信長の野望 新生

 

『新九郎、奔る! 』を読んで
何年振り何回目かの戦国時代(日本)の波が自分の中に来たので
『太閤立志伝5DX』を遊んでみた。
『信長の野望』とどちらにするか迷ったが値段には勝てなかった。
『太閤立志伝5』はその発売が2004年と20年も前の作品だが
2022年に「DX版」が出ているのでそちらを購入。
デジタルトランスフォーメーションですねわかります。


結果、駄目じゃないけどコレジャナイ。
20年の間になんだかんだゲームも進歩しているのだなあ、
ということがよくわかりました。
20年前の20年前のゲームを思えば、当たり前と言えば当たり前ではある。
20年前の20年前と比べて20年前と現在では見た目はあまり変わっていない気もするが、
横に並べてみればだいぶ違うのだろう。たぶん。


で結局『信長の野望新生PK』を購入して
元を取るくらいは遊んだので感想を書いていきたい。
なお『太閤立志伝5DX』も札4桁越えくらいまでは遊んだので
両方買うことになったことに悔いはなく、
十分戦国時代の波を乗りこなし終えたと考えております。
お気に入り名所は鹿島神宮、政策は堕女神のライトニングマーチこと鎮守将軍の旗。
北条氏康は大倉都子並みのゲームシステム破壊神。

 

 

 

『信長の野望 新生』はシリーズ16作目。
初代から数えてシリーズ40周年記念作品らしい。
ちなみに30周年は14作目。最近は1本つくるのもの大変なのですね。
40年の歴史があるので、シリーズの何作目と何作目を遊んで
その特徴はどうでこう違った、などと管理できる量と数ではない。
書いている人の記憶力が減退しているだけが理由ではなく。
全作の特徴を詳細に比較出来るひともいるのだろうと思うが
他にも遊びたいゲームはたくさんあり
ゲームにかけられる時間も有限なのだからいたしかたないことよ。
すくなくとも15作目の『大志』は遊んでいないので
以下は14作目の『創造』とそこまでのシリーズとと
比べることとなることをご了解いただきたい。
ここが新しいと以下書いていることが
『大志』で既に実現させていることであることも多々あるのかもしれないが気にしない。

 


本作でまず目新しい大きな変化は、輸送が出来なくなったことである。
こまかく言うと出来ないことはないのだが
能動的にここからここへ無期限に移動させる、という指定はできない。
お金は移動させなくても勢力、また細かくは軍団ごと共有でどこでも使えるが
兵士や彼らに食べさせるお米は城ごとの所轄となり
他のお城へ移動させて活用することができないのである。武将は移動できる。


シリーズ従来作でもコーエー『三國志』シリーズでも
他勢力と接しない攻め込まれない後方の生産国から
兵士や食料やお金をごっそり最前線に輸送する、
これが共通してゲーム中盤以降の基本戦略だった。
『信長』も『三國志』も基本1人用ゲームであり
「対戦相手」であるコンピュータ操作勢力は
この、後方をからっぽにして前線に資源を集中するという戦略をとらないことが
中盤以降はどの勢力で遊んでもすること同じの作業なので最初だけが面白い、
というコーエー歴史シミュレーションすべてに共通する評価へ
直結してきたゆえんである。


囲碁や将棋を見るに、コンピュータの「頭の良さ」、
計算の速さ正確さを「ゲーム」に応用する手段と技術が
人間を超える段階へ達しているのは明らかであるのに
なぜ2022年発売のシミュレーションゲームでも
物資と人材資源を要所に投入するという明快な運用を採ることに
大きな制限を掛けられたままに甘んじているのかといえば、
基本1人用ゲームで「対戦相手」を務めるコンピュータは
その目的が勝つことになく、
「対戦相手」を勝たせて楽しんでもらうことにあるからに他ならない。
対戦相手が対戦ゲームを遊んでいるつもりでない限り、それは正解でもある。
互角の勝負を楽しみたいのではなく、戦国武将の活躍を見たいのだ。
そしてゲームでもそうでなくとも勝つ方が楽しいのだ。
中盤以降はどの勢力でもおなじことの繰り返しの
お仕事のような数字管理作業になるとしても、
作業の結果には確実な勝利という成果が待つ。
何をどうしても負けることがわかっているゲームより確実に楽しい。


如何に手を抜いているさまを感じさせることなくプレイヤーを接待するか。
本作の、兵士を後方から前線へ能動的には輸送できなくする、というのは
今後のシリーズ、1人用シミュレーションゲームすべてに影響あるひとつの解として
有効なものだと思う。


なぜ輸送できないのか。
それは兵士が数字でなく、ある土地で生活している人間だからである。
鹿児島にあるお城の募兵に応じてみたら勤務地はなんと四国でした。
食べ物はもらえますが、顔絵と能力付き存在への昇格はないし休みもないし、
ケガしたら温泉に放り込まれてすみやかな復帰を求められ、
逃亡するか戦死するか全国制覇のその日まで、退職することはできません。
というのが従来の一般兵士さんの暗黒雇用環境だったが
今回は、徴兵されたお城から四国までつれていかれて戦うことは同じでも
持ってきた食料が無くなればその時点で現地解散、故郷へ帰ってこれるのである。
鹿児島から吉野川の河口まで連れてくのは効率悪いなとお上が判断すれば
いずれ軍務解放の可能性も開けているのである。


というように
戦国時代の日本をみたことはないけれど
いくらなんでもこれまでの形式より
本作の形式のほうがまだ実際に近かったのではないか、と思えるので
歴史シミュレーションゲームとして説得力が明らかにある。
ゲーム機能として輸送できないのは大きな制限だが
実際どうだったかと想像するに、輸送できないほうが現実的なのでは、と言われれば
遊んでいるほうも喜んで納得するのだ。
囲碁や将棋のような戦争シミュレーションゲームではなく
日本の戦国時代が舞台であることに大きな意味と価値がある、
シミュレーションゲームを遊びたくて遊んでいるのだから。


このように、実際はそうだっただろうからというような
題材の持つ設定を理由にコンピュータ側に制限を掛ける、という視点から
ゲームの仕組みを見るという発想は
これまでの計算機性能上からの限界とは異なる、
ゲーム制作作法として新しい見方と感じる。
ゲーム制作側がどう思って作っているかは作ったことが無いので知らないけれども。

 

 


輸送できないのが舞台に即した表現として、ゲームとしてそれで面白くなったのか。
それを助けて印象的なのが合戦の仕組みである。
合戦は複数の部隊がひとつの戦場に会し、互いに連携し合いながら勝負する形式で
単に兵士数とその質と指揮官能力値という数字比べだけではない
ゲームらしさと戦争シミュレーションらしさ双方表現の華といえるもの。
もちろん従来作でも数字比べだけでない複数部隊の連携をゲーム内で実現したい意欲は
それこそ40年前から、シリーズ全作で意識されてきたと思うが
本作のそれは、もちろん完璧には遥かに遠いとはいえ、
従来に比べて格段にあるべき理想を思い起こさせてくれる。

 

ひとつには、輸送ができないことが
複数部隊を敵勢力地へ集結して進軍させる誘因となっていること。
従来はひとりの武将が率いられる上限数まで
兵士をひとかたまりの部隊として運用できる形だった。
そうすると最有能の武将ひとりに率いさせた方が、
同じ兵数を複数の無名武将に分けて率いさせるより強そうである。
実際も兵士総数同じなら、ぼんくら武将3部隊と名将1部隊なら
名将に率いさせるほうを選ぶだろう。
部下を上手く活用してどのようにでも対処できるから名将で
できないからぼんくらなのだし。
ところがゲームではそんな臨機応変は許されない。
1部隊で出撃したら帰ってくるか全滅するまで1部隊なのだ。
そうするといくら名将でも1人では、
ぼんくら3人に囲まれてタコ殴りされると負けるのでは?
それをゲームとしてどのように表現すればいいのだろうか?
部隊を分割したり合流したりできるようにする?その場合の個々の能力値は?
どれくらいの名将度合から分割合流出来て良いことにする?


そこを本作では、1人に率いられる人数に上限を設けるのでなく
ひとつの拠点、城ごとに、出撃したら分割も合流もできない一部隊としたのである。
これなら再序盤から最終版まで複数の部隊が常に連携するさまを表現できる。
なぜ1人の最優秀武将に率いさせないのかという疑問も無い。
離れた城の部隊まで指揮できないのだから。
従来、そうあるべきなのでそうようにしか表現できなかったのに対し
城ごとに兵士数の上限があり、城ごとに一部隊であり、
複数の城をそれぞれの将に率いさせなければならないほうが、確かに当然に自然である。
逆の意味でそうあるべきで、そういうように表現できるようになった。
よって戦場には互いに複数の部隊が会することになる。
そこに今まで無かった当然さ、自然さ無理のなさ、納得がある。


もうひとつは戦場が開けた平原ばかりではないということ。
1800年前の大陸ではどうだか知らないが
日本で数万人同士がぶつかりあえる広さを持ち、
河川や湿地がなく丘陵による高低差もなく雑木林で視界が遮られることも無い平地が
どれだけあるかと考えれば
戦場が碁盤の升目のようにどこへでも同じく移動できないほうが自然である。
これをゲームのみための向上によって
そういえばそうだと思い起こさせる段階に達しているために
戦場の進軍経路の制限にも説得力を持たせている。
武田軍に如何に有能な武将がそろっていても
飛騨木曽明石山脈を無視して進軍はできないように、
合戦場も大陸のそれとは違い、日本では大きな制限があったはずと思い起こし
『創造』のときの「大会戦」の形式より、
『新生』の進軍路が限られているからこその挟撃や待ち伏せの有効さに納得できるのだ。
沖田畷や上田合戦を再現できない?
そこはどんなゲームもいまのところそうだし……(震え声)


最後に、勝った時のご褒美が極端に大きいこと。
ゲームの仕組みとして拠点はお城であり、
敵に勝つには敵城を包囲して降服させるか落城殲滅しなければならない。
城塞は囲まれることに備えた防御陣地なので攻撃側の被害も大きいし
被害をいたずらに増やしたくなければ攻略に時間も要する。
ところが本作では、合戦で大勝利した場合は、単に敵軍が敗走するだけでなく
付近の敵勢力のお城も領地もまるごと寝返るというかたちで
攻城戦を経たり領地を占領して回ることなくいちどきに自勢力のものにできるのである。
影響範囲はかなり広めで普通に4つくらいの城がまとめてひっくり返ったりする。
影響度合いは合戦開始時の敵の部隊数が多いほど大きいので
敵ができるだけ多くの城から出撃せざるを得ない、
全軍をかけてぶつかりあわざるを得ない状況を作るのが大切。
互いの勢力の命運を掛け全城から出撃、城に籠る事なく平地でぶつかりあい、
ひとたびの会戦で敵勢力の大多数を壊滅せしめ
複数の城と広大な領地がごっそり自軍にひっくり返るという大戦果が得られるありようは
ご褒美として嬉しいだけでなく準備してきた甲斐を心地良く得られ
ゲームとして合戦自体が面白いかどうかを越え、
歴史シミュレーションゲームの合戦の再現としてとても効果的なものになっている。


本作の合戦は、やはりコンピュータが
気持ち良くプレイヤーを勝たせるための仕組みに他ならない。
囲碁や将棋や、セガの『大戦』シリーズのような
対人対戦を楽しめる戦争シミュレーションゲームとは目指すところの異なるもので
遊ぶこちら側が望んだときしか開催されないし、合戦の敵部隊の動きも人工無能のそれ。
プレイヤーに有利すぎる仕組で、コンピュータ側が自由に合戦を行えたならば
他が全てそのままでも
『信長の野望 新生』はとんでもない駄作、という評価におちいるだろう。
しかし歴史シミュレーションゲームとしては、『三國志』も含め、
もっとも楽しい会戦、合戦と感じられる。これで正しいのだ。
山県昌景や毛利元就が笑えるほど強くて凄い、とかそういうところではなく
ご褒美が大きいこと、日本の戦国時代の戦争としてそれっぽさの納得感があること、
そして兵士輸送ができないという大枠の仕組みと合致した運用がなされていること。


従来は敵は戦力を全地域に配置し、自軍は最前線にのみ集中する形だった。
だから最序盤を除けば常に兵力で上回り、また人材の活用にも差があった。
本作では、こちらも戦力を最前線に偏らせることはできない。
しかし人材の配置は自在であり、
そして前線地だけでなく、後方地との戦力の柔軟な活用も
人間プレイヤーのみに許された自由となっている。
前線と後方の一体として活用する方が良いことを明確に表現しているのが
本作における合戦なのだ。


大名が参戦していなければ行うことはできず、
委任軍団は数値の大小で削り合うことしかしないしできないという
制限かつ優遇のありかたも
製作側がその美点と欠点をよく理解して、
あるべくしてある良さが感じられる優れた設計と言える。

 


最後に特徴として感じるのが、部下が進言してくれなければ出来ないことが多いところ。
輸送もそうだし、兵士が行軍する街道の新規整備も自由にはできない。
本作では敵城への謀略、ニンジャをつかって兵糧焼いたり城防備を崩したり
敵将にケガを負わせて能力低下させたりといった行動も強力なのだが
これも自分で指示して実施するより、部下の進言で行った方が成功度合が高い。
また内政面でも、領地に赴任した部下それぞれが
富国強兵のためにどの手段をとるかは、
大名の居城を除いては直接指示することはできないようになっている。
大名居城でも指示しないと動かないわけではなく自動で活動していて
それに加えて追加の指示を出すときにだけ、
勢力全体の行動回数制限とお金を消費しなければならない、という仕組みになっている。
また大名居城以外の城の内政活動はすべて無料。
つまり掛かる費用をあらかじめ除いた収入だけが算出計上される。
一言で言えば、内政は部下を領地に赴任させておけば全て自動で、
掛かる費用を考える必要も無く行われるのだ。


これらの制限、自勢力を強くするために
どのように国力を高めていくかの手段の自動化と単純化は
もちろんゲームとして「しなけれならない」煩雑さが
合戦に勝って武将を活躍させて全国制覇、という主たる楽しさを脅かさないために在る。
しなければならないことは少ないほど良く、
一方で良い結果に至るために選べる手段は幅広いほど良い。
しかし、作中での経過時間と費用さえついやせばどんなことでもできるのでは
部下の存在する意味が薄まり、武将を活躍させる楽しさを損ねる。
また全ての政務を自身1人が判断するのも煩雑になり
効率を求めてもそうでなくとも楽しくないし
そして歴史シミュレーションとしてそれっぽくない。
どこまで自動化してどこまで可能とするかの制限について、
ゲームの楽しさの面から見て、そして日本の戦国時代という舞台のそれらしさから見て
どのような塩梅にまとめるか。
この調整度合が優れている点が、他にもまして本作全体を通し、
遊んでいて楽しいかどうかに大きく影響を与えていると感じる。

 


遊び始めてまず思うのが、
地形が昔と比べるとだいぶそれっぽくなった、ということ。
自分のよく知っている範囲をみて、もちろんまだまだ全然違うのだが、
それでも一作ごとに現実の地形に近づいていて、
そこに山があり、川が流れて街がありお城があって、
それを結ぶ街道が全国隅々を形作っている。
そこに楽しさ、喜びがある。知ったるその場所に立って領土をひとつずつ拡げていく。
それが日本の戦国時代を題材にする意義なのだ。


地形のそれっぽさ同様、他の要素もまだまだ発展の余地は大きく感じる。
外交における強制力や、騎馬や鉄砲の扱い、茶器が高価値であることの意味付けなど
現実とかけ離れた要素や、旧作にあって本作で表現できていない要素もある。
合戦でコンピュータがまともに動くことを許可されたらどうなるか。
領地全体で武将を柔軟に配置することを許されたらどうなるか。
ゲームとしては自然でも、つらいだけで楽しく無いし、
そして日本の戦国時代らしくもなくなるだろう。
人は機械のように効率良くは働かないものなのだから。


40年前には、訪れたことのない場所の地形は
本屋で地図を購入し想像してみるしかなかったが
今はネットでそこから見た景色すらも比較対照できる。
武将の数はどんどん増えているが、半世紀以上の期間とはいえ
もはや県会議員どころか村会議員段階まで
武将化対象が広がっているのではないかと思える。
資料に何をしたとしか書かれていない人物まで
ゲーム化する必要があるのかと思う一方で
多数の創作で多面的に描かれる有名な人物に
ゲーム内でどのような価値を与えるかも難しい。
日本の戦国時代がどういうものだったか知るほどに
その奥行きが狭まって、器の枠が見えてきてしまうのは避けがたいことだろう。


序盤の国力の小ささゆえに採れる手段の少なさ、掛かってしまう時間の長さと
後半の怒涛の侵攻、戦力勢力の急拡大への転換は
1560年ごろと1590年ごろの実際の「戦国時代」の移り変わりを
ゲーム内で上手くなぞっていて楽しいが
それでもまだ歴史イベントの力を借りなければならない。
豊臣家の関東征伐や関ヶ原、大坂の陣を『信長の野望』シリーズで再現するには
新しい手段が必要だろうが、それはそこが必然の行き付く先という
舞台を狭める行為でもある。


『信長の野望』シリーズはゲーム機性能の向上と、ゲーム制作作法の向上、
日本の戦国時代への研究深化と、どれもの要素をその質の向上に変えて
長く続けることが出来てきた稀有な作品と言える。
1人用歴史シミュレーションとは、
何が遊んでいて楽しくて、そのためにどうするべきか、
何ができるようにし出来ないようにするのか。
その選択が時に誤りもありつつも総じて優れていたからこそ現在の位置がある。
次の10年、20年、40年後も、
歴史シミュレーションゲームの進化を見せてくれるだろうことを期待できる作品だ。

 

 

オクトパストラベラー2


英語表記は『OCTOPATH TRAVELER』。
「蛸」の「Octopus」ではなく
ラテン語で「8」の「Octo」と、英語の「PATH」で「8人8通りの旅人」。
2023年2月発売のスクウェア・エニックス印のRPG。
共同開発はアクワイア。大分久かたぶりに聞く名前である。
『2』なので『1』も出ており、こちらは2018年7月発売。
『1』の海外版は任天堂販売で、ゆえにかPSでは発売されておらず、
スイッチとPC(Xbox系含む)版のみ。『2』は一通り発売されている。
『1』はなんとなく機会がなく遊んでいないのだが、
『2』を遊んだ感じでは、たぶん『1』とつながっている要素はない感じであった。
おそらく神様の設定とかジョブとかアビリティとかアイテム名とかは共通しているが
キャラクターとか舞台となる地方名とかは別物という方式なのだと思われる。たぶん。

 

