■ アクトビラってどーなのよ?
前々から気になっているネットサービスのアクトビラ。アクトビラ対応テレビなどの機器とブロードバンド回線があれば、動画をはじめとするさまざまなコンテンツをテレビで楽しめるというものですな。
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アクトビラはブロードバンド回線を利用したビデオ・オン・デマンド・サービスを含んだ情報サービス。アクトビラ対応機器で手軽に利用できる
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アクトビラの詳細については公式情報サイトをご覧いただきたいが、俺的に興味津々なのはアクトビラビデオ。コレ、レンタルビデオ感覚で使えるビデオ・オン・デマンド・サービス──思い立ったら即、家から一歩も出ず、映画を始めとするコンテンツを視聴できるのだ。
ちなみに、アクトビラのサービスは、ビデオ・オン・デマンド・サービスとなるアクトビラビデオと、テレビで各種情報を閲覧できるアクトビラベーシックがある。
ビデオ・オン・デマンド・サービス。俺にとってはヒジョーにトキメくキーワードである。かれこれ20年くらい前からトキメき続けている。理由は多々あるが、コンピュータで通信していると、ソレって結局インフォメーション・オン・デマンドなわけで、情報なんつーモンは必要なときだけあれば事足りるのだ!! とか思っちゃう。
てか、各人がいちいちストレージ持って同じ情報保存するのってどーなのよ? この時代におかしくね? 個人が保存するのはその人しか持ち得ないオリジナルなデータとかだけでよくね? 特に商用の動画コンテンツとかさぁ……などとゴニョゴニョ考えていた2008年末、あ!! そうだ、アクトビラがあるんだ!! と、急激にヤル気が出てきた。
結局、現在はアクトビラを使用中であり、不満はいくつかあるものの、いろいろな点で拙者の理想に近いサービスだと感じたりしている。てなわけで、今回はアクトビラの使用感なんかをレポートしてみたい。また、アクトビラ導入ついでに拙宅テレビとパソコンを接続したりもしたので、その件も少々。
■ アクトビラ導入
アクトビラを使うには、アクトビラに対応したテレビやビデオレコーダーなどの機器と、ある程度の速度を確保できるブロードバンド回線が必要だ。具体的にはこのページにあるとおり。
アクトビラを使うにあたって、まず、拙宅にはアクトビラ対応機器がなかった。ので、アクトビラ対応機器一覧からどれかを選んで新規購入する必要があった。結果、DIGAのBW930を購入。もうすぐ後継機種のBW950が出るからか、比較的に叩き売り価格状態であった。さておき、このBW930を拙宅テレビことREGZA H3000 42Vにつなぐのダ!!
ちなみに、アクトビラのハイビジョン対応動画コンテンツ(アクトビラビデオ・フル)を観るためには、使用する回線の実効速度が12Mbps程度必要だそうだ。拙宅はFTTHで、計測したら32.92Mbps出ていた。ウヒ!! 観られますな。
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使用中のテレビ、東芝REGZA H3000 42V。アクトビラを使うにはテレビが必須である
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アクトビラ対応機器として導入したビデオレコーダーBW930。猫の遊び場付近なので汚れております~失礼~
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拙宅FTTHの速度計測結果。アクトビラのサイトでの計測結果は32.92Mbpsとなった
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一応まとめると、アクトビラ利用にはテレビとアクトビラ対応機器が必須。拙者の場合はテレビがアクトビラ非対応だったので、アクトビラ対応のビデオレコーダーを購入し、これを手持ちのテレビとHDMI接続している。
加えて通信回線ですな。その実効速度が6Mbps程度あればアクトビラビデオが利用でき、さらに12Mbps程度あればアクトビラビデオ・フル(ハイビジョンコンテンツ)を楽しめる、てなわけだ。
環境が整ったところで早速利用開始。ほかのアクトビラ対応機器のことは知らないが、DIGAのBW930の場合、リモコンの[スタート]ボタンからアクトビラを使っていける。
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DIGAのBW930でアクトビラを使う場合、リモコンの[スタート]ボタンから操作していく
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[スタート]ボタンを押すとDIGAの基本メニューが表示される。メニュー最下段がアクトビラへのアクセスだ
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アクトビラのホーム画面。アクトビラのビデオ・オン・デマンド・サービスを使うためには、個人情報やクレジットカード情報の登録が必要(になるケースが大半)だ
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アクトビラの各コンテンツ自体の使い方は難しいことナシな感じ。ただし、有料コンテンツを視聴する場合は、あらかじめアクトビラ対応機器(拙宅の場合はDIGA)に対し、個人情報やクレジットカード情報を入力したり、パスワードを設定したりする必要がある。各情報はリモコンからの入力になるので少々カッタルイ。が、以降は購入時にパスワードを入力する程度なので、スムーズに使える。
■ こんなふうに視聴する
拙者の主な目的はアクトビラでの映画のオン・デマンド視聴。なので、機材設置後(個人情報入力等々の作業を経て)おもむろかつ目的へと一直線に視聴を開始した。
操作としては、先ほどのホーム画面からビデオメニューを選び、カテゴリ分けされたリストの中から観たいコンテンツを選んでいく。無料コンテンツもあるが、基本的には“視聴をたっぷり楽しむには有料”てなノリ。無料のものは予告編だったり、連続ドラマの第一話目だけだったり、みたいな。
ともあれ、以下、実際のアクトビラビデオのコンテンツ選択~購入~再生までを写真で見てみよう。
