■ メインPCとしてのノートパソコンを買う
|
DELL Inspiron9300。DELLのInspironノートシリーズの最上位機種で、CPUとしてインテルPentiumMプロセッサ740~780を搭載可能。液晶ディスプレイとして17インチワイド液晶を搭載し、最大解像度は1,920×1,200ドット(17インチTFT Dell UltraSharp TrueLife WUXGA 液晶ディスプレイ選択時)。CPU、メモリ、HDD、光学ドライブ、液晶ディスプレイ等を始め、細かくBTOできる
|
久々に高性能なノートパソコンを買った。モノとしてはDELLのInspiron 9300である。
Inspiron 9300は、DELLの個人向けノートPCシリーズとなるInspironシリーズのハイエンド機。いわゆる母艦級ノートPCとして使える、けっこーハイスペック(←スペックはその時期毎に若干変わる)なマシンである。
なんで買ったのかと言えば、メインマシンとして使用中のデスクトップ機(Pentium4自作機)が、汎用マシンになり過ぎたからだ。って、どゆこと? つまり、原稿書きを始めとしてMicrosoft Office等を始めとするアプリ利用=ビジネスマシンとしても使うし、動画編集もするし、サウンド編集関連処理もするし、デジカメ画像をアレコレしたり電子地図野郎なんで地図ソフトいっぱい入れるしで、このメインマシンったら目的多すぎ!! てな感じに。
でも多目的に使えるからこそコンピュータ。ソレでもイイじゃん、とは思う。実際に、使用目的をカテゴリ分けすると、仕事、ネット(単なる情報閲覧からSkype等通信まで)、動画、静止画、サウンド、趣味関連(電子地図や興味本位で始めたヘンなソフトいじり等々)と、いろいろ役立ってくれている。
が、役立つ一方で、それぞれのカテゴリ毎にメインのソフトウェア+それをさらに快適に使うためのユーティリティ類が加わり、さらに各周辺機器用のデバイスドライバを多々インストールしている。と、使用開始から半年~1年くらいの間は快適だったメインマシンに、細々した不都合や不合理さを感じるようになった。
単純なところでは、起動が激遅になったこと。主にドライバ類の読み込みに時間がかかっているわけだが、毎日は使わないようなドライバ類およびサウンド系や特殊機材系の監視用ソフトウェアが起動する様子にイライラしたりして。
それから、バックアップにかかる時間と容量。仕事上のファイルやソフトウェアやその設定は、こまめに丸ごとパックアップしたいと考えている。一方で、お遊びな感じのソフトやデータに関しては、そーんなにバックアップする必要はないカモと思っている。けど、一台のマシンに仕事から遊びまでのソフトウェア&データが全部入ってると、バックアップに余計な時間がかかる感覚であり、やはり多少イライラしたりして。
あとHDD容量の問題も。特に電子地図ソフトとサウンド関連アプリ+サウンドデータが、かな~り巨大。常用するのはその一部で、他は「あったら便利or楽しい」的なノリでメインマシンのHDD容量を食っている。これなー、なんかなー、無駄なフィーリングだなぁ、と。
バックアップや容量の問題なら単に外付けHDD等を買い増せば済むのだが、レンダリング処理が必要なソフトウェアやそれに関連するデータがあると、そのソフトやデータを使う場合は他の処理が全然できない(デキるけど激重orレンダリングに失敗したりもするので怖い)。
じゃあもうアレだ、仕事と趣味を大雑把に分けて、2台のマシンでやっていこうよこれからは!! と考え、新しいマシンを買うことにした。
■ 高かったけど急に安価に!?