スクエニ側の制作陣は『ブレイブリーデフォルト』を作ったチームらしい。
PS4やスイッチ発売のRPGでありながら
みためがドット絵、いわゆる「あのころの古き良き」というやつ。
本作は特に「HD-2D」(えいちでぃーつーでぃ)との看板つき。
「High Definition(高精細)で描かれた二次元」。
その名のとおりキャラクタもマップもドット調なのだが、
演出時たまに斜めにカメラが寄ることもあり、
実際はふつうに作っているものを
あえて2次元なみために整えているだけであろうことがわかる。
もちろん現在周囲のゲームソフトとの対比において求められる程度のふつうさであり、
あのころと比較してはっきり高精細に作られているのだとは思われる。
30年くらい前のゲーム機で見られたようなゲームのみためを
現在のディスプレイの細かさで表現するとこれくらいのきれいさに成る、
そのあえて感が売りとなっているというもので、
30年前の作品が印象ではなく実際どんな感じで描写されていたかなど
覚えていないし隣に並べてみなければ比較しようもないというのが実際のところだが、
うろ覚えで朧げな印象としてはなるほど、
スーパーファミコンからPS1くらいのころにスクウェアとエニックスが出していた
『ドラクエ5~7』『FF4~6』『ロマサガ』『サガフロ』のころを思わせるみためである。


『ブレイブリーデフォルト』も2012年の作品なので
実はそこに年代的大きな断絶があるわけではないのであり
「あのころの古き良き」というのは今に始まったことではなく
当時でもあったし古代人間文明の曙からあった概念なのではと思わないでもないが
ビデオゲームの場合は少なくとも40年以上は遡れないので
今は一応それなりの看板に偽りなし感をなんとか確保できているのかもしれない。
現在でもこのみためでゲームを作っても
購入費に見合わない手抜き製作と多くの主要購買層たちには感じられず
「HD-2D」とブランド名付けて受け入れられる程度に、ある種の新鮮さとして、
差別化されたみための良さを受け取る側が需要するというのは面白いところではある。

 


単にみためだけでなくゲームとしても30年前のものを思わせる作りになっている。
2Dではあるが世界がフィールドマップという一枚の平面に描かれているわけではなく
街と、街と街を結ぶ平野や森や荒野をいく街道と海と、
建物や地下洞窟による迷宮と等で構成されており
それぞれは手前上空から俯瞰した斜め平面で表現されている。
自分では視点を変えてて斜めや横や後ろから見たりはできないので
画面のなかのキャラクターには目の前に見えているのに
画面のそとのこちらにはみえていない世界が膨大に存在する。宝箱とか隠れ通路とか。
街と街を結ぶ街道はもちろん街中の建物配置も方形きれいに収まるよう
造形されていないために
見落としが無いか通れないかどうかをあらゆる地形の端でごんごんぶつかりながら
すみずみくまなく確かめなければならない仕様である。
ちなみに私は薬師ギルドにかなり長時間気が付きませんでした……
祠と同じ地区にあるはずだと橋と街の間はなんどかいったりきたりしたのだが
街の手前にあるとはこのリハクの節穴をもってしても気づかなんだなのである。
実際トロフィーの獲得状況を見るにどうもまだ発見できず
行けていない場所があるようであるが、まあクリアできたから問題ないよね、うん。
今更全マップを探し直すとかめんどいわ。


一度到達した街へは無料無コストで即移動できるので
街と街を結ぶ道は一度通れば十分な片道通過の「ダンジョン」ではあるのだが
実際はその窮屈さや理不尽に制限されている印象をさほどこちらに感じさせず、
広がりが在る舞台世界のそれぞれの地域を旅している印象を
2Dでありながら感じさせてくれる。
ロードは早い方が良いのと同じく、景色はきれいであるに越したことはない。
2Dではあってもそれぞれの道々に、時に足を止め眺めるに足る、
みためのきれいさを備え得た質を確保できているからであるが
安易に「あのころの」を再現する際に、現在においても通じるみためのよさを
街と街との移動においても確保するにはどのような方式が良いかの選択に
間違いが無かったからでもある。

 


戦闘は『ブレイブリー』シリーズをより発展させたものになっている。
ターンが回ってくるごとにポイントが得られ、
行動ごとにそのポイントを最大4つまで、使用するか任意で選択できる。
ポイントを使う量に応じて基本攻撃の回数や各種スキルの効果量が増大する。
中盤以降のボス戦ではポイントを使わない攻撃ではダメージがあまり入らなくなるので
弱点を狙った素攻撃で敵のバリアを削ってダウンを奪ったところで
一気に強力スキルにポイント注いで大ダメージを狙うのが定式。
従前からあった「溜め」を、よりRPGの緩急ありかつシャキシャキした展開向けに
実用的に改善したもので、『ブレイブリーデフォルト』における発明である。
『ブレイブリー』では「デフォルト」という防御を兼ねた溜めが必要だったが
『オクトパス』では溜めに割くターンは一切なくなり、
より流れを滞らせない能動的で攻撃向きな方式に改変されている。
また作品名通り8人の自軍キャラクタがいるわけだが
彼らの8種8通りの能力値の差別化と、彼らが素で持つ能力のさらに上に
ジョブとアビリティによる強化要素を場面ごとに合わせて組合せる仕組みも
『ブレイブリー』から10年経って、いや「あのころ」から20年30年を経て洗練され、
工夫のし甲斐があるものになっている。
雑魚戦では上手くジョブとアビリティを組み合わせれば
多くの敵を1ターンノーダメージで倒せるようになるし
ボス戦では敵の弱点を効率よくみきわめつつ攻撃パターンを想定しながら
手持ちのジョブとアビリティとアクセサリの組み合わせる楽しみがあり
力づくでもなんとかなるし、
上手くやればもっと簡単にクリアできるだろう手ごたえが
しっかりと感じられるつくりになっている。

 

また8人の主人公たちが持つ戦闘に関係しない能力も
『オクトパストラベラー』におけるおおきな発明のように思われる。
それぞれがその職能に合わせた「フィールドコマンド」、
名前通り戦闘中以外の街中でも使用できる能力を持っており
街で暮らしているキャラクターたちにたいして
「探る」「買収」などで話しかけるだけでは得られない情報を入手できたり
彼らが持つ店売りしていないものもあるアイテムを「買取る」「盗む」で獲得できたり
「誘惑」や「雇う」で戦闘を手伝ってもらえたり別の街へ連れまわせたりする。
例えばある街で「蛸の研究をしたいがお金が無い」というキャラクターのもとへ
別の街にいる「蛸に興味のあるお金持ち」を連れて行くことで、
ひとつのサブクエストが解決したりするわけである。


どこそこへいって敵を倒してアイテム貰ってきてという「おつかい」イベントに対し
その手段が各キャラクタの個性に沿った行動に拠る事で解決できるというのは
こちらに納得さ、誰でもできる作業ではなく能動的に手段を自身が選び採ったことで
解いた感触がしかと得られる点で、明快に勝る。
またこれが生業が商人であるから「買取り」で相手を納得させる値付けができ、
高レベルの踊子であるからこそアイテムを自主的に手放させる
「おねだり」に見合う魅力があるのだと納得できるのであり、
個々のキャラクタ性を戦闘における能力値、イベントにおける発言だけでなく
演出できるという面でも優れている。
戦闘以外にもそのキャラクタである意味を持たせることが出来るという点で
多くのRPGが範とすべき優れた仕組みと言えるだろう。

 


8人いる主人公たちから誰か1人を選ぶことで物語が始まり、
最初に選んだ1人は終盤までパーティから外すことはできず、
他の7人を仲間にするかたちで進んでいく。
過去作品の「あのころ」の例でいえば『ロマサガ3』がもっとも近いが、
仲間にする際に、最初に選んだ1人と同じく他の7人にも平等同等にある
1人でクリアしなければならない導入イベントを回想の形で遊ぶことが出来るので、
8人分の個別ルートを「さいしょからはじめ」て見て回る手間はない。
各キャラクタには旅立つそれぞれの目的があり、それを追っているうちに
やがて共通する強大な敵の影が明らかになって、最後一致団結それを撃ち倒すのだが
誰からでも始められどの順番で誰を仲間にしても良いように作られているためか
8人揃ったことで初めて進行する共通ルートがほとんどないところが、
おそらく『1』にも共通した、本作のお話の大きな特徴だろう。
各キャラクターのお話に他のキャラクターは基本的にからんでこない。
もちろん1人ではまったく敵を倒せないので殆どのお話は8人揃った状態で進むのだが
誰と誰が協力することで解決するというつくりのものが例外的にしかないのである。
戦闘の戦力としてしか協力しないのである。
いわばほとんどのイベントは『サガフロ1』形式で進む。


8人もいるだけあって、各キャラクタのキャラクタを
遊ぶこちら側が印象として受け取るまでの段階はかなり入りづらいとは言えるが
『ロマサガ』に比べて各キャラクタをじっくり専用のお話で立たせられるとも言えるし
ふつうのRPGに比べて主人公以外の仲間キャラクタにも
主人公とまったくおなじだけの活躍舞台が用意されているとも言える。
また各キャラクタが主人公にしても問題のないキャラクタであっても良いので
シナリオが無理なく立てやすいとも言えるだろう。
もちろん従となるキャラクタがいないことでの物足りなさもあるだろうし
8人とはいわずとも、5人6人7人いることにで在るはずの彼らの会話や、
いることいないことで物語の進行において起こり起こらないはずの変化が
一切描かれない不自然さも当然にある。
AIによりあらゆる場合の会話テキストデータを生成させて
シナリオライター、いやさ世界観統括責任部門が精査するという形式で
この解消が図られる日がいつか来るのこともあるのかもしれないが、
それはそれですべてのイベントをみたい体験したい、世界のすべてを把握したいという
遊ぶ側の欲求は絶対的に不可能になりかねないという側面もああって、
どういう形が複数主人公もの物語における理想の出力形式なのか、
是非とも未来の解決手段をみてみたいものである。サガの制作陣もみたいと思うと思う。

 


さてここまで褒めてばかりな気がするが、もちろんそうではない点も存在する。
装備とアビリティのつけかえがめんどい。


仲間は8人いるわけだは、戦闘に出られるのは4人である。
また素の能力の上にジョブを付けるので、各キャラクターは魔法攻撃向き能力値でも
武器を振り回すジョブをつけて戦わせることもできるので
ジョブを付け替えるたびに装備を更新しなければならない。
戦闘に出る仲間の選択は、基本的には街の中にある酒場でおこない
戦闘に出ていないメンバーの装備のつけはずしも酒場でしかできない。
戦闘に出ていないと経験値が得られないので、
パーティから外せない最初に選んだ1人以外の7人を、
頻繁に入れ替えて均等に育てていかなければならないわけである。
正直めんどい。ボタン1つで出撃4人のお勧め装備を付けてくれる機能がなければ
間違いなく途中で放り出し駄作の認定貼られる程度の面倒さ。
おすすめ機能をつかわずちゃんと各装備の特性を理解した上で
各メンバーにつけはずしして遊ぶひとはどれくらいいるのだろうか。
なおアクセサリ類は自動装備機能がないので手作業で付ける必要がある。
雑魚戦用の経験値や獲得金額増加のアクセサリと
ボス戦用の能力値底上げ用のアクセサリを
ダンジョン最奥のセーブポイントで付け替えなければならない。
また装備だけでなく各ジョブを成長させることで得られるサポートアビリティも
雑魚とボスとでアクセサリ同様つけはずしするほうが全体の効率につながる。


強いボスに合わせて自分でゲーム機能を理解して工夫してる感が最初はあるのだが
だんだんだんだん理解が進んでくると同じことの繰り返しに感じられ面倒になってくる。
ゲームのしくみ、敵の弱点突き方、効率の良い倒し方に気付いていき
ジョブとアビリティの説明からああすると良いのではないかとわかってきて
試し失敗し試行錯誤の末に正解を得る感触楽しみがあるのは優れた良いところなのだが
やはり慣れからくる限界があるのである。
製作側もそれは把握していると思われ、
各ジョブの成長は、その成長させたいジョブで戦闘しなければならないのではなく
どのジョブでも同等に得られるポイントの割り振りで行うので、
多彩なアビリティを使えるようになるための過程の楽しくない修行感は低減されている。
その対価として、
多くのプレイヤーは限られた見知った使いやすそうなジョブしか使わないことにもなり、
用意した多彩な面白さが消費されずに
全体の評価がなされてしまいがちになるわけでもあるが。
『テイルズ』シリーズで多くのひとが主人公しか操作しないように。


ゲームとしてはいい加減面倒になってきたという段階でエンディングになる。
もちろんこれは個人の主観ではあるのだが、
最後の戦いにたどりつくあたりですべてのジョブが成長し切るくらいに
成長ポイント獲得程度が調整されている程度から察せられる。
すべての装備とアイテムとジョブとアビリティと各キャラクタの能力を
使い切った感を最後に味わってもらって、やりきった感満載でゲームは終わる。
嫌になる直前で切り上げる。実に良く出来ている。
製作側が良いところだけでなく悪いところも自覚して把握していることが
察せられ伝わる出来ばえだ。

 


みためにせよ戦闘にせよ8人の主人公たちの見せ方にせよ
共通しているのは、ゲームを構成する各仕組がどのように他のゲームと違い
その違いがRPGとして遊んだときどのような利点と欠点として現れるか、
製作する側がしっかり理解して作っている感触が伝わる点である。
一言で言えば良く出来ているということなのだが
単にあのゲームではあんな感じだから、いままでこうだったから、
そういうものだから、それが常識だから、で作ってしまうというのが
製造製作においてはまことによくあるお話であって、
そういうものという常識を、なぜそうなのか、
それをどう変えるとどういう良さと悪さがあるのかに気付いて
想定して実行することの、どれも如何に困難なことであることか。
汚いものをきれいにするだけなら誰でも時間を掛ければできる。
同じものを作るなら効率の違いがあっても何とかなる。
そこから少し変えて差別化して、それでいて変える前より良くするという
良く出来ているをつくるのがいかに難しいことか。
現在において高微細な昔風のみためが新鮮だからというだけではなく
現在までの歴代の各作品たちが積み重ねた工夫を踏まえて
現在あそぶ作品としてどちらの面からも違和感のない、見ためで値段負けしないつくり。
しっかりした良い作品である。


工業製造品として、過去の類例の美点と欠点とその理由を充分に踏まえ
かつ新趣の工夫もあり、それでいて末端まで神経行き届いた良く出来た作品である。
しかしながら8人のキャラクタみながみな、もちろん個性づけられてはいるものの
おのおの主人公という立場に相応しい高邁で抑制利いた大人な人格者ばかりであるのは
『サガ』シリーズのような人格破綻者の多彩さと対比するまでもなく
端正すぎるがゆえに地味であるとひとを選ぶ作風であるのかもしれない。
より多数のなかから8人を選ぶという形であれば
舞台となる世界の豊穣さという面でも申し分なかろうけれども
ひとつまるごと舞台世界を想像してひとつの枠内に収まりきる物語を生成することは
どんなに人工知能の発展による介助を得ても人の手に余るだろう。
そういう意味でシリーズとしてのブランド印象が物語世界の感触ではなく
ウェルメイドな仕組みの質にばかり寄っているのは余計なお世話だが気になるところ。
用意したすべての要素を十全に眺めたうえで適正な評価を下して欲しいのが
制作側が求める立場であるとしても
実際そんなことはありえず、自分が陥る原因となった些細で一時の瑕疵を
体験の全体のほとんどであるかのように思い込むのが無責任な消費者というものである。
この事実におけるひとつの解決策は、catchyな誰にでもわかりやすい象徴をおくこと、
特にみためにおいて求心力のある明確なiconを用意して
いってみれば上手く騙すことにあると思う。
言葉をかえれば、その作品世界をいつまでもみていたいと思わせる力があるかどうかで
そこが本作に欠けているように感じる。最後まで良く出来て綺麗に完結しているだけに。

 

 

 

 

 

2023年の終わりに

前回1年前の時点で「PS5本体がまだ売っていない」と書いたけれど
翌日にお店に行ったら普通に売ってた。ので買いました。デマ拡散自省。
早速PS5版『FF14』に移行。見た目の違いは正直よくわからなかったが、
テレポ(いわゆるファストトラベル)が圧倒的に、それこそ一回当たり5秒くらい早い。
さすが最新ゲーム機(発売後2年経過時の感想)。
ひゃっほう快適だぞと『FF14』をひたすら延々ひたすら延々ち続けて続けて
ようやくすることがなくなったのが、いつまでも続いた暑さもいつしか過ぎて11月。
都合1年、他の一切ゲームに目もくれず『FF14』を遊んだ結果、
PS5が表示する『FF14』のプレイ時間はPS4版もPS5版も両方4桁時間に育ちました。


「 」


正直自分でもドン引きである。
いやたぶん何かの間違いだと思いますよ?
他のゲームはまあこのくらいかなって時間だけど『FF14』だけおかしいんですよ?