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(1)アクトビラのビデオメニューから観たいジャンル~コンテンツを探していく。ユーザーインターフェイスは理解しやすいが、階層を行き来するのが少々手間だったりする
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(2)洋画カテゴリから良さそうな作品を探しているところ。検索は、五十音順や新着順、人気のある順など多角的に行える。が、本数が多いカテゴリでは、結局、探すのタイヘンっす
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(4)購入前にサンプルビデオを視聴できる。このサンプル動画は作品とは無関係で、そのときの回線状態で十分に作品を再生できるか確かめるための映像だ
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(5)サンプルビデオの内容はアクトビラのロゴが動くというもの。オモシロさは無限にゼロに近い
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(6)サンプルビデオが問題なく再生されたら購入へ
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(7)ニャニャ!! そう言えば拙者はキャンペーンポイント(DIGAを買ったらもらえた)を持っていた。ので、このポイントを使って支払っていきたい!!
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(8)「キャンペーンポイント持ってる人はソレで支払ってるか確認してネ」的なメッセージが出たりする。購入までのウィザードはステップ数が多いものの、間違いや損が起きないようにと丁寧であり親切
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(9)ポチッと購入……ニャニャニャニャ!! ポイント不足なり!! そー言えば年始にポイント使いまくってもう残高僅少なのであった
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(10)てなわけでカード決済としてみた。決済時、あらかじめ登録したパスワードを入力する必要がある
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(11)購入の最終確認画面。この後、ポチッとすれば間もなく作品を視聴できるようになる
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(12)再生はこんな感じ。16:9のHDコンテンツを購入したので、ハイビジョンテレビの画面一杯に、高画質で再生される。視聴中の一時停止や早戻し/早送り(というかチャプター送り戻し)も可能だ
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マイページでは利用状況や会員情報をチェックできる。購入済みコンテンツは時間などの制限内なら繰り返し視聴できるが、これを行う場合もマイページから
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利用可能な購入済み商品を表示したところ。何月何日何時まで観られるヨ、的な情報がある。このタイムリミットを過ぎると、当該作品はリストから消える=再度購入しないと観られなくなる
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お気に入りリストもつけることができる
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アクトビラで洋画を観てみての雑感だが、まず16:9のHDコンテンツの驚き。頭ではわかっているのだが、えっ? ポチッとしただけで好きなハイビジョン映画をウチで観られちゃうのって!! という感動がある(最初の頃だけですけど)。
イイのはですね、いつものようにテレビの前に座って、漠然とアクトビラビデオの作品リスト見てて「何となくコレ観たいカモ」と思ってリモコン操作すりゃぁ済むこと。服着替えてレンタルショップ行ってディスク借りてくる、とかいった面倒一切ナシに、テレビの前に座ると視聴までイケる。ラク。手間なし。ある種の怠惰。でも!! これだよコレ!! 俺がヤリたかったのは!! とかマジで思った。
コンテンツ価格には若干開きがあるが、500円前後といった感じ。それで48時間とか72時間観られるものが多いですな。レンタルビデオとしては高いよーな気もする。が、レンタルショップに行く手間──ディスクの物理的やりとりの手間や移動の面倒が皆無という点で「それならこの価格でもいいかな」と思ったりも。
あと、懸念していた映像の乱れなんかは、拙宅ではほぼ起きていない。全体的にほぼ何ら問題ナシ。“ほぼ”というのは、これまで一度だけビミョーなコトがあった。
具体的には、アクトビラで宇宙戦争という古典SF映画を観たら、群衆がややアップで横移動するシーンで、映像がカクカクしたのだ。パラパラマンガ的に。
ただ、考えてみると、その症状は再現性があるっぽくて、どーもアクトビラの配信システムのせいではなく、宇宙戦争の動画エンコーディングの質的な問題のような気がしている。ま、この映画において人々が会議室から実験室へ移動するシーンが多少カクカクしても大した問題でないからいいのだが、そういう体験をしましたヨ、と。でも、ほかのコンテンツでは体験してませんヨ、と。
■ ジョリーグッドなサービスだが、もっと……
拙者がアクトビラを使う主な目的は映画を観るため。その観点からすると、ハイビジョンコンテンツを手軽に購入・視聴できるってコトで満足している。
とは言え、内容や使い勝手の面で若干の不満も残る。例えば、アクトビラビデオのコンテンツが(拙者的観点では)まだまだ充実していないこと。徐々に増えているようだが、現状では「アレを観たいからアクトビラで」という感じではなく、「アクトビラでは何が観られるかナ……あ、こんなのがある、じゃあ観るか」的な使用感だ。
