Ka-226 (航空機)
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Ka-226
カモフ Ka-226「セルゲイ("Sergei")」は、ロシアの小型双発多用途ヘリコプターである。本機の特徴は、通常の客室にだけではなく様々な設備や機器が利用できるようにした交換可能なミッション・ポッドである。Ka-226は2002年に運用に入った。
Ka-226はカモフ Ka-26、Ka-126と同系統のため、この3機種は「フードラム(Hoodlum)」という同一のNATOコードネームを持っているがカモフ自身のKa-226の名称はセルゲイである。
開発
[編集]成功作であるカモフ Ka-26のターボシャフト エンジン搭載型であるKa-226は最初1990年に発表された。元々はロシア非常事態省の要求に応じて開発され、1997年9月4日に初飛行した。2003年10月31日にロシアの輸送カテゴリーAP-29 'A' と 'B' の認証を取得し、ウクライナ、ザポロージエ州の"Motor Sich"社で生産に入った。
設計
[編集]設計は実績のあるKa-26を洗練して交換可能なミッション・ポッドを備えたものであり、新しいローターと視界を拡大した機首に新たに設計された客室を持っていた。Ka-226は大部分が複合材で出来ており、新しいトランスミッションも備えていた。
Ka-226はカモフのトレードマークである先進的な設計の二重反転式ローターを備え、これにより高い運動性を確保しテールローターを不要としている。
派生型
[編集]ロシア非常事態省向けに捜索救難、航空救命(medivac)、災害救助、パトロール用のモデルが、ロシア政府向けには救命搬送(Air ambulance)、警察、消防用が開発された。
- Ka-226A : 多用途ヘリコプター
- Ka-226-50 : 当初は「改良型」とされていたが、現在では全ての標準モデルに適用されている。
- Ka-226AG : ガスプロム社向けの特殊モデル。
- Ka-226T : ロールスロイス・アリソン 250に代えてより強力な670 shp のチュルボメカ アリウス 2G2を搭載し巡航高度が7000m付近まで上がり高高度と高温下での性能が向上した[2]。
- Ka-226U : 複式操縦装置を備えた練習機モデル。
運用
[編集]性能・主要諸元
[編集](Ka-226A)[7]
- 乗員:1名
- 乗客:9名
- 有効積載量:1,400kg(内部)、1,500kg(外部吊下)
- 全長:8.1 m (25 ft 7 in)
- 全高:4.15 m (13 ft 7 in)
- 主回転翼直径:2 × 13 m (42 ft 8 in)
- 全備重量:3,400 kg (7,496 lb)
- 発動機:2 × ロールスロイス・アリソン 250-C20R (SR) ターボシャフト エンジン、335 kW (450 hp)
- 超過禁止速度:205 km/h (127 mph)
- 巡航速度:195 km/h (121 mph)
- 航続距離:965 km (600 miles)
- 巡航高度:6,200 m (20,300 ft)
- ホバリング上昇限度:2,500 m (8,200 ft)
関連項目
[編集]出典
[編集]- ^ “Ka-226”. www.deagel .com. 2015年5月20日時点のオリジナルよりアーカイブ。2015年5月17日閲覧。
- ^ “The Ka-226 helicopter with new engines powered is under testing”. Kamov Company. 2008年6月4日閲覧。
- ^ a b c “Turnaround Nears for Russia's Helicopter Sector”. Aviation Week (February 2007). 2008年6月4日閲覧。
- ^ “Gas giant gets first of big Kamov helicopter order this summer”. newsnations.com (July 2004). 2008年6月4日閲覧。
- ^ “Putin visit ignites demand for Russian helos in Mideast”. AINonline (November 2007). 2008年6月4日閲覧。
- ^ “印ロが防衛協力拡大 軍用ヘリ共同生産など”. 日本経済新聞. (2016年10月15日)
- ^ http://www.kamov.ru
外部リンク
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