さて年末も見えてくると今年と来年を見据えて切り替え時期なのである。
何しろ1年間ひとつのゲームしか遊んでいなかったので
遊んでみたいゲームもいろいろ溜まっている中で
どれを選ぶかというところなのだが、『FF14』についてあらためて振り返るにも
やはり同じ製作チームが製作したらしい『FF16』をあそぶのがよろしかろうと判断した。
発売されたその年のうちにゲームをクリアする。実に健全だ。
あと最新ゲーム機さまのじつりきをテレポ以外にも発揮していただこう。
ほんとにPS5ではPS3で発売された『FF14』しか走らせてなかったからね。すまん。



FF16の感想
https://kodamatsukimi.hatenadiary.org/entry/2023/12/31/011144


この感想とは特に関係ないのだが
今年一番ゲーム関係でびっくりしたのはこの記事
(いうほどゲーム関係の記事はよんではいないということは置いてで)

じつは……本編では8割ぐらいのプレイヤーが、アルフェンしか操作していないという統計データがあるんです。
https://www.famitsu.com/news/202309/20315858.html

『FF14』のプレイ時間もびっくりだが自分のことだけど
これは自分以外が自分の常識とか普通とかからかけ離れて結果であり
ほんとうに驚きであある。
ええー……まじでまじなのですか。ええー……。
いや盾のお姉さんとかはあまり好まれなさそうではあるとは思うが
(キャラクタでなく性能的にですよ誤解なく)
そもそも「しか操作しない」とは。
世の中広い。いや違うな、自分の常識が根本間違っていることもあるんだなあ。
ほんと驚愕である。なにを信じたらいいかわからない。


さてここ2か月を費やした『FF16』をやや残念な形ではあるが飲み下した後で
残るはこの膨大な『FF14』の塊をどうするかということである。


だが別に迷う必要はないのだった。
世間に迷惑を掛けない範囲で自分の好きなようにするまでよ。
というわけで書いたのが以下の記事。


いまから始めるFF14
https://kodamatsukimi.hatenadiary.org/entry/2023/12/31/045120


いくらネット上の公開記事とはいえ、年に一度しか更新しない場所に
こんなうねうねしたものを放り出す意味はあるのですかねえ
と自分なら自分をみて思うが
結局は、自分がそのときどき、その日ごと、そしてその歳におけるその年ごとに
そうしようと思ってそうした積み上げが過去で現在で全てなのだ。
未来は今ここにあって、どうなるかはわからないが、どうするかは自分次第である。
好きなようにしても良いし、しなければならないようにしても良いのだし
それを決めるのは過去ではなく今しかなく自分しかない。


まあそれはともかくソシャゲと並びオンラインRPGの魔力、
日常中毒性はおそろしいものである。
かつて今後すべてのRPGがオンラインになるという某ヒゲ氏の妄言が身に染みた。
1人用RPGとしてはもっと上のものがたくさんあるのに
オンラインで誰かと一緒にあそべるだけでこんなに面白いとは。
ゲーム機の計算結果を見てひとりで妄想する遊びも
誰かが描いた世界で映画のような体験をするのも
誰かと一緒にそこで冒険というほどのことも無く一緒に遊ぶだけも
どれをも内包するビデオゲームというものの、他の娯楽にない面白さよ。
『FF14』の中毒は今も我が身を蝕んでいて
何かが許しさえすればまたデータ消して一から遊び直しても
充分十二分に楽しめる自信が持てるくらいである。
とはいえ時間は有限である。
地球がここにある以上、この宇宙に人類のような文明が存在し得ることは証明されており
すなわちこの宇宙のどこかに同等あるいはそれ以上の文明を持つ宇宙人が
存在しないとすることは著しく不合理であるのと同じくに
今までの最高と思えるゲームの他に
同等あるいはそれを越えるものが存在しているだろうことは必然である。
目の前に美味しいと知っている料理が在ったとしても
それを食べ続けるのではなく、それ以上のものを求めるのが
肉体の求める生理的欲望ではなく、理性による真理の希求である。
というわけで『FF14』はしばらくがまんして
しばらくはいろいろ気になっているゲームを遊んでいきたい。
このサイトを更新したいという気は正直そこに含まれていない。
ただ遊んだことをどこかに並べ立てたいというだけで。
それが2023年12月31日現在の偽らざるところである。

いまから始めるFF14

始めに

この記事は

『ファイナルファンタジー14(FINAL FANTASY XIV ONLINE、以下「FF14」)』を
これから始めたいと思っているかたや、
興味はなくもないが遊んだことが無いかたむけに、
FF14を遊んで周りのひとから「あのひと初心者だな~」と思われる時間を減らしたい、
という需要に応える解説記事です。
内容はFF14のVer6.5 2023年12月現在に沿っています。
書いているひとはPS4とPS5で遊んでいてPC版は経験ありません。
操作方法やジョブの使い勝手もPS基準となることをご了承ください。

オンラインRPGはちょっと……

ゲームは他人の顔色をうかがわず気楽に自由に遊びたい。
わかります。私もそう思います。
FF14はオンラインRPGですが、その点とても気楽に遊べます。
ゲームの中で知り合いを作り、時間を合わせログインしなければならない、
というわずらわしさはありません。
オンラインで協力しなければならないのは敵と戦うバトルコンテンツのみであり、
これはすべてオートマッチング可能です。
つまり『スプラトゥーン』とかでチームに分かれて戦うのと同じです。
そして『スプラトゥーン』よりマッチング待ち時間は短く、
待ち時間中もゲーム内で他のことができます。

オンラインRPGの中でFF14はどうなの?

PC向けには沢山ありますが、テレビゲーム機で遊べるオンラインRPGとしては
『ドラクエ10』や『ブループロトコル』など選択肢が限られます。
『FF14』は「ゲームの中で知り合いを作る必要がない」という点でもっとも優れており
遊んでいるひとも一番多いです。

遊べる機種と無料体験版

PS4、PS5、PCで遊べます。
 公式サイトの説明 https://jp.finalfantasyxiv.com/system_requirements/
フリートライアル(無料体験版)はこちら。
 https://jp.finalfantasyxiv.com/
時間制限なくLV70まで遊べるやべーやつです。ちなみに正式版の上限LVは90です。
マーケットボード(他プレイヤーとのアイテム売買)などは利用できませんが、
それでも遊び尽くすには200時間は掛かろうという量。
もちろん製品版へデータ移行できるので、まずはお試しを。
PCで遊ぶ場合はベンチマークが用意されています。
 https://jp.finalfantasyxiv.com/benchmark/

でもお高いんでしょ?

2023年12月現在ソフトのお値段は¥6,380-、30日利用権が¥1,628-です。
 https://jp.finalfantasyxiv.com/product/?utm_source=pr2&utm_medium=top_topbtn&utm_campaign=jp_buynow
スターターパックはフリートライアルの機能制限をはずしただけで
LV70までしか遊べないため、コンプリートパックを購入してください。
コンプリートパックは30日無料利用権がついていますので、
それが切れそうになったら追加費用が必要です。
上記サイト記載の通り利用権購入はクレジットカードかゲームカードかの選択ですが
ゲームカードは全国のコンビニのプリペイドカードコーナーに
FF14専用のものが売っていますので、そちらをお求めになるのがお手軽です。

FF14の簡単な紹介

1987年に1作目が作られたシリーズ14作目。最新作『FF16』は2023年6月発売。
『FF11』がシリーズ最初のオンラインRPG。
2002年発売で、開始21年後の現在もPCで遊べます。 
FF14は2010年発売。ですがとっても不出来な内容で
社長自らが公式サイトにユーザー向けの謝罪文を載せるほど。
1から徹底的に作り直してVer2.0として再起動したのが2013年8月。
不出来なVer1.0部分はゲームの作り自体がまったく違うので現在遊ぶことはできません。
お話し自体はVer2.0以降へ続いており、
以下リンクのVer2.0のオープニングムービーはVer1.0のエンディングらしいです。
 FINAL FANTASY XIV "時代の終焉"トレーラー https://www.youtube.com/watch?v=-6Plp-6TF5U
現在のVer6は2021年12月発売。2024年夏ごろVer7が発売予定です。

チュートリアルまで

タイトル画面

新規に始める場合も続きで始める場合も一番上の「GAME START」から。
3つめの「OPENING MOVIE」で
各Ver.のトレーラー(宣伝用)ムービーを見ることができます。
せっかくだからムービーを見て気分を盛り上げましょう。
スタートのVer2.0「新生エオルゼア A REALM REBORN」のムービーは上記のもの。
ゲームを始めて見ることができるムービーで最後に喋っているご老人は
このムービーの丘の上でひとり頑張っているおかたです。

プレイヤーキャラクター作成

8人分まで追加費用なしで登録できます。
ゲームを始めた後でも美容室で髪型や髪色は買えられますが
種族や性別や体格や顔の造作は買えられないので気に入るみためを追求しましょう。
ストーリーを進めていくとLV50で挑戦できるイベント報酬で
一度だけキャラクター容姿を変えられるゲーム内アイテム(幻想薬)が得られます。
またゲームデータと紐づく公式オンラインストアでも¥1,100-で販売しているので
お金持ちなら自由に変更可能ですが、最初に作成する分には無料です。
 FF14公式オンラインストア https://store.finalfantasyxiv.com/ffxivstore/ja-jp/
なおゲーム開始後のキャラクター名は変更にも¥1,100-掛かります。
種族ごとに能力差はありますが、ゲーム内でこの能力差が問題になることはありません。
「低レベルのうちはこの種族でこの職だと苦労する」などということも無いし
最高難度エンドコンテンツでも「この種族でこの職は駄目」なんていうことも皆無。
完全に好みで選んで問題ありません。
また男性用女性用装備はありますが、ゲーム内の能力差や装備性能差はありません。
種族専用装備もスタート時の衣装のみです。
美容室で変えられる髪型はゲーム内で新規のものを追加で獲得可能です。
注意点としてフリートライアル(無料体験版)だと選べない種族があります。
2023年12月現在だと「ロスガル」「ヴィエラ」の2種族。
画像検索してこの2種族から選びたいという方は正式版でキャラクリエイトしてください。
キャラクタの誕生日と守護神もゲーム内への影響はほぼ皆無。好みで選びましょう。
ネタバレですが守護神はみためが運営開始9年目にして公開されました。
気になる方は検索してみてください。

初期クラス

最初に選んだクラスでスタートする都市が3種類に分かれます。
LV10で発生する「クラスクエスト」をクリアすると
戦闘職以外の生産職も含め、他のクラスへ自由に転職できるようになります。
LV10まではチュートリアル。1時間とかからず到達するので気楽に選びましょう。
先述のように、どの職は難しい、とかはありません。チュートリアルですので。
LV15での「メインクエスト」で飛空艇が解放されて他都市に移動できるようになります。
そこまでが開始都市ごとの個別ルートで、以降はどの都市ではじめても同じ共通ルート。
またここまではパーティプレイも不要で、自由なペースで進められます。
LV15までもゆっくり遊んでも3時間くらいだと思いますので
なんなら複数キャラクタで3種類の都市のストーリーを一通り見て回るのも良いでしょう。

データセンターの選択

クラス選択を終えるとワールド選択画面になりますが、
ここでキャンセルボタン(または画面左下の×ボタン)を押すと
データセンター選択画面になります。
データセンターとワールドは後からも変更できますが、名前変更と同様に有料です。
データセンターでは海外にあるものも選べますので、
日本にいながら海外のひとと日常的に遊びたい場合は海外データセンターを選びます。
ごく標準的な日本人であるあなたやわたしは
普通にデフォルトのデータセンターで遊びましょう。

ワールドの選択

一緒に遊びたい友人がいるならば同じワールドを選びましょう。
ワールドが違ってもワールド間移動は可能なので一緒に遊ぶことは可能ですが
チームが組めなかったり互いに一部のキャラクタデータが見れなかったりします。
特にそういうのがなければワールド名称の好みで選びましょう。

優遇ワールドについて

優遇ワールドを選ぶと経験値獲得量が増加したりアイテムがもらえたり
無料プレイ期間がプラスされたりします。始める時期によりこの報酬は異なります。
一緒に遊ぶ友人がいないなら優遇ワールドを選びましょう。
このサービスはなんのためにあるかというと、
ワールド間、データサーバー間でのプレイ人口不均衡を均して負荷低減を図る目的です。
そういう理由で優遇ワールドは短期間に変動します。
始める時期によっては優遇ワールドでキャラクタ作成ができない場合も存在します。
これは優遇ワールド変更更新までの間に
そのワールドに新規登録キャラクターが集中してしまった状況です。
この場合は優遇ワールドを選ぶことができないため、リアルで日を置くしかありません。
ただ、優遇ワールドを選ばないからといってすごく不利になるわけではありません。
経験値獲得量は増加しますが、レベルアップが倍速になったりはしません。
今すぐ即遊びたいという思いを重視して他のワールドで始めるのもありだと思います。
ちなみに私は、現在のキャラクターはレベルを上げる速度を遅くしたいがために
わざわざ優遇サーバーではないところを選んでいます。
今思うとあんまり意味なかったですが。でも損をしたとも思っていません。

基本的な進め方

前述の通り、最初はチュートリアルであり
オンラインRPGではあるけれど、パーティを組む必要はなく
ソロプレイ(ひとり)で進めていくことになります。
もちろん街に行けば同じワールドにいる他のプレイヤーをみかけることができますが
レベルが低いうちは一緒に遊べるコンテンツも限られるため
まずはストーリーを進め、自キャラクターのレベルを上げていきましょう。
レベルはクラス(ジョブ)ごとに管理され、
キャラクタの総合レベルみたいなものはありません。
各コンテンツは規定レベルに達していないと参加できません。
既定レベル以上に上がっていると
装備性能も含めそのレベルにシンク(sync:同調)されます。
小分けにされた「メインクエスト」を達成していくごとに経験値が入り、
レベルはどんどん上がります。
ゲーム内でガイドされる通りに、この「メインクエスト」と
選んだクラスでLV5ごと(LV1、LV5、LV15、…)で発生する
「クラスクエスト」をこなしていけば
現在の上限であるLV90までレベル上げ作業は一切必要ありません。
普通に遊んでいると経験値稼ぎを意識しなくとも
LV90のストーリーを見終わることには2職目、3職目もカンストする程度に溢れます。
溢れる経験値がもったいないのでメイン職以外にもいろいろ選んで遊んでいき、
高難度コンテンツは自分のもっとも使い慣れた職で挑むことになります。


パーティプレイのガイダンス

オンライン協力プレイはLV15のダンジョンから

前述の通り、ストーリーを進め飛空艇が解放されると他の都市に移動可能になります。
そしてLV15で受注できるメインクエスト「海都で待つ仕事」で
初めてオンライン協力プレイバトルコンテンツである
ID(インスタンスダンジョン)「天然要害 サスタシャ浸食洞」に挑めます。
ゲーム内でしつこく助言されているのに従い、
素直に初心者の館で説明を受けましょう。その時点で最強の装備ももらえます。
とはいえ実はLV50で挑戦できるようになる「善王モグル・モグXII世討滅戦」までは
「コンテンツサポーター」機能を選ぶことでNPCがパーティを務めてくれるため、
まったくオンラインに関わらず1人で遊ぶことが可能です。
現在の上限であるLV90までの
4人で挑むストーリー進行上必ず行くことになるダンジョンは
すべてこのコンテンツサポーター機能が有効です。

初回パーティプレイの前に知っておくべきこと

2つあります。

1.チャット種類を「SAY」から「PARTY」に切り替える

画面左下の「吹き出しマーク」を押すと切り替わります。
「SAY」はごく近くにいるひと全てに聞こえ(相手のチャット欄に表示され)ます。
「PARTY」は同じパーティ内なら距離が離れていても聞こえ、
パーティでないならすぐそばでも聞こえません。
他にもいろいろありますが、基本的に「PARTY」(水色表示)にしておき
必要な時だけ「SAY」(白表示)してすぐ「PARTY」に戻す。これが無難です。
慣れてきたらいろいろ試してみましょう。

2.最初に「よろしくおねがいします」
ダンジョン最奥のボスを倒したら「おつかれさまでした」と挨拶する

この2つだけ大丈夫。他は一切無言で大丈夫です。
いや、めんどい……
という方もいらっしゃると思いますが、ネットの向こうにいるのは自分とおなじ人。
一期一会の機会であっても最低限のマナーは必要です。

挨拶しろといってもPS4/PS5だからキーボード無いんだが?

ソフトウェアキーボードはありますが当然間に合いません。
そこで便利なのが挨拶マクロ。
FF14には便利機能として
複数の行動をボタンひとつで実行してくれるマクロ機能があります。
検索するといろいろお勧めされていますが、
戦闘中に使うものは実はタイミングが割とシビアだったり
思った速さで使ってくれなかったり
結局は手動のほうが臨機応変に有能だよね、になりがちです。
実際私もまったく使っていません。
高難度コンテンツのマクマカ? そう、まあ…そうね。
しかし唯一全ユーザーが問題なく使えるのが挨拶マクロ。

/p よろしくお願いします。
/p 初見です。よろしくお願いします。
/p おつかれさまでした。
/p ありがとうございます!

以上。文章は自分のキャラクタに合わせて変えましょう。
この4つを登録しておけば完璧です。周りもニコニコです。
マクロの登録のしかたは文章だけでは説明めんどいので
「FF14 マクロ登録」とかで検索してください。
なんでこのサイトは画像説明がないのか?
→めんどいので。PS5で遊んでいるのでスクショとか無理なので。
PS4とPS5で遊んでいてもっといろいろ喋りたいひとや、
自分でパーティ募集をしたいなど需要が出てきたら
USBキーボードを買ってきてつなげましょう。
特に設定とかは不要でつなげれば使えます。¥1,000-くらいのやすいので十分です。
あとついでですが、実は私は挨拶マクロすら使っていません。全部キーボード手打ち。
マクロの設定とかめんどいし……

脱初心者への道

初ダンジョンを終え、LVもあがっていろいろ見えてきたところで
次はいよいよ本題。周りからなるべく早く初心者とみられないようにするための道です。
まずは本格的にメイン職を決めましょう。

クラス/ジョブ選択について

前述の通り、LV10のクラスクエストクリアで
キャラクタ作成時に選んだクラスから他のクラスに変更することが可能になります。
クラスはレベル30で上位職であるジョブに転職できます。
ジョブはクラスに対しあらゆる面で優れているので
LV30以上でクラスを選ぶ必要はまったくありません。
やはり前述の通り、普通に進めると経験値が上限を越えて溢れるので
メインに遊ぶジョブ(クラス)の他に、いくつか候補を選んでおきましょう。
また本作は10年間の運営過程でなんどもジョブ間バランス調整が繰り返されており
エンドコンテンツの内容ごとに流行りはあるものの、
ジョブ間の性能差に不均衡はほぼありません。
このジョブをメインにしているとエンドコンテンツで一切お呼びがかからない、
などということはありません。
ましてや通常のストーリー上の誰もが必ず通るコンテンツでは職間格差は皆無。
いろいろ使ってみて、自分が一番使いたい、使っていて楽しい職を選びましょう。

ジョブの分類

FF14のジョブ(クラス)は3つのロール(Role:役割)に分類されます。

タンク(TANK:戦車)
DPS(Damage Per Second:攻撃役)
ヒーラー(HEALER:癒し手)

の3つです。
この3種の区分けは、はっきりバトルコンテンツ内での役割が分かれています。
LV50未満で選べるクラスだと以下の通り。/の後はクラスの上位であるジョブ名です。

・タンク:剣術士/ナイト 斧術士/戦士
・DPS:格闘士/モンク 槍術士/竜騎士 双剣士/忍者 弓術士/吟遊詩人 
    巴術士/召喚士 呪術士/黒魔導士
・ヒーラー:幻術士/白魔導士 巴術士/学者

双剣士/忍者のみキャラクター作成時に選べず、LV10で転職可能となって初めて選べます。
また巴術士(巴術はFF14の造語)はLV30でジョブチェンジする際に
召喚士と学者の2つに派生します。
召喚士としてLVをあげると学者のLVも上がります。逆もまた然り。

各ロールの役割分担

タンク

パーティの先頭に立って敵の攻撃全てを受け止めるお仕事。
防御力とHPが他ロールより抜群に高く、剣と斧というみための割りに攻撃力は低め。
常に先頭に立つためダンジョンの道や先へ進むための仕掛けを覚えておく必要がある。
パーティの進行を仕切らなければならず、
上手いか下手かがはためぱっとみ一番わかりやすいことから
ロールの間ではもっとも成り手が少なく、マッチング待ち時間がとても少なくすむ。

DPS

攻撃役なので防御面でタンクより明らかに劣るが、ヒーラーよりは耐えられる。
敵をひたすら攻撃する役割。ヒーラーの負担を考えて避けられる攻撃は避ける。
上手いか下手かが一番わかりづらいのでとても気楽。
とはいえいつもより時間がかかるな~というときはDPSのせいだな~とは思われる。
選べる職種も多く、マッチング希望者が多いので
マッチング待ち時間がタンクやヒーラーと比べ、ものすごく掛かるところが難点。

ヒーラー

自分と仲間を回復する役割。
戦闘不能者を出さないのが仕事だが、出てしまったら蘇生も可能。
攻撃力は低く、また撃たれ弱いので無理したり油断するとすぐ自分が戦闘不能に。
タンクやDPSがミスして戦闘不能になってもヒーラーが起こせばよいが
ヒーラーが戦闘不能になるとパーティ全滅の危機に直結。
そういう意味でタンクやDPSより責任重大であることから成り手が少な目で
タンクよりはマッチング待ち時間が長め。とはいえDPSに比べれば爆速。

初心者におすすめの職業

自分の好みの職業、作成したキャラクタのイメージに合い、
使っていて楽しい職にするのが一番ですが、
初心者のうちは3つのロールそれぞれを体験してみることをお勧めします。
なぜなら、4人パーティだとタンク1DPS2ヒーラー1で編成されるのですが
タンクばかりで進めると、自分がタンクのロールとして変なことをしていないかどうか
他の人の動きを見る機会が無いので知らないままになってしまいがちだからです。
ヒーラーも同様。とはいえ後ろからみんなの体力を気にしている役柄だけに、
一番まわりをみる余裕があります。
そしてDPSも2人いるとはいえ、攻撃に頭がいっぱいで
周りに気が回らないという状況に初心者のうちはなりがち。
LV50をすぎても残念な動きをするかたはいらっしゃいます。
そのひとが悪いわけではないのです。知らないだけなのです。
複数のロールで「タンクはどう動くか」「ヒーラーはどこでどう回復するか」
「DPSの戦闘中の立ち位置と攻撃の避け方」を他のプレイヤーを見て学びましょう。
もちろんネットの解説記事や解説動画を見るのも有用です。

各職の簡単な説明

( )内はクラス名。( )がないジョブはクラスが存在しません。
最初に書いたように、初心者がそれなりの動きをすることが本記事の目的ですので
高難度コンテンツは考慮しておりません。

タンク

・ナイト(剣術士)PARADIN
武器は片手剣。全職唯一の盾装備可能。日本語名はナイトだが英語名はパラディン。
タンクの中で一番難しい。
剣術士ということで最初に選べるなかでは一番主人公っぽいので
選ぶひとが多いのではないかと(自戒を込めて)予想しますが、わりと罠です。
戦士に比べて明らかにできることが沢山あり、使いこなせると万能に活躍できますが
つまり使いこなせないと器用貧乏にすらならず、あらゆる面で他のタンクに劣ります。
タンクロールに慣れたベテラン向けの職業です。
タンクの中で唯一盾を持つのに総合防御性能は他と変わりません。
盾持ってようやく同等……?