|
最近では10月12日、13日の2日間限定で、20,000~27,000円OFFとなるクーポンを発行していた。定期的にチェックして、お得な期間に購入したい
|
仕事用+常用アプリ用とし、現在使用中のメインマシンを使う。で、たまにしか使わない系カテゴリのソフトやデータは新たに買うマシンで行なう。と考えた結果、ノートPCがいいナと思うと同時に、そのノートPCはサブって感じではなくて“たまにしか使わない系ソフト類を使うためのメインPC”であるのが好ましい。
俺における“たまにしか使わない系ソフト類”は、動画系とサウンド系。けっこーマシンパワーを必要とする。また、ディスプレイ画素数が高いほーが実用的。モバイルマシンとして使うのではないので、携帯性とかより処理性能や快適さを求めたいところ。
で、有力候補としてDELLのInspiron 9300が挙がったわけなんですけど、ネット上でBTO注文・見積もりしたら、うげ、30万円超える感じ。ちょっとパーツ奢り過ぎた? じゃあ少し節約して……でもやっぱ20万円台後半に。あーやっぱりハイエンドノートPCって高いんですなぁ、と思ったのが春先~梅雨頃のこと。
その後、ノートをBTOできるメーカーのサイトで見積もりを出してみたり、DELLでも試してみたりしたが、ほとんど値下がりせず。どこもやっぱり30万円前後になりがち。ま、これは、「どーせ長く使うだろうから主要パーツはケチらずに」という方針のもとBTOした結果だが、にしても、やっぱ母艦級ノートPCは高くなるのかも。
でも欲しい。でも高い。でも欲しい。やっぱ高い。これを繰り返し、週に一度くらいは各サイトでBTO見積もりをやったろうか。もーそんなに金かかるならメインマシンで我慢してよーかなー、みたいな気分になり、数週間の間は母艦級ノートPC熱がさめていた。
ところが、7月下旬に何となく「またBTO見積もりしてみよっと」思い立ち、試してみたら、なんか全体的に安くなってるかもハイエンドノートが。特にDELLのInspiron 9300。なんか期間限定割引とかクーポンとか使うと……なヌ!! 24万円? 先月くらいから5万くらい値下がったの? つーかこの見積もり間違ってない? 見積もりサイトのエラーじゃない!? でもエラーでも関係ねえよこの価格なら買うよポチッ!! ほーらザマみろ貴様っつーかDELLはこの価格で俺にInspiron 9300を売る宿命じゃ!!
てな勢いで、ちょいと前の価格とその時の価格のギャップでInspiron 9300を速攻買いした。ちなみに、DELL方面にパイプ関連がある編集者にその話をしたら、DELLのオンラインBTOで出る価格には少し~けっこーバラつきがあったりするそうだ。定期的にチェックしていると、特定のPCが一瞬グッと値下がったりするとか。買いたいマシンがあるなら、すぐには買わず、しばらくの間は価格の動きを見ているといいとのこと。確かに。言われてみるとそーゆー値動きがある気がする。
アレですな、オンラインなんとか割引とか、あるいは期間限定○%OFFクーポンとかが重なったりしつつ、恐らくパーツの価格がグッと下がった時期がお得なんでしょうな。拙者はそういう時期にジャストミートし、運良く安く(←その時期としては――現在はもちっと安く買えるので微妙に残念)買えたってコトであろう。
■ 拙者的BTO注文方法
|
BTO見積り画面。前述のクーポンなどもここで番号を入力して値引きされる仕組み。ノートPCの場合、後で交換できないCPUや液晶ではケチらない方が吉。メモリは秋葉原などで購入した方が安い場合が多いのでうまく組み合わせたいところ
|
ご存じのように、DELLのマシンは全てBTOで購入できる、というか、するコトになっている。
既にBTOを経験した方ならおわかりだと思うが、BTO PCメーカーがオススメしたり推奨したりしてるパッケージもしくはBTOパーツ項目のとおり買っちゃったりすると、ぶっちゃけた話、BTOの旨味が少ない。DELLやエプソンなんかは確かに“一般的な吊しのPC”よりも安価にて高スペックのものが買えたりする。が、注文するパーツ内容を細かく調整していけば、ユーザーの目的とPCの性能を合致させた上でより安い価格で購入できるケースが多い。
例えば、あったらあったで嬉しいけど、なくてもそーんなに困らないor必要ってコトでもないパーツ&ソフト&サービスは、(まあ購入者の立場でのプライオリティにもよるが)どんどん[なし]にしてしまう。ナンとか出張サービスとか安心なんたらパックとか、あるいは安いけど要らないっぽいサードパーティ製の周辺機器やソフト。購入時は比較的にウキウキ精神状態なので「ついでに」とか思って選んじゃったりしがちだが、こーゆー要素、塵も積もればってコトで合計価格にガツンと響く。
