コンテンツにスキップ

ライスワイン

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

ライスワイン英語:Ricewine、ドイツ語:Reiswein)は、から作られた醸造酒蒸留していない)。

日本

[編集]

朝鮮半島

[編集]
器に注がれたマッコリ
  • チョンジュ(清酒、청주) - 朝鮮半島で作られる清酒
    • 法酒 (법주Beopju) チョンジュの一種。琥珀色で粘りがある。アルコール度数18%[2]
  • マッコリ(濁酒) - 朝鮮半島のどぶろく(濁り酒)。アルコール度数は6%から8%程度。甘酸っぱくコクがある[3]
  • シッケ(食醯、식혜Sikhye) - 朝鮮半島の飲料で米を発酵させて作るが、アルコール分はほとんどない。麦芽で発酵させる [4]
  • ガムジュ (甘酒、감주Gamju) - 朝鮮半島のどぶろく。甘味が強い。

中国

[編集]
紹興酒
  • 稠酒 (Choujiu) - 中国西安近辺のどぶろく。もち米を原料とする。
  • 米酒(ミーチュウ) - 透明で甘味のある中国の米酒(台湾では蒸留酒を指す)。もち米から作る。中国南部では食後に供されることが多い。
  • 紅酒(アンチュウ) - 中国南部の酒。もち米、紅麹、米酒を2週間ほど発酵させ、濾過してから数ヶ月熟成させる。アルコール分は21%から23%、やや酸味を感じる。長期熟成したものが好まれる[5]。(※中国では赤ワインのことも紅酒という。)
  • 黄酒(ホアンチュウ) - もち米を原料とするが、小麦が使われることもある。日本酒よりも酸度が高い[6]

南・東南アジア

[編集]
土器に入れられたルオウ・カンベトナムタイ・グエンのエデ族は米酒を好んで作る。
サトのラベル
  • ブルム(Brem) - バリ島で作られる。甘味がある。蒸した米に麹を振りかけて、バナナの葉で包んで3日間発酵させる。3kgの米から2リットル取れる。絞った後、3ヶ月ほど熟成させることもあり、その場合、薄茶色となってアルコール度数も上がる[7]。バリ人は祭りのとき以外はあまり飲まない[8]
  • リヒン(Lihing) - インドネシアボルネオ島サバ州のカダザン族が造る、どぶろくの一種[9]
  • ルオウ・カン (Ruou can) - ベトナムの米酒。「Rượu」は酒、「cần」は瓶を意味する。カナ書きはズオウカン、ジウカーン、ルーカン、ジオカンなど。の筒を通して飲む。
  • サト (Sato) - サートゥとも書く。タイイーサーン地方を起源とする米酒。炊いたもち米(食事の残りを使うことも多い)を水でほぐし、軽くあぶった麹を粉にして混ぜ、1週間ほど発酵させる。布で絞って飲む。甘味が強く、アルコール度数は低い[10]
  • タプイ (Tapuy) - フィリピンの米酒。ルソン島北部で作られる。
  • タパイ (Tapai) - マレーシアボルネオ島サバ州の米酒。ババンガゾ村などで作られている[11][12]
  • トォン - ネパールのどぶろく。2度蒸した米に麦麹を混ぜ、甕に入れてその上に赤トウガラシなどを入れ、葉っぱやをして1週間ほど発酵させる[13]
  • トゥア(Tuak) - マレーシアボルネオ島サラワク州イバン族 (Iban peopleが作るどぶろく。
  • アラ - ブータンのどぶろく。

注釈、出典

[編集]

参考文献

[編集]
  • 貝原浩『図解文集 世界手作り酒宝典』農山漁村文化協会、1998年。ISBN 4-540-98137-4 
  • 外池良三『世界の酒 日本の酒 ものしり事典』東京堂出版、2005年。ISBN 4-490-10671-8