ユーゲー No.13

kodamatsukimi2004-06-10


 発行:マイクロマガジン社 ¥860 5/20発売

 公式サイト http://www.microgroup.co.jp/ug/


・発売から3週間ほど経ってしまいましたが。
 気にしないで下さい。
 のんびりいきましょう。のんびり。

 
・今回の特集は「ベスト! ヒット!! ナムコット!!!」、
 プレイステーション1登場時くらいまでのナムコのソフトブランド
 「namcot(ナムコット)」について。

・「シューティングゲームの深層」と題してマイナーシューティングの紹介。

・詳しくは公式サイトの目次をどうぞ。



・ナムコは来年創業50周年。
 ゲーム分野には「スペースインベーダー」の時代、つまり初期から参入し
 「ギャラクシアン」「パックマン」「マッピー」「ゼビウス」などの
 名だたるソフトを開発。

・ファミコン登場時も任天堂から特別待遇(ロイヤリティーの軽減や
 発売ソフト総数制限の免除などといわれています)を受け参入。
 その後もPS立ち上げ時に重要な役割を果たすなど
 ナムコの名なくしてゲームの歴史は語れません。

・詳しくはこちら。

 ナムコ・ワンダーページ(公式サイト) http://www.namco.co.jp/
       作品リスト        http://www.namco-ch.net/index.html



・そんなナムコなのですが、
 マニア以外には意外に名前が売れていないのではないでしょうか。
 

・zoocar’s page ゲームソフト歴代出荷ランキング(http://zoocar.cool.ne.jp/data/allsoft.htm)
 マルガの湖畔 ミリオンセラーリスト(http://member.nifty.ne.jp/TAKU64/index.htm)
 によると
 ナムコ作品は「プロ野球ファミリースタジアム」(FC '86/12/10)
 初代ファミスタの200万本と、「鉄拳3」(PS ’98/3/26)
 「鉄拳2」(PS,96/3/29)のみ。
 
・他には「リッジレーサー」シリーズ、
 最近では「太鼓の達人」などがヒット作。
 シリーズを合わせての総数はなかなかですが、単体ではそれほどでもない。

・作品リストを見ても他にこれといった大ヒットタイトルが見当たりません。


・ゲーマーをうならせるタイトルを多数出しているナムコですが
 これという看板ソフトが少ないといえます。
 「ファミスタ」の力も今はなく、
 「鉄拳」は格闘ゲーム自体、
 広く受け入れられるものではなくなってしまった。
 

・’04年3月決算の数字をみると
 総売上およそ1700億の内、
 業務用(ゲームセンターへのゲーム販売)270億、
 家庭用 450億。
 AM施設(ナンジャタウンやフードテーマパーク)800億、
 飲食(イタリアントマト)50億弱、
 映画・映像(日活)が10億。

・総利益154億で、
 業務用67億、家庭用70億、AM施設69億、
 飲食1億、映画・映像2億弱。
    (ナムコ・ワンダーページ 決算説明会資料より 数値は全て概数)

・AM施設の売り上げの高さが目を引きます。
 また国内よりも海外を見据えたゲーム開発も印象的。

・ナムコの今後やいかに。 



・さて、ここは「ユーゲー」を紹介してみたり
 感想を書いてみたりするところなので
 回顧的に過去の栄光に浸ることにしましょう。
 いや、今が駄目ということではないのですが。


・ナムコット総タイトルはユーゲーによると全199本。
 おもなところは公式サイト目次に上げられているように紹介されています。
 
・なにしろ数が多いので、どこから取り上げたものやら悩むところ。
 今回は現在でも容易に遊べる「ナムコミュージアム」、
 「ナムコアンソロジー」収録作を取り上げましょう。

 
・「ナムコミュージアム」はPS1で
 過去のナムコ作品を、アーケードからの忠実移植をテーマに
 5〜6作まとめてCD1枚に収録した
 「vol.1」から「アンコール」までの6本。
 「アンソロジー」はアンコールのさらにアンコール、
 家庭用機4作ずつ2本収録。
 さらにGBA版「ナムコミュージアム」もあります。
 
・以下収録作をずらっと並べます。
 「ミュージアム」はベスト版がありオープン価格、実売各¥2、500位。
 「アンソロジー」はちょっとお高く¥6,000ほど。
 GBA版「ミュージアム」は¥3,500。
 どれもAmazonで買えます。


 vol.1 「パックマン」「ラリーX・ニューラリーX」「ギャラガ」
      「ボスコニアン」「ポールポジション」「トイポップ」

 vol.2 「キューティQ」「ゼビウス」「マッピー」「ギャプラス」
       「グロブター」「ドラゴンバスター」

 vol.3 「ギャラクシアン」「ミズ・パックマン」「ディグダグ」
       「ポールポジション2」「フォゾン」「ドルアーガの塔」

 vol.4 「パックランド」「イシターの復活」「源平討魔伝」
       「アサルト」「オーダイン」

 vol.5 「メトロクロス」「パラデューク」「ドラゴンスピリット」
      「パックマニア」「ワルキューレの伝説」

 アンコール 「キング&バルーン」「モトス」「スカイキッド」
       「ローリングサンダー」「ワンダーモモ」「ロンパーズ」
       「ドラゴンセイバー」

