吉田松陰が投獄された小伝馬町牢屋敷~日本橋小伝馬町・浜町川跡・東日本橋散策(1):梅花亭/十思公園/石町時の鐘/油かけ大黒天
- 2021/12/14
- 11:35
日本橋散策については、今まで、以下のような4つのサブシリーズと1つの番外編を掲載してきました。
①「日本橋堀留町・小舟町散策サブシリーズ」:江戸時代に大変賑わい、浅草寺の大提灯にその名を今でも残している「日本橋堀留町・小舟町」散策(3回にわたり掲載)、
②「日本橋人形町二丁目・富沢町散策サブシリーズ」:花街や遊郭の名残を残す「日本橋二丁目・富沢町」散策(3回にわたり掲載)
③「日本橋蛎殻町サブシリーズ」:水天宮や、東京シティエアーターミナルがある「日本橋蛎殻町」散策(2回にわたり掲載)
④「橋梁としての日本橋サブシリーズ」:橋としての日本橋を様々な視点から見た散策(3回にわたり掲載)
⑤(番外編)「見どころの多い中央区新川散策シリーズ」:日本橋と比べると存在感の少ない新川地区ですが、散策すると多くの見どころを見つけることができる新川地区を散策した番外編
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今回は、⑤の(番外編)「見どころの多い中央区新川散策シリーズ」の最終回である「堀部安兵衛の碑~見どころの多い中央区新川を散策(最終回)」に続き、
「日本橋小伝馬町・浜町川跡・東日本橋散策サブシリーズ」の第1回目として小伝馬町界隈を散策します。
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(今回散策するエリア)
今回の「日本橋小伝馬町・浜町川跡・東日本橋散策サブシリーズ」で散策する地区は緑色で囲った3つの地区で(一部千代田区東神田など他の町も含む)、第1回目の今回の記事で散策するエリアは「①」の小伝馬町駅周辺エリアです。
(出典:中央区企画部広報課)
(小伝馬町交差点)
地下鉄・小伝馬町を出て小伝馬町交差点から出発します。
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(梅花亭:和菓子の老舗店)
小伝馬町交差点には、嘉永3年(1850年)創業の和菓子の老舗店「梅花亭」があります(中央区小伝馬町12-5)。
本店は「四谷怪談のお岩の伝承・於岩稲荷田宮神社を参拝~見どころの多い中央区新川を散策(4)」で書いたように中央区新川にありますが、
「江戸時代における創業の地は当店よりやや南側にあった」とお店の方に古地図(下の写真)を見せてもらいながら説明していただきました。
店内の様子です。
(お店の方のお顔を掲載することの許可を得ています)
購入した和菓子です。私は個人的には梅花亭のこし餡が好みです。
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(十思公園)
この小伝馬町交差点から少し歩いたところ十思公園(じっしこうえん)があります。
この十思公園には上の写真にあるように多くの史跡がありますが、その主なものを見ていきます。
「小伝馬町牢屋敷」
江戸時代に存在した伝馬町牢屋敷がこの地にあり、その一部が十思公園となっていて、
牢屋敷の石垣が公園内に展示されています。
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また、公園の隣にある「十思スクエア別館」には、
伝馬町牢屋敷の精巧なジオラマが展示されています。
伝馬町牢屋敷には吉田松陰や高野長英などの思想犯も収容されていたことがあり、吉田松陰はここで斬首されたため(高野長英は牢屋敷の火災に乗じて脱獄)、
公園内には「松陰先生終焉之地」の碑が置かれています。
参考記事:松陰神社にある吉田松陰の墓所については「柴田恭兵の自宅を探訪しながら散策~世田谷線の旅(4)」をご覧ください。
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「石町時の鐘」
江戸時代に時刻を知らせる「時の鐘」は、江戸においては江戸城を囲む9か所にありましたが、
そのうち、日本橋の本石町三丁目にあった「石町時の鐘」が、この公園に移されています。
なお、日本橋本石町にあった「石町時の鐘跡」には説明版が置かれ(現在の日本橋本町4丁目。上の梅花亭地図を参照ください)、
その通りは「時の鐘通り」と呼ばれています。
参考記事:新宿にあった「天龍寺の時の鐘」については「新宿駅の喧騒を離れた静寂に浸る~新宿で渋谷川の上流を歩く(1)」をご覧ください。
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「油かけ大黒天」
十思公園近くにある「身延別院」には、珍しい「油かけ大黒天」があります。
大黒天に油をかけると運が開けるそうで、大黒天様の足元にはかけられた油がありました。
全国には10箇所余りの「油かけ大黒天」があるそうですが、都内ではここだけです。
次回の記事では、浜町川跡を散策(暗渠散策)してみます。
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