・戦士(斧術士)WARRIOR
武器は両手斧。タンクの中で一番簡単です。
どのレベル帯でも、使えるアクションがナイトに比べて明らかにシンプル。
LV56で「原初の直感」を覚えたら雑魚相手ではタンク最優秀。
慣れてきたら攻撃で火力を出すにはどうすれば良いかを、
各アクションの説明を読んで工夫してみましょう。

・暗黒騎士 DARK KNIGHT
LV50で到達できるVer3.0部分の冒頭で解放。LV30スタート。武器は両手持ち大剣。
攻撃のためのアクションが沢山ありますが
防御アクションだけを見れば、戦士とさして変わりないところがポイント。
LV70の「ブラックナイト」(対象最大HP25%分ダメージ軽減)がとても優秀。
魔法攻撃しか軽減しないアクションがあるので、敵の攻撃種類を意識しましょう。
例外はありますが、単体攻撃は物理、全体攻撃はおおむね魔法と覚えましょう。
「リビングデッド」はヒーラーの理解が必要。使うべきときをきちんと見極めましょう。

・ガンブレイカー GUNBREAKER
LV60で解放。LV60スタート。武器は『FF8』の主人公が使っていたあれ。
「カモフラージュ」「オーロラ」のおかげでLV50未満では最優秀。
「ポーライド」は最終手段。よっぽどの場合以外使わないほうが良いです。
「ハート・オブ・ストーン」は「ブラックナイト」とは別物です。
暗黒騎士とガンブレイカーの沢山あるアクションが一通り使い分けできるようになれば
ナイトも大丈夫。

DPS

DPSのなかでも3つに分かれます。
・Melee DPS/近接物理DPS (melee:乱闘)
・Physical Ranged DPS/遠隔物理DPS
・Magical Ranged DPS/遠隔魔法DPS
ゲーム内ではさらにストライカーだのスカウトだのの用語も在りますが
「近接=メレー」「遠隔物理=レンジ」「魔法=キャスター」の3種に分かれてるっぽい、
程度の認識で問題ありません。

・メレー
・モンク(格闘士)MONK
武器は拳と足。爪とかメリケンサック状のものやトンファー形状のものもあり。
Monkは修道士の意味で、本来徒手空拳で戦う職業の意味ではないのですが
『FF4』以来のシリーズにおける伝統名称です。
10mを越える遠距離攻撃が一切無いので、常に敵に張り付きコンボを回し続けるお仕事。
基本コンボのうち「崩拳」が側面、「破砕拳」は背面です。
どんな敵でもすることは変わらないので
一度身体に覚え込ませれば夢想の境地で攻撃しまくれる職業ではありますが、
そこに至るまでは周りを見る余裕が無いので、初心者のうちはあまりお勧めできません。

・竜騎士(槍術士)DRAGOON
武器は両手槍。
モンクと異なり一発ごとが重い(使用後の硬直が長い)重戦士タイプ。
最初のうちは次に何をすれば良いかわかりやすく、余裕を持ちやすいのでお勧めです。
レベルがあがってくるとDPS積み上げ条件が増えて複雑になっていきます。
「ジャンプ」の発動がInstantというFFとしてあるまじき仕様なのはどうなの。
パーティの援護を受けられなかろうが画面外まで飛んでいくの竜騎士でしょ!(暴言)
ちなみに「イルーシブジャンプ」は街中でも使用可能です。
後ろを向いて使うことで前方に移動可能! まあ格好悪いけど。

・忍者(双剣士)NINJA
LV15から解放。LV1スタート。武器は両手にナイフ。和風に言うと小太刀二刀流。
一発ごとは軽くモンクほどの手数も無いので忍術で補います。
LV50段階で「活殺自在」を絡めての「ぶんどる」「だまし打ち」コンボは開幕最高火力。
戦闘中だけでなく街中でも移動速度が速い唯一の職なのも特徴。
汚いさすが忍者きたない。
忍術は一見入力が複雑そうですが、「最後に使ったものが発動する」として見ると
意外と簡単なのがわかると思います。
必須アクションである「縮地」を咄嗟に的確に使えるかどうかが重要です。

・侍 SAMURAI
LV50で解放。LV50スタート。武器は刀。
黒魔道士と同じく、パーティ全体での与ダメージに影響するバフデバフを持たない職。
ひと呼んでピュア物理DPS。
継続ダメージの「彼岸花」を切らさず「乱れ雪月花」を打ち、
他は打てるようになったら打つ、というわかりやすいアクションが特徴。
モンクほど忙しくなく忍者や竜騎士ほど面倒ではないのでおすすめできるジョブです。
高難度だと高威力攻撃がキャストありなので面倒だったりしますが。
溜めた状態からの短期間火力としては最強なので
制限解除して高難度コンテンツをクリアだけする担当にも好適。
コンボ三段目の「花車」「月光」には方向指定があるので
「トゥルーノース」を噛ませる練習もしておきましょう。

・リーパー REAPER
LV70解放。LV70スタート。武器は大鎌。農業用ではなく死神(REAPER)が持つアレ。
やることが沢山ありそうにみえて
じつはコンボが1ルートでバフを切らさずゲージを溢れさせず適宜使っていけばOKという
黒魔道士に対する赤魔道士みたいな位置づけの職。
侍と同様にわかりやすく、高レベルから始まるので経験値溢れ対策にも有用です。


・レンジ
・吟遊詩人(弓術士)BARD
武器は弓。なぜ吟遊詩人が弓。竪琴じゃないのかよギルバート!
LV30のクラスのうちは文字通り弓使いですが
ジョブになると弓を撃ちつつ
戦闘中に戦歌を歌って味方にバフをまけるようになります。
3種類の戦歌は効果時間的に常にどれかを歌っていられるので常時バフ装置。
その変わり効果はそれほどでもなく本人火力もそこそこ。
低レベルでソロ(1人)戦闘をするのに向いたアクションが充実していて
遠くからデバフをつけ移動速度を遅くして、
逃げ回りながら削るという動きが楽しめます。
メレーと異なり範囲攻撃が低レベルから使えて、
「プロトン」でバトル外でもお役に立てます。
楽器演奏が解放されるのも吟遊詩人の特権。最初に選ぶクラスとしてもお勧めです。

・機工士 MACHINIST
暗黒騎士同様Ver3.0冒頭で解放、LV30スタート。武器は銃器。
同じレンジの吟遊詩人や踊り子と異なり味方へのバフは少なく、自身の火力が高め。
吟遊詩人と比べてやることが多くメレーのように忙しそうに見えますが気のせいです。
アクションの説明をよく読んでください。
「デトネーター」は押す必要なく
「オーバードライブ・ルーク」はホットバーに登録する必要すらはありません。
じゃあなんでこのアクションがあるのか。なぜでしょう……罠?
とにかく、大抵のアクションは実は使えるようになったら使えばOK。簡単です。
吟遊詩人とはまた違ってお勧めできますが、選べるのがやや遅めなのが難。

・踊り子 DANCER
LV60解放LV60スタート。武器は投擲武器。チャクラムとかああいうの。
かなり異色の職業。味方1人への指定しての永続バフが持ち味。
単体への火力はかなり低めで広範囲のステップ攻撃はどちらも全体バフ付きという、
吟遊詩人以上のバフ特化職。
アクションは一見複雑そうに見えるものの、実は全職で一番単純で簡単です。
個人的な感想をあえていわせていただくと、
現状では使っていて面白味が無いのでおすすめできません。失敗職では?
アクション操作がとても苦手という方は避け行動に専念できるので良いのかもしれない。


・キャスター
・黒魔道士(呪術士)BLACK MAGE
武器は杖。誰もが認めるFF14で最も難しいジョブ。
その代わり使いこなせば単体火力最強です。
ほとんどの攻撃手段がInstantではなくキャスト、つまり詠唱時間が必要で
すなわち移動しながら打つことが出来ないため、
敵の攻撃を避けながら、とぎれず攻撃し続けることがまず大変。
コンボも長く、また状況により現状レベルごとルートを適宜変えて打ち分ける必要があり
スキル回しの難解さはまさに臨機応変に複数の魔法を使いこなす高位魔道士の趣き。
英語名は「BLACK MAGE」ですが黒魔道士Masterは「Wizard」の方が相応しいかも。

・召喚士(巴術士)SUMMONER
武器は魔道書。巴術士からの派生なので学者と同じ。
Ver.ごとに大きな改変がされまくっている軸ぶれまくりの職業。
現在版もLV70までとLV80までとLV90とでかなりバランスがおかしいです。
全体の特徴としては、赤魔道士よりわかりやすく火力があり
黒魔道士と異なり動きなら攻撃できる、という感じ。
ヒーラーではないのに蘇生が使えるのが大きなアピールポイント。
赤魔道士がLV64でようやく使えるようになるのに対し召喚士はLV12。つまり常に使える。
学者のレベルに連動してレベルが上がるので
LV70までとそれ以降は別ものという点、ぜひ覚えておきましょう。
あと「フィジク」はソロ時でも使いません。使っている暇があったら逃げましょう。

・赤魔道士 RED MAGE
LV50解放LV50スタート。武器は細剣。でも物理攻撃ではない。
過去のFFシリーズでの特性にならい、FF14でも白魔法と黒魔法を両方使えますが
基本DPSであって回復魔法は補助。むしろタンクより回復魔法の機会はありません。
白黒2つのゲージを均等に溜め放出して大ダメージというリーパーや機工士に近いもの。
特徴は連続魔。連続して魔法を打つとき2発目はキャスト(詠唱時間)ゼロで発動可能。
とはいえだから倍の速さで攻撃できるわけでもなく
連続魔をしっかり使ってようやく並。
魔法職ゆえ黒魔道士ほどではないにせよ足を止め攻撃しなければなりませんが
黒魔道士にくらべれば圧倒的に使いやすいので、魔法職入門としておすすめです。

・青魔道士 BULE MAGE 
青魔道士は他職と異なり通常のバトルコンテンツには参加できない特殊職です。
専用のパーティ募集が必要となります。ストーリー進行には一切使用できません。
特徴は従来シリーズ通り、敵の使う技をラーニングして使用できるというもの。
モルボルの「臭い息」、サボテンダーの「針千本」、ボムの「自爆」。
ボス敵の専用技もラーニングできるものがあります。
その強さは規格外で、タンクやヒーラーなど不要、
青魔道士4人でパーティを組んで多くのダンジョンを制覇できたりします。
他の職とは完全に独立した「青魔道士」というコンテンツの専用職です。

ヒーラー

・白魔道士(幻術士) WHITE MAGE
武器は幻具。まあ杖です。シリーズおなじみの回復専門職。
FF14のヒーラーは「ピュアヒーラー」「バリアヒーラー」と便宜上分けて言われます。
「バリアヒーラ―」は敵の攻撃が来る前にバリアを張って軽減する役割。
「ピュアヒーラー」はバリアを張れず、ダメージ受けたあと高い回復力で戻す役割。
白魔道士は「ピュアヒーラー」。ヒーラー随一の回復力が売りで
壊滅状態から素早く立て直すときに輝きます。
最初から選べる唯一のヒーラーにして、一番わかりやすく使いやすいのでおすすめです。

・学者 SCHOLAR
武器は巴術士、召喚士と同じ魔道書。学者だけどステータスINTでなく信仰で戦います。
白魔道士と異なり「バリアヒーラ―」です。
敵の攻撃が来る前に単体か全体か選んで適切なバリアを張りましょう。
複数のバリアを重ねることで白魔道士に負けないダメージ軽減力を持ちますが
ダメージを受けてしまったあと、戻す力は大きく劣ります。事前に備えるのがお仕事。
低レベルダンジョンでは妖精さんがほぼなんとかするのですごく暇です。
お供の妖精さんリリィベルをポートレートに反映していますぐしてやくめでしょ!

・占星術師 ASTROLOGIAN
武器は占具。なんかしらっと浮いてます。ファンタジー? ファンタジーだったわ……
暗黒騎士や機工士と同じくVer3.0冒頭で解放、LV30スタート。
なんで占い師がヒーラーなの……?
過去はいろいろありましたが現在はピュアヒーラー枠。
ただし他のヒーラー職と異なり、味方にカードでバフを配るお仕事もあるので
どう見ても誰が見てもヒーラーでもっとも忙しく難しい。
さらに回復アクションも同じピュア職でも白魔道士と異なりひねくれたモノばかり。
使いこなせれば同等なのですが、使いこなせないと劣るわけであり。
他のヒーラーを極めた後に手を出しても遅くありません。

・賢者 SAGE
武器は賢具。ファンネルビット? LV70解放、LV70スタート。
バリアヒーラ―枠でキャストなしでバリアが張れます。
そのかわりバリア力は学者に劣り、そのかわり戻し力はそこそこある、
というピュアとバリアの中間風の職。わりとどちらでもこなせます。
占星術師ほどではないですが回復アクション性能がひねくれており
名前も独特であたまに入ってきません。ホットバー登録位置で覚えましょう。

長い。三行。

1.各ロールそれぞれを練習して他のプレーヤーから学びましょう。
2.LV50未満で選べる職では、タンクは斧術士(戦士)、
 DPSは槍術士(竜騎士)か弓術士(吟遊詩人)、
 ヒーラーは幻術士(白魔道士)か学者(巴術士から派生)がお勧めです。
3.これ以外は駄目ということではないです。第一優先は自分の好みで大丈夫。
各ロールの基本的(~LV60くらい)立ち回りものちほど説明します。

生産職について

戦闘職ばかり説明してきましたが、
アイテムを組み合わせてアイテムを作る「クラフター」職、
世界中のフィールドを巡ってアイテムを収集したり魚を釣ったりする
「ギャザラー」職もあります。
これらはストーリーを進めるにはまったく不要です。全職未開放でも最後まで遊べます。
作ったり採集したり釣ったアイテムは、マーケットで他のプレイヤーに売ったり
グランドカンパニー(各国の軍組織)に納品して
(生産した職の)経験値や専用通貨に変えられます。
つまりゲーム内マネーや貴重アイテムを収集するためにある職業です。

ミラージュプリズム機能

通称ミラプリ。ゲーム内でも説明がありますが、
装備の性能をそのままに、見た目だけ他の装備のものを貼り付けてに変更する機能です。
始めたばかりの初心者を除くほぼすべてのプレイヤーが利用しています。
だってそのままの格好で友達に噂とかされると恥ずかしいし……
使い方はLV9のメインクエストで宿屋が解放され
LV15でペスパーベイ(西ザラナーン)で武具投影を解放すると利用可能になります。
宿屋の中にあるミラージュドレッサーか愛蔵品キャビネットに
貼り付けたい(見た目を利用したい)装備を放り込みます。
「ミラージュプレート編集」から貼り付けたいセットを設定し
スタータスウインドウの「さいきょう」の横にある「ミラージュプレート」で
現在の装備に上書きします。
当然ながら現在のジョブで装備できないものは貼り付けられません。
つまりヒーラーが見かけ上だけでも斧を持ったりとかはできません。
ちなみに「頭装備だけ見えないようにして顔が見えるようにする」のはLV1から可能。
性能はその時点さいきょうのものを装備して、みためはお気に入りの格好に変える。
これがFF14のセオリーです。
マーケットボードで売買される高額アイテムはほぼこのミラプリ目的です。

初心者おすすめのコンフィグ設定

テレビで遊ぶかPC用モニタで遊ぶか、
個人の環境によっておすすめの画面表示設定はさまざまですが
ここではどの環境でも必ずしておきたい設定を説明します。
運営がデフォルト設定してくれれば問題ないのですがいろいろあるのでしょう……
優先順に説明します。

1.ターゲットのキャストバーを見やすくする

メインコマンド→システムメニューHUD変更
→CurrentWindowから「ターゲット情報」を選択→⚙(ギアマーク)を押す
・「ターゲット情報の内容を分割して表示する」を有効にする
・「ターゲット情報:キャストバー」の「ウインドウの拡縮」を「200%(最大)」に変更
・画面下真ん中の「保存」を押す
→キャストバーはドラッグ移動できるので「画面真ん中」に移動させる。
必須。これだけはやろうレベル。
検索すれば画像つきで説明しているサイトもあると思うので何としても達成すべし。
効能はタンクの「ロウブロウ」「インタージェクト」
DPSメレーの「レッグスウィープ」レンジの「ヘッドグレイズ」で
敵の技詠唱をキャンセルしやすくなること。
とくに赤く点滅している場合は確実にキャンセルできるので
必ず「インタージェクト」「ヘッドグレイズ」で止めましょう。
例外的にスルーして2発目を止めた方が良い敵もいますが例外中の例外なので
赤い点滅が出たら脊髄反射で止める癖をつけたほうが全体に有用です。
赤くないゲージはタンク「ロウブロウ」、メレー「レッグスウィープ」、
ナイト(剣術士)のみ「シールドバッシュ」、白魔道士のみ「迅速魔+ホーリー」。
ですがスタン耐性でキャンセルできない場合も多いです。
明らかに止められないことを知っているならスルーしてよいですが
そうでなければ取りあえず止めてみましょう。