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コンテンツがた~くさんある、ように見えて「ボクの大好きなアレがナイ!!」というケースが少なくない。まだまだコンテンツ数が少ないという印象だ
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膨大なコンテンツがあるわけでもないのに、コンテンツを一覧していくのに時間がかかる。ので、オススメ系の作品を観がちに。テレビやビデオレコーダーのそれに準じたインターフェイスなので、この“PCユーザーのスタンスで感じる検索性の悪さ”はしょうがないのかも!?
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メニューから別カテゴリや別画面に行くたびに、こういったサブメニュー操作を行うハメになる。地デジのデータ放送に似た操作のまどろっこしさが残る。ページ切り替えの際、読み込みが起きるので、1~3秒ほど待たされることもある
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あと、これは慣れるしかないのかもしれないが、ユーザーインターフェイスが軽快とは言えない点。わかりやすさではOKな感じだが、多数のコンテンツの概要をそれぞれ見ていくといった使い方をすると“ビデオを探すだけで疲れてしまう”ようなことにも。結果、ついついアクトビラ側がオススメするビデオとか、ランキング上位の作品を観てしまいがちだ。
やや積極的にコンテンツを探しつつ視聴したいなら、コンテンツ探しはパソコンで行って(つまりアクトビラビデオのWebページでコンテンツを検索して)、好みの作品を見つけ、アクトビラ対応機器でそのコンテンツをダイレクトに検索して観るのが快適だと思う。でも、ソレだとアクトビラ対応機器+サブノートPCとかが必要だし、テレビで全部済ませよう的な指向のアクトビラにおいて本末転倒な気が。
てな感じで、もっとコンテンツが増えてくれて、さらにユーザーインターフェイスを最適化してくれれば嬉しい。とか言いつつも、アクトビラビデオをけっこー視聴している拙者っス。
あと、アクトビラベーシックですけど、これもちょっと便利だったりしますな。ぶっちゃけた話、各コンテンツにさほどの深みはないものの、暇つぶし~ピンポイントな情報をちょいゲット的な使い方ができる。地デジのデータ放送よりオモシロい気もする。
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ホーム画面下側に並ぶ青いボタン類がアクトビラベーシックのコンテンツ類。日常ちょっと使えたり楽しかったりする情報が得られる
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お約束的に、日経平均や銘柄別の株価なんかも見られる
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趣味系・生活系のコンテンツも少々ある。ただ、内容はあまり濃くなく、軽く読んで楽しむというコンテンツが多かったりもする
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ニュース系はわりあい充実している
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ニュース系コンテンツでは、トピックだけでなく、このようにある程度詳細な記事を読むことができる
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おなじみの乗り換え案内サービスも使えますヨ
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ほかにもグラビア方面コンテンツがあったり、簡単なゲームがあったり、投稿写真を閲覧できたりとイロイロなコンテンツがあるアクトビラベーシック。だが、やはり、ぶっちゃけた話、ライトなノリなんですなどれも。
具体的には、「あ、これオモシロイね」と思って「じゃあもうちょっと詳しく」となると、その先は……。サクッと軽く楽しむには良いアクトビラベーシックだが、情報量を求め始めると、やっぱPCとWebだニャ!! とか思ってしまう拙者だ。
そこで、アクトビラにつながるテレビ&ビデオレコーダー一式の環境に、小型デスクトップPCも加えてみた。
■ REGZAにEndeavor ST110を接続
てか、以降は単なるオマケ記事ってコトで。ヤッてるコトは大したことなくて、ハイビジョンテレビに小型PCをHDMI接続したってだけである。
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拙宅のREGZAにはアクトビラ対応DIGAと小型デスクトップPCがHDMI接続されている
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接続したPCはエプソンのEndeavor ST110。小さいし静穏だしでリビングPCによく向く。現在は後継機種のST120が出ている
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もちろんネット接続も。PCでコンテンツ調べてアクトビラで観る、てなコトもできるんダ
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使用中のテレビであるREGZAは、各表示をドット・バイ・ドットで行える。ので、コレにPCを接続するならパネル画素数の1920×1080をビシッと全部つかって精細な映像を出すしか!! と考えて、接続当初はPCからの出力を1920×1080ピクセルとしていた。
のだが、約2.5m先にある42型ディスプレイ上の1920×1080ピクセル表示は、文字を読むのにチト苦しいのであった。結局、現在は1280×720ピクセルとして使っている。
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約2.5m先にある42型ディスプレイ。拙者にとっては1280×720ピクセルの解像度が快適なのであった
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パネルが持つ1920×1080ピクセルをフルに使って、PCからの出力をドット・バイ・ドットで表示されるとキレイ!! だが、画面から1メートル以内くらいの距離でないと細かな文字が読めない
