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黒潮盃

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
黒潮盃
第57回優勝馬ヒーローコール
開催国 日本の旗日本
主催者 特別区競馬組合南関東公営
競馬場 大井競馬場
第1回施行日 1967年4月16日
2024年の情報
距離 ダート1800m
格付け SIII
賞金 1着賞金1,700万円
出走条件 サラブレッド系3歳オープン・地方全国交流
負担重量 別定(本文に記載
出典 [1]
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黒潮盃(くろしおはい)は、特別区競馬組合大井競馬場で施行する地方競馬重賞競走平地競走)である。正式名称は「日刊スポーツ 黒潮盃」。

副賞は、特別区競馬組合管理者賞、東京都馬主会理事長賞(2024年)。

概要

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1967年南関東公営競馬サラブレッド系旧4歳馬(馬齢は当時の旧表記)による競走として創設。正式名称は「日刊スポーツ賞 黒潮盃日刊スポーツ新聞社が優勝杯を提供している。長らく南関東三冠競走の前哨戦として位置付けられていたが、1999年から夏季開催に移動。2003年東日本地区交流、2004年から地方競馬全国交流競走となっており[2]2010年までは中央競馬を含まない地方全国競走としては最高額賞金(1着賞金1800万円)の競走のひとつであった(2010年から東京2歳優駿牝馬が、2011年からロジータ記念が全国交流競走になり、両競走とも1着賞金が2000万円、かつ2011年から黒潮盃は1着1800万円と減額されたため「全国交流競走の最高額賞金競走」ではなくなっている)。

格付けは南関東SII。なお過去に2007年までは1着に入賞した競走馬に限りダービーグランプリへの優先出走権が与えられていたが、2010年から再びダービーグランプリが施行されるため、ダービーグランプリの全国指定競走に指定され、1着馬にダービーグランプリへの優先出走権が与えられる。また、過去には上位3着までに戸塚記念への優先出走権が与えられていた。

2017年から2023年までの「3歳秋のチャンピオンシップ」シリーズにおいて、本競走はカテゴリーAに指定された。本競走とダービーグランプリの双方に優勝した馬の馬主にはボーナス賞金1000万円が贈られる[3](2018年までは同800万円)。

2024年からは全日本的なダート競走の体系整備に伴い、この年から秋季に移設される「ジャパンダートクラシック[注 1]トライアル競走となり、1・2着馬にジャパンダートクラシックへの優先出走権が付与されるようになる[4]。なお、格付けはSIIIへ格下げとなる[5]

条件・賞金(2024年)

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出走資格
サラブレッド系3歳。地方全国交流。また、選定後所属を変更した他地区所属馬は出走不可。
賞金額
負担重量
別定。56kg、牝馬54kg(南半球産2kg減)を基本に、本年8月9日までのダートグレード競走JRA重賞競走、南関東SI競走優勝馬は3kg、南関東SII競走及びSIII競走優勝馬は2kg、これら以外の重賞競走優勝馬は1kgの負担増となる(但し、2歳時の成績は対象外)[1]
賞金額
1着1,700万円、2着595万円、3着340万円、4着170万円、5着85万円[1]、着外手当20万円[6]
優先出走権付与
2着以上の馬にジャパンダートクラシックの優先出走権が付与される[1]

