ユリイカ

『ユリイカ』2005年4月号特集*ブログ作法

『ユリイカ』2005年4月号特集*ブログ作法

  • 出版社/メーカー:青土社
  • 発売日:2005/03/28
  • メディア:ムック

遅ればせながら「激突!はてな頂上作戦」と銘打たれていたので手に取った。普段ユリイカなどびたいち読んでないことは言うまでもないのですけども。鬼のように長い鼎談。そんで吉田アミさん(id:amiyoshidaさん)の立ち位置が予想通りすぎて面白かった。期待を裏切らない。つーか今普通にユリイカを読んでいる層というのは、こういう話を何の注釈もなしにすらすら読める人たちなのですね。違うのかもしらんけども、こんなコアな話が文芸誌(なの?)に載るっていうのが俺にはよくわからない。名前、IDで表記されているし。

こうやって、どう考えても周知の事実とは思えない話(実際に周知の事実なのかもしれない。それは俺にはわからない)が「これは周知の事実ですよー」という顔をして出回るのって、どこかで見た光景だなあと思ったのですけど、よくよく考えたらそれは2chのテキスト系のスレだった。

突然テキスレで名前も聞いたことないサイトが話題にのぼることがあって、「○○(サイト名が入る)って最近つまらねーな」というレスにたいして「○○は初めからつまらないだろ」みたいに、あたかも○○というサイトが誰もが知ってるサイトみたいに語られて、結果的に○○というサイトの知名度があがって、瓢箪から駒みたいな、嘘から出たまことみたいな、でっちあげが事実としてまかり通るみたいな。

それを狙ってなのか、ものすごく巧妙な自作自演がかのスレには渦巻いていたわけなのですけども(最近どうかは知らない)、それに似た感覚を味わった。だってはてなのことなんて誰も知らない。ためしに道行く人に「あなた、はてなって知ってまふ?」って聞いてまわってみたらいい。メガネをかけてて手入れの行き届いたヒゲ(でも一見無精ひげ!)生やしてて、ニットキャップかぶっててiPod見せびらかしてるおにいちゃんしか知らない。

そんな中でユリイカなる文芸誌(ではないのね?)に「テラヤマアニ」と俺の名前が活字になっているのを見て、一瞬「これは俺の別人格による自作自演?」という錯覚すら覚えた。俺が巣鴨で流行中の赤い下着(1000円くらいだよ)を物色中のおばあちゃんだったら確実にこう言うだろう。「そいつ誰?」と。俺が小岩のゲーセンでカツアゲしてるヤンキーだったら確実にこう言うだろう。「つーかそいつどこ中?」と。

それくらい無名の市井のサラリーマンの名前がいきなり文芸誌(じゃないらしい?)に載ってしまうというのが、ブログ時代なのだということだと思いました(無理矢理まとめに入る魚住りえさん)。

ブログはモテる人が更にモテるためのツールです(笑)。