環境微生物学研究室 - 近畿大学生命科学科

近畿大学東大阪キャンパスにある牧輝弥教授の環境微生物学研究室です。

2024夏出張レポート【第2弾:南アフリカ ケープタウン】

=== 牧教授レポート ===

国際微生物生態学会(The 19th of International Symposium on Microbial Ecology (ISME19))に出席し,

東アジア一円を風送される大気バイオエアロゾルに含まれる微生物群集の特徴とその健康影響

(Long-range transport of bioaerosols by Asian-dust events: Effect of airborne microorganisms on human health and fermented food culture)

について講演した。

セッションに参加した欧米やアジアの研究者らとも交流し,「世界中のバイオエアロゾル分布」や「室内の抗生物質耐性菌の分布」,「廃水処理場の廃水に含まれる微生物群集」などについて情報交換した。

追記

ケープタウン

ケープタウンは恐ろしい町である。

8月22日16時半ごろ,南アフリカ ケープタウンの大通りを徒歩で通行していた。

その途上,黒い制服を着た黒人3名に呼び留められ,この先の道が緊急事態で通行止めになっている告げられる。

こういう町ならさもありなん,とふと思う。

この時点で罠にはまっていた。。。

制服男は続ける。「壁のカードリーダーにクレジットカードなど名前の入ったカードを入れ,暗証番号を押すと,通行証がでてくるので,それを見せれば先の道を通行できる。」と言うのだ。

すると,カードリーダーあたりから,一人の女性が通行証を受け取っているのを見せられる。

そこで,名前のついているものなら何でもいいのかとETCカードを取り出すと,制服の一人がカードをカードリーダーに差し込む。

カードリーダー内にカードが消えていった。

そして,暗証番号を打ち込むように促される。

しかし,これでは通行証はでてこないので,他のカードがないかと催促される。

そこで,よく分からないなと不安になりつつも,ウォレットを開けると,クレジットカードがいいのではと制服たちは言う。

仕方がないので,カードを取り出すと,またもや制服黒人の1人がカードを受け取りカードリーダーに押し込み,私に暗証番号をキーボードに数回打ち込むよう促した。

暗証番号を打ち込むと,やはり通行証は出てこない。

「僕は海外から来たので認証されないのでないか」と伝えると,「そうか,分かった。カードリーダーのある建物の管理者に訊いてくる」とそのまま1人が場所を離れた。

その後,カードリーダーを確認していると,他の2人も消えていなくなっていた。

その時点で我に返った。これはやられたと。

カードリーダーを無理に引っ張ると外れ,プラスチック製のダミーのリーダーが両面テープで壁に取り付けられていただけだった。

カードは差し込むふりをして,手の中に滑り込ませていたのだ。

カードは奪われた。

しかも,執拗に暗証番号をキー操作させられたのは,番号を知るためだったのだろう。

現金が引き出さされる前に,カードを止めないととと,その場でパソコンにアクセスし,カード会社のホームページを開く。

しかし,国際電話でないと止めることができない。

国際電話はできなかったので,急ぎ暗証番号だけを変更する。

そうこうしていると,セキュリティーという現地の警察官が10人ほど集まってきて,事情を訊いてくる。

今あった話をすると,連絡先と宿泊先を訊ねてきて,簡単な調書を取ってくれる。

ただ,一刻も早くカードを止めないといけないので,ホテルで国際電話をかけるのでもどると言ってその場をたち去った。

ホテルに戻り,国際電話でカードの使用を停止したが,すでに40万円近く引き出されていた。

遅かった。

しかも,セキュリティーからは,その後,何の連絡もなかった。

暫くして,現場にもどると,ダミーのカードリーダーがそのまま壁についていた。

私が外して下においたはずなのにである。

恐らくセキュリティーも黙認の盗難手口なのであろう。

帰りのタクシーから眺めるテーブルマウンテンは虚ろだった。

虚ろなテーブルマウンテン…

テーブルマウンテン(ケープタウン)