歴代優勝馬

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回数 施行日 優勝馬 性齢 所属 タイム 優勝騎手 管理調教師 馬主
第1回 1967年4月16日 ヒカルタカイ 牡4 大井 1分55秒0 竹山隆 鏑木文一郎 高井正子
第2回 1968年4月14日 キングライン 牡4 船橋 1分55秒5 宮下紀英 高松弘之 安西栄
第3回 1969年4月8日 アポスピード 牡4 大井 1分53秒0 長谷川茂 阪本正太郎 佐藤清之助
第4回 1970年4月17日 カヤヌマタイム 牡4 大井 1分55秒9 岡部正道 寺田時次郎 萱沼清治
第5回 1971年4月9日 フジプリンス 牡4 船橋 1分55秒2 溝辺正 出川己代造 出川日出
第6回 1972年4月3日 クラフトケルン 牡4 大井 1分53秒7 高橋三郎 遠間波満行 八山茂治
第7回 1973年4月16日 ゴールドイーグル 牡4 大井 1分53秒7 福永二三雄 竹山隆 北川良輔
第8回 1974年4月15日 スピードパーシア 牡4 船橋 1分54秒2 内野健二 及川六郎 佐藤興業(株)
第9回 1975年4月11日 シタヤロープ 牡4 船橋 1分54秒4 佐々木竹見 江口勇 高氏茂二
第10回 1976年4月5日 ロツキライン 牡4 船橋 1分52秒5 角田次男 熊坂明 安西競走馬(有)
第11回 1977年4月5日 トドロキヒリユウ 牡4 大井 1分53秒0 岡部盛雄 岡部猛 町田圭二
第12回 1978年4月10日 タイガームサシ 牡4 大井 1分53秒0 佐々木忠昭 菊池千秋 石川虎雄
第13回 1979年4月5日 カツアール 牡4 大井 1分53秒0 松本勉 秋谷元次 栗林英雄
第14回 1980年4月11日 タガワテツオー 牡4 大井 1分55秒2 高橋三郎 大塚三郎 田川金作
第15回 1981年4月10日 スピードジヨギング 牡4 大井 1分55秒1 山口勲 阪本昭徳 佐藤興業(株)
第16回 1982年4月16日 ホスピタリテイ 牡4 大井 1分52秒5 西川栄二 朝倉文四郎 渡辺泰子
第17回 1983年4月14日 アキノオー 牡4 大井 1分54秒6 宮浦正行 荒山徳一 鑓水秋則
第18回 1984年4月10日 ステートジヤガー 牡4 大井 1分54秒8 山口勲 岡部猛 安西茂人
第19回 1985年4月17日 マルゼンアデイアル 牡4 大井 1分54秒0 的場文男 岡部猛 早坂太吉
第20回 1986年4月10日 シナノジヨージ 牡4 大井 1分54秒5 的場文男 松浦備 品田良實
第21回 1987年4月9日 チヤンピオンスター 牡4 大井 1分58秒3 早田秀治 秋谷元次 坪野谷純子
第22回 1988年4月14日 リュウコウキング 牡4 船橋 1分57秒4 佐藤隆 森誉 池田徳七
第23回 1989年4月11日 トウケイグランデイ 牡4 大井 1分57秒1 本間茂 三坂博 高橋文男
第24回 1990年4月12日 アウトランセイコー 牡4 浦和 1分56秒7 高橋三郎 広瀬龍夫 山口克己
第25回 1991年4月4日 カールホワイト 牝4 大井 1分54秒8 高橋三郎 秋谷元次 (有)兼正商事
第26回 1992年4月16日 カシワズプリンセス 牝4 川崎 1分54秒1 高橋三郎 高橋正豪 柏木善治郎
第27回 1993年4月8日 ブルーファミリー 牡4 大井 1分54秒4 的場文男 栗田繁 河本正男
第28回 1994年4月13日 スペクタクル 牡4 船橋 1分54秒9 張田京 濱月睦生 北條傳三