 アンソロジー1「バベルの塔」「スターラスター」「レッスルボール」
        「 三国志2 覇王の大陸」

 アンソロジー2「ワルキューレの冒険」「パックアタック」
        「ナムコクラシック2」「キングオブキングス」
 
 GBA版ミュージアム「ミズ・パックマン」「ポールポジション」
            「ディグダグ」「ギャラガ」「ギャラクシアン」

・PS版「ミュージアム」はアーケード移植中心なので
 「ナムコット」特集から外れているような気が。

 
・どれがお勧めかというと、全部買いましょう。
 
・といいたいところですが、
 まず1。「ギャラガ」のために買いましょう。
 2「ゼビウス」「マッピー」のアーケード版、これだけで買い確定。
 3「ギャラクシアン」「ディグダク」。やはり買わねば。
 4「源平討魔伝」のために。PCエンジンが現役ならいいですけど。
 5「メトロクロス」「ドラゴンスピリット」「ワルキューレの伝説」鉄板。
 アンコール、 「ローリングサンダー」「ドラゴンセイバー」買い買い。
 アンソロ1「バベルの塔」「レッスルボール」。
 アンソロ2「ワルキューレの冒険」アレンジ、「キングオブキングス」。
 GBA版、1、3のいいとこ取り。素晴しい。携帯機なのもポイント高し。
 
・結局全部買いということで。
 


・駄目ですか。

 
・えーと値段も考えて
 とりあえず「2」と「5」、GBA版を買えばいいのではないでしょうか。 
 
・ファミコンミニで「ゼビウス」「マッピー」を買った方は
 「2」はいらないですね。
 

・結論。
 家庭機用で「ナムコミュージアム5」、
 携帯機用にGBA版「ナムコミュージアム」。
 
・気軽に遊べるベルトスクロールアクションの基本「メトロクロス」。
 ナムコSTGは「ゼビウス」よりもドラスピ、「ドラゴンスピリット」。
 まさに伝説、縦スクロールアクションの名作「ワルキューレの伝説」。

・「ミスタードリラーエース」と交互に
 ホリ・タイゾウ親父の活躍を楽しむ「ディグダグ」、
 シンプルイズベストの「ギャラガ」「ギャラクシアン」。

・さあ買いましょう。
 私も買いますよ。ええ、買いますとも。




・2特集は「シューティングゲームの深層」。

・前号予告では「ハイパーオリンピック」シリーズの予定だったようですが
 何かあったのでしょうか。
 実はオリンピックの時期を間違えていたとか。さすがにそれはないか。

・元編集部員のライター原田さんが中心となって
 日ごろの思いのたけをぶつけた企画。
 相当マニアックです。
 取り上げられているタイトルは公式サイト参照。


・そもそもシューティングゲーム(STG)の
 評価の基準はどこにあるのでしょうか。
 名作と呼ばれているものと、マイナーに消えていくタイトルの差は何か。
 わりと曖昧なのではないかと思います。


・まず考えられるのが難易度。
 誰も1周できないほど難しくてはいけない、
 初プレイであっさりクリアできてもいけない。

・これだけなら簡単ですが、プレイヤーの上手い下手が
 直接に出るのがSTG。
 「怒首領蜂大往生」のスーパープレイの世界から、
 ベリーイージーでも1コインクリアできない(私のことですが)まで様々。
 当然、各人同じゲームでも印象はずいぶん違ってくるはずです。


・ゲームシステムの違い。
 縦STG、横STG、パターン型、弾幕型。ガンSTG、FPSなどなど、
 好み、得意とするシステムもまた様々。
 STGならではのポイントとして「スコア」の扱いもあります。
 細かいシステムの違いは
 それこそ「ソフトの数Xモードの数」だけあり収拾が付きません。
 
・グラフィック、音楽。
 シンプルなジャンルであるだけにこれらも重要。やはり好みの問題。


・そして総合的な完成度。実に曖昧です。
 要はその人が遊んで面白いかどうか。
 遊んでみなければ、見ただけでは、聞いただけでは
 判断がつかないのがSTG。
 駄作と定評されている作品も自分には合うかもしれない。
 名作も面白みを感じられないかもしれない。

・プレイヤーがどれが面白いのか容易にわからなければ
 開発者もどうすれば面白くなるのかわからない。
 自分が面白いと思うものを作るしかなく
 それが面白いのか他人にはわからない。


・STGの名作の定義は曖昧です。
 しかし、やはりその違いはある。
 「カリスマ性」のように表現する例もあるようです。
 実態は不明。
 
・名作の名作たるゆえんはどこにあるのか。
 奥が深いです。



・STGはジャンル自体がマイナーになっています。
 難しいというイメージと(実際難しいですが)、
 どれが面白いのかわかりづらい、という要因が
 STGのプレイヤーを少なくしてしまったのかもしれません。


・下手でもSTGは楽しめます。
 クリアできなければコンティニューをしましょう。
 先に進めなければ同じステージを何度も繰り返しましょう。
 何十回もやっていれば、そのうちにクリアできます。
 それだけだと飽きるので違うSTGをプレイ。
 充分に楽しい。
 
・おそらく「怒首領蜂大往生」の2周目に到達することはないでしょう。
 だからといって1周目の楽しさを放棄する気にもなれません。
 「レイディアントシルバーガン」のアーケードモードはクリアできませんが
 サターンモードで最強に鍛え上げればクリアできます。
 

・STGでもアクションでも苦手だからとあきらめずに
 とりあえず一人で何度もプレイしてみましょう。
 それなりに遊べます。楽しいです。これがゲームの楽しさです。