星の牧場
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『星の牧場』(ほしのまきば)は、児童文学作家・庄野英二の代表作である長篇ファンタジー小説。
1963年、理論社(長新太挿絵)より刊行され、第11回産経児童出版文化賞、第2回野間児童文芸賞、第4回日本児童文学者協会賞(いずれも1964年)を受賞した。
1970年、理論社より英訳版「The Meadow of Stars」(Yoko Sugiyama, Roy E. Teele, Nick Teel翻訳)も刊行される。
- 1976年角川文庫(中谷千代子挿絵/串田孫一解説)
- 1979年、偕成社『庄野英二全集1』(戸塚惠三解題/前川康男覚え書)
- 1979年 フォア文庫版(阪田寛夫解説・長新太挿絵) 2002年理論社で復刊。
あらすじ
[編集]復員兵イシザワ・モミイチはインドネシアで戦ってきたが、愛馬ツキスミを失い、記憶を失っている。彼が山中の牧場に辿りついて、音楽を演奏するジプシーたちと出会い、そこで心の癒しを得るかに見えるが、舞台は幻想的な世界へと展開する。
舞台化
[編集]- 1968年 内藤武敏主演で舞台化(劇団民藝/小山祐士脚本/若杉光夫演出)
- 1970年 札幌バレエ団がバレエ化
- 1971年 宇野重吉主演で舞台化(劇団民藝/小山祐士脚本/宇野重吉・若杉光夫共同演出)
- 1971年 鳳蘭主演でミュージカル化(宝塚歌劇団星組/高木史朗脚本・演出)→詳細は「星の牧場 (宝塚歌劇)」を参照
- 1979年 三浦威主演で舞台化(劇団民藝/小山祐士脚本/宇野重吉・若杉光夫共同演出)
テレビドラマ
[編集]1981年、福田勝洋主演、19歳のヴァイオリニスト千住真理子が準主役となり、NHK総合テレビでドラマ化され、「少年ドラマシリーズ」として11月2日・3日に前編・後編が放送された。NHKとしてはテレビ初のステレオ・ドラマである[1]。ドラマ版はDVD化されている。
キャスト
[編集]スタッフ
[編集]映画
[編集]1987年、若杉光夫監督により映画化され、6月13日に公開された。製作はフィルム・クレッセント、配給は東映クラシックフィルム。映画版はビデオ化されている。
キャスト
[編集]- モミイチ:寺尾聰
- ジプシーの娘ユキ:檀ふみ
- オカイコのバイオリン:みずき愛
- 蜂飼のクラリネット:上條恒彦
- ジャム作りのフリュート:石田純一
- 角作工のファゴット:常田富士男
- 大工のオーボエ:岡本信人
- オカイコの兄・ビオラ:大橋吾郎
- ティンパニーの女房:楠トシエ
- 村の医者:大坂志郎
- オカイコとビオラの父・コントラバス:フランキー堺
- 牧場主の妻:南田洋子
- 牧場主:坂上二郎
- 直江喜一
スタッフ
[編集]- 監督・脚本:若杉光夫
- 製作:相澤徹、水野清、若杉光夫
- 音楽:天野正道
脚注
[編集]出典
[編集]- ^ NHK放送史 番組「少年ドラマシリーズ 星の牧場(1981年度)」(NHKアーカイブスのサイト)(2024年9月3日閲覧)