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網走駅

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
網走駅
駅舎(2011年9月)
あばしり
Abashiri
地図
所在地 北海道網走市新町2丁目2-12
駅番号 A69
所属事業者 北海道旅客鉄道(JR北海道)
電報略号 アハ
駅構造 地上駅
ホーム 2面3線
乗車人員
-統計年度-
[* 1]268人/日(降車客含まず)
-2022年-
開業年月日 1912年大正元年)10月5日
乗入路線 2 路線
所属路線 石北本線
キロ程 234.0 km(新旭川起点)
A68 呼人 (8.1 km)
所属路線 釧網本線
キロ程 166.2 km(東釧路起点)
B79 桂台 (1.4 km)
備考
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網走駅
あばしり
Abashiri
所属事業者 日本国有鉄道(国鉄)
駅構造 地上駅
開業年月日
廃止年月日
乗入路線
所属路線 石北本線(貨物支線)
キロ程 0.0 km(網走起点)
(1.3 km) 浜網走
所属路線 湧網線
キロ程 89.8 km(中湧別起点)
大曲仮乗降場 (1.9 km)
備考
  • 浜網走駅は、初代網走駅の後身。1969年に移転。
  • 大曲仮乗降場との距離は実キロ。
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網走駅(あばしりえき)は、北海道網走市新町2丁目にある北海道旅客鉄道(JR北海道)のである。事務管理コードは▲122535[4][5]駅番号A69オホーツク総合振興局の所在地、網走市の中心駅である。

概要

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どちらも当駅を終点とする石北本線所属線[2])・釧網本線[6]の2路線が乗り入れ[注 1]、一部列車は相互に直通運転する。このほか、かつては浜網走駅までの貨物線および湧網線も分岐していた。

特急オホーツク」「大雪」、普通「しれとこ摩周号」の始発・終着駅となっている。

歴史

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1977年の網走駅(中央右)及び貨物駅の浜網走駅(左下)と周囲約1km×1.5km範囲。右が釧網本線釧路方面。左が石北本線新旭川方面と湧網線中湧別方面。
網走駅は駅舎側ホームが切り欠き状になった複合ホーム2面4線で、駅舎横切り欠きホームの0番線は湧網線が発着していた。駅裏側に客車の留置線が7本、車庫へ3本、駅舎横釧路側貨物ホームへ1本の引込み線とそこから釧路側へ伸びる留置線が有り、また駅裏釧路側には転車台が残されている。
転車台の先の道路右端に見える公園はかつての浜網走駅、つまり初代網走駅の構内の西端に当たり、公園と道営団地を含む南3条西4丁目から網走橋手前の西1丁目までが構内で、駅舎は南側に有った
左下に移転後の2代目浜網走駅が見える。国土交通省 国土地理院 地図・空中写真閲覧サービスの空中写真を基に作成

現在の網走駅は2代目にあたり、もともとは800mほど東に初代の駅が設置されていた。

後の釧網本線の前身となる路線の開通に伴い、当駅を通過する運行は当駅で折り返しを行う必要が生じた。このため、網走川の河川改修と埋立拡張を行い、釧網線全通翌年に旅客・小荷物に関わる機能を現在駅へ移転した。

年表

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駅構造

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2面3線の単式・島式の複合ホーム。全ホーム双方向に発着できるため、厳密な方向分けは行われていない。特急列車と両線直通列車は駅舎に面した1番のりばを使用する。ホーム間は跨線橋で連絡している。構内には北見運転所網走詰所の客車庫線が2線と給油施設を持った留置線があり、気動車の仕業検査・夜間滞泊が行われる。

湧網線は主に0番のりばに発着していた。湧網線の列車はキハ22形気動車の単行運転が多く、0番のりばは車両3両分程度の長さであった。現在線路は撤去されて駐車場となっている。0番のりば付近の駅名標は1番のりば側は現在のデザインだが、0番のりば側は隣の駅名が消されているものの当時の面影を残している。

のりば

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番線 路線 方向 行先 備考
1 - 3 石北本線 上り 北見札幌方面 おもに1番線
釧網本線 下り 知床斜里釧路方面 おもに2・3番線