2.ターゲットのHPをパーセント表示にする

インコマンド→「システムメニュー」→「キャラクターコンフィグ」
→「ユーザーインターフェース設定」(上から3つめ)→「HUD」タブ(真ん中)
→ターゲット欄「選択対象のHP比率を表示する」→適用
これはデフォルトでしてい欲しい設定なんですけど運営さん。
そうしない理由がないので迷わず変更しましょう。

3.ムービースキップ

メインコマンド→「システムメニュー」→「キャラクターコンフィグ」
→「操作設定」(一番上)→「全般」タブ(一番左)
→「カットシーンスキップ設定」チェックを外す→適用
最初のうちはいじる必要はないですが
慣れてきたらコンテンツ開始時のムービーは飛ばしたいもの。
なお「ボス倒したあとのは見たい!」需要には応えられません。残念。

4.戦闘時の他プレイヤーエフェクトの省略

メインコマンド→「システムメニュー」→「キャラクターコンフィグ」
→「操作設定」(一番上)→「キャラクター」タブ(4つめ)
→「バトルエフェクト設定」の「パーティ」を「簡易表示」に→適用
最初のうちは問題ありませんが、
LV70くらいからアクションエフェクトが派手になってきて
とくに24人パーティだと敵の攻撃がみ辛くなってきます。召喚獣邪魔。
そうなってきたら変更しましょう。
低レベルから変えると画面がしょぼくなってさみしいので
最初は変更してはいけません。
また「非表示」にするとヒーラーのバリア範囲とかも見えなくなるので
選んではいけません。

5.パーティメンバーの名前をみやすく変更

メインコマンド→「システムメニュー」→「キャラクターコンフィグ」
→「ネームプレート設定」(上から4つめ)→「全般」タブ(一番右)
→「パーティメンバーのネームプレート設定」
 「ロールカラーを適用する」をチェック→適用
24人パーティで自分の属するアライアンスメンバーをみわけたり
4人パーティでもそこにいるのはタンクかDPSかヒーラーかがぱっと見でわかります。
なかなかに便利。好みの分かれるところかもしれませんがお試しあれ。

各ロールの基本的たちまわり

タンク編

最初は一番覚えることがたくさんあり、
しかも各ダンジョンの道も覚えておかなくてはならないので
初心者には厳しいのはわりと事実。
とはいえ一度セオリーをおぼえれば多少ミスしても
HPと防御力で「え、ミスしてないよ」(バレバレ)とごまかせる?のは
タンクの特権と言えましょう。あとマッチング待ち最速。

タンクのすべきこと優先順

1.すべての戦闘状態にある敵の敵視を取る
2.避けられる攻撃は避け防御アクションを適宜使う
3.まっさきに敵に攻撃する
4.敵の立ち位置と向きをなるべく固定する
5.止められる攻撃はできるだけ止める
6.ダンジョンでは道を間違えず先導する
7.敵を倒す早さへの貢献
番外.使うべき場所でのリミットブレイク使用

具体的手順

・1
まずバトルコンテンツが開始したらスタンスを入れます。
戦士なら「ディフェンダー」ナイトなら「アイアンウィル」。
8人パーティだとまた違いますが、4人なら最後までつけっぱなしなので
ホットバー登録は間違えてさわらない端っこに置きましょう。
・2
敵を見つけたらまず戦士「トマホーク」ナイト「シールドロブ」。
近づきつつ連打して範囲に入ったら即打ちましょう。
・3
そのまま敵の群れに突っ込みます。
敵の真ん中で戦士「オーバーパワー」ナイト「トータルエクリプス」。
できるだけ全ての的を巻き込むように真ん中で打ってください。
ナイトは余裕があるなら「トータルエクリプス」の前に
「ファイト・オア・フライト」を入れましょう。
・4
敵視を確認します。「トマホーク」を打った時点で敵が戦闘状態になって
こちらに移動し攻撃してくる状態になっています。
画面に表示されている敵リストをみて、
敵名称左のボタンが全敵で赤表示になっていることを確認しましょう。
これは敵の攻撃優先順(敵視)を示し、
赤になっていると自分が敵の優先攻撃目標になっていることを示します。
DPSやヒーラーが赤点灯になっていたらタンクのそばに移動してください。
・5
全敵の敵視が取れていたら立つ位置を
仲間からみて一番奥(来た方向の逆側)に変えてください。
ただし遠距離攻撃できる敵がいる場合はその敵が範囲攻撃内に収まりつつ
仲間からみて奥になる位置を選びましょう。
そしてそこから敵の範囲が見えている攻撃を避けるとき以外は
一切動かないでください。
範囲が見える攻撃が終わったら即座にもとの位置に戻りましょう。
これは全ての敵がDPSやヒーラーに対し背を向けるようにするためです。
メレーDPSは側面や背後から攻撃することで
ダメージが上昇するアクションがあります。
その際、タンクがうろうろ移動し、
敵の向きがそのたびにあちこち変わると困るわけです。
また多くの敵の範囲攻撃は、自身の前方が範囲です。
敵を中心としてタンクのみ仲間と逆に立ち、
DPSやヒーラーに背を向ける状態を保つことで
敵の前方範囲攻撃をタンクだけが受ける状態にできるわけです。
・6.
防御アクションを使います。敵の強さや数次第、そしてリキャスト次第で
どれを使うか、どのタイミングで入れるかは様々です。
最初のうちは「ランパート」「リプライザル」「アームレングス」を
ひとつずつ使い、切れたら敵の数をみて必要さを判断しつつ次を入れましょう。
敵と接敵前に使うのは効果時間が無駄になります。
敵は接敵した瞬間にダメージを入れてくるわけではありません。
また回復行動も防御アクションと同じ重要性を持って必要性を判断しましょう。
・7.
範囲攻撃を続けます。戦士「ミスリルテンペスト」ナイト「プロミネンス」。
覚えていなければ「オーバーパワー」「トータルエクリプス」。
・8.
それでも全敵から敵視が取れていない、
または敵視はとれているのに仲間が攻撃されダメージを受けているならば
スタンスをつけ忘れているか
範囲攻撃の範囲の外に敵がいて仲間を攻撃している状態です。
スタンスを確認しましょう。
ついているなら敵視の取れていない敵を選択して選び
「トマホーク」「シールドロブ」で敵視をとりましょう。
リキャストが戻っていなかったり、
敵が微妙に遠いのか届かない場合は「挑発」します。
・9.
敵の数が減ってきたら単体攻撃に切り替えましょう。
敵の残り体力と味方の攻撃の仕方をみて、どちらがより早いかで切り替えます。
・10.
敵が詠唱攻撃をしてきたら「ロウブロウ」
赤い点滅詠唱なら「インタージェクト」で止めます。
前述の「ターゲットのキャストバーを見やすくする」設定は
是非しておきましょう。

・ボス敵相手の場合
ボス敵など敵が単体の場合もすることは同じ。
敵視は最初の「トマホーク」「シールドロブ」で普通とれますが
なんなら「挑発」もいれて確実に敵視を固定してください。
ボスが増援雑魚敵を呼ぶ場合もあります。出現したら即敵視を取りましょう。
ボス敵の攻撃は当然雑魚より強めです。
敵視を取るのが楽な分、敵位置と向き固定や、
適した防御アクションの選択に注意を払いましょう。
これたが安定して初めて、効率の良い単体攻撃について考えましょう。
・ダンジョンの道の覚え方
優先順に書いたとおり、タンクが道をわかっていなかったり忘れていたりしても
周囲の評価の視線は他の要素に比べればさして下がりません(下がるは下がる)。
で道やギミックを覚えるには……うんまあ勉強と同じです。
 ・興味を持つ
 ・繰り返す
これだけです。
いろんなロールでそのダンジョンに通い、また動画や解説サイトで予習復習。
王道に近道なし。
ちなみに予習復習には「FF14予習室」というサイトがおすすめです。
若干情報が古い部分もありますが、もっともわかりやすいです。
なお始めて行くダンジョンへ予習をしてからいくべきか?という問題ですが
これはひとによるとしか言えません。
動画みて予習しても実際ゲーム内で操作してみると別物に見える。
でも予習しないよりはまし。ではどの程度頭にいれておくべき?周りはどう思う?
パーティに初見さんがいたら自分だったらどう感じる?
正解はありませんが、
最初の挨拶のとき「タンク練習中です」「ここに来るのは初めてです」
「タンク初見です」などと入れると周りもやりやすいのは確かだと思います。
基本的には予習をする必要はありません。
だがしかしパーティを組んでいる仲間は、
自分と同じく快不快を感じる人間であることを忘れないことです。

・リミットブレイクの使用
リミットブレイクは99%DPSが使用しますが、
ごく限られたコンテンツではタンクが使用しなければ全滅する場所もあったりします。
具体的にはLV60ノーマルレイド「機工城アレキサンダー:天動編4」とか
LV80「ウォーリア・オブ・ライト討滅戦」とか。
予習しなければ知りようが無いですが、解決策があります。
初見のバトルコンテンツでは、上に書いた通り
最初に「初見である」ことをパーティに伝えましょう。
タンクがリミットブレイクを使う場所があるなら
プレイヤーの99%は使うべき場所を教えてくれます。

DPSç·¨

タンクに比べるとシンプル。こだわると一番奥が深いのがDPS。

DPSのすべきこと優先順

1.避けられる攻撃は避ける
2.バトル中のギミックはDPSとヒーラー担当
3.止められる攻撃はできるだけ止める
4.敵を倒す早さの極限追求
5.軽減バフや回復のできる範囲での使用
6.リミットブレイクを撃つ

具体的手順

・1.
タンクの後ろをついていき、タンクが敵視を取ったら攻撃を始めます。
なぜなら、DPSが先に攻撃し敵視をとると
タンクが敵視を取り返すための手間が無駄に発生し
そのために敵を倒すのに時間が掛かるからです。
タンクのダメージもゼロではありません。
DPSが最適に動くならタンクの攻撃も重要なのです。
・2.
敵の攻撃は避けられるものは避けます。
ダメージを受けるとヒーラーが回復しなければならない手間が無駄に発生し
そのために敵を倒すのに時間が掛かるからです。
ヒーラーのダメージもゼロではありません。
DPSが最適に動くならヒーラーの攻撃も重要なのです。
またボス敵の攻撃が直撃したりするとHP最大から一発戦闘不能の恐れもあります。
ヒーラーがバリアヒーラーでない場合はどうしようもありません。完全にDPSが悪い。
戦闘不能になってもすぐヒーラーが蘇生してくれますが
戦闘不能→蘇生を経た場合は「衰弱」という時間経過でしか取れないデバフが付きます。
効果は「100秒間STR・DEX・INT・MND が25%低下」。
最大HPや防御力は下がりませんが、攻撃力ががっつり下がります。
また衰弱状態で再度戦闘不能→蘇生を経ると「強衰弱」になります。
効果は「100秒間STR・DEX・INT・MND が50%低下」。
ヒーラーが起こしてくれるからといって、戦闘不能状態になってはいけません。
そのためには避けられる攻撃は避けましょう。
・3.
バトルにおいては様々なギミックがあります。
増援の雑魚敵をすばやく倒すとかNPCへの攻撃を代わりに受けるとか
爆弾を敵に当てるとかバリアを起動して敵をやりすごすとか、いろいろです。
これはDPSかヒーラー、いるならレンジDPSが最優先で担当します。
なぜならタンクは基本、敵を動かさないほうが良いからです。
上で説明したように、タンクが動き回ると敵の攻撃がDPSやヒーラーにも当たって
大ダメージを受ける恐れがあるから。
レンジDPSの担当優先が高いのは、レンジDPSは動きながら攻撃できるからで、
動いてギミック処理をしてもダメージ効率への影響が少ないからです。
よってキャスターでもある程度動ける召喚士は積極的に担当しましょう。
ヒーラーはまず第一が自分を落とさないこと、仲間を落とさないことなので
それが充分余裕をもって担保され、ギミック処理で大ダメージを受けない場合に限り
処理に回りましょう。
DPSがどちらもメレーだったり黒魔道士だったりした場合は、
DPSとヒーラーで空気を読み合いましょう。ギミックへの習熟度も影響しますので
この職が、と決まったわけではありません。タンク以外が臨機応変に。
・4.
タンクと同様に止められる攻撃は止めましょう。
ダメージやデバフを避ける。避けられる攻撃は避けることもDPSの大事な仕事です。
・5.
あとは出来る限りダメージ効率を追求しましょう。
ここで重要なのは自分ひとりの効率ではなく、
パーティ全体で敵を如何に早く倒せるかの効率である、というところです。
敵の数と残りHPにより範囲攻撃と単体攻撃を切り替えるのはタンクと同じです。
敵の頭数を減らすことを優先するか、総ダメージ量を優先するかは
タンクが受けているダメージ量と
ヒーラーのキャストを伴う回復行動の頻度から判断してください。
というのはキャストを伴わない回復なら
ヒーラーの攻撃ダメージ効率には影響がないからです。
仲間から全体バフが飛んだ際にまとめて大技を叩き込めば当然ダメージは上がります。
当然自分がバフを持っている場合も積極的に使いましょう。
高難度コンテンツで事前打ち合わせをしているような例外を除けば、
全体バフを意識してもたいして変わらないことがほとんどですが
それでもマイナスではなく、わずかでもプラスになるはずです。
・6.
メレーの「牽制」「ブラッドバス」、メレー・レンジ共通の「内丹」、
キャスターの「アドル」などの回復やデバフもDPSは持っています。
これらも当然使わないよりは使った方が良いのだから使いましょう。
とはいえ敵に与えるダメージ量には関係なく
またヒーラーのキャストを伴わない回復行動の範囲内であれば
敵を倒す早さは変わらないという意味で、優先度はやや下がります。
ちなみに「アームレングス」「堅実魔」は
敵の攻撃に対し先撃ちすることで意に沿わぬ強制移動を防げるので重要です。
レンジの「レッググレイズ」「フットグレイズ」はソロではお世話になりますが
パーティバトルでは全く無意味。
キャスターの「スリプル」はソロですらまず使いません。
使っている暇があったら攻撃し、使わなければ負けるようなら逃げましょう。
・7.
リミットブレイクは99%の場合においてDPSが担当します。
DPS2人のうちメレーがいればメレーが基本担当です。
ただし複数部位持ちボスはレンジ担当の方がダメージ総量が高い場合もあります。
きっかり敵HPがゼロになるのが理想ですが、
ぎりぎり狙って打つ前に倒してしまうよりは使った方が良いです。
また残りHPにより行動が変わる敵の場合も打ち時が変わってきます。
基本そのダンジョンの3番目の最奥にいるボスに使いますが、
場合によっては途中で打った方が早くクリアできる場合も皆無ではありません。
とはいえリミットブレイクのダメージ量は全体でみれば
そのダンジョンでの総与ダメージの1%にも満たないことがほとんど。
半分見せ技くらいの気持ちで気楽に適度に打ちましょう。

ヒーラー編

責任が重い代わりに一番できることが少ないのがヒーラー。DPSの逆で奥が浅い。

ヒーラーのすべきこと優先順

1.自分が戦闘不能にならない
2.仲間が戦闘不能にならない
3.戦闘不能が出たときの迅速な立て直し
4.戦闘中ギミックの処理
5.敵を倒す早さの極限追求

具体的手順

・1.
学者の場合は忘れず「サモン・エオス」で妖精さんを召喚しておきましょう。
タンクのスタンスと異なり、ジョブチェンジの際に召喚しておけば
バトルコンテンツ突入によるレベルシンクの有無で消えたりはしませんが、
それでもパーティ一覧をみて妖精さんがいることを確認しましょう。
・2.
DPSと同じくタンクの後ろをついていき、タンクが敵視を取ってから攻撃を開始します。
ピュアヒーラーは継続回復をタンクが敵視を取る行動の若干前に付けましょう。
白魔道士なら「リジェネ」です。他のFFシリーズではわりと空気な「リジェネ」ですが
「FF14」では非常に強力。戦闘中はタンクに常に付けてください。
バリアヒーラーの場合はバリアを張ります。
学者の場合は「鼓舞激励の策」をタンクに付けます。
「リジェネ」と異なりキャストが必要で足を止める必要があるため
接敵前からタンクとの位置関係を調整しましょう。
またこれから起こる戦闘でパーティが受ける総ダメージ量が
妖精さんによる「光の癒し」で賄えるより少ないのであれば、
「鼓舞激励の策」などのバリアを撃つ必要は当然ありません。
・3.
敵の数や彼我の強さの差から「リジェネ」、
「光の癒し」あるいは「鼓舞激励の策」で吸収できないダメージが予想されるのであれば
当然接敵前からさらなる準備が必要です。
白魔道士なら「アサイラム」か「リタージー・オブ・ベル」の設置、
「アクアヴェール」「ディヴァインベニゾン」を貼る用意。
学者なら「秘策」を「鼓舞激励の策」に付ける、「疾風怒濤の計」の使用、
接敵と同時に「エーテルフロー」から
「野戦治療の陣」の設置と「深謀遠慮の策」の貼り付けなどです。
とはいえこれらはタンクがしっかり敵視をとってくれないと意味がありません。
敵視が取りきれておらずタンク以外にダメージが入るならそちらの手当も必要です。
・4.
敵から受けたデバフで消せるものを「エスナ」か回復で即座に消しましょう。
消すことができるデバフは白いラインが入っているので一目瞭然。
もちろん消すまでもなく時間経過で消えるならば、
残り時間と効果をみて消すかを判断します。
その際の優先は自身を含めて戦闘不能につながる可能性が高いものから優先です。
また敵の強制移動の前に「堅実魔」を先撃ちするのは他ロールと同様です。
なお「救出」を使うかは慎重の上にも慎重に判断しましょう。
確かに「衰弱」を防げるかもしれませんが、
今回のバトルコンテンツでそこまで時間を削る必要があるのか、
とかまで考える必要があるくらい、
仲間に強制移動させられるというのは使用が躊躇われるものです。
・5.
白魔道士のみ「迅速魔+ホーリー」で敵の攻撃をつぶす手段を持ちます。
「迅速魔」のリキャスト60秒や必要性を考えると基本タンクとメレーがするべき。
ただそういう選択肢があることは考慮しておきます。
・6.
継続回復が切れる直前にかけ直します。
なぜなら重ね掛けしても残り時間は上書きされるだけで+はされないからです。
回復の必要がないならヒーラーは棒立ちしていて良いわけではありません。
といって第一の優先は攻撃ではなく仲間を落とさないこと。
事故をふせぐため過剰にならない上限ぎりぎりまで回復やバリアの用意をして
はじめて攻撃に移ります。
白魔道士なら「ハート・オブ・ミゼリ」のためにヒーリングリリーが溢れる直前に
オーバーヒールでも消費しましょう。
・7.
次に考慮すべきはMP切れ。適宜「ルーシッドドリーム」を使います。
よほど変な使い方をしないかぎり枯渇はしませんが
だからといってケアしなくて良いわけでもなく、万全を保ちましょう。
・8.
事前の回復準備が充分であると判断したら、攻撃に移ります。
敵の数や残りHPと彼我の能力差による与ダメージ程度ををみて
継続ダメージ、単体ダメージ、範囲攻撃の3種類を切り替えます。
白魔道士ならそれぞれ「エアロ」系、「ストーン」系、「ホーリー」系。
学者なら「バイオ」系、「ルイン」系と「ルインラ」、「破陣法」系。
また白魔道士は状況に応じて「神速魔」を付けましょう。
範囲攻撃の「ホーリー」「破陣法」とも自身中心範囲なので
効率を考えると敵の真っただ中に飛び込んでいかなければなりません。
タンクが基本敵視を取ってくれているはずですが、敵の範囲攻撃はどうしようもないので
範囲攻撃を使う敵を覚える、敵の挙動に注目するなどの注意も必要です。
また白魔道士の「ホーリー」系列はダメージ+スタンの追加効果が付いています。
範囲内全員にスタン効果というとても強力なもの。
それでいてダメージもそこそこあります。
スタンで敵の攻撃がキャンセルされれば
それだけ回復の手間も減るので積極的に使用しますが
どれくらいで「エアロ」「ストーン」に切り替えたら良いのかはまこと難しい。
また学者は「エーテルフロー」のリキャストが戻る直前に
「エナジードレイン」で吐き出しましょう。
白魔道士の「ブラッドリリー」と同じくこれも回復にどれだけ回すかのトレード。
それに比べると「ルインラ」と「ルイン」系の使い分けはわかりやすい。
なおキャスターの「スリプル」同様「リポーズ」にホットバー内の居場所はありません。
・9.
大ダメージを受けたり戦闘不能が出たら使えるアクション全てを駆使して立て直します。
そうならないように事前準備が大切ですが
そうなったときのためにリキャストを戻しておくのも重要。
味方の強さや動きの練度と、今後でてくる敵の行動でどれくらいダメージが出そうか、
事前に算段をたてておき、いざそうなってしまったら全力。
またそうならないように予防しておく。言葉でいうとこういうことになります。

