kojitakenの日記

古寺多見(kojitaken)の日記・はてなブログ版

野田聖子入閣に怒り狂うコイズミ信者を尻目に民主党がとるべき道

なかなか楽しい内閣改造だったようだ。

最初、麻生太郎が幹事長と聞いて、ふーん、挙党一致内閣にするつもりなんだ、と思ったが、その印象を一変させたのは野田聖子入閣のニュースだった。

ネットの掲示板を見に行ったら、案の定、3年前の郵政総選挙でコイズミを熱狂的に支持した連中が怒り狂っていた。

竹中平蔵は、麻生新幹事長の談話に対し、「バラマキを進めるんでしょう」とネガティブなコメントを発したという。

コイズミチルドレンは、どうやら軒並み切り捨てられたようだ。

これで、自民党内はコイズミら新自由主義勢力が「抵抗勢力」側に回り、旧保守が中心となった福田改造内閣を批判する構図になるのだろう。

個人的には、改造内閣が「HANAの会」の中心人物の一人・麻生太郎を幹事長に取り込んだ上、郵政民営化法案に反対した野田聖子を入閣させたことで、平沼赳夫が身動きのとりづらい状況に追い込まれたことがもっともポイントが高い。これでは、平沼赳夫も安倍晋三も動きづらかろう。ざまあみろ。

結局、コイズミカイカク色を後退させろという公明党の要求に応じるには、自民党はこうせざるを得なかったのではないか。しかし、これでは単なる旧来の政官業癒着構造の温存であり、福祉国家指向からはかけ離れた内閣だ。

つまり、これで自民党は「旧来保守」と「新自由主義カイカク勢力」に二分され、「社会民主主義あるいは修正資本主義に基づく福祉国家指向の勢力」の位置にはぽっかり穴が開いたということだ。

それならば、野党第一党の民主党が目指すべき方向は、この第三の行き方しかないことは火を見るより明らかだ。

森田実も、7月28日にこう書いている。
http://www.pluto.dti.ne.jp/~mor97512/C04463.HTML

 戦後日本は、修正資本主義と社会民主主義によって、階級闘争主義の共産主義をいったんは克服した。だが、米国ブッシュ共和党政権の新古典派的弱肉強食主義の導入と展開によって階級社会化が進行し、マルクス思想の目を覚ましたようなものである。階級闘争を回避するには、修正資本主義、社会民主主義を復活させる以外に道はない。弱肉強食主義的自由競争主義と共産主義の対立を抑止するのは社会民主主義(修正資本主義)である。
 自公連立政権に代わるべき民主党を中心とする野党政権がとるべき道は、社会民主主義(修正資本主義)でなければならない。

(森田実の言わねばならぬ【509】 (2008年7月28日)より)

自民党の自滅によって、民主党は社会民主主義(修正資本主義)の路線をとりやすくなった。今こそ、民主党は福田改造内閣はもちろん、内閣の「抵抗勢力」に回るであろう、コイズミ・竹中・中川秀直の新自由主義勢力に対しても厳しい対決姿勢を貫き、社会民主主義(修正資本主義)路線をとって福祉国家を目指すべきだ。

敵の方から、民主党さん、どうぞ勝ってください、と言ってくれているようなものだ。ここで道を誤ることは、断じて許されない。