iPadOS 18
iPadOSオペレーティングシステムのリリース | |
開発者 | Apple |
---|---|
OSの系統 | iPadOS |
ソースモデル | クローズドソース(オープンソースソフトウェア部分的利用) |
初版 | 2024年9月16日 |
最新安定版 | 18.3 (22D63)[1] / 2025年1月27日 |
アップデート方式 | ソフトウェアアップデート |
プラットフォーム | 12.9インチiPad Pro (第3世代)/iPad (第7世代)以降 |
カーネル種別 | ハイブリッドカーネル |
ライセンス | Apple Software License Agreements |
先行品 | iPadOS 17 |
ウェブサイト |
apple |
サポート状況 | |
ソフトウェアアップデート提供中 |
iPadOS 18はAppleが開発した5番目のiPadOSである。2024年6月11日(日本時間)から開催されたWWDC2024の基調講演で発表され[2]、同日(日本時間)より開発者向けベータ版として配布されている[3]。パブリックベータテストは、2024年7月から開始された。2024年9月16日(日本時間17日)に正式リリースされた[4]。
新機能・変更点
[編集]Apple Intelligence
[編集]Apple Intelligence(アップルインテリジェンス)が、プライバシー保護に配慮し、パーソナルコンテキストを理解する、独自開発した生成モデルを据えるパーソナルインテリジェンスシステム(人工知能プラットフォーム)として、iOS 18.1、iPadOS 18.1、macOS Sequoia 15.1での全面採用と応用した多数の機能が発表された[注釈 1][2][5][6][7]。
2024年10月28日からiPadOS 18.1にて米国英語での配信が始まり、多言語対応は2025年中となる予定[注釈 1][2][6]。
対応機種は、M1以降搭載のiPad Pro/iPad Air、A17 Pro搭載のiPad mini[6]。
Siri
[編集]新しいSiriから、Apple Intelligence以外に、外部のChatGPT-4oをOpenAIのアカウントや契約無しで利用することも可能となる。
ホーム画面とロック画面
[編集]ホーム画面
[編集]ホーム画面のアプリが画面上の自由な位置に配置する事が可能となった。また、アプリアイコンがダークモードによって専用の色彩に変更されるオプションも追加された[2][3]。
ロック画面
[編集]ロック画面の下に表示されるアイコンの変更と用途が変更可能になった[2][3]。
アプリのロック
[編集]全てのアプリでFace IDあるい、Touch ID、パスコードでのロック機能に対応したほか、他の人に見られたくないアプリを隠す機能などが搭載された[2][3]。アプリをロックをすることで通知が自動的にオフとなる。
コントロールセンター
[編集]新しくデザインされたコントロールセンター。これまでよりもさらに自由にカスタマイズ可能になり、今までのコントロールセンターの画面に加え、ミュージック、ホーム、通信用の画面が追加された[2][3]。
写真
[編集]写真アプリが一新され、新しい表示方法に変更された。Apple Intelligenceを活用し、自動でアルバムを生成したり、音楽と共にスライドショーを作成する機能の機能向上とより一層複雑な検索キーワードに対応した検索機能や、意図しない写り込みを除去してくれる機能などが搭載された[注釈 1][2][3]。
メール
[編集]一新されたデザインに変更され、「重要」「支払い」「プロモーション」などに自動で振り分ける機能が追加される予定である[注釈 2]。また、Apple Intelligenceを使用できるようになるため、メールの返信内容を校閲してくれたり自動で返信内容の提案や文体の変更を行なってくれる[注釈 1][2][3]。
メッセージ
[編集]新しいテキストスタイル(太文字、イタリック、下線など)に対応。リアクション機能も強化され、より多くのリアクションの選択肢が追加された。さらに、「あとで送る」機能やRCSに対応した[2][3]。
計算機
[編集]初の計算機アプリ搭載。通貨や単位の変換や画面での関数計算に対応し、「計算メモ」と呼ばれるメモに手書き、もしくは打ち込みで計算式を書くと自動的に計算したりグラフを表示する機能が搭載された[2][3]。
Safari
[編集]Safariに関連項目について自動的に検索し表示してくれる機能やApple Intelligenceを活用した要約機能が追加される[注釈 1][2][3]。
メモ
[編集]メモアプリで音声から自動で文章を書き出す機能やメモに手書き、もしくは打ち込みで計算式を書くと自動的に計算したりグラフを表示する機能が搭載された[2][3]。その他、ハイライトの色や折りたたみ式の書式が追加された。
パスワード
[編集]これまでのiCloudキーチェーンが独立したアプリとなる。このアプリはiPhone、iPad、Mac、Apple Vision Pro、Windowsに対応している[2][3]。
ゲームモード
[編集]macOS Sonomaで追加されたゲームモードと同様の機能に対応した。これにより、ゲーム時のゲームアプリ以外の動作を極力控えることでゲームパフォーマンスを向上させる[2][3][9]。またBluetoothのポーリングレートを2倍に向上させることでコントローラーやAirPods Pro 2の接続遅延を軽減させる[10]。
マップ
[編集]高度が表示に対応し、ハイキングコースをカスタマイズする事が可能になった[2][3]。
カレンダー
[編集]新しくなったデザインにより見やすさが向上したほか、リマインダーとの機能連携が可能になった[2][3]。
プライバシーとセキュリティー
[編集]アプリに共有する連絡先が、今までは全てを共有するかしないかの二択だったが、自由に共有する連絡先をユーザー自身が選択する機能が追加された[2][3]。
アクセシビリティ
[編集]アイトラッキングによって目線での操作に対応。その他、音楽のリズムと共に振動する「ミュージックの触覚」機能が追加された[2][3]。
廃止機能
[編集]iOS 8で登場したサードパーティー製の旧式のウィジェットが廃止され使用できなくなった(iPadOS 14以降に対応のウィジェットについての変更はない)。
バージョン
[編集]凡例: 過去のバージョン 最新のバージョン 最新のベータバージョン
バージョン | ビルド | 配信日 | 更新内容 | ノート |
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18.0 | 22A3354 | 2024年9月16日 | セキュリティアップデート[11] | [12] |
