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東京大学・外村大教授が指摘! 『反日種族主義』は「韓国保守経済史研究者による進歩派批判」「日本の植民地統治賛美論と受けとめるのは誤り」~2.28日本の植民地主義は何をもたらしたのか?「反日種族主義」を読む 2022.2.28

記事公開日:2022.3.3取材地: テキスト動画
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(取材、文・渡会裕)

 2022年2月28日、東京都千代田区のスペースたんぽぽで、東京大学の外村大・教授による「日本の植民地主義は何をもたらしたのか?『反日種族主義』を読む」と題した講演が行われた。

 『反日種族主義』は2019年7月に韓国で出版され、ベストセラーになった本で、著者は韓国の経済学者である李栄薫氏他6名。日本語翻訳版は『反日種族主義 日韓危機の根源』の題名で、2019年11月に文藝春秋から出版されている。

 外村教授は講演で「一番おさえておかなければいけない点は、これは日本人に向けて書かれた本ではない、韓国社会の政治的な問題の中で、保守派が進歩派に対抗するために書かれた本だという事だ」と指摘し、「よく読むと、日本帝国主義が素晴らしいことをしたとか、日本帝国万歳とかを言っているわけではない」と、注意をうながした。

 また、外村氏は、出版の背景として、「民主化を受けた1990年代以降の、韓国社会における歴史認識などをめぐる議論があり、大韓民国の成立をどう見るか、その正当性をめぐる議論がある」と述べ、その上で「植民地期の日本の施策をどう評価するか」などの議論があることを指摘し、「反日種族主義」とは、「保守陣営の経済史研究者らによる危機感を持った批判」だと解説した。

 外村氏は、同書が「日本国家の責任を免罪するもの、植民地統治賛美論であるかのように受けとめるのは誤りだが、そのようなものであるとして(日本で)宣伝されているのは問題だ」と批判した。

■全編動画

  • 日時 2022年2月28日(月)19:00~21:00
  • 場所 スペースたんぽぽ(東京都千代田区)
  • 詳細 たんぽぽ舎サイト内告知

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