終日社員配置駅。みどりの窓口指定席券売機クレジットカード専用)[1]話せる券売機[1]駅弁の販売店(モリヤ商店)[13]、駅構内に網走市駅観光案内所がある。 早朝・夜間は営業上での無人駅扱いとなるが、運転扱いの駅員は終日配置され、車両の留置も行われる。

駅弁

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主な駅弁は下記の通り[14]

  • 磯宴 うに・いくら弁当
  • 磯宴 かに・いくら弁当
  • 磯宴 秋鮭親子弁当
  • 磯宴 鮭・いくら弁当
  • いくら数の子弁当
  • かにめし
  • 知床とりめし
  • オホーツク弁当
  • 帆立弁当

利用状況

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乗車人員の推移は以下のとおり。年間の値のみ判明している年については、当該年度の日数で除した値を括弧書きで1日平均欄に示す。乗降人員のみが判明している場合は、1/2した値を括弧書きで記した。

また、「JR調査」については、当該の年度を最終年とする過去5年間の各調査日における平均である。

年度 乗車人員 出典 備考
年間 1日平均 JR調査
1974年(昭和49年) 675,825 (1851.6) [* 2]
1975年(昭和50年) 643,961 (1759.5)
1978年(昭和53年) 1486 [15]
1980年(昭和55年) 486,639 (1333.3) [* 2]
1985年(昭和60年) 376,922 (1032.7)
1990年(平成02年) 311,176 (852.5) [* 3]
1999年(平成11年) 255,500 700 [* 4]
2000年(平成12年) 244,550 670
2001年(平成13年) 224,475 615
2002年(平成14年) 208,780 572
2003年(平成15年) 201,300 550
2004年(平成16年) 189,100 520
2005年(平成17年) 182,100 500
2006年(平成18年) 167,900 460
2007年(平成19年) 173,500 470
2008年(平成20年) 164,900 450
2009年(平成21年) 153,820 420
2010年(平成22年) 144,075 395
2011年(平成23年) 146,815 401
2012年(平成24年) 142,205 390
2013年(平成25年) 139,200 381
2014年(平成26年) 137,333 376 [* 5]
2015年(平成27年) 134,072 366 [* 6]
2016年(平成28年) 127,750 350 352.6 [* 7][JR北 3]
2017年(平成29年) 123,400 338 340.6 [* 8][JR北 4]
2018年(平成30年) 121,545 333 301.8 [* 1][JR北 5]
2019年(令和元年) 115,290 315 286.2 [* 1][JR北 6]
2020年(令和02年) 87,235 239 268.2 [* 1][JR北 7]
2021年(令和03年) 92,345 253 257.6 [* 1][JR北 8]
2022年(令和04年) 97,820 268 251.6 [* 1][JR北 9]
2023年(令和05年) 254.8 [JR北 10]

駅周辺

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網走市の代表駅であるが、中心市街地は駅から2km程離れている。施設によっては隣の桂台駅のほうが近い。

バス路線

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路線詳細は各バス事業者記事を参照。

網走バス
網走市内線、郊外線、女満別空港連絡バスを運行。
網走バス・斜里バス共同運行
知床ウトロ温泉方面および女満別空港方面へ季節運行。
網走観光交通
大空町東藻琴方面へ運行。
斜里バス
斜里町方面へ運行。

隣の駅

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北海道旅客鉄道(JR北海道)
石北本線
呼人駅 (A68) - 網走駅 (A69)
釧網本線[16]
網走駅 (A69) - 桂台駅 (B79)

かつて存在した路線

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日本国有鉄道(国鉄)
石北本線(貨物支線) - 1984年2月1日廃止
網走駅 - 浜網走駅
湧網線 - 1987年3月20日廃止
二見ヶ岡駅 - (大曲仮乗降場) - 網走駅

脚注

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注釈

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  1. ^ 現在、複数の鉄道線が乗り入れる乗換駅としては日本最北の駅になっている。1989年(平成元年)に天北線が廃止されるまでは南稚内駅が、1995年(平成7年)に深名線が廃止されるまでは名寄駅が日本最北の乗換駅であった。最南端は鹿児島中央駅鹿児島本線指宿枕崎線九州新幹線)、最東端は東釧路駅根室本線・釧網本線)、最西端は佐世保駅佐世保線松浦鉄道西九州線)。

