめされる場合があまりにも多すぎる気がします。

そういう本を読んでいる方を否定はしませんし、実際に良い本もあるので私も何冊かおすすめする場合があります。しかし、読書や学問の世界はそれだけじゃなくて、もっともっと広くて深いものです。そしてそれらの世界を泳いでいるうちに、単に自己啓発本を読むよりももっと自分が成長していることに気づくはずです。

そこで今回は「人間の価値観を根本から変えて、人を成長させる」ような本を紹介して行きたいと思います。

 

目次

 

・本を読む時のコツ

とにかく読んでて「難しくてわからない!」という本がある場合は、一行一行を完璧に理解しながら読むよりも、ザッとでも良いので読み進め、二度三度と繰り返し読むのがいいと思います。

特にここで紹介している本達は、なにか専門的な知識がなくとも、読書に慣れるだけで理解できる本ばかりです。なので、とにかく一回の熟読をするよりも、ザッと読むのを複数回繰り返す事を意識していただきたいです。

 

小説・文学

・戦争と平和

海外の古典文学を読んで思うのは、大昔の異国の人間も現代の日本人と似たような事で悩んだり揉めたりしていたんだなぁ、という事です。ロシア文学は特にそれが顕著に感じ取れると思います。

そして当然ながらトルストイの「戦争と平和」は、圧倒的に面白い。壮大な戦争物語、キャラが立ちすぎている登場人物、トルストイの深い洞察など、どれを取っても最高です。

ただし読むコツとして、登場人物が多すぎるので、繰り返し出てくる人物のみを覚えるだけで良いかも知れません。特に一巻は後の物語になんの関係もない人が山のように出てきます。

また、同じ人物に複数の呼称があったりするので、それも整理しながら読み進めていただきたいです。

 

・カラマーゾフの兄弟

ドストエフスキーもトルストイと並んで有名なロシアの作家です。

この「カラマーゾフの兄弟」は「戦争と平和」よりもかなり日常的なイザコザを描いているので、より共感しやすいかも知れません。コミカルな面白さもあります。

何より登場人物(特に4兄弟)がそれぞれベクトルは違いますがカッコいいですね。「誰が好きか」というのは読書好きの間でよく話題になります。

あえて長編小説を2冊紹介したのは、意外とすぐ読み終わって達成感も得られるからです。「読書は苦手だ」という人がトルストイやドストエフスキーを完読すると、一気に苦手意識がなくなります。

 

・旅のラゴス

「本など一冊も読んだ事がないから急にロシア文学は不安」という方へ、必殺の本を紹介します。

普通の長さの小説ですが、一人の人間の数奇な人生を詰め込んだのがこの「旅のラゴス」です。ぶっちゃけ小説は好みもあるので「これ!」というのは紹介しづらいのですが、とにかくこれは一瞬で読んでしまえるほど面白いのではないかと思います。

 

基礎・思考法

・入門!論理学

 よく「論理的な思考をしろ!」という話を聞いた事があるかも知れませんが、そもそも論理性とは何なのかを説いた本。野矢さんはかなり有名な論理学者で、著作にも権威性があります。

やはり「論理性」「論理的」とは何かを踏まえずにとにかく「論理的な思考をしよう!」と思っても有用性は半減しますし、論理の限界も踏まえておく必要がありますからね。

何より学問としての「論理学」の面白さに気づけるのがこの本の強みだと思います。

 

・論理トレーニング101題

論理性とはなにか、を踏まえた上でとにかく論理性を身に着けたい人にピッタリな本。

世の中に「論理性はこうやって身に付く!」という方法論を説いてる人は沢山いますが、やっぱり餅は餅屋、論理は論理で鍛えるのが一番手っ取り早いし、正確なんですよね。

本当にこの本は一冊で論理性を身につけられるので、すごい本ですね。

 

・調査観察データの統計科学

大体何を学んでも「エビデンスを確認する」という事が重要ですが、その上でやはり統計学は避けては通れません。もっとも自分で統計を取らない限りは「おかしな統計を見抜く」という技術が必要なわけで、それを身につけるのにピッタリなのが本書ですね。

ちなみに本書を読めばわかりますが、やはり統計学を学ぶ上でも「論理性」というのが必要になるんですね。

 

・FACT FULNESS

 統計的なバイアスに続いてもう一つ気を付けたいのが認知的なバイアスです。なかなか良い本がなかったのですが、最近出たこの「FACT FULNESS」は良い一冊ではないかなと思います。

ただし、扱われているのが比較的マクロな視点の話題が多いので、もう少しミクロ的な視点があれば良いと思いますが、まぁ申し分ない一冊でしょう。

 

思想・哲学

・デカルト『方法序説』を読む

哲学書といえば色々ありますが、近世哲学の祖であり、今の哲学のベースにもなっているデカルトの「方法序説」は必ず読むべきです。ただし、急に読んでも恐らくわからないので、今回は解説書を載せておきます。

よく哲学書といえばプラトンやアリストテレスなどの古代ギリシャのものをおすすめする人がいますが、それは教養程度に押さえておけば十分です。やはり「哲学的な見方」というのは、今だにデカルトの独我論がベースになっています。

 