・立て直し時の優先順
 1.自分
 2.タンク
 3.ダメージが出そうなDPSあるいは蘇生持ち
 4.そうでもないほうのDPS
まずヒーラーが戦闘不能になってはいけません。
召喚士がいれば蘇生してくれるし
高レベルの赤魔道士なら蘇生に加えて回復も手伝ってくれるかもしれませんが
まずヒーラーが落ちないことが第一優先。
次がタンク。タンクとヒーラーさえいれば、戦闘時間が長引くだけで全滅はしません。
DPSは蘇生持ちを優先して保護すると
ヒーラーが回復している間に蘇生を手伝ってくれることを期待できます。
蘇生持ちでなければより火力が出ていそう、有能そうなDPSを優先します。

・立て直し時のリミットブレイク使用
4人の場合は考慮する必要はありません。潔く全滅しましょう。
8人の場合でゲージが3本溜まっていて
タンク2人と自分でないヒーラーが落ちている場合はためらわず使いましょう。
DPS4人に衰弱が付いている場合なども一考の価値あり。
私の経験だと500回に1回くらいは、そういう機会も巡ってきます。

そのほか

コントローラモード(PS4/PS5)で知っておきたい操作方法x2

ホットバーにジョブごとアクションを登録していくのですが
これは当然自分が使いやすい置き方が正義。唯一の正解とかはありません。
しかしレベルが上がってきて使えるアクションが増えてくると
当然1ぺージ目に収まらないので複数ページをまたいで常時使い分ける必要があります。
このページ送りは「R1」ボタンを押すと順送りされますが
学者・召喚士・巴術士は2ページ目がお供への命令ページに固定されてとっても邪魔。
現在の仕様ではお供に命令する機会などほぼほぼありません(学者ではなくもない)。
でこのページを飛ばすにはR1+〇or×or△or□と押せばオーケー。
単純やん常識やん。でも知らないと知らないし気づくまで気づかないのよ重要なのに。
もうひとつは「コンテンツ情報一覧」の登録です。
メインコマンド→マイキャラクター→アクションリスト→MAIN COMMANDS
→!→「コンテンツ情報一覧」をホットバーに登録。
ちなみにキーボードがあれば「Ctrl+I」でもダイレクトに表示できます。
どちらでも使いやすい方で。

装備の更新頻度

FF14は普通に遊んでいるとお金は余ると思います。
お金の使い道は装備・ミラプリ・家を買ってのハウジング。この3つ。
薬とか料理は高難度コンテンツでは必須ですが逆に普段は一切考えなくて良いです。
ただ料理は経験値3%アップが付くので一番やすいので良いので食べておきましょう。
1食30分効きます。
で、ハウジングは土地を買ったりアパートを借りて
自分用や仲間(フリーカンパニー)用の家をつくるコンテンツ。
外装は買えられませんが内装はかなり手を入れられます。
訪問者に公開しているかたもいらっしゃるので興味があれば見に行ってみましょう。
大体お察しつくと思いますが、ハウジングは沼です。
バトルには一切関係ないだけに、こだわれば際限なくお金が掛けられます。
ミラプリも同様で、みんなの目に付くだけにこだわるひとはとてもこだわります。
その代わり、FF14では装備はかなり安価。
LV90でもLV30でも需要と供給量がすべてを決定し
低レベルだから安い、高レベルだから高いとかは無いです。
運が良ければ捨て値で変えるし、運が悪ければすごい金額とられます。
なので装備をどれくらいの頻度更新するかは、
レベルが挙がったらマーケットボードを覗いて、
装備できるもので安価なのがあれば購入しましょう。
みためはミラプリなので性能がすべて。そして装備の性能はレベルがすべて。
アイテムにもレベルがあって、マーケットボードでは必ず表示されています。
このアイテムレベルが高い方が強い。例外はありません。
装備できるなかでアイテムレベルが高い方から見て行って
こまめに良いものに買い替えミラプリを貼りましょう。
タンクは固さに直結するし、DPSは敵を倒す早さが装備次第でまったく違います。
ヒーラーは一番影響ないですが、うっかり戦闘不能で気まずい思いをしないためにも
手を抜きすぎないように。
長くなったのでまとめ
・1.お金の使い道はあまりないので装備につぎ込んで良い
・2.装備が充分に整ったらミラプリやハウジングを検討しよう

最小限の日課と週課

ソシャゲでおなじみの日課と週課。やろうと思えばたくさんありますが
ここでは私が実行している最小限のものだけ紹介します。優先順。

コンテンツルーレット(日課)

日課というか遊ぶ主な目的。
経験値が目的の方は最小限「レベリング」だけでも遊びましょう。
次に経験値的においしいのが「アライアンスレイド」。
LV90装備集め目的のひとだけ「エキスパート」。他はお好みでどうぞ。

クロの空想帳(週課)

LV60で解放。週課というよりコンテンツルーレットの+α。

ゴールドソーサー(週課)

LV15で解放。
週に一度、土曜日21時以降から火曜日17時の間に1回行きます。
ミニくじテンダー、ジャンボくじテンダー、ファッションチェックのみ。
冒険者小隊が育っていれば優待券を使用。ファッションチェックは点数狙わず。
週1回所要時間10分程度でそれなりのゴールドソーサーポイントを得られます。
髪型やミラプリ用アイテムと交換しましょう。

リテイナーベンチャー(日課)

毎日1回リテイナーにおさがり装備を上げて18時間コースに出し直すだけ。
所要2分で確実にお金が溜まります。
ベンチャースクリップはグランドカンパニー補給担当官から軍票で交換可能。

冒険者小隊 小隊任務(週課)

軍用バトルマニュアル(2時間のあいだ経験値15%UP)と
ゴールドソーサ優待券(獲得ゴールドソーサーポイント15%UP)目的。
週に1度か2度任務に出すだけです。
育てるのも日数は掛かりますが時間はかかりません。

タンクによるまとめの判断

まとめとは、ダンジョンにおいてタンクが複数の雑魚敵グループをまとめる行動です。
範囲攻撃は範囲内すべての敵を攻撃できるわけなので
タンクが落ちない程度に耐えられるならば、
敵の数は多ければ多いほどダメージ総量が大きくなり、早く沢山の敵が倒せるわけです。
ではどれくらいまでならタンクはまとめて良いのか?
これはパーティ全員のキャラクタの性能と個々のプレイヤーの技量次第、
としか言いようがありません。
タンクが敵に耐えれば良いだけではなく、
当然ヒーラーの回復が的確であるほうがタンクは多くの攻撃に耐えられるのだし
DPSの殲滅速度が速いほどタンクの耐える時間は短くなって多くの数に耐えられる。
ではどのくらいか? 
キャラクタの性能はLVと装備(アイテムレベル)が全てなので見れば判ります。
けれどプレイヤーがまとめにどれくらいなれているかはわかりません。
良い装備をつけていてもそのジョブになれていないプレイヤーかもしれないし
装備がしょぼくともベテランプレイヤーがサブキャラで遊んでいるのかもしれない。
結論としてはまとめてみるまでわからない。
まとめるかどうかはタンクが判断するので、
どれくらいまとめて良いかもタンクが判断するしかありません。
しかしまとめてみなければ判らないのだからタンクがまとめて全滅しても
まとめたタンクのまとめ量が悪かったとも単純に言えないのです。

最後に

「これから始めたいと思っているかたや、
 興味はなくもないが遊んだことが無いかたむけに、
 FF14を遊んで周りのひとから「あのひと初心者だな~」と思われる時間を減らしたい、
 という需要に応える」
この記事の主旨に対し内容はいかがだったでしょうか。
画像が一切ない文字だけの記事におつきあいいただきありがとうございました。
なぜこういう記事を書いたかというと、
一人でも多くのひとにこのゲームに興味をもってもらいたいというのに尽きます。
と言えれば格好良いかもしれませんが
ひとに教えるのは楽しい、というのも確かにあります。
ゲームの中でも隙あらば助言をしようとするひと、いますよね。
もちろん純粋な好意からもあるのですが、それだけでもないかなと。
大勢が遊んでいれば、中には好意を持って接してくるばかりではないひともいますが
多くのひとはは初心者こそ、好意をもって見守ってくれます。
最初のハードルは高いと思います。
私も初めてサスタシャでマッチング待ちをしたときの緊張は今も覚えています。
でもそれもひとつの経験。無料ではじめられるので、是非試してみてください。

FF16の感想

正式名称は『FINAL FANTASY XVI』。PS5版が2023年6月発売。PC版も今後発売予定。
以前も書いた気がするが自分の「FFシリーズ」歴は
ナンバリングは『11』と『15』以外遊んでいるはずではあるが
リメイクやリマスターをほとんど遊んでおらず、
つまり発売当時のそれなので記憶があいまいなものも多い。
それはまあ下手すれば20年以上前だし残当である。
『4』から『6』はそこそこ好印象で
『7』が発売当時における他のゲームとの比較において傑出していて
『8』と『10』と『13』は印象が悪く、『9』はエンディングの印象が良く
『12』は確かに欠点もあるけれどそれ以上にいいところが多大である、
と現時点で思っている。
思っているだけでくわしいことは覚えていない。
例えばゴルベーザ四天王の登場順を述べよと言われてもわからない。
『11』を遊んでいないのは当時の敷居が高すぎたからで
『15』を遊んでいないのは『8』『10』『13』と同じ路線ぽいからである。
実際遊ぶと違うのかもしれないが遊んでいないので知らない。
派生作品は多すぎてどれが該当するかよくわからない。
つまりこれはどうかと問われなければ思い出せないくらい。
『ファイナルファンタジータクティクス』とかもシリーズ派生なんだろうなあ。
あと『FF7リメイク』は現在すごく安値でPSストアで売っているので正直ぐらつくが
最後まで完結してから遊ぼうと思っているのでさわっていない。


『14』は次の次の記事に書いた通りの時間遊んでおり、
シリーズ中ではもちろん、
他のすべてのゲームと比較しても相当に遊んでいると思われるが、
だからといって歴代最高の『FF』だと思っているわけではなかったりする。
オンラインRPGとしてはもちろん最高に面白いが
オンラインで遊ばない部分が他の『FF』や他のRPGと比べて
すごくすぐれているかというとあまりそうは思わない。
「オンライン兼用」の仕組で作らなければならない『FF14』と
「オフライン専用」で作ることができる作品群を比べれば、
後者がより有利ではあるだろうけれども。


「FFシリーズ」は同じ製作会社が製作する大作RPGであるということが共通点で
他のシリーズを冠するRPGと比較しても
毎回ゲームの仕組みが大きく変わるのが特徴である。
製作者いわく

「『FF』は、そのときどきのディレクターが「これが最高のゲームだ」と思って作ったものに『FF』という名前がくっついているだけだから、何も継承する必要もなければ、何におもねる必要もない。自分たちの考えた最高のゲームを作ればそれが『FF』なんだよ」
https://www.famitsu.com/news/202206/22265843.html

ということらしい。
『FF16』で従来シリーズから大きく変わったのは
戦闘がコマンド入力式から
ボタンを押すと武器を振ったり魔法を撃ったりジャンプしたり回避したりする
アクションゲーム式になった点。
先述の通り『FF15』や『FF7リメイク』はどうだか知らないのだが
そういうわれてみると『ゼルダ』や『テイルズ』はコマンド入力式じゃないなあと
言われてみれば思い返される。『龍が如く』は『7』からコマンド式になったらしい。
よくゲームジャンルを「RPG」「アクションRPG」となんとなく分けてしまいがちだが
分ける意味ある?とあらためて問われると、確かにそこに線を引くのは違う気がしてくる。
なるほど『ゼルダ』と『ドラクエ』を同じジャンルにするのは抵抗あり
一方で『ドラクエ』はクリアできるけど『デモンズソウル』系は無理というひと向けに
分ける意義は感ずるところ。
ではコマンド入力式のRPGに一切アクションゲーム要素がないのかというとそれも違う。
ターン制にしても時間制限があるかないかで違う。
さまざまな在り方や遊ばれ方や難しさの程度が多次元にある中に
ここからアクションでここからはではないRPGと線を引くのは確かに雑ではある。
まあそれを言うとRPGとそうでないの違いのどこに線を引くかもそうであるけれど。


『FF』は大作RPGであるから沢山売れることが期待され
それにふさわしく製作費用も掛けられる。
沢山売るために費用を大きく掛けたRPGなのである。
潤沢に予算をつぎこんで最高のみためと遊びごたえある規模感で
多くのひとに楽しんでいただくのが大作娯楽作品というものであるのに対し
アクションRPG式に変わったことで
多くのひとに楽しんでもらえなくなるのではないかという懸念に対しては
多くのひとに売らなければならない作品に相応の自覚をもって工夫が行われており
従来からの開始時の「EASY」「NORMAL」「HARD」のような難度区分けだけでなく
ゲーム内で装備するアクセサリにアクション補助機能を持たせるという
たぶん独自の工夫と思われる方法を採っている。
これは攻撃ボタン押すだけで敵に応じた適当な技が出せたり、
攻撃可能な状態であれば攻撃を自動で回避してくれたりするもの。
コマンドバトルではなくアクションでもこういうことができるのだなあ。

『FF16』があらゆる層にアクションを楽しんでもらうために取った方法。すべての場面で“不正解”がなくなり敵の強力な攻撃にも“納得感”が出る調整【CEDEC2023】
https://www.famitsu.com/news/202308/25314438.html

そのゲームのアクション的な難度に対して
自分がどれくらい適応性を持っているかということは
それこそそのゲームを遊んでみないことには誰にも判らないことであり
またそのゲームを遊んでいく中で適応し上達していく程度は
そのゲームに興味を持てるかや遊んでいて楽しめるか、
上達するとより楽しめそうかといった観点によるものだから
よりますます遊んでみなければ知ることが出来ないわけである。
したがって『FF16』を初めとして、あらゆるアクションゲーム、いやさ
操作の巧みさを問われるあらゆるゲームのすべてが、
遊ぶひとに沿って適正な難度段階を用意できているかなどは
誰にもわからないわけだが
ざっくり自分が遊んだ感じでは
流石にこれなら
コマンド入力式RPGしか駄目と思っているひともなんとかなるのではなないか、
いやむしろ簡単すぎでは、と思う。
2週目の「つよくてニューゲーム」では1週目では選べない高難度モードも選べるのだが
これを最初から選べるようにしておいたほうが、
アクションゲームに苦手感のないひと向けには工夫のし甲斐、
楽しみがいが在って良かったのではと思う程度の難度。
まことに難度調整は難しく、
『FF16』で制作側がそこをどうするかと充分考慮したことはうかがわれるが
出て来たものが適正であったかというと、判断に誤りがあったと感じる。
現状では、アクションゲームとして面白いのに
アクションゲームとして楽しめる人たちが
楽しめるところまで到達しなければならないようになっているのではなかろうか。
普通に考えて、アクションゲームとしても楽しめかつ大作RPGとしても楽しめて
またアクションが苦手であるひとにとってはアクションでありながらも楽しめ
大作RPGとして楽しめるようにすべきだったのではなかったのかと思う。


『FF16』が大きく変わったのは戦闘がコマンド入力式でなくなったというだけで
他はあまり変わっていない。
みためは「最高の『FF』を作れば、それが『FF』」という理念に基づき
『FF13』から14年、『FF15』から7年の時間間隔に見合う
2023年時点の「最高」さで作られていると思われる。
なんで思われるかって
何しろ他のゲームを遊んでいないので2023年の「最高」さがよくわからないからだが
世間の評判を見渡しても
『FF16』のみためが2023年現在に対し劣っているということは無いようなので
これが最高なのだろう。
みためというやつは遊んでいると割とすぐに慣れるものなので、
実は最高論議にあんまり関係ない気がする。
それでいて発売時期にそぐわない見た目だと売り上げに明らかに影響がありそうで
われわれ消費者がどのようにゲーム作品を見ているかの興味深い物差しである。
作る方は単純にたいへんでありつつも
最高のものを作っている満足はあるのだろうけれども。
変わっていないと言うときの比較対象は
同じ製作チームが製作した『FF14』に対してである。
最高のみためすなわち現実にかつてよりより寄り添ったみためであるがゆえに
ひとが大勢いる街を好きなように歩くことはますます出来なくなり
本来膨大に広がっていることになっている世界の
そこかしこの特徴的な部分を切り取って
縮尺を無視してつなぎあわせた、奇形の世界を旅する一行。
そこでのあらゆる事件は主人公の手の介在によってのみ進行し
観測者の目の無いときはすべてが静止している舞台。
そこにいる彼らはみためほどには生きて在らず、
主人公一行とのやりとりも、
その時そうであるしかない定型の取り交わし以外では在り得ずに
あらかじめ結ばれた糸を除いてはその変容を他に響かせることも出来ない。
20年前はこれでよかっただろうけれど、みための現実への接近に対して一歩も移らず
ますますその歪は広がるばかりである、という変わらなさ。
ではどうすればいいのかはわからないけれども。
画面がきれいになるごとに、その世界を自由に触れられることから遠ざかるという
過去のいつでも予期されて、現在も続く単純な矛盾。