出典

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  1. ^ a b c 指定席券売機/話せる券売機|駅・鉄道・旅行|JR北海道- Hokkaido Railway Company”. 北海道旅客鉄道. 2023年2月1日閲覧。
  2. ^ a b c d e f g h 石野 1998, p. 922.
  3. ^ a b c d 石野 1998, p. 916.
  4. ^ 日本国有鉄道営業局総務課 編『停車場一覧 昭和41年3月現在』日本国有鉄道、1966年、245頁。doi:10.11501/1873236https://doi.org/10.11501/18732362023年3月21日閲覧 
  5. ^ 日本国有鉄道旅客局(1984)『鉄道・航路旅客運賃・料金算出表 昭和59年4月20日現行』。
  6. ^ 石野 1998, p. 926.
  7. ^ a b c 曽根悟(監修) 著、朝日新聞出版分冊百科編集部 編『週刊 歴史でめぐる鉄道全路線 国鉄・JR』 28号・釧網本線/石北本線、朝日新聞出版〈週刊朝日百科〉、2010年1月31日、14-15頁。 
  8. ^ 『官報』 1912年10月03日 鉄道院告示第24号(国立国会図書館デジタルコレクション)
  9. ^ 内閣印刷局, ed (1932-11-24). “鉄道省告示 第478号”. 官報 (国立国会図書館デジタルコレクション) (1771). https://dl.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/2958242/5. 
  10. ^ 原武史『昭和天皇御召列車全記録』新潮社、2016年9月30日、111頁。ISBN 978-4-10-320523-4 
  11. ^ 日本国有鉄道旭川鉄道管理局 編「昭和戦後時代」『旭川・鉄道八十八年の歩み』旭川鉄道管理局、1987年3月、86頁。 
  12. ^ “消えるキヨスク 北海道内、コンビニに押され5分の1に”. Yahoo!ニュース. 北海道新聞 (Yahoo Japan). (2016年4月11日). オリジナルの2016年5月8日時点におけるアーカイブ。. https://archive.is/20160508033120/http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20160411-00010001-doshin-hok&p=1 2016年4月26日閲覧。 
  13. ^ キッチン モリヤ”. 網走市観光協会. 2016年2月12日閲覧。
  14. ^ 『JTB時刻表 2024年3月号』JTBパブリッシング、2024年、680頁。 
  15. ^ 藤田, 稔 編『国鉄全駅大事典』藤田書店、1980年4月30日、900頁。doi:10.11501/12065814https://dl.ndl.go.jp/pid/12065814 
  16. ^ 下り順に記載。路線は東釧路駅起点
網走市統計書
  1. ^ a b c d e f 令和5年版 網走市統計書” (PDF). 網走市. p. 95 (2024年). 2024年8月16日時点のオリジナルよりアーカイブ。2024年6月19日閲覧。
  2. ^ a b 網走市統計書 昭和63年版” (PDF). 網走市. p. 153 (1988年). 2019年1月4日時点のオリジナルよりアーカイブ。2016年2月12日閲覧。
  3. ^ 網走市統計書 平成3年版” (PDF). 網走市. p. 102 (1991年). 2019年1月5日時点のオリジナルよりアーカイブ。2016年2月12日閲覧。
  4. ^ 第8章 運輸・通信” (PDF). 平成26年版 網走市統計書. 網走市 (2015年). 2019年1月5日時点のオリジナルよりアーカイブ。2016年2月12日閲覧。
  5. ^ 第8章 運輸・通信” (PDF). 平成27年版 網走市統計書. p. 96 (2016年). 2019年1月5日時点のオリジナルよりアーカイブ。2016年7月25日閲覧。
  6. ^ 第8章 運輸・通信” (PDF). 平成28年版 網走市統計書. p. 96 (2017年). 2019年1月5日時点のオリジナルよりアーカイブ。2017年3月25日閲覧。
  7. ^ 第8章 運輸・通信” (PDF). 平成29年版 網走市統計書. p. 96 (2018年). 2019年1月5日時点のオリジナルよりアーカイブ。2018年5月3日閲覧。
  8. ^ 第8章 運輸・通信” (PDF). 令和元年版 網走市統計書. 網走市 (2019年). 2023年8月20日時点のオリジナルよりアーカイブ。2020年7月22日閲覧。