・嘔吐

実存主義、構造主義などの大陸哲学も必読本を挙げるとキリがないですが、やはり実存主義者を代表するサルトルの著作を挙げたいと思います。

中でもこの「嘔吐」はサルトルが書いた小説で、実存主義を紹介している内容になっているわけですが、やはり普通に哲学書よりは分かりやすいです。

そして何よりサルトルが一体どんな事に悩んでいたのか、というのが伝わりやすいですね。これは今まで哲学をしてなかった人でも「あー、わかる気がする」となって、心の支えになってくれるかも知れない一冊です。

やはり問題意識を筆者と共有するのが哲学書を読むコツだと思います。

 

・クリプキ

この本を読んで「面白い!」と思えた方は「分析哲学」という分野の本を読んでいただきたいと思います。

ともかく人間は言語を使って思考するわけですが、その言語がいかに曖昧なものか、というのがすごくわかりやすい一冊です。

分析哲学はハマれば本当にこれまで「当たり前」だった世界が音を立てて崩れていくので、面白いですね。

 

・知の構築とその呪縛

日本人の哲学書を一冊載せるならコレでしょうか。

かなり本格的に哲学の王道である認識論に言及していて、一つの考え方としてとても面白いなと思います。

もっと周知されて海外でも読まれれば良いなぁ、という思いでピックアップさせていただきました。

 

社会科学

・社会心理学講義

 社会の見え方がガラッと変わる名著。結局のところ社会を構成しているのは人間という実存的な生物である。一方で社会というシステムもそれとは独立して存在しているように見える。その折り合いをどうつけるか、という観点ですごく役に立つし、スッキリする本ですね。

単純に読んでるだけでも自分の中の常識がガンガン破壊されていくと思います。おすすめです。

 

・ミクロ経済学の力

とにかくミクロ経済学の入門書として最高の一冊。

これを学べばいかに経済が社会を動かしているかよくわかりますし、またそのミクロ経済学のパワーを自分の物にするためにも大いに役立ちます。

筆者もとにかく一流の経済学者ですし、内容も分厚いですが分かりやすいですし、何を取っても申し分ない一冊ですね。

 

・プロテスタンティズムの倫理と資本主義の精神

社会科学にもいろいろ必読とされてる古典がありますが、マックス・ウェーバーもその一人ですね。中でも本書は比較的わかりやすく、かつ社会科学が持つ魅力に気付けるような、そんな一冊です。

 

・資本論

とにかく社会科学全般で必読とされるマルスクの資本論。何やら日本では危険な人物がマルクスを信奉してるイメージがありますが、普通に社会学や経済学などで重要な思想家だとされてる人物です。

ただし、今どき這ってでも資本論を全て読むべきだとは思わなくて、まず教養程度にこの解説書を読んでみるのが良いかなと。

 

自然科学

・科学哲学の冒険

 科学を学ぶ前に「そもそも科学ってなんなの?」というのがよくわかる本です。

科学は万能ではない、しかし限りなくベターさを極めているんだなぁというのがわかります。

何より科学哲学とはわかりにくい話が多いですが、本書は対話形式でめちゃくちゃわかりやすいですね。ぜひとも読んでいただきたい。

 

・単純な脳、複雑な「私」

脳科学の入門に非常におすすめな名著。こちらも学生との対話形式でめちゃくちゃわかりやすいですが、それでも脳科学の魅力が最大限に伝わってきます。

自分は脳を通して世界を見ている。では脳とはなにか?を学ぶと、これまでの世界観や人間観が覆されて、本当に世界が違って見えます。

この本で「脳科学って面白い!」と思った方は、ぜひ違う本も手に取っていただきたいですね。

 

・カンデル神経科学

 「単純な脳、複雑な私」を読んで「面白い!」と思った方へ、脳科学の全てが詰まった「カンデル神経科学」が超オススメです。

脳科学のありとあらゆる分野を網羅していて、しかもその一つ一つが権威が書いている正確なものになります。

少し値は張りますが、他の脳科学の本をゴチャゴチャ買う暇があれば、ぜひともこれを熟読していただきたいですね。

 

・ゲーデル、エッシャー、バッハ

神経科学をしっかり踏まえた人にとっては最高の読み物tとなる一冊。

テーマとしては神経科学と同じで「意識とはなにか?」という話ですが、それを数学であったり、禅であったり、歴史であったりまで拡張する。改めて「意識の世界って無限だな」と思える本です。

普通に読めば「面白い!」で終わるだけの乱雑な話ですが、ぜひとも神経科学という核を作って読んでいただきたいなと思います。

 

・すごい物理学講義

物理学に関しては門外漢ですが、やはり自然科学の中でもとても面白い分野です。

 こちらも他の本と同じく「わかりやすく、かつ既存の価値観を破壊してくれる」という書物ですね。特に量子論や宇宙論など、この本で扱われているテーマは常識を破壊してくれて、とにかく面白い。

ぜひとも物理学の導入として読んでいただきたい一冊です。

 

 ・まとめ

 以上、とにかく人の価値観を変えるような、成長を促す本をピックアップして来ました。

とりあえず一番興味があったものを一冊読み始めていただきたいですね。

もちろん本というのは読者と作者の対話なので、半分は自分の問題です。なので「あまりこれは響かないな」という本もあって当たり前なので、そういう本に会っても気にせず、どんどん読書を続けてほしいなと思います。

最後までお読みいただきありがとうございました!