18.0.1 | 22A3370 | 2024年10月3日 | セキュリティアップデート[13] | |
22A8380 | 2024年10月22日 | iPad mini (A17 Pro)向けアップデート[14] | ||
18.1 | 22B83 | 2024年10月28日 | 複数の機能追加、米国英語でのApple Intelligenceベータ版対応、セキュリティアップデート[15] | [16] |
18.1.1 | 22B91 | 2024年11月19日 | セキュリティアップデート[17] | |
18.2 | 22C152 | 2024年12月11日 | 写真
Safari
このアップデートには、以下の改善も含まれる:
一部の機能は、地域やAppleデバイスによっては使用できない場合がある。 セキュリティアップデート[18] |
[19] |
18.2.1 | 22C161 | 2025年1月6日 | 重要なバグ修正[20] | |
18.3 | 22D63 | 2025年1月27日 |
|
[22] |
バージョン | ビルド | 配信日 | ノート |
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(注:全て日本時間)
対応機種
[編集]以下は、iPadOS 18に対応している端末の一覧である。iPadOS 17まで対応していたiPad (第6世代)/12.9インチiPad Pro (第2世代)/10.5インチiPad Proがサポート対象外となった。[3]。
関連項目
[編集]脚注
[編集]注釈
[編集]出典
[編集]- ^ iPadOS 18.3 (22D63) January 27, 2025
- ^ a b c d e f g h i j k l m n o p q r s “Keynote - WWDC24 - Videos” (英語). Apple Developer. 2024年6月12日閲覧。
- ^ a b c d e f g h i j k l m n o p q r “iPadOS 18 Preview” (英語). Apple. 2024年6月11日閲覧。
- ^ “iPadOS 18” (英語). Apple. 2024年9月19日閲覧。
- ^ “Apple Intelligence Preview” (英語). Apple. 2024年6月11日閲覧。
- ^ a b c “iPhone、iPad、MacにApple Intelligenceが登場”. Apple Newsroom (日本). 2024年6月11日閲覧。
- ^ “macOS Sequoiaは、Macの生産性とインテリジェンスを新たな高みへと引き上げます”. Apple Newsroom (日本). 2024年6月11日閲覧。
- ^ published (June 10, 2024). “Here are the devices that will support Apple Intelligence — no older iPhones allowed” (英語). Tom's Guide. June 10, 2024閲覧。
- ^ “iOS 18とiPadOS 18では、macOS 14 Sonomaと同じくAirPodsやワイヤレスゲームコントローラの反応を向上させる「ゲームモード」がサポートされるほか、GIPプロトコルのサポートにより有線接続のXboxコントローラでより低遅延な操作が可能に。”. AAPL Ch.. 2024年6月19日閲覧。
- ^ applech2 (2024年9月17日). “iOS 18とiPadOS 18では、iPhoneやiPadでもAirPods Proのレイテンシーを低減しワイヤレスコントローラのポーリングレートを2倍に向上させゲームアプリのパフォーマンスを最高に設定する「ゲームモード」が利用可能に。”. AAPL Ch.. 2025年1月16日閲覧。
- ^ “About the security content of iOS 18 and iPadOS 18 - Apple サポート (日本)”. Apple Support (2024年). 2024年9月20日閲覧。
- ^ “iOS & iPadOS 18 Release Notes” (英語). Apple Developer Documentation. 2024年9月18日閲覧。
- ^ “About the security content of iOS 18.0.1 and iPadOS 18.0.1 - Apple サポート (日本)”. Apple Support (2024年). 2024年10月3日閲覧。
- ^ Espósito, Filipe (2024年10月22日). “Apple releases iPadOS 18.0.1 update for iPad mini 7” (英語). 9to5Mac. 2024年10月24日閲覧。
- ^ “About the security content of iOS 18.1 and iPadOS 18.1” (英語). Apple Support. 2024年10月28日閲覧。
- ^ “iOS & iPadOS 18.1 Release Notes” (英語). Apple Developer Documentation. 2024年10月28日閲覧。
- ^ “About the security content of iOS 18.1.1 and iPadOS 18.1.1 - Apple サポート (日本)”. Apple Support (2024年). 2024年11月19日閲覧。
- ^ “About the security content of iOS 18.2 and iPadOS 18.2 - Apple サポート (日本)”. Apple Support (2024年). 2024年12月12日閲覧。
- ^ “iOS & iPadOS 18.2 Release Notes” (英語). Apple Developer Documentation. 2025年1月28日閲覧。
- ^ 株式会社インプレス (2025年1月7日). “重要なバグ修正含む「iOS 18.2.1」公開。全ユーザーに適用を推奨”. PC Watch. 2025年1月7日閲覧。
- ^ “About the security content of iOS 18.3 and iPadOS 18.3 - Apple サポート (日本)”. Apple Support (2025年). 2025年1月28日閲覧。
- ^ “iOS & iPadOS 18.3 Release Notes” (英語). Apple Developer Documentation. 2025年1月28日閲覧。