JR北海道

[編集]
  1. ^ ツインクルプラザ(JR旅行センター)6店舗の営業終了について』(PDF)(プレスリリース)北海道旅客鉄道(JR北海道)、2016年2月19日https://www.jrhokkaido.co.jp/press/2016/160219-2.pdf2016年4月26日閲覧 
  2. ^ JR北海道グループ 2021年度決算』(PDF)(プレスリリース)北海道旅客鉄道、2022年4月28日、12頁。オリジナルの2022年4月28日時点におけるアーカイブhttps://web.archive.org/web/20220428073356/https://www.jrhokkaido.co.jp/CM/Info/press/pdf/20220428_KO_2021.pdf2022年4月30日閲覧 
  3. ^ 石北線(新旭川・網走間)」(PDF)『線区データ(当社単独では維持することが困難な線区)』、北海道旅客鉄道、2017年12月8日。オリジナルの2017年12月9日時点におけるアーカイブhttps://web.archive.org/web/20171209102701/http://www.jrhokkaido.co.jp/corporate/senku/pdf/senku/10.pdf2017年12月10日閲覧 
  4. ^ 石北線(新旭川・網走間)」(PDF)『線区データ(当社単独では維持することが困難な線区)(地域交通を持続的に維持するために)』、北海道旅客鉄道株式会社、3頁、2018年7月2日。オリジナルの2018年8月19日時点におけるアーカイブhttps://web.archive.org/web/20180818171718/http://www.jrhokkaido.co.jp/corporate/region/pdf/senku/10.pdf2018年8月19日閲覧 
  5. ^ 石北線(新旭川・網走間)” (PDF). 線区データ(当社単独では維持することが困難な線区)(地域交通を持続的に維持するために). 北海道旅客鉄道. p. 3 (2019年10月18日). 2019年10月18日時点のオリジナルよりアーカイブ。2019年10月18日閲覧。
  6. ^ 石北線(新旭川・網走間)” (PDF). 地域交通を持続的に維持するために > 輸送密度200人以上2,000人未満の線区(「黄色」8線区). 北海道旅客鉄道. p. 3・4 (2020年10月30日). 2020年11月2日時点のオリジナルよりアーカイブ。2020年11月2日閲覧。
  7. ^ 駅別乗車人員 特定日調査(平日)に基づく”. 北海道旅客鉄道. 2022年8月3日時点のオリジナルよりアーカイブ。2022年8月14日閲覧。
  8. ^ 駅別乗車人員 特定日調査(平日)に基づく”. 北海道旅客鉄道. 2022年9月3日時点のオリジナルよりアーカイブ。2022年9月3日閲覧。
  9. ^ 駅別乗車人員 特定日調査(平日)に基づく”. 北海道旅客鉄道. 2023年11月10日時点のオリジナルよりアーカイブ。2023年11月10日閲覧。
  10. ^ 駅別乗車人員 特定日調査(平日)に基づく”. 北海道旅客鉄道 (2024年). 2024年9月9日時点のオリジナルよりアーカイブ。2024年9月9日閲覧。

新聞記事

[編集]
  1. ^ a b “観光案内所、網走駅に“復活””. 経済の伝書鳩 (伝書鳩). (2009年6月3日). http://denshobato.com/BD/N/page.php?id=34320 2016年2月12日閲覧。 
  2. ^ “網走駅キヨスクきょう閉店 60年以上の歴史に幕”. どうしんウェブ (北海道新聞社). (2016年3月16日). オリジナルの2016年3月18日時点におけるアーカイブ。. https://web.archive.org/web/20160318225122/http://dd.hokkaido-np.co.jp/news/area/doto/1-0246780.html 
  3. ^ “JR北海道 ツインクルプラザ6支店の営業3月末で終了”. 交通新聞 (交通新聞社): p. [要ページ番号]. (2016年2月24日) 

参考文献

[編集]
  • 石野哲 編『停車場変遷大事典 国鉄・JR編 II』(初版)JTB、1998年10月1日。ISBN 978-4-533-02980-6 

関連項目

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外部リンク

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