あと、自分で安く調達できそーなパーツやソフトも同様。BTOメーカーから買わないほーが吉だったりすることも。メモリやHDDなんかですな。特にメモリとかってメーカー注文時に増設までしてもらうと、なーんか割高になりがちだ。
しかし、自分でメモリやHDDの増設・換装をしたことがない方は、BTOメーカーから買うのが何かと安心であろー。例えばメモリとかって、わりと簡単に静電破壊(人体の静電気でメモリチップが死ぬんダ)が起きる。HDDの場合、元から入っていたHDDにシステムリストア用の領域・データが置かれているケースもあるので、HDD換装時にそれらデータをどうすべきかがわからない場合は、必要な容量を最初からBTOするのがいいのではなかろうか。
要は、腹をすかした状態で食品売り場やコンビニに行くべきでないのと同様、節約精神でクールにBTOするのがお得につながるってわけですな。しかし、ナンでもカンでも節約し、節約し過ぎちゃうのはヤバい。とりわけノートPCをBTOする場合、インターフェイスや処理速度に関わる重要なパーツを過剰に節約してしまうと、実質上、ノートPC自体の寿命を縮めることになる。
具体的には、CPUやディスプレイあたりだろうか。これらは後から交換できないパーツ。なので“今はこの程度でいいから”てな気分で節約したり、必要最小限のものにしてしまうと、1年も経たないうちに「やっぱりもっとイイのにしておくべきだった」と後悔する可能性が高い。
例えば「メールとWebができればとりあえずいいかな」と比較的に遅め(っつーか実際はいちばん遅いの買うんでしょうな)のCPUを選び、ディスプレイ画素数も落とす(画素数低いほーが安いんで)。で、買った。メールもWebもフツーにデキる。けどそうしているうちに、ビデオや写真を編集するためのソフトをガシガシ使うようになったら……CPUが力不足になるかもしれない。Microsoft Excel等のビジネスアプリやWebサイト作成関連アプリを使うようになったら、あぁディスプレイ画素数がもっとあればどれだけ快適だろーかと思うかもしれない。
■ このよーな内容でBTOした俺
とか説教じみた話はこのへんでよして、拙者が買ったInspiron 9300の内訳をご紹介したい。と言っても、文章でスペック並べられてもアレだと思うんで、ここは一発、注文後にDELLから送られてきた注文請書や納品書を公開していきたい!! ってそんなコトしていいのだろうか? と一瞬思ったが、多少のご参考になれば幸いでありかつオモシロそーなんで、これら書類のスキャン画像を提示してみたい。
|
|
BTO注文後にはがきで送られてきた注文請書(の合成画像)。もうひとつの納品書の内容と照らし合わせて欲しいが、CPUやディスプレイには奢ったが、価格をわりあい抑えられた。Inspiron9300の基本価格と割引価格が小さいが、30万円のマシンから6万円程度の割引が受けられたことがわかる
|
注文したノートPCの箱に同梱されてきた納品書(の合成画像)。HDDは換装面倒そうだから(ノートにしては)容量大きめなのを最初から、やっぱバッテリーは大容量でしょってコトで9セル。微妙に無駄遣い感がある構成だが、このあたりは注文者の個性ってことでひとつ
|
■ デカ!! だけど何でもデキちゃうInspiron 9300
てなわけで7月下旬に納品されたDELL Inspiron 9300。わー来た来た俺の第二のメインマシン!! と開梱した時の第一印象は「でか!!」であった。
|
A4サイズのノートPCを使っている人が見たら、驚く以前に笑っちゃうほどデカいInspiron9300。しかも重いんダ!! でもサブじゃなくてメイン、デスクトップリプレイスメントノートにするには大きな問題ではないと言えよう
|
Inspiron 9300、かなりデカいっす。17インチのワイド液晶なのであり、その大きさでノートPC全体のサイズが決まったんだからしょーがないと思うが、本棚に収まりにくい大きく重く高価な写真集or画集みたいなデカさだ。設置・使用場所を自由に変えられるというノートPCのメリットはあるが、クルマとかじゃないと持ち運びしづらいっスね。
昔から英語キーボード慣れしちゃってる拙者としては、DELLのノートPCはヒジョーに手を出しやすい。多くのノートPCで、BTO時に英語キーボードを選択することができるからだ。で、Inspiron 9300は当然、英語キーボードモデルとして購入。
|
Inspiron9300は英語キーボードでBTOできた。もちろん日本語キーボードでも注文できる。本体が大柄なだけに、キー配列が変態的だったりせず、余裕があって扱いやすい
