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 最近、遅ればせに子母沢寛の『勝海舟』を、夢中になって読んでいる。夢中になってどんどん読むのではなくて、もったいないからちびちび読んでいる。なぜかというに、海舟は幕府の頭の固い連中、これから先が見えない連中をよく批判しているのだが、それを読んでいると、今の大学人そっくりだ、と思うからである。
 今の文学研究者とか、文藝評論とか、文藝雑誌とか、ちょうど幕末の幕府だの武士みたいなものだ。ペリー来航から十五年で幕府が潰れる、それどころか武士さえなくなるとは思わずに内部でああだこうだと争っている。高見の見物じゃなくて私は低見の見物だ。
 文藝時評というのをやっていると、視野狭窄に陥って、結構な傑作があるような気がしてくるものだが、後になって考えたらなんてこともないものだ。純文学などというのは、それこそ旧幕時代のしきたりのようなものだ。
 もっとも逆にいえば日本では文学は武士精神の残滓として始まったともいえる。松平定信とか水野越前とか、資本制を憎んだわけだから。
 それに大学だって今後潰れていくし、むやみと博士号を与えて職のない人間がどんどん増えて不満を高まらせ、何が起きるか分からないよ。それこそ桜田門外の変だ。  
 

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「冬たばこ」とは、冬場、寒い中屋外の喫煙所へ追いやられる喫煙者を意味する冬の季語。
「雨たばこ」は、雨の中、傘を差してのわびしい喫煙所に追いやられる喫煙者を意味する夏の季語。

・厚労省 入院患者に 冬たばこ
・冬たばこ ブルントラントは 氷の女王
・JR 東日本が 背中押す (季語がないから川柳)
・なみあみだ 来世でゆっくり 吸いましょう
・千円と 聞いて飛びこむ 喫煙者
・怨霊と なって作田を とり殺す
・悪霊と なって小宮山 とり殺す
・喫煙者 生き霊とりつく 厚労省 
・ANA 吸えない乗れない 潰れちゃえ  
・雨たばこ 温かいのは 涙だけ
・佐渡へ行く 喫煙列車は 夢の中

http://blog.livedoor.jp/ikedakayoko/archives/51277341.html
 
 池田さん、見直しました。
 岩見隆夫が『サンデー毎日』でたばこ増税反対を説いているが、こういうのは新聞に載らないというそのことのほうが大問題である。冒頭に、喫煙できる場所がなくなるのはもう諦めたと書いているが、私は諦めない。JR東日本と死ぬまで戦う。
 内閣支持率低下
 という事実が示すのは、嫌煙家や禁煙家は少数派でしかない、という厳然たる事実である。抗議、圧力方式で喫煙弾圧を行ってきたのだ。       

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 どうでもいいのだが、先週だったか、『サンデー毎日』で陣野俊史が野崎歓を紹介するのに、『赤ちゃん教育』で、エッセイストに与えられる大きな賞をもらった、と書いていたが、普通に「講談社エッセイ賞」と書けばいいのに、と思った。
 そういえば私の若いころ、「下らない」と言われそうな話をする時は「つまらない話だけど」と前置きをするのが習慣になっていた。『批評空間』の共同討議でもよくそういうやりとりが行われた。