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1280×720ピクセルの表示なら、2.5m離れてもおおよそ文字が読める。42型のディスプレイだと、これ以上近づくと疲れちゃう気がしております
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ちなみに、IEの文字サイズで言えば……拙者の場合は、最小だとギリギリ読める大きさとなる
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中にすればフツーに読めちゃう文字サイズ
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大にすれば注視せずとも十分読める文字サイズって感じに
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せっかくのドット・バイ・ドットなREGZAから表示の緻密さとキレが少し失われるが、情報収集の基本であるテキストの読み書きがままならないと超困る。てなわけで、このような解像度に。
なお、キーボードやマウスは両方ともワイヤレスにしている。キーボードのほーはビミョーに謎の製品だが、マウスはロジクールのV550 Nano Cordless Laser Mouse。リビングPCでも非常に役立つ“クリップ&ゴー システム”である。
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キーボードは“LASER 2.4G ワイヤレスマウス Nano M6131GB”という製品を使用。無線のテンキーレスUSキーボードで、右上にトラックボールがあってチョイと便利。打鍵感は全然よろしくないが、ま、リビング用なので
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マウスはロジクールのV550 Nano Cordless Laser Mouse。室内でも便利なのダ!! というのは……
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V550の“ノートPCなどに引っ掛けておけるギミック”は、液晶テレビにも通用した。使わないときはテレビの裏側に引っ掛けられてスッキリ!!
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てな感じの拙宅リビングPC環境。これで何をしているかと言えば、ググったりヨウツベしたり音楽聴いたり写真観たりと遊んどります。それと、やはり大画面でのGoogleEarth。圧巻っス。
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2.5m先の42型テレビでは、もちろんググったり
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YouTubeも視聴。てか、この猫サイコー!! ルビーちゃん? 連日のようにこの猫動画を観ちゃう拙者であった
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42インチのパネルでYouTubeコンテンツをフル画面表示したところ。画像の粗さは意外に気にならなかったりする
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もちろんGoogleマップも。拙宅で最大にデカくそして見やすい地図となった
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航空写真閲覧も楽しい。地図としてではなく航空写真として楽しむなら、解像度はREGZAのフルとなる1920×1080ピクセルとしたほうがキモチイイ
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大画面で見るストリートビューもオツ
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現在、リビングPCでは買い物は抑え中。一日中ポチポチしちゃいそうで怖いっス
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Windows Media Playerの表示。視覚効果も大画面ってだけで迫力が増す
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フル画面表示するとビデオドラッグみたいな感じに
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もちろんGoogleEarthも!! レクリエイションとしてのGoogleEarthは、42インチ・1920×1080ピクセルが圧巻!! すニャらしい!!
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こちらは1280×720ピクセルでの表示。1920×1080ピクセルとしたときと大雑把な印象は変わらないが、ウィンドウ枠やアイコン、文字が大きめとなって、空中散歩の醍醐味が若干失われる
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こちらは1920×1080ピクセル。テレビ画面を最大限に使ったビューは痛快だ。大型テレビってこーゆーコトするためにあるような気もしてくる
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てな感じ。リビングの映画視聴環境、それからPC利用環境を整えると愉快で快適なんだが、いっそう出不精になる気も……。しかし!! 今後もさらなる快適なリビングでのAV&IT環境を目指し、さらにアレコレやっていきたい!!
■ URL
アクトビラ
http://actvila.jp/
2009/02/02 15:24
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