自由党幹事長の玉城デニー衆議院議員は2018年8月29日、沖縄県那覇市内で記者会見を開き、沖縄県知事選への立候補を正式に表明した。玉城議員は、「翁長前知事は県民がひとつになることを命懸けで発信し続けた。その意思を引き継ぐ」と、出馬への決意を語った。

• 玉城デニー幹事長、沖縄県知事選挙への出馬を正式表明（自由党ホームページ、2018年8月29日）

▲左から小沢一郎議員、玉城デニー議員、枝野幸男議員（自由党ホームページより）

　玉城議員が立候補を正式に表明する前日の28日には、玉城議員が、立憲民主党代表・枝野幸男衆院議員と、自由党共同代表の小沢一郎衆院議員と国会内で会談した。

• 沖縄県知事選挙での玉城氏応援要請に「願ったり」と枝野代表（立憲民主党ホームページ、2018年8月28日）

　会談後、枝野議員は記者団に対し、玉城議員への応援要請を受けたことを報告。さらに、玉城議員は「おそらく最も有力な勝算のある候補」と語った。

　フリージャーナリストの横田一氏は、この会談直後の枝野議員に、直接取材をした。沖縄県知事選は9月13日告示、同月30日であり、残された時間は少ない。野党共闘の鍵を握る立憲民主党代表の枝野幸男議員が何を語るのか。横田氏と枝野議員のやり取りを文字起こししたので、ぜひご覧いただきたい。

枝野幸男議員「『玉城さんになる』ということであれば、願ったり！」

幹事社「会談ではどのようなお話をされたのですか？」

枝野議員「報道されている通り、『オール沖縄で、この県知事選に玉城さんで』という話があって、お引き受けするにあたって国対で一緒にやっている各党会派のご支援を願う次第という話でありました。

　私どもとしては明日（沖縄）県連を立ち上げるという大変非力な状況でありますので、『どなたであれ、オール沖縄でまとまる候補者であれば、応援したい』と思っておりましたが、『玉城さんになる』ということであれば、願ったりであると。

　国会で一緒に活動をしてきまして、気心も知れていますし、その能力見識も分かっておりますし、また恐らく、沖縄の詳細な事情は分かりませんが、最も勝算のある候補と受け止めておりますので、是非、ご決断をしていただき、私どもも非力ではありますが、選挙戦を戦う一角を担わせていただきたいということを申し上げました」

幹事社「具体的な協力体制については？」

枝野議員「そういう話は全くありません。一般的にという話でありました。私どもは明日（29日）県連を立ち上げますので、何をどこまでできるのか。どのような形が沖縄県民の皆様に理解をしていただける協力の仕方なのか。それは、オール沖縄中心にして、そして玉城さんのご意向を踏まえて、いろいろなことが決まっていくと思っておりますので、私どももできれば、その一角に加えていただければと思っております」

横田「『辺野古新基地反対で足並みをそろえる』という理解でいいのでしょうか？」

枝野議員「そのことについては明日県連を立ち上げますので、立憲民主党としての考え方をお話しようと思っています」

他社「調整会議には出たいとお考えでしょうか？」

枝野議員「県連をまだ立ち上げていない状況ですので、沖縄の組織、関係者の対応だと思っておりますので、今日の時点でその資格はありません。県連ができた時点で、どういう形でコミットをさせていただけるのかということをオール沖縄の皆様とお話をさせていただくということだと思います。

他社「『最も勝算のある候補』とおっしゃっていましたが、今回、県知事選を戦うに当たって、どのような点が『最も勝算のある』とお考えになったのでしょうか？」

枝野議員「国会内でもメリハリの利いた活動をされていましたし、国会議員としての実績もあるということで、恐らく沖縄の県内においても、相当な知名度があると思っております。

　それから、翁長さんの弔い合戦という側面のある選挙ではありますが、政治家にとっては非常に明るいお人柄でありますので、特に沖縄では大変厳しい問題を乗り越えていくに当たって、明るい性格で力強くと。これまで実績を作り上げてこられたということは、私は評価が高いと思っています」

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