『FF16』については、以上が特徴である。すなわち
・コマンド入力式からアクション式RPGとなった
・アクション性増加による配慮は行われているが
 アクションRPGとして幅広い層に対し適正かは難しい
・見た目は発売時期相応に優れている
・他は変わっていない


世間の評判としては賛寄りの賛否両論と思われる。
5点満点だと4点か5点、10点満点だと8点か9点、100点満点だと80点代。
けして駄作でも凡作でもないが、傑作や名作というには足りない感じ。
同感である。
傑作や名作には足りないところは
過去の『FF7』や『FF12』と比べればはっきりしていて
大きな長所、あるいは特徴、せめて特長ということができる、
『FF16』ならではのその発売時期における他と比較しての明確な個性の存在である。
みためは相応にきれいである。
途中でつまづくことなく最後まで遊べる配慮がされている。
だがそれだけ。ここが凄いというところがあまりない。
みためが凄いのだろう。アクションゲームの補助機能として凄いのかもしれない。
でもそこがそれが『FF16』なんだっけ?『FF』でよかったのだっけか?
『FF16』が「最高のFF」であるところは
幅広い層へ応じたアクションゲームの難度調整を設けたことでは無いはず。
ではみためなのか。みためだけなのか。
36年続くシリーズ最新作に相応しい出来ばえではある。大きな欠点もない。
だけど大きな美点もないのではないか。
みためは発売年としては豪華で綺麗なのだけれど。


『FF16』が本年に置いて「最高のFF」であるとはどういうことか、
という観点でいうならば
「映画のようなゲーム」というものも『FF16』を見る大事な面だろう。

僕たちが最高だと思う『FF』は何かと考えたとき、どんなシステムであれ、まずは「最高のストーリーとゲーム体験が得られることだ」というシンプルな結論になりました。
(中略)
それこそ、僕が『FF1』をプレイしたときに、「映画のようなゲーム体験だな」と感じたことが大きいです。演出やセリフのタイミング、ドラマ性、サウンド、それらがすべて組み合わさって、最高のゲーム体験になっている。それに加えてチョコボとモーグリがいたら、もう『FF』だなと僕は思っていて。そのゲーム体験を『FF16』でも実現しないといけない。
https://www.famitsu.com/news/202206/22265843.html

『FF16』が賛否両論だというときの否のほうの意見としては
「新らしいところがない」という他により大きなものがある。
それは遊べば分る細かい欠点と感じられるところがたくさんあるところだ。
雰囲気が暗いとか画面が暗いとか表現がきついとか変に滑稽で滑ってるとか
ミニマップがないとかいちいちテンポがわるいとか、そういうところである。
これらは遊べば誰でもわかることだから、制作側が気付かなかったとは思えない。
気づいていてあえてそうした、どちらかしかなくこちらを選んだが結局不評をかった。
それぞれがそういう理由なのだろう。
例えば画面が暗いこと。
『FF14』では同じ環境で遊んで、明るさ調整をしなくとも
画面が暗いと感じることは一切ないのだから、
これは明らかに『FF14』と違えて、『FF16』ではそうしたのだろう。
画面のきれいさ、人物や背景描写のこまかさが格段に増加しているために
同じ明るさでは違和感、ファンタジー世界としても説得力ある
その世界内での統一した存在感が出せないと判断したのかもしれない。
例えば戦闘後のリザルト画面でいちいちボタンを押さなければならず
アクションゲームとしてはとてもまだるっこしくテンポをそこね
遊ぶ気を損ねているところにも
アクションゲームとしてでなくまずRPGとして
「最高のゲーム体験」を作り出し味わってもらいたいという判断があったのではないか。
何にしてもそうである。
チョコボにボタンひとつで乗れないのも
ダッシュ中ボタンを押していなければいけないのも
ワールドマップでセーブができないのもそれなりの理由がつけられるだろう。
そう、立ち止まれと。これはアクションゲームの速さではなく
RPGの速さでのジェットコースターのようなゲーム体験を提供するのだからと。
だがその判断が正しかったのか。
結論の正否ではなく、手段として他にし様があったのではないか。
アクションゲームとして遊べて、みためは発売時期相応に豪華できれいで
最高のストーリー、演出、ドラマ性、サウンドが組み合わされば
単純に最高のものをくっつけていくだけで最高のゲーム体験に成るのだろうか。
製作者がかつての『FF』にみた「映画のようなゲーム体験」は
当時としてはそれで出来ていてそれで良かったのかもしれないが
『FF16』はそれで良かったのか。アクションゲームとしての部分と合わされる
さまざまなこまかなRPGとしての部分がこれまで通りでよかったのだろうか。
『FF16』は遊んでみると確かに「映画のようなゲーム」であると思う箇所もある。
けれど通してみれば結局、映画ではなくアクションゲームでもなく
ストーリーがまったく進行しない時間が間に大量に挟まり、
ストーリーを進行させるために
とても最高とは思えない演出のおつかいを繰り返さなければ進行しない
昔の『FF』のような「映画のようなゲーム体験」なのである。
だがしかしRPGというゲームに今もそれが出来ない、
方法が見いだせていないということはないはずだ。
かつてと違う現在のみためを持って、アクションゲームであることと
映画のような最高のストーリーとゲーム体験とを両立させた
RPGという区分けにあるゲームが無いとは決して言えないはずである。
彼らは終始一貫において「映画のようなゲーム」ではなかったかもしれないが
アクション要素があっても従来通りのお使いで部分はできていても
その舞台を眺めて、駆けて、障害をはねのけていく過程に
違う世界に遊びその体験にゲームでしか味わえない歓びが確かにあるのである。
それはもちろんオープンワールドだからという些少な形式の問題ではなくて
そして演出だとかストーリーとかもなく
ゲームの仕組みとしてどうあればアクションとRPGが現在のみための質において
表現できるかという問いかけへのそれぞれの確実な答えにこそ根差している。


なぜ『FF16』は遊べばすぐわかる欠点が、誰にも感じられる欠点としてそこに在るのか。
それは右か左かで判断がわかれるところで右を選んだ結果、
左を好むひとの嗜好に応えられていないからであるのだが
つまり、どちらをも満足させる工夫、すべき努力が欠けていたのではないか。
これで最高だという思い描いた到達点が、
あるいは出来上がってみたら現在のみためで作るアクションで成るRPGとして
まるで見当はずれだったのだ。
結果としてその出来栄えを味わったところから言う、
決して駄作凡作ではないのに言わざるを得ないとするならば
過去に達成している作品を思い浮かべられるのにも関わらず
そこへ至ること、至る方法を思いつくこと、至っていないことに気付くこと、
言い換えれば、他のゲームにはない新しい工夫、傑出した長所、
歴史的な名作たる道へ続く方を、選ぼうとしていないではないか、
考えがちいさくまるで足りないではないかと思わざるを得ない。
その中での最高を最後まで破綻なく結実させたのは確かな成果ではあるけれど
高品質ではあっても誰もがどこかで見たことある想像の枠を越えないものであり
良作ではあっても、後世、しいて遊ぶ価値あると認められるような作品ではないことが
多くの期待に沿えなかった点であると思う。

2022年を振り返る

 

まず最初に結論を書いておくと、今年の後半半分も、
前回『テイルズオブアライズ』にかこつけて書いた状況と
まるで変わりない。
ゲームは変わらずそれなりに遊んでいるけれど
それぞれに対してとくにあまりこれという感想は、ない。
ゲーム側の責よりは、遊ぶこちら側のすり減り鈍麻。
面白いと思っていないわけではないのである。
それなりに面白いからこそ熱心に遊んでいるのだが
あらたにあらたしく新しく、ここに書いておきたいことがない。
では、このサイトに名もなき一般人が、
ほとんど自分にとってしか価値しかない文字列を
誰でも読める形で公開することに労力に見合う意味があるのか、
ということになるが、余裕でありまくりである。
自分にとって中身がまるでないことを
記録するだけのことに、充分意義がある。
この記事を書いたところで
さして誰の邪魔をするわけでもないネットって素晴らしい。
読んでくれたひとに無為を感じさせるのは申し訳ないが
そこはすまない。こらえてくれ。こらえないでも良いです。
なお労力も掛かっていない。それはまあ更新回数からしてほら。

 


まず2022年、全体の状況を振り返ると、
相変わらずPS5は売っていないので買っていない。
わたしPS5買ったら『ELDEN RING』遊ぶんだ……と呟いて幾星霜、
発売から2年たっても出回らないのもゲーム機史上初だか
お値段が上がってしまうのも空前の事態。
世の中変わったものですね。
進歩せず停滞どころか後退ですねと北西の国々をみながら。
『FF14』は熱心に遊んでいるので
『FF16』はそれなりに期待しているのだけれど
果たしてふつうにPS5を購入できる日はいつになるのだろうか。
さすがにゲーム専用PC環境を調えるほど
ゲーム熱心派ではないのですが。


年間のソフト売り上げを見ると、ここ数年と同じく
よくこの本数でゲーム会社は続いているな、という数が並ぶ。
 ゲーム売上定点観測 https://teitengame.com/index.html
ゲーム機で遊ぶゲームなぞ
ゲームの中の一分野でしかないことを知らしめる数字。
ソシャゲとかいう焼き畑農業はどこまで続くのかと
ほどほどのゲーム熱心派は唱えるが
ユーザーに毎日のうるおいを
絵とか声とかで長く継続的にお届けするサービスであって
クリアで消費するゲームと同じ枠で捉える方が間違いだ、
と言われれば、うん、そうですね。
その方が儲かる。みんなお金を出す。求めている。正義だね。


今年発売されたゲームをまったく(強調)遊んでいないのだが
今年アップデートされた内容は遊んでいるので
そうでもない気にさせられる。
今年も目を引くような新規作品はなく
澱んでいますね、と簡単に書きそうになるが
ゲームの歩みが遅滞しているわけではないのだろう。
見ているこちら側が乗っている
今まで積みあがった履歴に相対すれば、
一年間の割合が低下するだけ。
それを高みに立ったと勘違いしてはいけない。
遠ざかっただけである。

 

 

で、本年後半実際どのようなゲームを遊んでいたか振り返っていきたい。


まず割と遊んだのが『英傑大戦』である。2022年3月稼働開始。
 公式サイト https://www.eiketsu-taisen.com/
発売ではないが2022年のゲームも遊んでますよほら。
武将カードは今数えたら100枚以上あった。
一枚印刷に100円かかるので
すくなくとも20,000円分以上は遊んでいることは間違いなく
パッケージゲームはもちろん
焼き畑においても年間吸い取られ額として及第点な気がするが
「ふつう」の英傑大戦ユーザーからすると、まるで遊んでいない範疇。
それだけしか遊んでいなくてこのゲームについて語るなど
ちゃんちゃらおかしいお布施額。
こわいわアーケードゲームの金銭感覚って恐ろしいわ。


中身は『三国志大戦』『戦国大戦』と同じ。
「三國志」と日本の戦国時代しばりを解いて、
いろいろな時代の有名人と無名な同時代人が登場する。
新選組に坂本龍馬、わかる。安倍晴明に頼光四天王、うんわかる。
だが藤原道長まで出陣するとは。
源義朝が由良御前と常盤御前を侍らせて登場とかどこ需要。
さすがに「皇族」はぎりでていないけど
今後どうなるのか期待がとまりません。
新のつく『三国志大戦』と『戦国大戦』は稼働当初大いに倒けたが
今回は無難な出足。
17年前の『三国』ver1~2の盛況は永遠に無理にしても
これだけ長いこと続いているだけで十分えらい。


料金体系はこの17年でもっとも安価になっている。
1ゲーム100円。カード一枚100円。
印刷しないなら100円であそべて
カード印刷強制で250円以上した昔に比べてはっきり安い。
まあ冷静に他と比較すると充分高くて
今までがなお高すぎなだけとも言う。
17年前はそれでも大盛況でしたねえ。日本も貧乏になったな。
また重課金したいしたいという金銭感覚が壊れた方々向けに
イラスト装飾がちょっぴり豪華版も50,000円ほど分で入手可能。
ぼく豪華版何枚ももってるよ需要に応えた迷、名采配。
誰も損しない。正義。正義のはず。お金はあるところにはある。


とはいえ、ここに何度も書いたように、
いまどきゲームセンターまで行かなければ遊べず
台が先客で埋まっていれば行っても遊べないのは
家でもどこでも遊べるゲームに対して覆しがたい不利。
昨今の半導体供給事情のなんたらかんたらと
セガの体力的にも稼働総数は絞られており
県内に一か所しかない設置店へ何時間掛けて出かけても
即、遊べないかもしれないゲームを果たしで誰が遊ぶのか。
新規に遊びたいひとがどれだけ定着するか。
専用筺体でしか実現できないゲームの越えられない限界である。
なお、現状稼働数で客が溢れているわけではないから
見込み需要に適正な設置数なのでは、
という正論は信者フィルタを透過しない。


けれどくやしいが『大戦』シリーズは抗しがたいほど面白い。
高い。気軽に遊べない。それでも遊びたくなる度合が時に勝る。
ゲーム自体ではなく、遊ぶために必要な環境という間口自体が狭いのは
まことに残念だが
それをおいても、永久に遊ばれ続けるに値する
史上最高峰のビデオゲームである。

 

 

もうひとつそれなりに遊んだと言えるのが『FF14』。
また遊びたくなり、3週目を新キャラクタでいちから開始。
ずっと遊んでいるひとにとっては
自キャラを全職レベル最高にしてからがスタートだろうけれど
肉弾戦も魔法もフィールドワークも室内作業も
なんでもこなすキャラクタに到達してしまうと面白味ないので
今度は3キャラタ並行して役割分担させて育てている。
こういう遊び方は明らかに運営推奨ではないらしく
『ドラクエ10』のように自キャラ同士でアイテム譲渡はできないが
それでも脳内保管して楽しむ。
話を進めるのに3倍時間が掛かるわけだが、先の話を見たいのでなく
育てていく過程こそが面白いのだからこれで良いのだ。


『FF14』の一番面白いところは
オンラインの向こうの誰かと協力してダンジョンを攻略するところ。
他のすべてはそのための装飾。
お話が面白いとか舞台やNPCが魅力的とかは
このゲームを繰り返し長々と遊ばせる理由にとってあくまで補佐。
自分でつくったキャラクターを通して
ダンジョン攻略という過程を演じるロールプレイ。
『大戦』シリーズが、
手持ちのカードを組み合わせて思いついたさいきょうデッキで
対人対戦でぼこぼこにしたりされたりすることが面白いように
単に操作技術の高低や知識量の大小を競うだけでなく
もう一味、自分なりの工夫を持ち込めるところが面白さなのだと思う。
最適化された最高効率の正解がひとつしかないものは、
正しい答えに至るまでしか楽しめない。


もちろんゲームの楽しみ方はひとつではない。
『大戦』シリーズを対人対戦をしないで楽しむひともいる。
オンラインRPGは絶対に嫌だというひともいる。
それでも楽しんでいるひとへ、こちらの方が面白いに決まっていると
横から自分の楽しさ、信ずる正しさを押し付けるのは違うだろう。
対人対戦だから勝ったり負けたりが面白いのだ。
上手く補助してにやりとしたり
足引っ張ってしまってギャーってなるから面白いのだ。
だけどそれが嫌というひともいるのである。
自分が作り上げてきた面白いゲームのりくつに沿わないから否定する。
それは間違っていると理性は語る。
とは言え、この面白さに触れないなんて、知らないなんて
もったいないよと言いたくなる。
相手は知りたくないわけでなく向いていないと思っているのだと
わかりはするが、理解できるというわけにもいかない、そこよ。

 

 

『テイルズオブアライズ』のあとは
『幻影異聞録♯FE』を遊んでいた。『ソウルハッカーズ2』ではなく。
『女神転生』シリーズのアトラスが
『ファイアーエムブレム』の設定を使って製作したもので
なぜか芸能ものである。
 公式サイト https://www.nintendo.co.jp/switch/asa4a/
中身はアトラスの汎用RPGシステム。
『真女神転生4』とか『ペルソナ3・4』あたりを使いまわしたと思しきもの。


『ストレンジジャーニー』とか『ラジアントヒストリア』とか、
なかなか面白いと過去に書いた覚えがあるが、後悔している。
駄目ではない。破綻はしていない。
たいていの人は最後までひっかかりなく遊べるだろう。
けれどこのゲームを遊び終えて、
心から、面白かった、というなら理解できない。
のっぺりしている。不毛。
『真女神転生4』もそうだったが
ひとつひとつはそんなに駄目ではないのだけれど
全体として、ここが良いというところがない。
『真女神転生5』と『ソウルハッカーズ2』を
遊びたい気にはまったくさせてくれない。

 

世の中には、偏狭な一個人の主観には理解できないものが溢れている。
その主観が傑作と褒め称える作品にも、いくらでも粗はある。
貶すべき箇所の無い作品などそうあるものでなく
どんなものでもそれが振り返って良い印象を与えるものでなければ
欠陥瑕疵と感じられるものを含み出来ている。
良いと感じるものは良いところだけをみ
悪いと感じさせるものは細部が全体の悪印象を作りだして汚くみえる。


けれど、自分にとって、そのときの自分にとってはそれが真に思えても
後から振り返ればそうではない、そうでもないことなど、
一番よく知っているはずの自分であってすら、いくらでもある。
正しいとは何か。楽しいとか面白いとは何か。
なぜそう思うのか。なぜそう思えないのか。なぜそんなふうに思えるのか。


昔は面白さがわからなかったが、最近見返したらなかなか良かった。
以前は感心してみたはずだが、今回はそれほどでもなかった。
遊んでいて最初はなんだかよくわからなくて何度も投げそうになったが
最後まで通したらそれなりになかなかだった。
どれもある。最初から最後まで面白がれないのもあれば逆もある。


沢山ならんでいるなかで、いまの自分が面白いと思うゲームを遊びたいのだ。
だけど遊んでみなければわからない。
全てのゲームを最後まで遊んでやはり面白くなかったと
とりあえず態度を決めるまでですら時間はない。
だから世間の評判をみたり、
面白かったゲームをつくったひとの作品を遊んでみたりする。
選んだ結果、思っていたのと同じだったり、より悪かったり良かったりする。
そう思わないひともいるのだろう。
そういうふうに遊ばないひともいるのだろう。
過去の自分や今後の自分が、いまの自分と同じように感じないとも決められない。