第29回 1995年4月12日 ジョージタイセイ 牡4 大井 1分53秒7 藤村和生 武森辰己 齋藤哲重
第30回 1996年4月9日 ナイキジャガー 牡4 大井 1分47秒9 的場文男 長沼正義 小野誠治
第31回 1997年4月7日 キャニオンロマン 牡4 大井 1分46秒5 吉井竜一 飯野貞次 谷川弘一郎
第32回 1998年4月15日 エスケイタイガー 牡4 船橋 1分47秒1 佐藤祐樹 波多野高次 伊藤輔則
第33回 1999年8月15日 エビスジャパン 牡4 大井 1分47秒8 早田秀治 栗田泰昌 森杉茂
第34回 2000年8月17日 タカラファイヤ 牡4 大井 1分46秒4 的場文男 蛯名末五郎 村山義男
第35回 2001年8月9日 アブクマドリーム 牡3 船橋 1分47秒0 石崎隆之 出川克己 太田克弘
第36回 2002年8月7日 ノムラリューオー 牡3 船橋 1分47秒3 石崎隆之 川勝歩 野村昭夫
第37回 2003年8月14日 ジョイフルハヤテ 牡3 大井 1分53秒2 納谷和玖 高橋三郎 慶野靖夫
第38回 2004年8月4日 キョウエイプライド 牡3 大井 1分53秒3 的場文男 阪本一栄 田中晴夫
第39回 2005年8月16日 ボンネビルレコード 牡3 大井 1分52秒7 的場文男 庄子連兵 塩田清
第40回 2006年8月16日 アスターバジル 牡3 川崎 1分54秒9 今野忠成 池田孝 後藤繁樹
第41回 2007年8月15日 マルヨフェニックス 牡3 笠松 1分53秒0 尾島徹 柴田高志 野村春行
第42回 2008年8月13日 ギャンブルオンミー 牡3 船橋 1分53秒4 戸崎圭太 佐藤賢二 豊島純
第43回 2009年8月12日 ツクシヒメ 牝3 船橋 1分53秒9 山田信大 山浦武 沖田方子
第44回 2010年8月17日 ツルオカオウジ 牡3 大井 1分52秒7 町田直希 久保與造 (有)鶴岡鉄工所
第45回 2011年8月16日 オオエライジン 牡3 兵庫 1分51秒9[注 2] 木村健 橋本忠男 川根幸晴
第46回 2012年8月15日 アスカリーブル 牝3 船橋 1分54秒8 今野忠成 川島正行 坂本敏浩
第47回 2013年8月14日 トラバージョ 牡3 船橋 1分54秒5 石崎駿 佐藤賢二 (有)エッジ
第48回 2014年8月13日 スマイルピース 牡3 大井 1分53秒8 楢崎功祐 佐野謙二 和田博美
第49回 2015年8月12日 ブラックレッグ 牡3 大井 1分54秒0 矢野貴之 的場直之 平本敏夫
第50回 2016年8月17日 ミスミランダー 牝3 船橋 1分55秒0 森泰斗 佐藤賢二 (有)新生ファーム
第51回 2017年8月11日 ブラウンレガート 牡3 大井 1分54秒8 的場文男 阪本一栄 小島學
第52回 2018年8月15日 クロスケ 牡3 大井 1分54秒4 笹川翼 柏木一夫 助川啓一
第53回 2019年8月14日 リンノレジェンド 牡3 北海道 1分54秒1 岡部誠 林和弘 林正夫
第54回 2020年8月19日 インペリシャブル 牡3 川崎 1分52秒8 山崎誠士 高月賢一 (株)レッドマジック
第55回 2021年8月18日 ジョエル 牡3 船橋 1分52秒9 張田昂 張田京 島川隆哉
第56回 2022年8月17日 エスポワールガイ 牡3 大井 1分53秒5 森泰斗 市村誠 菊地博
第57回 2023年8月16日 ヒーローコール 牡3 浦和 1分52秒1 森泰斗 小久保智 山口裕介
第58回 2024年8月14日 ダテノショウグン 牡3 大井 1分54秒9 御神本訓史 森下淳平 鈴木雅俊