|
このキーボード、今時的ノートPCのキーボードとしては若干硬めかもしれない!? とは思ったが、押下時には十分なクリック感があり、十分なストロークも感じられ、タイプしやすい。が、英語キーボードにしたためか、いきなり問題発生。
問題とは、入力モードが英語の時はキートップ刻印どおりに文字を入力できるが、日本語入力モードにすると日本語配列キーボードで入力した場合の入力結果となってしまう。アルファベットは問題ない(のでローマ字カナ入力はフツーにできる)のだが、日本語入力モードでの記号入力が大変困難であるっつーか、こんなモン使ってらんねえゼ!! アットマークはどこだ!! アッタマ来るぜ!! てな精神状態になっちまう。
恐らく、どういうわけか、日本語入力モード時に、OSが「このキーボードは日本語キーボードである」と思い込んでいるご様子。なので、キーボードドライバを更新。最初から設定されていたドライバを“エンハンス101/102キーボード”に変えたら、このムカつく問題が完全に解消できた(英語キーボード愛好家にはおなじみの解決法ですな)。しっかりしてくださいよ>DELL、と思った。
思いの外デカいなぁ、てのと、あまり経験ない人が英語キーボードでBTOしたら超困っちゃったりしないかァ、てコト以外、Inspiron 9300は全体的にジョリーグッドなノートPCなのであった。
画素数1,920×1,200ドットの17インチTFT Dell UltraSharp TrueLife WUXGA 液晶ディスプレイはメチャ快適。Webページを2ページ、余裕で表示できるし、何をしても手狭って感じがしない。Pentium M 770(2.13GHz駆動)も気持ち良し。デスクトップ機と比べてHDDの読み書きが若干遅いためか、HDDアクセス時は一瞬ナニだが、通常は十二分に速いと感じられる。本体手前と液晶ヒンジ部にそれぞれ内蔵されたステレオスピーカー(+サブウーファー;どこにあるのかイマイチわからない)もイイ音出してくれる。
そして拙者的極めつけが、オンボードビデオチップとしてBTOしたNVIDIA GeForce Go 6800。どっちかと言えば3Dゲーム向けのビデオコントローラーとなるが、これまでビジネス向けのビデオカードばっかり使ってた俺にとっては「ノートPC用のビデオコントローラーって、今こんなに凄いの!?」と、「EverQuest II」をプレイして痛感した。
|
NVIDIA GeForce Go 6800実装のInspiron9300で『EverquestII』を走らせるの図。ゲームの設定で表示のパフォーマンスを最高画質にしても動いてしまう(けど実質上の最高画質になっているかどうかは別)。エラく高画質な3D映像がグリグリ動いちゃうのであり、プレイヤーが少ない場合ならそのまま快適にゲームを楽しめてしまう
|
が、NVIDIA GeForce Go 6800を載せなければ良かったのかもしれない。CPUの処理速度をもっと落としてBTOしときゃ良かったかもしれない。つーかInspiron 9300なんか買わなきゃ良かったかも!! だってこのノートPCをこーゆースペックでBTOしてなけりゃ、世にも恐ろしいほど楽しくてしょうがねえ「EverQuest II」なんかに熱中しなかったのに!!
つーか「EverQuest II」、オモシロ過ぎっス。敢えてMMORPGを避けてきた俺だが、このゲームしちゃってMMOPRGに目覚めてしまった。どハマり中。実はこのInspiron 9300のタッチパッドの左側部分の塗装が剥げるほど(左手でキャラを超頻繁にコントロールするため)遊んじゃっている。
ともあれ、高画質表示でプレイする場合は高いマシンスペックを要求する「EverQuest II」でも、快適に動かせちゃうInspiron 9300(←って無理&言い訳混じりでにまとめようとする俺)。今時のハイエンドノートPCの快適さをたっぷり楽しんでいる拙者である。
■ URL
Inspiron 9300製品情報
http://www1.jp.dell.com/content/products/productdetails.aspx/inspn_9300?c=jp&l=jp&s=dhs
デルコンピュータの直販ページ(個人向け)
http://www1.jp.dell.com/content/default.aspx?c=jp&l=jp&s=dhs
EverQuest II
http://everquest2.station.sony.com/jp/
2005/10/17 12:36
|