しかし、つまらないものはつまらないし、面白いものは面白いのある。
面白そうと思わないものは遊ばない。
世間の評判をみて、面白そう、自分も楽しめそうと思うから手を出すのだ。
遊んでみるしかない。可能性は無限でもすべてに手を延ばすことはできない。
面白そうだと思ったそのときの自分の選択に従うより他はないのだ。
正解なんて結果にしかないのだ。

 


そんなふうに
まったく良い方向に捉えられなかった『幻影異聞録♯FE』。
思えば『テイルズオブアライズ』もそうだし
『ドラゴンクエスト11』ですらそうだったように思う。
『ストレンジジャーニー』は遊んだときは面白く遊んだが
今遊んでどうだろうか。
『ペルソナ5』は面白かった。
『アライズ』は『幻影異聞録』よりはましだった。
『FF14』はオンラインでない部分も面白いとおもうが
Ver3以降は作業感が強い。
けれど世間の評判はVer2部分がわるく後ろに行くほど良い。
自分の遊びかた、楽しみかたがズレているのだろうか。

 

 

さて、冒頭に書いたように、他にもいろいろ遊んだけれど、
その結果として出てくる言葉がない。
以前は面白かった、つまらなかった、
それはなぜだったろうかと、いろいろ言いたいことがあったが
残念なことに今はない。
それが正しいかどうかわからないからという理屈ではない。
何を書いても意味のないことという諦らめでもない。
なぜ『ドラクエ11』は面白くなかったのか。
『FF14』のVer2部分はどこが面白いのか。そういうとっかかりはあるが
それ以上はとくにない。出てこない。
以前の作品を詳細に思い出せない。比較できるほど消化していない。
そして今日『FF14』を遊ぶことより面白いと思えない。

 

昔のようにほどビデオゲームというもののこれからに
期待できないというのもそうだろう。
ただ、それは自分にとっては、に過ぎないのは
本年のゲームの売り上げランキングと自身との乖離からも明らかである。
今年も何百万人もが、新しいゲームを楽しみに購入し、
また次のゲームも購入するほどに楽しんでいる。
自分はそれにあずからず、以前のゲームを掘り起こし遊び返したり
十年二十年前からあるゲームの続きを遊んでいる。
それで何がわかるというのか。何を期待する立場にあるのか。


だからといって遊びたくはならないゲームを遊ぶことはできない。
おそらく楽しめないだろう。
なかには楽しめるものももちろんあるだろうけれど
そこに当たるまで耐えるつもりはない。
遊びたいと思うゲームを遊んで
面白ければここに感想を書き
そうでなければ何か月かけて遊んだとしでも、データを消して忘れる。


遊んだゲームをみな記録しておきたかったが
こまかい感想を並べ立てる熱意は
もはや失われてしまったことは、認めざるを得ない。
それはゲームに対する興味の減退であることも否定できない。
しかしこのサイトはまだ、自分にとって完全に無意味でもない。
『英傑大戦』も『FF14』も面白い。
『イブニクル2』も感想を書くほどではなかったけれど楽しめたし
『Hades』も『サクナヒメ』も悪くなかった。
『トライアングルストラテジー』も『十三騎兵防衛団』も
『タクティクスオウガリボーン』も遊んでみたい。

 

年の最後にどんより感満載でまことに申し訳なかった次第ですが
これからも消さずに続けていきたいと思います。


2023年こそPS5を買いたい。売っていれば。
そして『ELDEN RING』遊ぶんだ。
そのころには『FF14』はまた飽きているだろうし。
でも飽きるまでは遊ぶ。
今日もヒーラーで後ろからみんなをながめてにやにやします。

 

 

 

テイルズ オブ アライズ

昨年2021年9月に発売された
ナムコのRPGブランド「テイルズ」シリーズ最新作。
と書いてから調べたら
ナムコがバンダイナムコに変わったのは17年も前だった。
でもバンダイといえばしょせんあのバンダイなので
自分にとって未だにバンダイナムコはナムコの現社名なのである。
認識が化石。
酷い言いようだがまあ当時はみながそんなものだったので
一概にバンダイだけが悪いとも言えないのではないかと今は思うが
一時期はもちろん子供だましだと思っていたけれど、
騙されていたいる子供が購入費用分楽しめていたのであれば
それはそれで良いのではなかろうかと思わなくもない。
もちろん20数年後にも名作と呼ばれる方がより良かろうけれども。


「テイルズ」は最初の『テイルズ オブ ファンタジア』が1995年発売で
今年で27年目。派生作品も含めるととんでもない数が出ており
数える気も失せるというか失せたので数えていないが
とにかく両手で数えられないくらいたくさんあるうちの
当然そのうち片手で数えられるほどの作品しか遊んでいない。
そもそも最近記憶あやしくどれを遊んだかタイトルから思い出せないが
唯一はっきり記憶があるのが2002年PS2発売の『ディスティニー2』。
「柱のない世界を」で良かったのではという感想しか覚えていないが
パッケージ裏に載っていた
「信じること。信じ続けること。それが本当の強さだ」
というのは名文句だと未だに思う。


20年ぶりくらいになぜテイルズシリーズを遊んだかというと
他に特に遊びたいものが無かったからである。消極的。減点法。
昔は山のように遊ばなければならないゲームが積みあがっていたが
遊びたいゲームから遊んでいるうちに
いつのまにかそこには何も積みあがらなくなった。
それってゲーマーとか名乗る資格ないのではないか、
趣味はゲームとかおこがましいのではないかと思わないでもないけれど
なんだかんだ結構な余暇における割合を
いまもビデオゲームに割いているのであって
遊んで入力したからにはそれをここに感想書くという形で出力して
記憶が薄れて行っても諦めつき納得できるようにしたいのである。

 


さて実は前回の年末の更新で次は本作を遊ぼうかなと書いていた通り
遊び始めたのは本年1月の初めで
クリアしたのも2月のうちだったと思う。
そして今は6月末。あら今年も半分終わりで早かったですかみなさん。
難度高く最初のボスであっさり全滅してからは気合入れ直し
がんばって最後までクリアした。鳥も埴輪も倒し温泉も行った。
それでなぜ今頃感想を書いているかというと
特に言いたいこと、
つまりここに書いておきたいことが思いつかなかったからである。


それでもここに書いてみると
まずお話は向かい合う二つの惑星を舞台に
圧政からの解放を目指すうち世界の真実にたどり着く筋書きで
『11人いる!』の続編『東の地平・西の永遠』を思わせる設定。
圧政からの解放を目指す戦いなのに
旅して敵のボスを倒して周る形を取らざるを得ないありようや
世界の謎にしても要は戦闘で解決相手は悪という結論は
昔から続く「テイルズ」というRPGらしさで微笑ましい。
戦闘は3Dに成長しているが操作できるのはやはり1人だけ。
仲間が敵攻撃を回避してくれる程度の調整難しさが察せられるが
前兆付き攻撃などを潰す指示を
控えの2人も含めて適宜行えることでストレスを緩和している。
でもあくまで全員一緒には戦わないのね。
あとなぜ30年近く経っているのにアニメ部分は進歩していないのか
それなのになぜいまだにアニメをイベントシーンに使うのか
オープニングの歌いまわしは
演歌とかと同じ伝統芸能様式美な方面からの要請なのか
ファンのみなさんは本当に
ほんとうにあれを求めているのだろうか、とか思うのだが
まあそういうところは好みの問題であろうし
アニメを何十年も視聴していないひとが
どうこう言うことではないのだろうし、ええ、
総じて、
20年前の『ディスティニー2』と大きく変わっているはずなのに、
そして製作者は殆どが同一では無かろうに
確かに同一シリーズと言い得るだけの
細部の集積が為す印象が感慨深かい。
切れ目なく毎年シリーズ作品を出し続けてきたからだろうか。
毎年複数作品を出し続ける供給力と
それに応え得る需要を維持し続けたことは
まこと敬服に価すると思う。


という短さ。それでも良いのではという意見も自分の中にあるが
それだとその程度しかそのゲームを解っていないのに
書いて良いのかという意見もあるわけである。
今まで浅い感想を書いたことが無いのかというと
とっても心当たりがたくさんあるのはともかく。
書いたら読み返さないのでノーダメージ。
でもチラシの裏でなく公開の場に書く上での
最低限の義務と責任は課されなければならないわけでもある。


なぜ短い感想しか出てこないのかと問うならば
シリーズ作品に思い入れが無いとか
作品が対象としている想定顧客層から外れすぎているからとか。
最近久しぶりに『パワプロ』を遊ぼうかなと思ったのだけれど
財布の中に購入費はあるのだが
日々どれだけ野球という競技に関心を向けているかを思い
これからどれだけ自分がそちらに興味をそそぎそうかとみると
なかなか踏み出しがたいものがある。
『テイルズ』を久ぶりに遊んでみようと思い
最後まで遊ぶ程度の期間関心を向け続けることは達成し
その出来映えにも費やした値段と時間以上の価値を得たと思うが
しかし特に何もない。それ以上でてくるものがない。
作品の所為でなくこちら側の問題ゆえ申し訳なさはあるけれども。


そういうわけで20年ぶりに最後まで遊んだのに感想は書かなかった。
ではなぜ今こうして書いているかというと
その後でいろいろなゲームを遊んでいる中で
今更ながら少し書いておきたいことが出てきたからである。

 


ひとつは『ドラゴンクエストビルダーズ1』を遊び直したことから。
『ビルダーズ』は『2』より『1』の方が自分の中で評価が高いが
いくつかある理由の内で大きなものがお話の単純明快さにある。


ビルダーズ自体はそこまで自分に合致した作品ではない。
自分の中にこのゲームで表現したい「建造物」が無いからにある。
模倣元であろう『マインクラフト』や『テラリア』にしても
また話を拡げて特に目的がなく自由さが売りのゲームにしても
お絵描き道具や立体造形素材そして物語生成機として使って
創りあげてみたいものがなければなかなかに楽しむことは難しい。
例えば都市開発ゲームである『A列車で行こう』シリーズは
都市が成長していく過程を眺めるのが面白いのはそうなのだが
しかし都市を成長させる動機が自分のなかにあまり無いのである。
経理が黒字になっていれば良いのでは。
初期配置の緑ができる限り残っている方がうつくしいのでは。
人口が増えなくとも日本全体では減っているのだから
この街だけしゃにむに増やそうというのも違うのでは。
もとい、自分の中にかくあるべき作り上げたい理想、
言い換えれば目標がそれほど無いのだ。


しかし『ビルダーズ1』は『ドラゴンクエスト1』の
「せかいの はんぶんを おまえにやろう」というお話をなぞり
短時間で簡潔にRPGとしてのお話が完結しているところが
まことに自分の好みに合致するところなのである。
まずは最後まで通し
それから「メルキドガーデン」を始めとする
各お題を消化していくようになぞったが
そういう升目を隅々まで塗りつぶしていくことで
作品内における自身の制御領域を広め拡げ大きくしていく過程が
苦痛になり過ぎない程度に消化できる作業であり
大団円を迎え『フィナーレ』が鳴り始めるに到達したとき
大きな達成感という感慨を得るため最小限の負荷であると思う。
そこが『ビルダーズ1』の自分がもっとも好きなところなのだ。
「ひめに感謝されること」というゲーム内評価でしかないものが
このゲーム作品の価値のほとんどであったと改めて感ずる。
つまりエンディングにたどり着くことで
明らかにそのゲームを達成するすなわち目標を完遂し得るのだ。


そしてRPGの面白さはそれだ。
最後まで遊ぶことで確実に完結する目標を達成する満足感のために
積み上げ続ける過程。
舞台設定や登場人物たちが纏うガワは最後の最後を目指す動機。
例えば『勇者30』という作品にそれを見ることができる。
2009年にPSPで発売されたパズルアクションゲームで
30秒でRPGのお約束をこなしつつ魔王を倒し世界を救うことが目的。
製造元から察せられる通り
決して出来良く遊びごたえある作品とは言い難いものの
30秒でRPGを遊んでいるかのような感触を創出するその在り様と
現出させたアイデアはまことに素晴らしい。
この作品で得られ遊んでいて受けるてざわりが示すものは
最後の敵を倒して終わりを迎えるという目標への過程の苦労で
苦労を最小限にするための工夫こそがゲームである必要だという点。
つまり『ビルダーズ1』のエンディングに感動し
そこに面白さを見出しているならば
そういう面白さは極論『勇者30』のそれと変わらないのではないか。


自分は果たしてゲームに何を求めているのだろうか。
以前ここにも書いたけれどそれは
1時間ぐらいでエンディングに到達できるアクションゲームで
端的に集約されていると思っていた。
操作することが結果の良否につながること。
前回の知識が今回に役立って前進があること。
単になぞるだけではなく様々な試行でより良い答えを探ること。
そしてその結果に納得でき満足できる
解決と完結という終わりがあること。
優れたゲームはこれらを余計な装飾の有無に依らず達成している。
これだ。これがゲームだ。


ではそうではない大多数のゲーム作品は駄目なのか。
楽しくないのか。面白くないのか。
そんなことはなくそもそもゲームである必要も無くて
質の高低だけでなく
遊ぶこちらがわの好みの影響は間違いなく大きいにせよ
誰もが納得できる楽しさを持つゲームは沢山あるのだし
それを様々な作品は自分に教え続けてきてくれた。
翻ってでは『テイルズオブアライズ』を遊んだときの
何が悪かったのか。

 


もうひとつは『FF9』を遊び直したこと。
『FF14』を除けばシリーズの景気良い話を寡聞にして聞かないが
「テイルズ」同様なのかそれ以上なのか数えていないが
派生作品は各機器向けに作られており
この『FF9」も2019年よりPS4とSwitchでも
リメイクだかリマスターだか知らないが
戦闘ロード時間を改善したものが遊べるようになっている。
正確に言うと戦闘毎のロード時間を演出で誤魔化していたものを
演出カットして戦闘開始できるようになっているのだが
それ以外にも動画を除く全イベントの進行速度を倍速にしたり
攻撃ダメージを全カンスト化したり
ランダムエンカウントOFFにしたりも可能。
『エクスカリバー2』も容易に取れるのだろうと思われる。
2000年PS1発売のゲームでやはり20年くらい前の作品であるから
自分の嗜好や好みがそのあたりで固まって
以降ついていけず劣化退化しかしていないのではなかろうかと
疑念を覚えるに十分な自身の遊びたいゲームの選択である。


それはともかく
戦闘開始演出カットだけ設定して20年ぶりくらいに遊んだが
率直に言ってなかなか苦痛であった。
何年に一度発売され何十時間何か月もかけて味わう大作として
腰を据えじっくり向き合うならともかく
Switchで机の上に画面置いて懐かしく思い出しながら
その後20年間のゲームと比較しながら遊んでも面白くはない。
一通り最後まで遊びはしたものの
思い入れの中にある印象の色をくすませただけだった。
かつては確かにときの最先端に相応しい作品に相対して
剣を掲げるエンディングに満足して遊び終えたはずだったが。
グラフィックも当然高解像度対応になっているのだが
昔のぼやけた画面だったからこその絵だったのだなあと思う。
想い出は鮮明であればよいものとは限らない。


RPGという種類のゲームに
自分はどういう面白さを求めているのだろうか。
例えば昨年後半には『真女神転生5』も発売されたが
遊んでいないし今のところ遊ぶ気が無い。
なぜ遊びたい気が起きないかというと
前作『4』『FINAL』があまり面白がれなかったからだが
いったいその面白く無さを言葉にするのはなかなか難しい。
思っていたのと違っていたとか
駄目ではないのだけど求めていた面白さがうすいとか
そこはそうじゃないだろと言いたいと書こうと思ったのだが
いやでも過去の「メガテン」も
自分が書こうとしたほどそういうゲームだったかのか
いま、遊んだことが無いひとが遊んでも
面白いと言えるものなのだろうか。
その当時において他と比較して独自味があっただけで
ゲームとして20年後も評価される出来栄えだっただろうか、
と思うわけである。
『ソウルハッカーズ』や『ペルソナ2罪』あたりを
『4』『FINAL』そして『STRANGE JOURNEY』と混ぜ
今遊び返して
果たしてどれが面白いどれがつまらないと言えるか
いささか自信が無い。
結局そのとき遊んだから面白かったのであって
面白かった印象なのであって
ずいぶん時を経て発売順や遊んだ順にとらわれず
あるいは平等な場に立てるとしてその質を比するならば
当時と違った価値が浮かび上がるのではないか。
であれば今の自分が
それらのゲームに求めている面白さとはどんなものなのか。

 


結論にとびつくならば、
求めているのは新しさすなわち経験のない体験なのだ。
これまで遊んできた記憶に残る様々なゲームの
多様な面白さの想い出が
常に今日と明日遊ぶゲームから感じられる楽しさを制限する。
引き立てるには新しくなければならないのだ。
既に知っていることが必ずしもマイナスというわけでもない。
前回の知識が今回役立って前進があることは
ゲームから感じられる楽しさの重要なひとつだ。
より快適に進行出来るならば既視であることは問題ないのだが
その結果の過程が
かつて巧緻の差はあれなぞったことのある通りであれば
繰り返すごとにその感慨はくすみ縮退していく他はない。


対戦環境が常に更新され続ける対人対戦ゲームや
課金し続けてもらうために新規要素を常に注ぎ続ける
Sustainableを体現する作品群には
この完結するまでの過程を楽しむゲームと無縁の境地にある。
ゲームが生成する日々の新しさ以上に
そのゲームをおなじときにみんなで経験すること自体が
現実世界と同様の
先の見えない終わりなきそして常に新しい遊びなのだから。


しかしそうでないもの、解決と完結という終わりがあり
その過程の作業を積み上げていくからこそ在る
感慨を意図するゲームにそれは難しい。
キャラクターのみためとかお話とか
げーむせいとかいう部分は新しくとも
共に同じときに同じ作品を楽しんでいるわけでは
かならずしもないからだ。
お話の先や効率の良い進め方を知ってしまうことで
最初の驚きすなわち大きな価値である
新しさが減じてしまうということ。
何もゲーム作品に限ったことではないが
ゲームというものの楽しみ方が
定額持続可能に定番化していくに際して
かつてよりより難しい匙加減を必要としているのだと感じる。


大勢でともに味わうときは
互いに同じものから異なる体験と違う感想を受けるからこそ
擦り合い比べ合いぶつけ合う面白味が生まれる。
自分一人の中で咀嚼するならば
それは唯一ただひとつのある経験と過程を経て成った
その人そのときだけの感想なのだ。
そこには他の影響をある程度隔絶した自然さとか
清らかさ素朴さ純粋さを見て取ることができ
そのままに自分の中に育てていくことで
損なわれることのない価値観を確立することもできるだろう。
興味とか好みとか知っているかということで表現される
そのひとそのときだけの受け得るありようが
そのひとにとって作品の価値を決定する。
まことに当たり前だが
しかしそうではない作品の遊ばれ方が主流であるにあって
定まった価値というものの多様さと
一期一会ということばの重さを感じずにはおれない。


自分の興味関心がどこを向き
そのとき好みがどのように成型されているかは
自身に在っても測り難く
だからこそ面白いのではあるけれども。