出典:南関東4競馬場公式「黒潮盃競走優勝馬」https://www.nankankeiba.com/win_uma/18.do

他地区所属馬の成績

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開催回次 馬名 所属 着順 備考
第37回(2003年) エイセンスター 高崎 8着
クリミナルゼット 宇都宮 13着
第38回(2004年) フジエスミリオーネ 宇都宮 7着 北関東三冠馬
第39回(2005年) フジノウェーブ 笠松 6着 後にJBCスプリント制覇
オーナーズチェス 笠松 8着
オグリガード 笠松 15着
第40回(2006年) オグリホット 笠松 11着
ウインドファンタジ 園田 13着
第41回(2007年) マルヨフェニックス 笠松 1着 東海ダービー優勝、後に帝王賞4着
トミノダンディ 笠松 5着
ニシキコンコルド 名古屋 15着
第42回(2008年) ノゾミカイザー 名古屋 5着 東海ダービー2着
バンバンバンク 園田 6着 兵庫ダービー優勝
スズランコマンダー 笠松 8着
タケショウクイーン 高知 11着 高知二冠馬
ラプレ 北海道 14着
第43回(2009年) カラテチョップ 西脇 3着 兵庫二冠馬
トウホクビジン 笠松 10着 後に重賞最多出走記録を樹立
パラダイスデイ 名古屋 12着
タキノサクラ 笠松 14着
第44回(2010年) ロックハンドスター 水沢 5着 岩手三冠馬
リワードシャンヴル 高知 12着
マルヨチャイナ 笠松 14着
シャムシール 西脇 15着
第45回(2011年) オオエライジン 園田 1着 兵庫ダービー優勝
ピエールタイガー 北海道 7着 北海優駿優勝
ベストマイヒーロー 水沢 9着 岩手ダービー優勝
ミサキティンバー 名古屋 10着 東海ダービー2着
オーナーシップ 笠松 13着
第46回(2012年) エスワンプリンス 佐賀 3着 佐賀三冠馬
トーセンオウジ 笠松 12着
第47回(2013年) エーシンクリアー 園田 8着
アラマサシャープ 高知 12着 高知優駿優勝
エイシンルンディー 笠松 除外
第48回(2014年) マレオ 笠松 5着
トーコーガイア 園田 9着 兵庫ダービー優勝
オールラウンド 高知 14着 九州ダービー栄城賞優勝
クロスオーバー 高知 15着
第49回(2015年) バズーカ 園田 7着 東海ダービー優勝
オトコノヒマツリ 高知 12着 高知優駿優勝
ナニスンネン 園田 15着 兵庫ダービー3着
第50回(2016年) カツゲキキトキト 名古屋 2着 東海二冠馬
ジャストフォファン 北海道 4着 北海優駿3着
スティールキング 北海道 5着 道営二冠馬
ノブタイザン 園田 11着 兵庫ダービー優勝
キタノアドラーブル 笠松 16着 東海ダービー2着
第51回(2017年) ドリームズライン 名古屋 7着 東海三冠馬
第52回(2018年) ベルセルク 佐賀 7着 九州ダービー3着
ビップレイジング 笠松 10着 東海ダービー優勝
マッドドッグ 北海道 12着
第53回(2019年) リンノレジェンド 北海道 1着 北海優駿2着、後にダービーグランプリ制覇
第54回(2020年) コパノリッチマン 北海道 2着
アベニンドリーム 北海道 13着
エアーポケット 佐賀 14着
第55回(2021年) スマイルサルファー 西脇 6着 兵庫ダービー優勝
グランフォロミー 盛岡 15着 東北優駿2着
第56回(2022年) ローグネイション 園田 10着
第57回(2023年) ショウガタップリ 金沢 6着

脚注

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参考文献

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注釈

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  1. ^ 2023年まで夏季にジャパンダートダービーとして施行。
  2. ^ 第29回までのレコードタイム(第10回と第16回)を含めたレースレコードを更新

出典

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  1. ^ a b c d 令和6年度 第8回大井競馬競走番組表(決定)” (PDF). 東京シティ競馬 : TOKYO CITY KEIBA. 2024年8月6日閲覧。
  2. ^ a b ■ 黒潮盃(SⅡ)アラカルト(過去 10 年の分析)” (PDF). 東京シティ競馬 : TOKYO CITY KEIBA. 2015年8月10日閲覧。
  3. ^ 3歳秋のチャンピオンシップ2019【実施概要】”. 地方競馬全国協会. 2019年8月12日閲覧。
  4. ^ 3歳ダート三冠競走等における地方所属馬の出走馬選定方法”. 特別区競馬組合. 2023年5月24日閲覧。
  5. ^ 来年の南関競馬の重賞競走について発表 3競走が新設、10競走の格付け変更netkeiba.com、2023年11月14日配信・閲覧
  6. ^ 令和6年度大井競馬番組” (PDF). 特別区競馬組合. p. 29. 2024年8月11日閲覧。

関連項目

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上記の2つはどちらも同じく日刊スポーツ新聞社が優勝杯を提供している南関東重賞競走。

外部リンク

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