日本チャンピオン
東京第一ホテル米沢、朝、7時起床。
シャワーを浴びて歯を磨く。
朝食はもちろんヌキ。
胃カメラの朝は腹が減る。
ホテルから病院へは自家用車で5分。
緊張はない。
まずはレントゲン撮影を軽くこなす。
最近の装置はすすんでて、写真フィルムが不要のようである。
感心する。
その足で内視鏡検査室へ。
5分ほど長椅子で待っていると名前を呼ばれて中へ。
ここで、しびれゲル物質を口の中にチュウ〜と投入される。
かつてはカップヌードルができあがる時間を待たずしてオエッとむせたけど、今はなんだかこのしびれ具合に心地よささえ感じる。
5分たって、しびれた舌を操作してドロドロゲルをじわりとじわりと飲み込む。
オレも上達したよなあ、とちょっと感慨深い。
前の壁には担当医の名前が表示してある。
3部屋あるので3人ほどおられるようである。
看護婦さんは美人が好ましいのでそう願っていると、名前を呼びながら迎えに来られたのが、お目々ぱっちりのきれいな人でなんだかいい予感。
さあ、やってもらいましょうかと、胃カメラベテランは落ち着いた態度でベッドに横たわり、口を米沢鯉のように開けて担当医を待つ。
で、よろしくお願いします、と来られたのが、かなりお若い先生。
学生か?
おいおい大丈夫か?
と、ちょっと、嫌な予感。
はい、行きます、と右手に持った先端がぴかぴか光るチューブを鯉の口へ。
えぐえぐ、うぐうぐ、
いつものように、のどを刺激され、ちょっとオエッとなりながら、早く入れて入れて、と時と場合によっては卑猥に聞こえることばを頭の中でつぶやいてると、
ちょっと緊張されてますね、一度、抜きます、と言って、チューブを外へ、
コラ〜、そこで辞めてどないすんねん、一番苦しいとこやないか、
そこは、一気に入れるんや、一気に!
と、声に出したかったけど、口にはめられたプラスチックの輪っかがじゃまでできない。
じゃあ、もう一度行きま〜す、
と言って、えぐえぐ、うぐうぐ、
再度、のどを不必要に刺激され、オエッオエッとなりながら、不覚にも大きなお目々からは涙を流しながら、ピカピカの先端が十二指腸まで届くのを待った。
嗚呼、
またウミガメの産卵状態や。
妻や娘には見せられん。
しかしまあ、二度もつらい目に遭わされたら、さすがのベテランでも苦しい。
たのんますよ、先生。
ということで無事?に終わった胃カメラであった。
で、なにが日本チャンピオンかというと、肺活量。
この年齢の平均は3500cc位らしいけど、このおじさん、なんと5500cc。
理系大学教授肺活量シニア選手権大会が開かれれば、間違いなく優勝候補のなのだ。
それと、負荷心電図測定の結果を見て、内科医の先生が一言、
よく、その身体で、脈拍114とは低いですなあ。
強い心臓をお持ちです。
えっへん、
胸を張りながら、実はこの腹の周りのブヨブヨは脂肪じゃなくて筋肉なんですよ、なんてバカなことは言わなかった。
ついでに、報告しておくと、ガンマGTPとかの血液検査はすべて正常値。
特筆すべきが、中性脂肪、なんと104。
正常範囲が30~150だから、この身体でなんという数値なんだと、お医者さんもびっくり。
健康優良児ってオレのことか。
とにかく、見かけよりも中身のすごいことが証明された人間ドックなのであった。
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